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映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』リューベン・オストルンド監督が緊急来日!ジャパンプレミア


映画情報どっとこむ ralph 映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が、4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開されます。

このたび、本作の監督・脚本を務めたリューベン・オストルンドが緊急来日!そして、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われたジャパンプレミアに登壇。音楽家・文筆家の菊地成孔さんとトークショーを行いました!

実施日:4月11日(水)
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷区渋谷1-23-16 ココチビル7F)
登壇:リューベン・オストルンド監督、菊地成孔(音楽家・文筆家)
司会:森直人(映画評論家)

映画情報どっとこむ ralph 満席となったジャパンプレミアの会場は、はるばるスウェーデンからやって来たリューベン・オストルンド監督が登場すると拍手喝采が巻き起こった。

二部構成のトークショーでは始めに観客とのQ&Aが設けられ、客席からは次々と手が挙がりました。その後、音楽家・文筆家の菊地成孔さんとの対談がスタート。司会は映画評論家の森直人さんだ。

菊地さん:この映画を観て、私たちはヨーロッパについて知っているようで、いかに何も知らないのかということを感じましたね。福祉が行き届いた豊かな国だと思っていたら、巨大な貧富の差があってホームレスが物乞いをしていて……という。

と、新たなヨーロッパ像を提示した本作の鋭さに言及した。

そして話は、本作でオストルンド監督が描きたかったテーマの1つである“傍観者効果”に移った。傍観者効果とは、ある危機的状況が起きた際に、周囲が傍観し続け、誰も助けようとしない状況を指す社会心理学用語の1つ。『ザ・スクエア 思いやりの聖域』には、誰もが“こんな状況あるある!”と頷く日常に潜んだ傍観者効果の場面が次々と登場する。そこには、オストルンド監督の“この映画を通じて、傍観者として受け身にならず、人間として助け合おうという思いやりの心を思い出してほしい”というメッセージが込められているのだ。

菊地さん:日本の場合はもはや傍観者効果に対して問題意識を持たないほどこじらせているんです」

とキッパリ。

菊地さん:だから、“傍観者効果は問題だ”と気づいているということ自体に、スウェーデンと日本の意識の違いが表れている。映画の冒頭は、主人公のクリスティアンがあるハプニングに対し傍観者になるかどうか選択を迫られ、結局“傍観者にならない”道を選んだところで、新たなハプニングに巻き込まれる。そういうところが、傍観者効果に対して、すごく知的に描かれていると感じました。

と述べた。

映画情報どっとこむ ralph さらに

菊地さん:現代アートの世界の裏側を描いた作品というのは、映画史上初めてでしょう。“砂山を作っただけで大金がもらえるってどうなのよ”という、誰もが感じたことはあるだろうけど誰も言えなかった、そんな疑問を初めて扱った。

とその革新性を分析。それに対し

オストルンド監督:劇中、美術館で起きる出来事の多くは、実際に起きたことがベースになっています。例えば、ボローニャのとある現代美術館では、清掃係がゴミだと思って間違って作品を片付けてしまったというハプニングがありました。煙草の吸殻と古いシャンパングラスを置いただけの作品だったようですが、その作品に約500万ユーロの保険がかかっていたので、どうしたものかと関係者は頭を抱えたそうです。

と衝撃的なエピソードを明かし、観客からは驚きの声が上がった。

また、菊地さんがそうした本作の風刺的なスタイルをモンティ・パイソン的だと評すると、

オストルンド監督:モンティ・パイソンは私も大好きです!

