「菊地成孔」タグアーカイブ

菊地成孔がベルイマンを語った!「ベルイマン生誕100年映画祭」


映画情報どっとこむ ralph 2018年7 月14日(土)は、ベルイマンの100回目の誕生日!

この100年に1度の記念すべき日を祝して、世界各国の総勢25名に及ぶ有名監督・俳優たちがベルイマンへの思いを語る珠玉のドキュメンタリー『グッバイ!ベルイマン』を特別上映し、上映前にはベルイマンを愛してやまない菊地成孔さんをお招きしてのトークショーを実施。世界の巨匠たちとともに、ベルイマンの100歳の誕生日を熱く祝う特別なイベントとなりました。
「ベルイマン生誕100年映画祭」生誕祭 未公開ドキュメンタリー映画『グッバイ!ベルイマン』特別上映会
日付:7/14(土)
場所:YEBISU GARDEN CINEMA
登壇:菊地成孔(音楽家/著述家/映画評論)

映画情報どっとこむ ralph 菊地さん:世界の名だたる巨匠監督が様々な影響を受けているのが、イングマール・ベルイマン監督です。ドキュメンタリー映画『グッバイ!ベルイマン 』でも、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ミヒャエル・ハネケ、アン・リー、マーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、リドリー・スコット、チャン・イーモウといった、錚々たる面々が登場し、ベルイマン への愛を語っていますが、その中でも、一番のベルイマン 好きは、ウディ・アレン。いつも屈折した表情を浮かべインタビューをうけている、ウディ・アレンが、今回は、とても愛に満ち素直に応じているんです。次に、ラース・フォン・トリアー。ただ、彼の場合かなり屈折していて、ベルイマンに対する偏愛がすごい。作風からして一緒にいたら大変な人だろうな、と感じていたけど、このドキュメンタリーで、トリアーがめんどくさい奴なのが全面にでています(笑)。ベルイマンは世界中の巨匠監督たちのインフルエンサー。ベルイマン作品を見ていなくても、影響を受けた多くの監督たちの作品からベルイマン 体験をしているんです。また、ベルイマンにとってのインフルエンサーは、かの黒澤明監督、というのも凄いことですよね。

ベルイマン生誕100年映画祭の上映作品でお薦めは、「魔術師」と「夏の夜は三たび微笑む」。なぜかというと、どちらも喜劇だから。
「魔術師」は旅芸人と手品のトリックを見破ろうとする役人たちのいたちごっこを描いてますが、マックスフォンシドーは珍装して絶対に笑わせようとしてるメイクだったり、ギャグのようなシーンもあるんだけど、ベルイマンだから笑えない!もう、笑いをこらえておしっこ漏れそうになる(笑)。
でも、テーマは深淵で、魔術と宗教はもしかして一緒なのでは?という言ってはいけない最大のタブーに触れている。でも可笑しくて笑いたい、けど笑えないんです。

「夏の夜〜」は初期作品で、ゴダールが一番好きだと言ってる作品。はっきりと喜劇だと言える作品で、いわゆる艶笑喜劇、ポルノコメディですね。完璧な画面構築と脚本で素晴らしい、でも露骨にエロいんです。エロ笑わせ映画です(笑)。キスシーンなんて生々しくエロい。こんなことは、製作の1955年当時、もしアメリカなどでは許されないし無理です。北欧=エロい、という偏見のあった悪い時代があって、北欧だから出来た作品、ともいえる。シェイクスピア喜劇を意識してると感じますね。

ベルイマンといえば、神の沈黙とか暗くて辛くて重い作品ばかりのように思われてますが、この二作のように、笑いたいけどベルイマンだから笑えない!という喜劇もあるんです。なかなか出来ない特殊な経験だと思うので、ぜひ体験してほしいですね。

映画情報どっとこむ ralph 『グッバイ!ベルイマン』
原題:Trespassing Bergman 

ベルイマンが暮らしたフォール島の自宅。「侵入禁止」の立て札が見える敷地内に、世界各国から集まった映画監督たちがカメラとともに入っていく…。 憧れの人が暮らした場所の空気に包まて高揚する者、ハリウッドのオフィスで冷静に分析する者。パリで、東京で、コペンハーゲンで…世界中の映画作家たちが敬愛してやまないスウェーデンの巨匠について熱く語り始める。ベルイマンの生涯とフィルモグラフィーの紹介も分かりやすく 、入門編としても最適な珠玉のドキュメンタリー。

