長年疎遠だった幼馴染みの少女アマンダとリリーは、コネティカット州の郊外で再会する。鋭いウィットを磨いて強烈な個性を育んだアマンダは、そのせいで社会からのけ者にされていた。一方、上品で洗練された上流階級のティーンエイジャーに成長したリリーは、名門校に通いながら一流企業でのインターンも経験していた。全くの正反対に思えた二人は、リリーが抑圧的な継父を憎んでいると発覚した事がきっかけで心を通わせていくが、友情が深まるにつれて互いの凶暴な性格が顔を出し始める。やがて、自分達の人生を軌道修正する為、二人はドラッグの売人ティムを雇い、マークの殺害を依頼するが…。
シネクイント、シネマカリテほか絶賛上映中の映画『サラブレット』。 この度、作り手の視点から観た『サラブレット』の魅力を探るトークイベントが開催された。 映画『サラブレット』公開記念トークイベント |
|
井口監督は、本作がデビュー作となるフィンリー監督の演出について
井口監督:もっといろんな要素を詰め込んでくるかと思ったが、全然そんなことなくて、すごくシンプル。最近の映画学校を出ている若い監督じゃないのかなと。いわゆるシネフィルとは違うタイプ。 と演劇界出身である俊英を分析。 井口監督:映画って何を撮るかよりも、何を省略するかが大切。そんなことを考えながら見ました」とあえて情報を抑え、観客の想像力を刺激する手法について語ると、荻上監督も「ある終盤のシーンでも、『あっ、やってるやってる』と匂わせる手法で、それは面白いですよね。 とうなずきました。 次世代スターとして注目を浴びる2人の女優については 井口監督:アメリカの役者さんは、やっぱりうまいですね。 荻上監督:美人じゃない感じがいい。好感持てるし、お芝居で出ています。 本作には撮影後の2016年6月に、事故死した若手俳優アントン・イェルチン(享年27歳)が出演していて、 井口監督:実は『ポルト』という映画で、人生に悩む青年を演じていて。不慮の事故だと聞いて驚きました。 荻上監督:彼は目を引きますよね。そういえば、ドアーズの人(ジム・モリソン)も27歳で亡くなっていますよね。 と多くの大物が同じ年齢で亡くなっている事実に関心を寄せていました。 また、物語の舞台となるリリーの豪邸に話題が及ぶと、 井口監督:アメリカのお金持ちって、いろいろ大変そう。 と同情し、 荻上監督:わたしたちは、こういう豪邸では撮らせてもらえない。 ここで話は脱線し、『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス監督がNetflixと約10億円、5年契約を結んだというニュースに、 荻上監督:(自分だったら)どうします? と想像を膨らませていました。 |
|
映画『サラブレット』
シネクイント、シネマカリテほか絶賛上映中! 公式サイト: アマンダ役を演じたのは、『レディ・プレイヤー1』でヒロインに抜擢され、本作でも素晴らしい演技を見せる実力派女優オリヴィア・クック。また、リリー役には、『スプリット』でメイン・キャストを演じ、本作でもカリスマ性と力強さを見せる個性派女優アニャ・テイラー=ジョイ。そして、ティム役には、『スター・トレック』シリーズで一気にブレイクしたものの、本作が遺作となった演技派俳優アントン・イェルチン。さらに、監督・脚本を手掛けたのは、ニューヨークで演出家・劇作家として活躍し、本作がデビュー作となる新人監督コリー・フィンリー。 サンダンス映画祭観客賞を始め、ゴッサム賞脚本賞やインディペンデント・スピリット賞新人脚本賞など、インディペンデント作品を対象とする映画賞に多数ノミネートされたスタイリッシュ・サスペンス!
|
出演:オリヴィア・クック『レディ・プレイヤー1』、アニャ・テイラー=ジョイ『スプリット』、アントン・イェルチン『スター・トレック』シリーズ
監督・脚本:コリー・フィンリー
ユニバーサル映画 配給:パルコ PG12
(C) 2019 Universal Studios. All Rights Reserved.