と、すると、

菊地さん:それと、フェリーニの『甘い生活』も思い出しました。“神なき世界で人がどう倫理的に生きるべきなのか”というヨーロッパ的な命題を、どちらも描いているなと。それに『甘い生活』は、ゴシップ紙のカメラマンという、それまではとても映画の題材にはできなかったような職業を対象にしていましたが、主人公が変わった職業という点や、その他にも主人公がスーツ姿だったり、突飛なストーリーはなくても印象的なシーンがたくさんあったり、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』と『甘い生活』には共通点が結構あるなと思いました。でも、『甘い生活』よりもこっちの方がユーモラスで苦いですね。

と、映画史上の巨匠監督による名作と並べながら、ヨーロッパ映画としての観点から『ザ・スクエア 思いやりの聖域』を絶賛した。


すると、

オストルンド監督:私は、ハリウッド的な勧善懲悪には同意できないんです。なぜなら、私たちの誰もが、良いことをする可能性もあれば、悪いことをする可能性もある。だから私は、脚本を書くときにあえて登場人物をあるジレンマに落とし込むんです。監督の私自身が“あぁ、こんなことやっちゃうよな”って思えなければ、その映画は失敗です。私の映画は全て、社会学的なアプローチを取っています。今のメディアは、何か問題が起きた時にある個人に罪をなすりつけがちです。しかし、社会学は誰かが失敗しても、その個人に罪をなすりつけません。むしろ、そこに興味を持つんです。“そうか、私たちはこういうことができないんだ”って。だからこそ、現代は社会学的なアプローチがより必要とされている時代なんです。

と続けると、

菊地さん:今はネットの炎上とかも頻繁にありますし、社会学的アプローチが必要と言うのはそういう意味もあるでしょう。罪の意識の変化ですね。この映画では、社会の中で何が罪なのかが問われているんですね。

とうなずいた。

映画情報どっとこむ ralph さらに

オストルンド監督:私は、日本や東アジアの文化にも、北欧と似ている部分はあると思います。それは、面目を失うのを恐れるということです。私の前作『フレンチアルプスで起きたこと』では、旅行先のゲレンデで雪崩が起き、父親が家族を見捨てて逃げ出すという物語の要になる場面があります。大事故にはならず父親は戻ってきますが、家族はもう彼をそれまでのようには見られません。自分に期待される役割を果たせなかったことに、父親は強い恥を感じます。この映画で私は、恥という感覚の普遍性を描こうとしました。例えば、エストニアの沈没事故とか、多くの人命が失われた事故や災害では、統計を見ると実は生存者は男性が多数なんです。女性を先に助けようと言っているのに、男性の生存本能が勝って利己的な行動に出ている。生存本能は、倫理的な規範をとりはらう。しかし、一方でこんなことがあります。韓国で起きたセウォル号沈没事故で、生徒たちを見捨てて生き残った教師がいました。生存本能が勝ったわけです。しかし、その後、彼は自殺してしまったのです。生存本能が強くても、最終的には恥が勝ってしまった。それほど恥は人間に強い影響を与え、人間と言う動物だけが、唯一その恥の感覚を持っているんです

と、本作が描くのは決してスウェーデンやヨーロッパに限らない、普遍的な問題を扱っていると伝えた。


トークはどんどん白熱し、まだなだ話したりないといった空気の中、終了の時間に。

最後に・・・

オストルンド監督:今日は皆さん、本当にありがとうございました!現在私は次回作を企画中で、“Triangle of Sadness”というタイトルの、男性ファッションモデルを主人公にした“美”がテーマになる予定です

と次回作をすかさずアピール。オストルンド監督が一貫して描き続ける、人間社会の普遍的な問題を扱う悲喜劇となりそう。今後のそうした彼の活躍を見届けるためにも、オストルンド監督の作家性が最高のかたちで表れている『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は何よりも今こそ観るべき映画だ――観客の誰もがそう強く実感する中で、ジャパンプレミアは幕を閉じました。


映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域

ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他4/28(土)全国順次公開!

公式サイト:
www.transformer.co.jp/m/thesquare/
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監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』

出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー他
2017年 / スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 / 英語、スウェーデン語 / 151分 / DCP / カラー / ビスタ / 5.1ch /原題:THE SQUARE
/日本語字幕:石田泰子

後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS 


映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』先行プレミアにリューベン・オストルンド監督、菊地成孔登壇決定!