監督:ヤーネ・マグヌッソン、ヒネク・パラス
出演:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、トーマス・アルフレッドソン、ジョン・ランディス、クレール・ドゥニ、ミヒャエル・ハネケ、ダニエル・エスピノーサ、アン・リー、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ウェス・アンダーソン、ウディ・アレン、フランシス・フォード・コッポラ、ハリエット・アンデション、ラース・フォン・トリアー、ローラ・ダーン、アレクサンダー・ペイン、リドリー・スコット、チャン・イーモウ、ウェス・クレイヴン、北野武、ホリー・ハンター、イザベラ・ロッセリーニ、モナ・マルム、ペルニラ・アウグスト、トマス・ヴィンターベア                                      2013年/スウェーデン/113分/DCP

映画情報どっとこむ ralph 「ベルイマン生誕100年映画祭」
7月21日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次開催

公式サイト:
bergman100/

“映像の魔術師”、“北欧映画界の至宝”、“20世紀最大の巨匠”…、映画というカテゴリーにとどまらず、芸術全般において最大の賛辞をもって世界中の人々から呼称される、20世紀が生んだ唯一無二の映画作家イングマール・ベルイマン。1918年7月14日スウェーデンに生まれ、2007年7月30日に没した巨匠の生誕100周年にあたる2018年、偉大なる業績を振り返る大規模なレトロスぺクティブが世界各地で開催されています。そして日本でも、ベルイマンが89年の生涯で世に残した50本以上にわたるフィルモグラフィーの中から厳選した傑作13本を全作品デジタル・リマスター版にて公開!!

【上映作品】
☆『夏の遊び』(1951年)
☆『夏の夜は三たび微笑む』(1955年)
☆『第七の封印』(1957年)
☆『野いちご』(1957年)
☆『魔術師』(1958年)
☆『処女の泉』(1960年)
☆『鏡の中にある如く』(1961年)
☆『冬の光』(1963年)
☆『沈黙』(1963年)
☆『仮面/ペルソナ』(1966年)
☆『叫びとささやき』(1973年)
☆『秋のソナタ』(1978年)
☆『ファニーとアレクサンデル』(1982年)


配給:ザジフィルムズ、マジックアワー  
協賛:スウェーデン大使館  
協力:シネマクガフィン
***********************************





スウェーデンが生んだ巨匠!「ベルイマン生誕100年映画祭」 開催へ!


映画情報どっとこむ ralph このたび、スウェーデンが生んだ“20世紀最大の巨匠”イングマール・ベルイマン監督の生誕100年を記念し、特集上映「ベルイマン生誕100年映画祭」を、7月21日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次にて開催いたします。

2018年7月14日は、ベルイマンの100回目の誕生日。この記念すべき日を祝すため、前夜と当日の二日間連続で、スペシャルなイベントを開催する運びとなりました。


映画情報どっとこむ ralph 【7/13(金)前夜祭】
町山智浩さんによる特別レクチャー! ~ベルイマンを知らないあなたのためのベルイマン講義~ 町山智浩さんによる、YouTube ライブのスペシャル・トークショーの開催が決定!

アンドレイ・タルコフスキー、フランソワ・ト リュフォー、スタンリー・キューブリック、ロバード・アルトマン、デヴィット・リンチといった往年の巨匠から、ミヒャエル・ ハネケ、ラース・フォン・トリアー、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、グザヴィエ・ドラン、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、 ギレルモ・デル・トロといった近年の映画作家に至るまで、計り知れない影響を与えたベルイマンのフィルモグラフィーを様々な 角度から徹底解解説!生涯で 5 回も結婚するなど、波乱万丈な生涯を送ってきたべルイマンの私生活が作品にどんな影響を与えた のか、ベルイマンの映画がどれほど後の映画に影響を与え、“真似”されてきたのか‥‥などなど、カリフォルニア州バークレーの 自宅からたっぷり1時間、ベルイマンの魅力を語りつくします。

【日時】7/13(金)23:00~24:00(予定)
【ゲスト】町山智浩(映画評論家)
【視聴方法】YouTube の<zaziefilms 公式チャンネル>
www.youtube.com/user/zaziefilms/)より生配信!

