映画情報どっとこむ TJ イーサン・ホーク監督作『シーモアさんと、大人のための人生入門』が、2016年10月1日(土)シネスイッチ銀座、渋谷アップリンクほかにて全国順次公開いたします。

公開に先駆けて、ゲストに小沼純一さん(評論家)と金子三勇士さん(ピアニスト)が登壇してイベントが行われました!会場はなんと・・・

ピアニストの憧れ!普段一般公開されていない、ピアノがズラリと並ぶスタインウェイ・ジャパンのこだわりデザインのセレクションルーム!
スタインウェイ・ジャパン‗エントランス

金子三勇士さんによるピアノ生演奏&トークに公募で10名様が招待されました!

小沼純一(評論家)×金子三勇士

日時:9月 1日 (木)
会場:スタインウェイ・ジャパン株式会社
ゲスト:小沼純一(音楽・文芸評論家/早稲田大学教授)、金子三勇士(ピアニスト/スタインウェイ・アーティスト)

映画情報どっとこむ TJ 真近で金子さんがスタインウェイ・ルイ15世モデルでリストのラ・カンパネラとショパンの夜想曲第2番を演奏するところからイベントはスタート。

金子三勇士1

小沼さん:映画を拝見して単にピアニストの話ではなく、いろんな方が観て考えられる映画です。『シーモアさんと、大人のための人生入門』ですが、原題はSeymour: An Introduction、単に入門なんです。でも、この映画は子供にじゃないんです!色々あった大人向けなんです。人生って?音楽って?そこへの入門。良いタイトルです。観た人たちへ方向性を示唆してくれる映画ですね。

金子さん:おなじ印象ですね。クラシック音楽の映画だと専門的なものが多いのですが。冒頭から違う世界観で、さすがイーサン・ホークが描く作品ですね。ピアノ演奏者から教育者に移行していきますが、音楽・言葉を通して愛と優しさで人生を直球で伝えていくんですよね。涙もろくないんですけど。何度も響く瞬間が多かったですね。

と、映画の感想を述べるお二人。

小沼さん:演奏者をやめて、ピアノの教育と作曲者になっていくわけですが、そこには舞台恐怖症がある、イーサンもそうなんですよね。

金子さん:そうですね。ずっと恐怖・ずっと安定は無くて波だと思いますね。演奏活動は若手では体調が悪いんでキャンセル!なんてありえないですから。自分が一番安定したところでやれれば一番ですが、そうでないときは、自分の思い描いていたものにはならなくて。そんな時舞台の恐怖は襲ってくるんだと思います。自分を見失うって言いますか。ですから、逆にそこから元の自分に戻すことが課題ですね。僕は新鮮な音楽に触れることで回復するんです。

と舞台恐怖症を分析し、自分の解決法も披露。

小沼さん:大勢の前で演奏するだけが音楽家じゃない。そういうアプローチもあるかとシーモアさんは真摯に考えたんだと思うのですが

金子さん:でも、演奏活動をやめる決断凄いですよね。弾く側の人間としては最高の演奏で辞めるのはかっこいいですね。

小沼さん:シーモアさんは決断力ありますよね。言い過ぎなとこもあるけど、説得力がすごいですよね。

金子さん:そうなんですよ。そして憎めない。

映画情報どっとこむ TJ 小沼さん:シーモアさん細かいところも教えるんですよね。音楽家ってこんなところも気を使うのかって。発見できるかもしれない映画でもありますよね?

金子さん:クラシック音楽家は少し特殊で、自分たちで作るのではなくて、偉大な作曲した偉大な曲を夫々の時代の音楽家が読み解いて、それぞれの時代のお客さんに伝えていく、地道で地味な作業なんです!そういうスポットライトが当たらない部分も見られるます氏、教育者としてどうお弟子さんに教えるのか、ポイントも発見できますよね。

小沼さん:呼吸をシーモアさんを重視しますよね。生きているうえで音楽をやるのに重要だと。

金子さん:シーモアさんの会話の呼吸がいいんですよね。

金子さん:シーモアさんが好きなピアノが 社のピアノで1台は自宅のもの。そしてNYのスタインウェイで一台を選ぶのですが、数多くある中から選んでいくんですけど。映像通しても音の違いがわかるんです。人間と楽器の性格のマッチというもの。こだわりと決断が観られるのは面白いですよ。

小沼純一×金子三勇士

Q:今日お引きになったピアノはどんな子でしたか?

金子さん:いい質問ですね。シーモアさんもピアノを何に例えるかって場面があるんですけど。僕は年齢と性別で考えます。今回弾いたのはルイ15世モデルですが、僕の中ではの芯のしっかりした性格もはっきりした30代女性。年上なので少し腰を低くして演奏しました!

Q:ピアノを選ぶタイプは?すぐ決断できますか?