映画情報どっとこむ ralph 【​第70回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドール受賞!】
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が4/28(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開となります。

本作の公開を祝し、ついにリューベン・オストルンド監督が<初>来日する運びとなり、4/11(水)にはオストルンド監督登壇のイベント付きの先行プレミア上映を行います。監督と対談を行うゲストスピーカーに、菊地成孔さんの登壇が決定! 司会を務めるのは、映画評論家の森直人さんです。

前作『フレンチアルプスで起きたこと』で一躍注目を集め、いま、映画界でも最も高い期待される北欧の鬼才、オストルンド監督。映画への造詣も深く、批評の執筆など幅広く活動を行う菊地さんと二人で、一体、何を語るのでしょうか!?

映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』先行プレミア上映
日時:4月11日(水)
18:45開場
19:00開映
21:35トークイベント開始 22:15終了予定

会場:ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター1
登壇:リューベン・オストルンド監督、菊地成孔(音楽家・文筆家)
司会:森直人(映画評論家)

【チケットご購入方法】
オンラインチケット発売:4月6日(金) 19:00~
劇場窓口販売:4月7日(土)劇場OPEN時刻より販売
詳細:https://ttcg.jp/human_shibuya/topics/2018/03301148_2794.html

映画情報どっとこむ ralph 映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他4/28(土)全国順次公開!

公式サイト:こちら

クリスティアンは現代美術館のキュレーター。
洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示とすると発表する。その中では「すべての人が公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった。



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監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』

出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー他

2017年 / スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 / 英語、スウェーデン語 / 151分 / DCP / カラー / ビスタ / 5.1ch /原題:THE SQUARE

/日本語字幕:石田泰子 後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS


尾野真千子の究極の選択に一同唖然!『素敵なダイナマイトスキャンダル』初日舞台挨拶


映画情報どっとこむ ralph カルチャー・エロ雑誌を世に送り出した編集長・末井昭さんの自伝的エッセイを、柄本佑主演で映画化した『素敵なダイナマイトスキャンダル』が本日公開を迎え、その初日舞台挨拶が行われました。

登壇したのは、主人公の末井昭を演じた柄本佑さん、妻・牧子役の前田敦子さん、愛人・笛子役の三浦透子さん、母・富子役の尾野真千子さん、末井の心の友・近松役の峯田和伸さん、写真家・荒木役としてスクリーンデビューを果たした音楽監督の菊地成孔さん、原作者の末井昭さん、そして冨永昌敬監督が登壇しました。

『素敵なダイナマイトスキャンダル』初日舞台挨拶
日時:3月17日(土)
場所:テアトル新宿
登壇:柄本佑、前田敦子、三浦透子、尾野真千子、峯田和伸、菊地成孔(音楽監督)、末井昭(原作)、冨永昌敬(監督)

映画情報どっとこむ ralph “知る人ぞ知る伝説の編集長・末井昭”を演じて

柄本さん:原作エッセイの表紙で女装姿の末井さんを見て、“昔、夜中にパチンコ雑誌のCMに出てた人だ!”と一致しました。僕と全体的に似てると思いました。女装のシーンでは末井さんから“パンティーとブラジャーは見えなくてもスイッチだからつけるといいよ”とアドバイスを頂きました。

と話す柄本さん。

また先月のプレミア上映の際に末井さん本人と初対面して

前田さん:プレミアの時は出演者の方だと思っていて、舞台に立って気づきました。ちゃんとご挨拶できなくて…はじめまして(笑)

と演じた“天然な妻”そのもので挨拶。

作品に関わる前に唯一、末井さんを知っていたという峯田さんは

峯田さん:原作も読んでいて、末井さんと交流はあったのでどんな形でもいいので出たいと思いました。

と、一緒に仕事ができた喜びを語りました。

映画情報どっとこむ ralph また、“初めての試み”を明かすコーナーでは

柄本さん:ストリーキングとか…やったことあったら、今ここにいないですよね(笑)