映画情報どっとこむ ralph 【7/14(土)生誕祭】
世界の巨匠たちと菊地成孔とともに、ベルイマンの誕生日を祝おう! ベルイマンの 100 歳の誕生日当日は、総勢 25 名に及ぶ有名監督・俳優たちがベルイマンへの思いを語る未公開の傑作ドキュメン タリー『グッバイ!ベルイマン』を特別上映!(2016 年トーキョーノーザンライツフェスティバルで限定上映)。今後、劇場公開・ソフト化の 予定もないため、今回の一回限りの上映がラストチャンスとなる可能性が高く、見逃せません。さらに、本編上映前には、映画だ けでなく食文化・音楽など北欧カルチャー全般に対する造詣が深い菊地成孔さんをお迎えしてトークショーも実施。ベルイマンを 「世界映画史上最強のインフルエンサー」と称す菊地成孔さんが独自のベルイマン論を語ります。

【日時】7/14(土) 16:00 開場/16:20 開演/19:00 終了予定
【会場】YEBISU GARDEN CINEMA(東京都渋谷区恵比寿 4-20-2 恵比寿ガーデンプレイス 内)
【料金】¥1500‐均一
【上映作品】『グッバイ!ベルイマン』(原題:Trespassing Bergman)
【トークゲスト】菊地成孔(音楽家/著述家/映画評論)

【作品概要】 ベルイマンが暮らしたフォール島の自宅。「侵入禁止」の立て札が見える敷地内に、世界各国から集まった映画監督たちがカメラと ともに入っていく…。憧れの人の暮らした場所の空気に包まれて高揚する者、ハリウッドのオフィスで冷静に分析する者、パリで、 東京で、コペンハーゲンで…世界中の映画作家たちが、敬愛してやまないスウェーデンの巨匠について熱く語り始める。ベルイマ ンの生涯とフィルモグラフィーの紹介も分かりやすく、入門編としても最適な珠玉のドキュメンタリー。

原題:Trespassing Bergman
英題:Bergmans video
監督:ヤーネ・マグヌッソン、ヒネク・パラス
出演:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、トーマス・アルフレッドソン、ジョン・ランディス、クレール・ドゥニ、ミヒャエル・ハネケ、ダニエル・エスピノーサ、アン・リー、マーテ ィン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ウェス・アンダーソン、ウディ・アレン、フランシス・フォード・コッポラ、ハリエット・アンデション、ラース・フォン・トリアー、ローラ・ダー ン、アレクサンダー・ペイン、リドリー・スコット、チャン・イーモウ、ウェス・クレイヴン、北野武、ホリー・ハンター、イザベラ・ロッセリーニ、モナ・マルム、ペルニラ・アウグスト、ト マス・ヴィンターベア
2013 年/スウェーデン/113 分/DCP

映画情報どっとこむ ralph 開催を1週間後に控えた「ベルイマン生誕100年映画祭」の予習としても絶好の機会となる、前夜祭と生誕祭、そして各国の名だたる映画監督が寄せたベルイマンへのコメントも到着しました!

世界中の名だたる映画監督から、ベルイマンへの愛溢れるコメントも到着! 敬称略・順不同
ベルイマンの映画にとてつもない衝撃を受け、彼のようになりたいと心底思った。
――フランシス・フォード・コッポラ

ベルイマンの作品は一つ残らずすべて観た。
電話で話したこともないし、何通手紙を書いても返事ももらえなかった。
話したいことがたくさんあったのに、それが叶わず悩んだよ。
自分なりに理解して、諦めたんだ。ベルイマンなんてクソくらえだ!
僕にも自分の人生がある。連絡したくないなら、こっちも忘れようと思った。
でも彼を敬愛している。悔しいが、僕にとって彼は全てだ。
――ラース・フォン・トリアー

大半の人は、自分の人生に満足していないだろう。
誰もが困難に直面し、様々な思いを抱えてもがいているのだろう。
ベルイマンは問題を簡単に扱わずに、人間の営みをそのまま描く。
年齢や状況によって人の考え方は変わるが、彼の映画は普遍的なことを描いているから、
国籍や民族が違っても共感できるんだ。
今の時代、彼のような偉大な映画監督を生み出すのは難しいだろう。
――チャン・イーモウ

僕は 18 歳だった。初めてベルイマンの映画を観た。あの日のことは忘れない。まるで啓示を受けた気がしたんだ。
どれほど衝撃的だったが、きっとわかってもらえないだろう。まるでベルイマンに童貞を奪われたような気分だったよ。
――アン・リー

