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『フェイブルマンズ』試写会

監督・脚本:スティーヴン・スピルバーグ『フェイブルマンズ』が、2023年3月3日(金)より全国公開となります。

この公開を記念して、2月28日(火)にスペシャルトーク付きイベント試写会が行われ、カズレーザー、山崎紘菜、山崎貴監督が登壇しました。

「この映画はたとえ話ではなく、私の記憶なのです」

と語るスピルバーグ監督の原体験が最も色濃く反映された本作にちなみ、本作はもちろんのこと、その他のスピルバーグ作品の魅力、会場からの質問への回答、“子供のころや学生時代に描いていた夢“について自身の若かりし頃のお写真とともにたっぷりと語るイベントとなりました。
『フェイブルマンズ』イベント
日時:2月28日(火)
会場:スペースFS汐留
登壇:カズレーザー、山崎紘菜、山崎貴監督

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カズレーザー、山崎紘菜、山崎貴監督登壇

ご挨拶&感想

山崎監督は「本当にスピルバーグのことが好きなのでこういう機会をもらえて嬉しいです。」、山崎紘菜さんは「この作品のすばらしさを皆さんと分かち合える時間をいただけて光栄に思います。」、カズレーザーさんは「ラストがめっちゃお洒落でしたね!その話がしたいです!よろしくお願いします!」とそれぞれ挨拶。

早速本作の感想を求められると山崎監督は「面白かったです。楽しい部分だけを描くのかと思っていたら、結構ボロボロになる仕事と言われる感じとか、スピルバーグでも大変なんだなと(笑)タイムトラベルをしてスピルバーグの若いころを見ているようで楽しかったです。」、
『フェイブルマンズ』
山崎紘菜さんは「正直、すごいサクセスストーリーなのかと思っていたら、夢を追うことへの孤独や葛藤、苦悩をリアリティをもって突きつけられた気がして衝撃でした。もっとキラキラしてるのかなと思いましたが、夢を追うというのはこういうことだよなとすごく共感しました。」、
『フェイブルマンズ』
カズレーザーさんは「人間としてのスピルバーグの苦しみや葛藤を描いているんですけど、悩みの根源が家族という周りの状況によるものなんですよね。スピルバーグは映画を撮影するという技術面では全然迷っていなくてちゃんと天才なんだなと思いましたね。才能があったがゆえにああいう悲劇があったのは面白いですね。」とそれぞれの視点で絶賛。
『フェイブルマンズ』

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好きなスピルバーグ作品

50年という長いキャリアの中で、数々の作品を生み出してきたスピルバーグの好きな作品を問われると山崎監督は「僕は『未知との遭遇』です。最初のハリウッドVFXにであった作品。本当に宇宙人に遭ったような気持ちになってとんでもない衝撃を受けた作品です。それでVFXの仕事をはじめたみたいなところもあるので。」と回答。山崎紘菜さんは「私は『A.I.』がすごく好きです。これから人類が直面する課題が明確に描かれていて、今観てもすごく新しいですし、ロボットの話なのに、人間ってなんだろう。愛するって何だろうと考えさせられた作品です。」カズレーザーさんは「『ジョーズ』ですね。“サメ映画”の礎です!ホホジロザメをここまで世界的に有名にした作品でもあると思うし、本当にすごい作品だと思います。」とそれぞれ熱い思いを吐露。また、“監督”という同じ職業についているスピルバーグの存在について山崎監督は「この仕事をすればするほどスピルバーグの技のうまさに気づいてきて、『ジョーズ』でもサメが滅多にでてこないのに、いきなり出てくることでの衝撃や緩急で魅せていてうまいなぁと思いました。」と監督業の大先輩の手腕を大絶賛。

子供のころの夢

本作が”夢を抱くすべての人に捧げる映画”であることにちなみ、ゲストの方々が子供のころや学生時代に描いていた夢を当時の写真を見ながら伺う流れに。まず山崎監督の13歳ごろの写真がスクリーンに映し出されると「最初に映画を作り出したときの写真です。当時監督までは目指していなかったですが、VFXの技術者になりたいという思いがありました。『未知との遭遇』と『スターウォーズ』が公開されて、僕にとってものすごく記念すべき時期でした。」と回答。続いて山崎紘菜さんが東宝シンデレラのグランプリを獲ったときの写真が映し出されると「私の第二の人生がスタートした日です。最初は女優を志していたわけではなく、美容師さんや酪農家など様々な夢があったのですが、色々な職業になれてしまう女優というお仕事に就けて今までの夢が一気に叶いました。」と回答。最後にカズレーザーさんの現在のイメージと変わらない全身真っ赤な写真が映し出されると「このころは何も考えずに生きていました。将来の夢はまだ決まってないですね。今もまだ将来の夢は決まってないです。」と発言をし、会場を笑いに包みました。
『フェイブルマンズ』イベント

憧れの人に出会ったエピソード

本作の最後に主人公サミーが憧れるある人物が登場する場面があることにちなみ、ゲストの皆さんが憧れの人に出会ったときのエピソードを問われると、山崎監督は「ジェームズ・キャメロンさんがすごく好きで一度お会いすることがあったのですが、物凄く優しくて…嬉しかったですね。あとはスピルバーグには一度会ってみたいです。あなたのせいで映画の呪いにかかったんだと伝えたい(笑)」、山崎紘菜さんは「エディ・レッドメインさんが好きです。昔、本人に直接取材をする機会があり、ドキドキして待っていたら仕事の合間にフラッと会いにきてくれて、真摯に受け答えをしてくださりました。どんなに忙しくても相手に誠実でいることを学びました。」、カズレーザーさんは「タモリさんと所(ジョージ)さんですかね。みんなが知っているイメージと全く同じで…初めて会った気にならない方はすごいなと思いました。」とそれぞれ回顧。