前田さん:冨永監督とご一緒するのが初めて。

三浦さん:ベッドシーンと20〜30代と幅のある役。

尾野さん:着物の帯にダイナマイトを差したこと。まさかそこに差すと思ってなかったです。

菊地さん:俳優ではないので決まったセリフで動くということが初めて。当時の荒木先生の体型に近づけるよう役づくりしました。デ・ニーロメソッドです(笑)

と、それぞれ。

【母がダイナマイト心中】【伝説のエロ雑誌編集長】【ストリーキング】と何かとスキャンダルな原作者・末井の半生を描いているということで、「エロ雑誌編集長とストリーキング。やるならどっち!?」という究極の質問に

尾野さんのみがまさかの“ストリーキング”を選択。

どよめく登壇者と会場に

尾野さん:究極だから!究極の選択だからやるの。究極じゃなかったらもちろんやりたくない!

と弁解する尾野さん。それに対し

三浦さん:極論ですが、ストリーキングはやろうと思えば明日できるじゃないですか!

と答え、「それもそうだね」と柄本はじめ全員が納得しかけたところ、

尾野さん:みんなおかしいよ!

とツッコミ。そこに冷静に

峯田さん:ストリーキングみたいなことは、ずっとやってきたんで…

と呟くと、ライブパファーマンスで裸になる峯田さんに全員が納得。

末井さん:もぞもぞしちゃダメなんですよ。一瞬でね(笑)

と被せて会場は大爆笑。

映画情報どっとこむ ralph 最後に

監督:当時を知っている人にはもちろんですが、若い人に観て頂きたいです。平成生まれの人にとっては絵空事みたいなものかも知れませんが、末井さんの半生はすごくヒントがある。若い人が観て、末井さんより自分の方が面白いと思って欲しい。

と語り、舞台挨拶を締めました。


素敵なダイナマイトスキャンダル

絶賛公開中!

公式HP:
dynamitemovie.jp

芸術は爆発だったりすることもあるのだが、僕の場合、お母さんが爆発だった―
バスも通らない岡山の田舎町に生まれ育った末井少年は、7歳にして母親の衝撃的な死に触れる。肺結核を患い、医者にまで見放された母親が、山中で隣家の若い男と抱き合いダイナマイトに着火&大爆発!!心中したのだ──。青年となり上京した末井昭は、小さなエロ雑誌の出版社へ。のち編集長として新感覚のエロ雑誌を創刊。読者の好奇心と性欲をかきたてるべく奮闘する日々の中で荒木経惟に出会い、さらに末井のもとには南伸坊、赤瀬川原平、嵐山光三郎ら、錚々たる表現者たちが参集する。その後も発禁と創刊を繰り返しながら、数々の雑誌を世におくりだしていく……。昭和のアンダーグラウンドカルチャーを牽引した稀代の雑誌編集長の実話を元に綴られた自伝的エッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」がまさかの映画化!ダイナマイト心中という衝撃的な母の死。この数奇な運命を背負って、転がる石のように生きていた青年が辿り着いた先は──。稀代の雑誌編集長の《笑いと狂乱》の青春グラフィティ。

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柄本 佑 前田敦子 三浦透子 峯田和伸 松重 豊 村上 淳 尾野真千子
中島 歩 落合モトキ 木嶋のりこ 瑞乃サリー 政岡泰志 菊地成孔 島本 慶 若葉竜也 嶋田久作
監督・脚本:冨永昌敬 原作:末井 昭「素敵なダイナマイトスキャンダル」(ちくま文庫刊) 音楽:菊地成孔 小田朋美 主題歌:尾野真千子と末井昭「山の音」(TABOO/Sony Music Artists Inc.) 配給・宣伝:東京テアトル 
2018年/日本/138分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R15+
©2018「素敵なダイナマイトスキャンダル」製作委員会 


尾野真千子×菊地成孔×末井昭×冨永昌敬監督 登壇「素敵なダイナマイトスキャンダル」サントラ発売記念イベント


映画情報どっとこむ ralph 3月17日(土)公開の映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」のサントラ発売を記念し、本作の主題歌「山の音」を歌った尾野真千子さん、菊地成孔(音楽監督)さん、末井昭(原作者)さん、冨永昌敬監督によるトークイベントが行われ、レコーディング時の裏話や主題歌とサントラを担当した菊地成孔さんが、アラーキー役で出演するまでの経緯などが話されました。