ベルイマンは、ジャン=リュック・ゴダールやアンディ・ウォーホルのように、新しい映画の定義を作り出した。
彼は世界中の多くの映画作家にとって、強大な影響力をもつ存在だ。
――マーティン・スコセッシ

僕はベルイマンの時代をくぐり抜けてきた。彼が作った作品は全て観ている。素晴らしいものばかりだ!
――スティーブン・スピルバーグ

私の人生で最も偉大な映画人だ。
――ウディ・アレン

あなたの映画は常に、私の心を揺さぶった。
作品の世界観を作り上げる巧みさ、鋭い演出、安易な結末の回避、
そして人間の本質に迫る完璧な人物描写において、あなたは誰よりも卓越している。
――スタンリー・キューブリック

ベルイマンの作品において最も心打つ特質は、いっさいの虚飾をはいで、その<本質>だけをむきだしにした性格である。
この世に生をうけ、この世にある者なら、だれもが、そのすばらしさを理解し、評価することができよう。
――フランソワ・トリュフォー


恐ろしいまでに圧倒される演技、息を飲む撮影技術。痛み、病、悲しみ、そして孤独の描写のなんという繊細さ!
――グザヴィエ・ドラン

ベルイマンの映画は、すべてにおいて完璧だった。
――リドリー・スコット

小学校の時に、はじめて観たベルイマン監督の作品が、我が人生のトラウマになってしまった。
1960年代にベルイマンの映画を観るという事は、
スウェーデンのポルノ映画を観ることとなんら変わりないほどに、過激な事であった。
スウェーデンポルノ映画を観るのと同時に、当時の私はベルイマンの『沈黙』や『叫びとささやき』を見て、
あるいは高校の時に映画館で見た『不良少女モニカ』で、そしてリヴ・ウルマンという名前を聞くだけで、
いまだに幼少時の性の目覚めを思い出し、暗闇の中でドキドキした記憶で疼くのだ。
神だの、原罪だのはこれらの映画が植えつけたんだ。
ベルイマンとは、私にとって北欧の妖しく暗く輝く性の業を、幼い私の心の底に刻んだ罪深い黒い宣教師だ。
――園子温

私のベルイマン最高傑作群は、『処女の泉』、『野いちご』、『恥』、『秋のソナタ』、
そして、『ファニーとアレクサンデル』。
『処女の泉』のすごさは、イノセンスの終焉を潔く迎える親力に拠る。
自然をもコントロールできる神々しい映画作家の姿もある。
中世の森の光と罪を洗い流す水の清らかさを謳って、黒澤明の『羅生門』と双璧をなす。
『羅生門』を年月かけて醗酵させたものが、『処女の泉』である、とも思う。
彼の作歴で忘れてならないジャンルは「先ず女優ありき」の作品群だ。これは「先ず母ありき」とリンクする。
『秋のソナタ』では魂の愛人リヴ・ウルマンと国家の母性イングリッド・バーグマンを競演させ、
ベルイマン自身の親としての不安を謳い上げた。結婚と離婚を繰り返し、子孫を残した巨匠だから、
子供たちへの贖罪の感覚がある。それが強烈な表現者の矜持に転化されて名作を産む。
その最高峰が『ファニーとアレクサンデル』。ここには、母への愛があり、親力の凄みがある。
神の家と演劇の家と魔術師(映画人)の家が香り高く同居している完璧なベルイマン映画は、
家族映画の至高のスペクタクルとなり、ベルイマンはこの一作で、映画作家の桃源郷に君臨している。
――原田眞人

別に統計をとったわけではないものの、その世界的な評価の圧倒的な高さと比べるとベルイマンの日本での上映機会は不当
に少なかったのではないだろうか。今回の特集上映は、その遅れを一気に取り戻せる絶好の機会である。主要な作品のほとん
どがオリジナル企画で脚本も自身で書く作家性の塊のような監督である上に、「神の沈黙」とか「愛と憎悪」とか「生と死」とか
Wikipedia に書かれているのを見ると、つい重苦しそうで尻込みをしてしまうが、実際に見てみると驚くほどのユーモアと色気に
満ちている。
『夏の夜は三たび微笑む』では男も女もだらしなくしかし真剣に艶やかな恋愛ゲームに明け暮れ、死をストレートに題材にした
「メメント・モリ」映画の代表格『第七の封印』でさえ、有名な死神とのチェスの様子はそれだけでユーモラスだ。一方で油断し
ていると『処女の泉』のような鈍器で観客を殴りつけるようなエネルギーに満ちた作品もある。ぜひ先入観を一度なくして自由
で多彩なイングマール・ベルイマンの小宇宙を再発見して欲しい。
――深田晃司

映画情報どっとこむ ralph ベルイマン生誕100年映画祭

公式サイト:
http://www.zaziefilms.com/bergman100/

7/21(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次開催!


