映画情報どっとこむ ralph 2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件にて、“ボストンのヒーロー”と呼ばれた男の真実の物語を描いた、ジェイク・ギレンホール主演・プロデュース作『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』が5月11日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショーとなります。

テロに巻き込まれ、両脚を失った被害者ジェフ・ボーマンが不屈の精神「ボストン ストロング」=ボストン復興の象徴として脚光を浴び、痛みとプレッシャーを背負いながら、恋人や家族に支えられ、再び立ち上がるまでを描いた感動の実話です。

この度、ボストンと姉妹都市提携を結んでいる京都市で本作の特別試写会を実施、映画評論家の北小路隆志さんによるスペシャルトークショーを行いました!

日程:4月24日(火)
場所:同志社大学 ハーディーホール(京都市上京区御所八幡町103)
参加:同志社大学・同志社女子大学 および 京都市内の大学に在学の学生(約50名)、一般当選客(約50名)
登壇:北小路隆志(映画評論家)

映画情報どっとこむ ralph 冒頭、司会者から映画の感想を聞かれた

北小路さん:僕はひねくれているから泣けなかったけど、みなさんはかなり心に響く作品だと思います。

と話し、集まった学生からは笑いが漏れた。
注目したのは映画で描かれる“ヒーロー像”について。本作ではボストンに住む主人公ジェフの家族の描写も多いが、

北小路さん:彼らはいわゆるブルーカラー(労働者階級)であり、ボストンだけでなく、アメリカでもっとも多い層(アメリカの人口の3分の2がブルーカラー)。それくらい特別ではない、普通の人を丁寧にリアルに描写したことで、庶民が意図せず何かを成し遂げてしまう、“巻き込まれ型”の典型的な作品の系譜を踏んでいる。

と分析。

北小路さん:古くはフランク・キャプラ監督作や、近年では『15時17分、パリ行き』など、主人公がいかに普通の人間かを丹念に描いたうえで、彼らが自分の意志ではないところで巻き込まれ、気が付くと世の中を変えるようなことをやっている、気づけば皆のヒーローになっている、というのは昔から多く描かれてきており、アメリカ映画は伝統的にヒーローを作り続けているんだということを改めて感じました。

と話した。

映画情報どっとこむ ralph

そのうえで、作中でも会話の中で登場する『フォレスト・ガンプ/一期一会』を例に、

北小路さん:過去の作品は登場人物が意図せず起こしたアクションによってまわり(世界)が変わるという形が多かったが、本作はそれに反し、主人公から脚の自由を奪う=アクションを封じるところからスタートさせていて、同じヒーロー映画の系譜ではあるが、また新しいものを見せてもらった。

と舌を巻く。

また、テロや災害などの被害を扱った映画として、

北小路さん:本作ではフラッシュバック、トラウマの描き方が非常にうまい。事件の場面から見せたくなるところを、爆発のシーンは敢えて省略する。ではどのようにそれを見せるか、というところでフラッシュバックという技法を、彼の心理面、PTSDを絡めて見せる。そのことで、一人で耐え続ける彼の弱さ、同時に強さを表現することに成功している。

と話し、その繊細で細やかな心の動きを見事に体現したジェイク・ギレンホールの演技にも注目してほしい、と締めくくった。

映画情報どっとこむ ralph ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~

物語・・・
ボストンに暮らすジェフ・ボーマンは元彼女のエリンの愛情を取り戻すため、彼女が出場するマラソン会場に応援に駆け付けるが、ゴール地点付近で爆弾テロが発生。巻き込まれたボーマンは爆発で両脚を失ってしまう。意識を取り戻したボーマンは爆弾テロリストを特定するために警察に協力。ボーマンの証言を基に犯人が特定されると、ボーマンは一躍、“ボストンのヒーロー”として世間の脚光を浴びるが、彼自身の再生への戦いはまだ始まったばかりだった。

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出演:ジェイク・ギレンホール(『ノクターナル・アニマルズ』、『ナイトクローラー』など)、タチアナ・マスラニー、
ミランダ・リチャードソン、クランシー・ブラウン

監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン(『セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅』『スモーキング・ハイ』など)
脚本:ジョン・ポローノ
原作:ジェフ・ボーマン、ブレット・ウィッター著
配給:ポニーキャニオン
提供:ポニーキャニオン/カルチュア・パブリッシャーズ  PG-12

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