「素敵なダイナマイトスキャンダル」サントラ発売記念イベント
“爆発する母と息子たちのスキャンダルな夜”

日時:3月15日(木) 
場所:週プレ酒場
登壇:尾野真千子、菊地成孔、末井昭(原作者)、冨永昌敬監督

映画情報どっとこむ ralph 場所は本作のサブカル感にとってもよく合った雰囲気の新宿歌舞伎町週刊プレイボーイの酒場「週プレ酒場」。

お客さんとマスコミでいっぱいの会場は熱気に包まれ、ゲストが登場すると暖かな拍手が。


末井さんの『素敵なダイナマイトスキャンダル』をどうしても映画化したかった冨永監督は
冨永監督:末井さんに7年前に喫煙所で声を掛けて、映画化をお願いしました。

と言い、承諾した原作者の末井さんは
末井さん:映画化「えっ」と思いましたが、映画に出来るのかな?と思いました。その後具体化しないので、駄目になったのだろうとおもってました

冨永監督:ようやく形になりました!

と語る本作「素敵なダイナマイトスキャンダル」は今週土曜日3月17日公開です。

映画情報どっとこむ ralph そして、この日発売となったサントラの菊池さんに音楽を担当してもらったのは、7年前の末井さんにOKをもらった直ぐのようで、

冨永監督:最初から決めてましたね。いつもお願いしたいんですけど・・・色々あるわけですよ(笑)

そして、菊地さんはカメラマンのアラーキーさん役で出演しています。
嫌がる菊池さんに会うたびに出演交渉をしていた監督に、条件提示したそうで
菊池さん:出演女優さんが、主題歌を歌ってくれるならと。

そして、白羽の矢が立った尾野さんは主題歌を歌って!のオファーを振り返って
尾野さん:ハジメから決まっていたのじゃなくて、編集が終わった後ですよ。オファー。お母さんだから!って、逃げようのない理由で。

と、会場を沸かせます。そんな尾野さんは、渡したデモ通りに歌ってくれたそうですが

菊地さん:尾野さんはどちらかというと歌うことに、のりのりではなかったですね。女優さんだなと思ったのは、デモの小野さんにそっくり。女優さんはスキミング能力凄いなと。ひりひり感が良かったです。気持ちよく歌ってもらうよう頑張りました。末井さんはノリノリでしたけど。我流で。
尾野さん:何回も何回も歌ってたまにいいでえすねっていわれて。ブースの外の話しているのが、悪口言ってると思ってました(笑)。

と、被害妄想がひどかったのだそう。

菊地さん:悩みは末井さんから来てたんです。

尾野さん:あの場で言って欲しかった。悶々として帰ってんですよ!

と語ります。

菊地さん:尾野んさんはほぼほぼ無修正です。アラーキー役が言うとドキドキでしょ。末井さんのは大手術(笑)。


オリジナルサウンドトラックは30分程度。サントラ版なりたたないので今回のサントラは映画と違うリミックスも入っているそうで、

菊地さん:尾野さんの主題歌1点突破で創れと言われて。でもその後、尺が足りないと言われて映画音楽でリミックスもありかなと。うちのゼミ生も使って、色々リミックしました。