——–上映作品 【計13本】——–

『夏の遊び』(51)
(C) 1951 AB Svensk Filmindustri


『夏の夜は三たび微笑む』(55)
(C) 1955 AB Svensk Filmindustri


『第七の封印』(57)
(C) 1957 AB SVENSK FILMINDUSTRI

『野いちご』(57)
(C) 1957 AB Svensk Filmindustri

『魔術師』(58)
(c) 1958 AB SVENSK FILMINDUSTRI

『処女の泉』(60)
(C) 1960 AB Svensk Filmindustri

『鏡の中にある如く』(61)
(c) 1961 AB SVENSK FILMINDUSTRI

『冬の光』(63)
(C) 1963 AB Svensk Filmindustri

『沈黙』(63)
(c) 1963 AB SVENSK FILMINDUSTRI

『仮面/ペルソナ』(66)
(c) 1966 AB Svensk Filmindustri

『叫びとささやき』(73)
(c) 1973 AB SVENSK FILMINDUSTRI

『秋のソナタ』(78)
(C) 1978 AB Svensk Filmindustri

『ファニーとアレクサンデル』(82)
(c) 1982 AB Svensk Filmindustri, Svenska Filminstitutet. All Rights Reserved.


配給:ザジフィルムズ、マジックアワー

後援:スウェーデン大使館

***********************************




映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』リューベン・オストルンド監督が緊急来日!ジャパンプレミア


映画情報どっとこむ ralph 映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が、4月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開されます。

このたび、本作の監督・脚本を務めたリューベン・オストルンドが緊急来日!そして、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われたジャパンプレミアに登壇。音楽家・文筆家の菊地成孔さんとトークショーを行いました!

実施日:4月11日(水)
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷区渋谷1-23-16 ココチビル7F)
登壇:リューベン・オストルンド監督、菊地成孔(音楽家・文筆家)
司会:森直人(映画評論家)

映画情報どっとこむ ralph 満席となったジャパンプレミアの会場は、はるばるスウェーデンからやって来たリューベン・オストルンド監督が登場すると拍手喝采が巻き起こった。

二部構成のトークショーでは始めに観客とのQ&Aが設けられ、客席からは次々と手が挙がりました。その後、音楽家・文筆家の菊地成孔さんとの対談がスタート。司会は映画評論家の森直人さんだ。

菊地さん:この映画を観て、私たちはヨーロッパについて知っているようで、いかに何も知らないのかということを感じましたね。福祉が行き届いた豊かな国だと思っていたら、巨大な貧富の差があってホームレスが物乞いをしていて……という。

と、新たなヨーロッパ像を提示した本作の鋭さに言及した。

そして話は、本作でオストルンド監督が描きたかったテーマの1つである“傍観者効果”に移った。傍観者効果とは、ある危機的状況が起きた際に、周囲が傍観し続け、誰も助けようとしない状況を指す社会心理学用語の1つ。『ザ・スクエア 思いやりの聖域』には、誰もが“こんな状況あるある!”と頷く日常に潜んだ傍観者効果の場面が次々と登場する。そこには、オストルンド監督の“この映画を通じて、傍観者として受け身にならず、人間として助け合おうという思いやりの心を思い出してほしい”というメッセージが込められているのだ。

菊地さん:日本の場合はもはや傍観者効果に対して問題意識を持たないほどこじらせているんです」

とキッパリ。

菊地さん:だから、“傍観者効果は問題だ”と気づいているということ自体に、スウェーデンと日本の意識の違いが表れている。映画の冒頭は、主人公のクリスティアンがあるハプニングに対し傍観者になるかどうか選択を迫られ、結局“傍観者にならない”道を選んだところで、新たなハプニングに巻き込まれる。そういうところが、傍観者効果に対して、すごく知的に描かれていると感じました。