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Q&Aコーナー

続いて、第一線で活躍しているゲストの皆さんに観客から事前に募集した質問を回答いただくコーナーへ突入!「自分の「将来の夢」に対するモチベーションの維持の仕方はありますか?」という質問に対し、山崎紘菜さんは「やっぱり“映画館で映画を観ること”です。こういう作品に出たいとかいろんな感情の引き出しをもらえるので。あとは、“紙に自分が今やりたいことを100個書き出すこと”です。いまやりたいことを思いつくままに絞り出すと不思議と色々なことが明確になりますし、紙とペンだけでできるのでオススメです。」と回答。この方法には山崎監督とカズレーザーさんも感心している様子。次に「自分が今まで抱いていた「夢」が想像とかけ離れたものであったとわかった時、そのギャップをどう受け止めれば前に進めると思いますか?」という少々シビアな質問に対し、カズレーザーさんは「別の夢を選ぶのはダメですかね?それを受け入れても最初の夢が輝いて見えていたら最初のものを諦めなければいいと思いますし。方向が変わっても前に進んでいるのには変わらないですし、ゴールは意外といっぱいあると思うので。」とカズレーザーさんらしい回答。3つ目の「映画監督を目指しているが、学校の監督決めでプロットが1度も選ばれず、1年間通っていても映画製作の楽しさがわかりません。正直今諦めようとしています。どうすれば前のような気持ちに戻れるでしょうか。」という質問に対し数々の名作を世に送り出してきた山崎監督は「プロットは僕らでもいっぱい書くけどなかなか通ることはない。いっそのこと一週間くらいやめてみて、どうしても諦められない気持ちがあるのか、自分の中にまだ熱があるのか。少し冷静になって考えてみるのがいいと思います。」と真摯に回答。続いて「もし自伝作品を映画化するとしたら、ご自身の役柄は誰に演じてほしいですか?」という本作ならではの質問に山崎監督は「高校生くらいから監督になるまでをやりたいので、神木(隆之介)くんでお願いします!」と回答、カズレーザーさんは「トム・ハンクスで!一番好きなんで。年上ですけどオファーするのは自由ですもんね。彼くらいの演技力があればいける。赤着させたら、なんとかなる。」と発言。まさかの人物に山崎監督と山崎紘菜さんも総ツッコミをし、会場を沸かせました。最後に「 “映画は「夢」、決して忘れることのない”という象徴的なセリフがありますが、皆様にとって,映画とは“何”ですか?」という質問に対してはフリップで回答。山崎監督は“文化祭”と掲示。理由について「みんなで集まって作っていて、なんだかものすごく文化祭の気分なんですよね。」、山崎紘菜さんは“地平線”。理由については「地平線というのはみんな遠くをみて、そこにどんな景色が待っているんだろうと歩みだしたくなるじゃないですか。でも地平線って絶対にたどり着かない。届かないと分かっているのに前に進んじゃうというものが私にとって映画なのかなと思いました。」と回答。カズレーザーさんは“完璧なウソ”。理由については「映画と現実を比べたとき、例えば監視カメラと映画の違いは編集されているかどうかなんですよ。映画は作り手の意思が入っている。その中で面白い作品とつまんない作品の差がでるということは、どれだけ完璧かということなんです。言ったら作り話がずっと続く中で、それが嘘だとわかっているから受け入れないというのが人間の正しい反応のはずなのにそれをあえて信じてしまい、幸せだなと思わせる力が映画にはあるんじゃないかな。結局、映画に騙されたいんですよね。」と独論を披露しました。

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夢を抱くすべての人へ

イベントも終盤、「夢を抱くすべての人へ」という、本作のテーマにちなみ新天地で頑張る方々へ応援メッセージを求められると

山崎監督は「この映画でも描かれているように夢というのは呪いだと思います。色々大変な思いをしてもそこに向かおうというものを見つけたられた人は本当に幸せだと思うので、頑張ってそこに向かってほしいと思います。」

山崎紘菜さんは「私は大事にしている言葉があって“一度も嫌いになったことがないものは本当に好きじゃない”という言葉です。好きなものに対してネガティブなことを思うのを恐れないでほしいです。私もまだ夢を追いかけているので一緒に頑張れたらいいなと思います。」

カズレーザーさんは「うまくいってほしいことと、うまくいきそうだなと思うことがよく混同しがちなんですけど、うまくいってほしいことはぼんやりとした夢で、うまくいきそうだなという夢は結構理由がある夢だと思います。ちゃんとうまくいきそうだなという理由がある夢を見つけてくれたらいいなと思います。夢を叶えるために理由をつくって、『これだったら成功する』と思いながら走ってくれればきっと成功すると思います。」とそれぞれ暖かい言葉を投げかけ、大盛況のうちにイベントは幕を閉じました。

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『フェイブルマンズ』

公式HP:
https://fabelmans-film.jp/

公式Twitter:
@fabelmans_jp
#映画フェイブルマンズ

『フェイブルマンズ』

『フェイブルマンズ』

『フェイブルマンズ』

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監督・脚本:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:トニー・クシュナー 
音楽:ジョン・ウィリアムズ 
衣装:マーク・ブリッジス
美術:リック・カーター 
編集:マイケル・カーン、サラ・ブロシャー 
撮影:ヤヌス・カミンスキー
原題:The Fabelmans 配給:東宝東和 上映時間:151分
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