と、語ります。

映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・

尾野さん:サントラもですが、今週末映画公開ですので、よろしくお願いいたします。
サントラはお恥ずかしいので。 どちらでも・・・・(笑)。


映画「素敵なダイナマイトスキャンダル

は、末井昭氏が70歳を迎えるアニバーサリーイヤーの本年、3月17日(土)よりテアトル新宿、池袋シネマ・ロサほかにて全国公開となります。

dynamitemovie.jp

芸術は爆発だったりすることもあるのだが、僕の場合、お母さんが爆発だった―

バスも通らない岡山の田舎町に生まれ育った末井少年は、7歳にして母親の衝撃的な死に触れる。肺結核を患い、医者にまで見放された母親が、山中で隣家の若い男と抱き合いダイナマイトに着火&大爆発!!心中したのだ──。青年となり上京した末井昭は、小さなエロ雑誌の出版社へ。のち編集長として新感覚のエロ雑誌を創刊。読者の好奇心と性欲をかきたてるべく奮闘する日々の中で荒木経惟に出会い、さらに末井のもとには南伸坊、赤瀬川源平、嵐山光三郎ら、錚々たる表現者たちが参集する。その後も発禁と創刊を繰り返しながら、数々の雑誌を世におくりだしていく……。
昭和のアンダーグラウンドカルチャーを牽引した稀代の雑誌編集長の実話を元に綴られた自伝的エッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」がまさかの映画化!ダイナマイト心中という衝撃的な母の死。この数奇な運命を背負って、転がる石のように生きていた青年が辿り着いた先は──。稀代の雑誌編集長の《笑いと狂乱》の青春グラフィティ。

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柄本 佑 前田敦子 三浦透子 峯田和伸 松重 豊 村上 淳 尾野真千子
中島 歩 落合モトキ 木嶋のりこ 瑞乃サリー 政岡泰志 菊地成孔 島本 慶 若葉竜也 嶋田久作

監督・脚本:冨永昌敬
原作:末井 昭「素敵なダイナマイトスキャンダル」(ちくま文庫刊) 
音楽:菊地成孔 小田朋美 
主題歌:尾野真千子と末井昭「山の音」(TABOO/Sony Music Artists Inc.) 
配給・宣伝:東京テアトル  
2018年/日本/138分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R15+
©2018「素敵なダイナマイトスキャンダル」製作委員会 


伝説76歳現役バーマン チャールズ・シューマンと菊地成孔バー談義


映画情報どっとこむ ralph 4月21日(土)よりロードショーの映画『シューマンズバー ブック』公開記念イベントとして菊地成孔さん&伝説のバーマン チャールズ・シューマンさんのトークイベントが行われました。

バーマンであるシューマンさんは映画のPRのためドイツから来日。世界中のバーマンのバイブルとなったベストセラーの著者であり、76歳現役バーマンです。

~カフェ時代が終わりバーの時代へ~
「世界最高のバーもカフェもフレンチもドイツ料理もみんな東京にある!」


日時:3月6日(火)
場所:Goethe-Institut Tokyo 東京ドイツ文化センター
登壇:バーマン チャールズ・シューマン,菊地成孔

映画情報どっとこむ ralph
菊地さん:私はまだ55歳の若造ですけど。

シューマンさん:そうですね、私に比べれば若いかもしれないけれど、そんなに若くもないですよね(笑)。

菊地さん:色々な方と仕事で会いますが、あなたに会えてとても光栄です。

シューマンさん:私もとても嬉しいのですが、残念ながら日本語が上手く出来ないので、日本の素敵な方と知り合うことがなかなかできないのです・・・

菊地さん:僕は仕事柄、ドイツには行くことが多くて、若い頃は脳ミソも優れているので、レストランで注文するくらいのドイツ語は出来ていたんです。

シューマンさん:またドイツ語を始めてください。歳をとればとるほど、新しく何かを学ぶということが重要になってくると思います。私も今、日本語を勉強していて、いつか日本人になろうと思っています(笑)。

菊地さん:素晴らしいですね。ところで、僕の実家は、実は母方は寿司屋で、父方は割烹でした。割烹わかりますか?カジュアル懐石です。

シューマンさん:では次にお会いする時、ぜひお父様の割烹に行きましょう。

菊地さん:ええ、残念ながら両親とも亡くなっているんです(笑)。

シューマンさん:ごめんなさい。その情報を知らなかった。じゃあ菊地さん、今度ミュンヘンに是非来てください。私はまだ料理できますので。ドイツ料理、お好きですか?