と述べた。

映画情報どっとこむ ralph さらに

菊地さん:現代アートの世界の裏側を描いた作品というのは、映画史上初めてでしょう。“砂山を作っただけで大金がもらえるってどうなのよ”という、誰もが感じたことはあるだろうけど誰も言えなかった、そんな疑問を初めて扱った。

とその革新性を分析。それに対し

オストルンド監督:劇中、美術館で起きる出来事の多くは、実際に起きたことがベースになっています。例えば、ボローニャのとある現代美術館では、清掃係がゴミだと思って間違って作品を片付けてしまったというハプニングがありました。煙草の吸殻と古いシャンパングラスを置いただけの作品だったようですが、その作品に約500万ユーロの保険がかかっていたので、どうしたものかと関係者は頭を抱えたそうです。

と衝撃的なエピソードを明かし、観客からは驚きの声が上がった。

また、菊地さんがそうした本作の風刺的なスタイルをモンティ・パイソン的だと評すると、

オストルンド監督:モンティ・パイソンは私も大好きです!

と、すると、

菊地さん:それと、フェリーニの『甘い生活』も思い出しました。“神なき世界で人がどう倫理的に生きるべきなのか”というヨーロッパ的な命題を、どちらも描いているなと。それに『甘い生活』は、ゴシップ紙のカメラマンという、それまではとても映画の題材にはできなかったような職業を対象にしていましたが、主人公が変わった職業という点や、その他にも主人公がスーツ姿だったり、突飛なストーリーはなくても印象的なシーンがたくさんあったり、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』と『甘い生活』には共通点が結構あるなと思いました。でも、『甘い生活』よりもこっちの方がユーモラスで苦いですね。

と、映画史上の巨匠監督による名作と並べながら、ヨーロッパ映画としての観点から『ザ・スクエア 思いやりの聖域』を絶賛した。


すると、

オストルンド監督:私は、ハリウッド的な勧善懲悪には同意できないんです。なぜなら、私たちの誰もが、良いことをする可能性もあれば、悪いことをする可能性もある。だから私は、脚本を書くときにあえて登場人物をあるジレンマに落とし込むんです。監督の私自身が“あぁ、こんなことやっちゃうよな”って思えなければ、その映画は失敗です。私の映画は全て、社会学的なアプローチを取っています。今のメディアは、何か問題が起きた時にある個人に罪をなすりつけがちです。しかし、社会学は誰かが失敗しても、その個人に罪をなすりつけません。むしろ、そこに興味を持つんです。“そうか、私たちはこういうことができないんだ”って。だからこそ、現代は社会学的なアプローチがより必要とされている時代なんです。

と続けると、

菊地さん:今はネットの炎上とかも頻繁にありますし、社会学的アプローチが必要と言うのはそういう意味もあるでしょう。罪の意識の変化ですね。この映画では、社会の中で何が罪なのかが問われているんですね。

とうなずいた。

映画情報どっとこむ ralph さらに

オストルンド監督:私は、日本や東アジアの文化にも、北欧と似ている部分はあると思います。それは、面目を失うのを恐れるということです。私の前作『フレンチアルプスで起きたこと』では、旅行先のゲレンデで雪崩が起き、父親が家族を見捨てて逃げ出すという物語の要になる場面があります。大事故にはならず父親は戻ってきますが、家族はもう彼をそれまでのようには見られません。自分に期待される役割を果たせなかったことに、父親は強い恥を感じます。この映画で私は、恥という感覚の普遍性を描こうとしました。例えば、エストニアの沈没事故とか、多くの人命が失われた事故や災害では、統計を見ると実は生存者は男性が多数なんです。女性を先に助けようと言っているのに、男性の生存本能が勝って利己的な行動に出ている。生存本能は、倫理的な規範をとりはらう。しかし、一方でこんなことがあります。韓国で起きたセウォル号沈没事故で、生徒たちを見捨てて生き残った教師がいました。生存本能が勝ったわけです。しかし、その後、彼は自殺してしまったのです。生存本能が強くても、最終的には恥が勝ってしまった。それほど恥は人間に強い影響を与え、人間と言う動物だけが、唯一その恥の感覚を持っているんです

と、本作が描くのは決してスウェーデンやヨーロッパに限らない、普遍的な問題を扱っていると伝えた。


トークはどんどん白熱し、まだなだ話したりないといった空気の中、終了の時間に。

最後に・・・

オストルンド監督:今日は皆さん、本当にありがとうございました!現在私は次回作を企画中で、“Triangle of Sadness”というタイトルの、男性ファッションモデルを主人公にした“美”がテーマになる予定です

と次回作をすかさずアピール。オストルンド監督が一貫して描き続ける、人間社会の普遍的な問題を扱う悲喜劇となりそう。今後のそうした彼の活躍を見届けるためにも、オストルンド監督の作家性が最高のかたちで表れている『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は何よりも今こそ観るべき映画だ――観客の誰もがそう強く実感する中で、ジャパンプレミアは幕を閉じました。


映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域

ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他4/28(土)全国順次公開!