金子さん:合うか合わないかはすぐわかります。今は自分が選ぶ場合は20代の男性的なものを選ぶ傾向にありますね。

最後に、フォトセッション。記者が弾いている姿をのお願いを快く引き受けてくれ、しかも、本作でシーモアさんがピアノを選ぶときに弾くショパンのバラード一番を奏でていただきました!神対応です!

映画情報どっとこむ TJ 小沼純一(こぬま・じゅんいち)
1959年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。音楽文化研究、音楽・文芸批評。「音楽文化」の視点から、音楽、映画、文学、舞台、美術など幅広い著述活動を展開し、音楽誌、文芸誌などに寄稿多数。1997年度、第8回出光音楽賞(学術研究部門)受賞。主な著書に『オーケストラ再入門 シンフォニーから雅楽、ガムラン、YMO まで』(平凡社新書)、
『武満徹 音・ことば・イメージ』、『ミニマル・ミュージック』、『アライヴ・イン・ジャパン』(以上、青土社)、『映画に耳を 聴覚からはじめる新しい映画の話』(DU BOOKS)。訳書に
ミシェル・シオン『映画の音楽』(みすず書房、共同監訳)、マルグリット・デュラス『廊下で座っているおとこ』(書肆山田)など。坂本龍一総合監修による音楽全集「schola(スコラ)」シリーズの選曲・執筆にも携わる。

金子三勇士(かねこ・みゆじ)
1989年、日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれる。6歳よりハンガリーのピアノ教育第一人者チェ・ナジュ・タマーシュネーに師事、単身ハンガリーに留学し祖父母の家よりバルトーク音楽小学校に通う。1997年と2000年に全国連弾コンクールで優勝し、2001年には全国ピアノコンクール9~11歳の部で優勝。2001年(11歳)飛び級でハンガリー国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース)に入学、エックハルト・ガーボル、 ケ
ヴェハージ・ジュンジ 、ワグナー・リタの各氏に師事。2006年(16歳)全課程取得とともに日本に帰国。東京音楽大学付属高等学校2年に編入し、清水和音、迫昭嘉、三浦捷子の各氏に師事。東京音楽大学ピアノ演奏家コースを首席で卒業し、同大学院器楽専攻鍵盤楽器研究領域を修了。日本デビュー5周年となる今年2016年3月にユニバーサルミュージックより新譜のCD「ラ・カンパネラ~革命のピアニズム」をリリース、9月にはソロ・リサイタル「金子三勇士5大ソナタに挑む!」を開催する。キシュマロシュ名誉市民(ハンガリー)。スタインウェイ・アーティスト。
公式サイト

映画情報どっとこむ TJ イーサン・ホーク監督作、89歳のピアノ教師が教える、人生のうつくしさ。

シーモアさんと、大人のための人生入門シーモアさんと、大人のための人生入門人生の折り返し地点――アーティストとして、一人の人間として行き詰まりを感じていたイーサン・ホークは、ある夕食会で当時84歳のピアノ教師、シーモア・バーンスタインと出会う。たちまち安心感に包まれ、シーモアと彼のピアノに魅了されたイーサンは、彼のドキュメンタリー映画を撮ろうと決める。

シーモアは、50歳でコンサート・ピアニストとしての活動に終止符を打ち、以後の人生を「教える」ことに捧げてきた。ピアニストとしての成功、朝鮮戦争従軍中のつらい記憶、そして、演奏会にまつわる不安や恐怖の思い出。決して平坦ではなかった人生を、シーモアは美しいピアノの調べとともに語る。「じぶんの心と向き合うこと、シンプルに生きること、積み重ねることで、人生は充実する」――彼のあたたかく繊細な言葉は、すべてを包み込むように、私たちの心を豊かな場所へと導いてくれる。

『シーモアさんと、大人のための人生入門』
原題:Seymour: An Introduction

2016年10月1日(土)シネスイッチ銀座、渋谷アップリンク全国順次ロードショー

公式サイト:
www.uplink.co.jp/seymour

公式Twitter:
@SeymourMovieJP

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監督:イーサン・ホーク
製作:ライアン・ホーク、グレッグ・ルーザー、ヘザー・ジョーン・スミス
撮影:ラムジー・フェンドール
音声:ティモシー・クリアリー、ギレルモ・ペナ=タピア
編集:アナ・グスタヴィ
出演:シーモア・バーンスタイン、イーサン・ホーク、マイケル・キンメルマン、アンドリュー・ハーヴェイ、ジョセフ・スミス、キンボール・ギャラハー、市川純子ほか

配給・宣伝:アップリンク
協力:スタインウエィ・ジャパン株式会社
(2014/アメリカ/81分/英語/カラー/1:1.85/DCP/)
©2015 Risk Love LLC

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