菊地さん:そこですねえ。僕がドイツに行っていたころはマルクの黄昏で、EUになる直前でした。ドイツの文化を非常に尊敬していますが、残念ながら当時のJAZZミュージシャンが食べるドイツの食事は、イタリアやフランスに比べてちょっと落ちるかなというのが正直なところです。

シューマンさん:私たちの食文化というのはすごく低下しているということはありますね。ピザとパスタばかり食べるようになってしまう。でも、ミュンヘンの私の「シューマンズバー」では、優秀な女性のシェフを育てました。今、彼女は日本で料理研究をしていて良いレストランで働いています。ぜひ行ってみてください。

菊地さん:素晴らしい。

さて、一般的にバー文化というのは、そもそも僕の中では、very dangerous、many many gangsters drunk and fighting every night… お酒を出すところだけど、荒っぽいイメージがあります。

映画情報どっとこむ ralph シューマンさん:そういう意味では、この映画『シューマンズ バー ブック』は、バー文化の色々な側面を見せてくれるということで、少しは貢献できたかなと思います。この映画の中では、東京のシーンも多いのですが、東京のバーというものを私は本当に羨望の眼差しで見ています。あまりにも素晴らしいので、自分もそのようなバーを作りたいと思い、色々なエッセンスを吸収させてもらいました。

菊地さん:僕の母方は寿司屋なので、寿司職人と食べる客がカウンターを挟んで、一対一のコミュニケーションとります。そのあり方は、すごく集中力と緊張感があり、酔っ払ってケンカするような場所と全然違います。

シューマンさん:私は寿司職人でもなく日本のバーマンでもないので、なかなか日本のそういった文化について語ることは出来ませんけれども、ミックスする、いわゆる飲み物を作るということは、なかなか教えることは出来ないと日本のバーマンから聞いたことがあります。

菊地さん:僕は上映後のトークは得意なのですが、まだ観てない人たちの前で喋るのは苦手で・・・、なんで上映前に喋らされるのかと思うんだけど。

シューマンさん:飲んでから観なきゃいけないような映画だからね。でも飲んでしまうと喋れない(笑)。

菊地さん:まあ簡単に言うと、この映画は、マエストロ(シューマン)がどんだけカッコいいかを伝える映画です。

シューマンさん:ありがとうございます。

私は実際にバーで仕事をしていますけれども、自分はそんなに飲みません。バーで仕事をする上では、やはりお客さんが飲み過ぎないようにして差し上げるのが正しいバーマンとしての姿勢ではないかと、いつもそのように思っています。

菊地さん:この映画では、東京のバーを非常にリスペクトしてくださっているのがよく描かれています。先ほど寿司屋の話しをしたのは、ともすれば、飲んでグダグダになってしまう場所でのぎりぎりのところで、てんぷら職人とお客さん、寿司職人とお客さん、懐石料理屋とお客さんというのは、緊張感によって非常に知的で上品に事を進めていく。そういったことと日本のバーは繫がっているのではないか?というようなご興味をシューマンさんがお持ちなのではないかなという気がしている一方で、バーを堅苦しく考えずに皆で楽しもうという、何でもありな感じもしますね。

シューマンさん:私がやっているシューマンズバーは、東京にあるバーよりずっとお店の規模が大きいんですね。そのかわりに、東京のいわゆる高級バーのように敷居が高いわけではないです。誰でも行ける、誰でも席さえ確保できれば行って楽しめるバーになっています。

菊地さん:そういったバーカルチャーが醸しえる可能性の全てを右から左までみんな見せてくださる。

シューマンさん:この映画では、どのようなお酒の飲み方をしているか、国によって飲み方にどのような違いがあるか、あるいは、バーマンの違いなどについてを観ていただけるかと思います。そして、バーマンというのは、人々に喜びをお伝えする仕事なのではないかと思います。自分の職業によって人を喜ばせることができるのではないか、ということをこの映画を作りながら考えました。ちょっと話しかけづらいバーマンもいるかもしれないのですが、ぜひ皆様もバーに行かれることがあったら、観察してですね、ぜひコミュニケーションを取っていただければと思います。この映画が完成してから、自分の職業というのは、ただの儀式とかセレモニーではなく、来てくださったお客様に喜びを伝えられる素晴らしい職業だなと、本当に毎日毎日思うようになりました。

