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アリス・ディオップ監督来日

昨年のヴェネチア映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)と新人監督賞の2冠、セザール賞最優秀新人監督賞受賞、本年度アカデミー賞®国際長編映画部門のフランス代表にも選出された『サントメール ある被告』が、7月14日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開中です。

このたび、その公開を記念し、アリス・ディオップ監督が初来日した。
公開初日の7月14日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下での18:30の回上映後、トークイベントに登壇。対談ゲストとして、本作の共同脚本の作家マリー・ンディアイの翻訳者で、NHK『日曜美術館』司会でおなじみの芥川賞作家・小野正嗣さんも登壇しました。
saintomer『サントメール ある被告』舞台挨拶
アリス・ディオップ監督公開初日トークイベント
日時:7月 14日(金)
会場:Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下
登壇:アリス・ディオップ(映画監督)、小野正嗣(作家)
進行:矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)

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アリス・ディオップ監督、小野正嗣登壇

日本に来るのは初めてだという監督。
映画を観たばかりの観客を前に「日本が来ることが夢でした。今とても光栄で、“日本大好き”という気持ちです」と挨拶。世界の映画人が今最も注目する監督を前に、会場からは大きな拍手が起こった。

小野正嗣さんは「まさに普遍的な感情に訴える映画。母が娘を殺したという一つの“事実”を描いているが、それを受け取る人によって“真実”は様々なんだと気づかせてくれる」と本作の感想を語った。

その後、小野さんから監督に質問をする形でトークが進行。この映画を作りたいと思ったきっかけを問われると、監督は「被告の女性にとても興味を惹かれて、なぜ興味をもったのか、裁判を聞く中で分かってきた。また、フランス映画でほとんど描かれることのない黒人女性のヒロインを描くことができれば、とても政治的で普遍的で、多くの人に語りかける映画になると思った」と語った。
saintomer『サントメール ある被告』舞台挨拶
本作の脚本には、監督のほか、小野さんが翻訳を手がけた『三人の逞しい女』『ロジー・カルプ』の著者であり有名作家マリー・ンディアイが関わっている。監督は、「マリー・ンディアイの小説が元々好きで、手紙を書いてオファーした」という。小野さんは、「マリーの小説は、物語の中で主人公自身がアイデンティティの危機を迎える。この映画も共通するが、そこに監督にしかできない映像の語り方が出ている」と話した。
小野さんとの対話の後には、観客との質疑応答が活発に行われた。

最後に監督が「日本の皆さんからこれだけ的確で深い質問をいただけて、監督として、とても癒しの時間でした。映画を作ることはとても孤独だけれど、4~5年後にこんなご褒美が待っているなんて、すごく報われる思いです。また4年後に会いましょう」と挨拶すると、イベントはあたたかい雰囲気の中終了した。

尚、監督は明日7/15(土)東京日仏学院での自身の前作『私たち』上映後と、7/16(日)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下での『サントメール ある被告』18:30の回上映後もトークイベントに登壇する。

<2022年最高のフランス映画>と絶賛された『サントメール ある被告』、ぜひ劇場でご覧ください。

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監督来日イベント

7月16日(日)まで来日イベントがあります。

【アリス・ディオップ監督と語り合う3daysイベント】

②日時:7月15日(土)『私たち』(前作) 17:00の回上映後(19:00〜トーク開始)
会場:東京日仏学院 エスパス・イマージュ(新宿区市谷船河原町15 )
登壇者:アリス・ディオップ(映画監督) 聞き手:坂本安美
③日時:7月16日(日)『サントメール ある被告』18:30の回上映後(20:35〜トーク開始)
会場:Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 (渋谷区渋谷1丁目24−12 東映プラザ 7F)
登壇者:アリス・ディオップ(映画監督)
進行:矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)

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『サントメール ある被告』

原題:Saint Omer

絶賛公開中!
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開

公式HP:
@saintomer/

公式Twitter:
@saintomer_jp

若き女性作家ラマは、ある裁判を傍聴する。
被告は、生後15ヶ月の幼い娘を殺害した罪に問われた女性ロランス。
セネガルからフランスに留学し、完璧な美しいフランス語を話す彼女は、本当に我が子を殺したのか?

2022年ヴェネチア映画祭銀獅子賞(審査員大賞)&新人監督賞やセザール賞最優秀新人監督賞を受賞。本年度アカデミー賞®国際長編映画部門のフランス代表にも選出された傑作ドラマ。
Postervisual_Saint-Omer『サントメール-ある被告』

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 2022 フランス フランス語 123分 カラー 監督:アリス・ディオップ 出演:カイジ・カガメ、ガスラジー・マランダ、ロベール・カンタレラ G 字幕:岩辺いずみ 字幕監修:金塚彩乃 配給:トランスフォーマー
© SRAB FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA – 2022  
本作は“French Cinema Season in Japan”の一環として、ユニフランスの支援を受けて公開されます
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