公式サイト:
www.transformer.co.jp/m/thesquare/
***********************************

監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』

出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー他
2017年 / スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 / 英語、スウェーデン語 / 151分 / DCP / カラー / ビスタ / 5.1ch /原題:THE SQUARE
/日本語字幕:石田泰子

後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS 


映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』先行プレミアにリューベン・オストルンド監督、菊地成孔登壇決定!


映画情報どっとこむ ralph 【​第70回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドール受賞!】
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』が4/28(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開となります。

本作の公開を祝し、ついにリューベン・オストルンド監督が<初>来日する運びとなり、4/11(水)にはオストルンド監督登壇のイベント付きの先行プレミア上映を行います。監督と対談を行うゲストスピーカーに、菊地成孔さんの登壇が決定! 司会を務めるのは、映画評論家の森直人さんです。

前作『フレンチアルプスで起きたこと』で一躍注目を集め、いま、映画界でも最も高い期待される北欧の鬼才、オストルンド監督。映画への造詣も深く、批評の執筆など幅広く活動を行う菊地さんと二人で、一体、何を語るのでしょうか!?

映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』先行プレミア上映
日時:4月11日(水)
18:45開場
19:00開映
21:35トークイベント開始 22:15終了予定

会場:ヒューマントラストシネマ渋谷 シアター1
登壇:リューベン・オストルンド監督、菊地成孔(音楽家・文筆家)
司会:森直人(映画評論家)

【チケットご購入方法】
オンラインチケット発売:4月6日(金) 19:00~
劇場窓口販売:4月7日(土)劇場OPEN時刻より販売
詳細:https://ttcg.jp/human_shibuya/topics/2018/03301148_2794.html

映画情報どっとこむ ralph 映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他4/28(土)全国順次公開!

公式サイト:こちら

クリスティアンは現代美術館のキュレーター。
洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示とすると発表する。その中では「すべての人が公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった。



***********************************

監督・脚本:リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』

出演:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー他

2017年 / スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作 / 英語、スウェーデン語 / 151分 / DCP / カラー / ビスタ / 5.1ch /原題:THE SQUARE

/日本語字幕:石田泰子 後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS


尾野真千子の究極の選択に一同唖然!『素敵なダイナマイトスキャンダル』初日舞台挨拶


映画情報どっとこむ ralph カルチャー・エロ雑誌を世に送り出した編集長・末井昭さんの自伝的エッセイを、柄本佑主演で映画化した『素敵なダイナマイトスキャンダル』が本日公開を迎え、その初日舞台挨拶が行われました。

登壇したのは、主人公の末井昭を演じた柄本佑さん、妻・牧子役の前田敦子さん、愛人・笛子役の三浦透子さん、母・富子役の尾野真千子さん、末井の心の友・近松役の峯田和伸さん、写真家・荒木役としてスクリーンデビューを果たした音楽監督の菊地成孔さん、原作者の末井昭さん、そして冨永昌敬監督が登壇しました。

『素敵なダイナマイトスキャンダル』初日舞台挨拶
日時:3月17日(土)
場所:テアトル新宿
登壇:柄本佑、前田敦子、三浦透子、尾野真千子、峯田和伸、菊地成孔(音楽監督)、末井昭(原作)、冨永昌敬(監督)

映画情報どっとこむ ralph “知る人ぞ知る伝説の編集長・末井昭”を演じて

柄本さん:原作エッセイの表紙で女装姿の末井さんを見て、“昔、夜中にパチンコ雑誌のCMに出てた人だ!”と一致しました。僕と全体的に似てると思いました。女装のシーンでは末井さんから“パンティーとブラジャーは見えなくてもスイッチだからつけるといいよ”とアドバイスを頂きました。

と話す柄本さん。

また先月のプレミア上映の際に末井さん本人と初対面して

前田さん:プレミアの時は出演者の方だと思っていて、舞台に立って気づきました。ちゃんとご挨拶できなくて…はじめまして(笑)