菊地さん:フランス、すくなくともパリでは、と限定していいかもしれないですが、文化が栄えている空間というのはどちらかというとカフェ。カフェでは小説が書けるし議論ができる。

シューマンさん:ちょっと訂正していいですか。パリに良いカフェはありませんよ。世界で一番素晴らしいカフェは東京にあります(笑)

菊地さん:もちろん、もちろん(笑) 世界で一番素晴らしいフランス料理屋も、世界で一番素晴らしいドイツ料理屋も東京にあると思います!

シューマンさん:何年も前から東京を頻繁に訪れていますけれど、このカフェ文化というのが、こんなにも早く確立されて発展したということに驚かされます。東京というのは非常にドイツから遠くて、むしろフランスの方が行きやすいところにありますが、カフェに関しては世界で最も劣悪なカフェがあるのもフランスだと思います(笑)

菊地さん:おっしゃるとおりです。

シューマンさん:(日本語で)ホントウ(笑)

映画情報どっとこむ ralph 菊地さん:小説を書いたり長い哲学議論も出来ないという意味でバーは、カフェに比べるとそこで馥郁と文化が発達していく可能性というのは一見無いようにみえるんだけれども、この映画を観たら皆さんお考えが変わると思います。

シューマンさん:パリにももちろん素晴らしい伝統の格式あるカフェがあると思いますけれども、ミュンヘンにいる私の友達は、ものを書いたり考えたりするためにはバーの開店直後の早い時間に行くのが良いと言います。バーは飲むところなので遅い時間に行くより開店直後の空いている時間がお薦めです。

菊地さん:すごく端的に言うと、我々は、カフェのカルチャーに飽き飽きしていて。ちょっと飽きているところがあって。

シューマンさん:私はコーヒー5杯飲まないと体が目覚めない人間なので、そういう意味でカフェがなくなるというのはちょっと考えにくいで(笑)。それが高じて自分でカフェもやっています。カフェバーという形でコーヒーも飲めるところを作りまして、それがドイツで大きなトレンドを生み出したというのも確かなことです。菊地さん、次はベルリンじゃなくてぜひミュンヘンに行きましょう!

満席の大盛況となりました菊地成孔子さんとシューマンによるトークイベントは、お二人の軽妙な掛け合いに、観客から大きな笑いが起こるなか、「世界最高のバーもカフェもフレンチもドイツ料理もみんな東京にある!」というお話で幕を閉じました。

映画情報どっとこむ ralph
映画『シューマンズバー ブック

4月21日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

NY、パリ、ハバナ、東京、ウィーン――。
旅する伝説のバーマン

世界を放浪し、自由に生きてきた伝説の男、チャールズ・シューマン。ミュンヘンで35年以上不動の人気を誇るトップバーのオーナーであり、バーマンであり、思索する旅人でもあり、革新的レシピ本の著者でもある。映画『シューマンズバー ブック』では、成功も名声も手にしたシューマンが、もう一度バーの原点を求めて、NY、パリ、ハバナ、東京、ウィーンの<バーベスト10>に入る名店を訪れるドキュメンタリー。


登壇者PROFILE チャールズ・シューマン

1941年9月15日生まれ。世界を放浪したのち31歳の時ミュンヘンに戻り、1982年ミュンヘンに「シューマンズ バー」をオープン。爆発的に人気のバーとなった。1991年に刊行した「シューマンズバー ブック」(河出書房新社)は世界中のバーでバイブルとして愛読されるベストセラーに。76歳となった今も毎日バーに立つ、伝説のバーマン。

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監督:マリーケ・シュレーダー
出演:チャールズ・シューマン、シュテファン・ウェーバー、デイル・デグロフ、ジュリー・ライナー、コリン・フィールド他

2017年/ドイツ/98分/後援:ドイツ連邦共和国大使館
配給:クレストインターナショナル
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