と演じた“天然な妻”そのもので挨拶。

作品に関わる前に唯一、末井さんを知っていたという峯田さんは

峯田さん:原作も読んでいて、末井さんと交流はあったのでどんな形でもいいので出たいと思いました。

と、一緒に仕事ができた喜びを語りました。

映画情報どっとこむ ralph また、“初めての試み”を明かすコーナーでは

柄本さん:ストリーキングとか…やったことあったら、今ここにいないですよね(笑)

前田さん:冨永監督とご一緒するのが初めて。

三浦さん:ベッドシーンと20〜30代と幅のある役。

尾野さん:着物の帯にダイナマイトを差したこと。まさかそこに差すと思ってなかったです。

菊地さん:俳優ではないので決まったセリフで動くということが初めて。当時の荒木先生の体型に近づけるよう役づくりしました。デ・ニーロメソッドです(笑)

と、それぞれ。

【母がダイナマイト心中】【伝説のエロ雑誌編集長】【ストリーキング】と何かとスキャンダルな原作者・末井の半生を描いているということで、「エロ雑誌編集長とストリーキング。やるならどっち!?」という究極の質問に

尾野さんのみがまさかの“ストリーキング”を選択。

どよめく登壇者と会場に

尾野さん:究極だから!究極の選択だからやるの。究極じゃなかったらもちろんやりたくない!

と弁解する尾野さん。それに対し

三浦さん:極論ですが、ストリーキングはやろうと思えば明日できるじゃないですか!

と答え、「それもそうだね」と柄本はじめ全員が納得しかけたところ、

尾野さん:みんなおかしいよ!

とツッコミ。そこに冷静に

峯田さん:ストリーキングみたいなことは、ずっとやってきたんで…

と呟くと、ライブパファーマンスで裸になる峯田さんに全員が納得。

末井さん:もぞもぞしちゃダメなんですよ。一瞬でね(笑)

と被せて会場は大爆笑。

映画情報どっとこむ ralph 最後に

監督:当時を知っている人にはもちろんですが、若い人に観て頂きたいです。平成生まれの人にとっては絵空事みたいなものかも知れませんが、末井さんの半生はすごくヒントがある。若い人が観て、末井さんより自分の方が面白いと思って欲しい。

と語り、舞台挨拶を締めました。


素敵なダイナマイトスキャンダル

絶賛公開中!

公式HP:
dynamitemovie.jp

芸術は爆発だったりすることもあるのだが、僕の場合、お母さんが爆発だった―
バスも通らない岡山の田舎町に生まれ育った末井少年は、7歳にして母親の衝撃的な死に触れる。肺結核を患い、医者にまで見放された母親が、山中で隣家の若い男と抱き合いダイナマイトに着火&大爆発!!心中したのだ──。青年となり上京した末井昭は、小さなエロ雑誌の出版社へ。のち編集長として新感覚のエロ雑誌を創刊。読者の好奇心と性欲をかきたてるべく奮闘する日々の中で荒木経惟に出会い、さらに末井のもとには南伸坊、赤瀬川原平、嵐山光三郎ら、錚々たる表現者たちが参集する。その後も発禁と創刊を繰り返しながら、数々の雑誌を世におくりだしていく……。昭和のアンダーグラウンドカルチャーを牽引した稀代の雑誌編集長の実話を元に綴られた自伝的エッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」がまさかの映画化!ダイナマイト心中という衝撃的な母の死。この数奇な運命を背負って、転がる石のように生きていた青年が辿り着いた先は──。稀代の雑誌編集長の《笑いと狂乱》の青春グラフィティ。

***********************************


柄本 佑 前田敦子 三浦透子 峯田和伸 松重 豊 村上 淳 尾野真千子
中島 歩 落合モトキ 木嶋のりこ 瑞乃サリー 政岡泰志 菊地成孔 島本 慶 若葉竜也 嶋田久作
監督・脚本:冨永昌敬 原作:末井 昭「素敵なダイナマイトスキャンダル」(ちくま文庫刊) 音楽:菊地成孔 小田朋美 主題歌:尾野真千子と末井昭「山の音」(TABOO/Sony Music Artists Inc.) 配給・宣伝:東京テアトル 
2018年/日本/138分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R15+
©2018「素敵なダイナマイトスキャンダル」製作委員会