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深田組の温かさ伝わる『海を駆ける』深田監督×阿部純子インタビュー


映画情報どっとこむ ralph 5月26日から公開中の深田晃司監督の最新作『海を駆ける』。

深田監督は、2011 年の東日本大震災の後に大学の研究チームの震災復興リサーチに参加。そこで、2004 年にスマトラ島沖大震災で津波で壊滅的な被害を受けつつも、今では復興を遂げた町バンダ・アチェを訪れて本作のアイデアを想起したという作品。

自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるという様を、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれるインドネシアと日本の若者 太賀さん、阿部純子さん、アディパティ・ドルケンさん、セカール・サリさんたちの友情を軸に、ディーン・フジオカさんが演じる謎の男を通して描くファンタジー。

今回、公開直前に、日本人の目線として描かれているサチコ役の阿部純子さんと深田晃司監督にお時間をいただきインタビューさせていただきましたのでご紹介。

『海を駆ける』深田監督×阿部純子インタビュー
日付:5月24日
場所:東京テアトル本社
登壇:深田晃司監督、阿部純子

映画情報どっとこむ ralph インタビューの場に現れた深田晃司監督と阿部純子さんは、最初からとてもフレンドリー。これが噂に聞く深田組の柔らかな雰囲気なのかなと思いながらインタビューをスタートさせていただきました。

先ず、本作の根底にある大切なキーワードはTSUNAMI=津波。

舞台となるインドネシアのバンダ・アチェは2004 年にスマトラ島沖大震災で津波で壊滅的な被害を受けつつも、復興を遂げたインドネシアの町。実は大学の研究チームの震災復興リサーチに同行したことから、アチェで映画を撮りたいと監督が思われたことからスタートしたそうで、

Q.大学の研究チームの震災復興リサーチ参加へのいきさつは?
深田監督:京都大学の東南アジア研究グループとシャ クアラ大学と共同開催でシンポジウムが行われまして、私の作品を観てくれていた先生から「記録係のカメラマンを紹介して」と頼まれました。インドネシアは初めてなので、私が行きますと手を上げました。インドネシアも初めてですし、しかもバンダ・アチェはインドネシアでも特別な地域と言うことでとても新鮮でしたね。

と語る深田監督。ドキュメンタリーを撮るわけでもない記録係としては豪勢過ぎるキャスティング。実はバンダ・アチェは津波が起こる前は内戦状態でもあり、自治地区でもある歴史的にネシア国内でも稀有な土地。

Q.なぜこの舞台で、スピリチュアルなファンタジーをお書きになったのでしょうか?

深田監督:最初からファンタジーにするつもりはなかったのです。

と切り出す監督。

深田監督:先ずインドネシアでの経験が大きくて。自分のことを考えさせられました。当時スマトラ沖地震の時の津波の映像を見ていたはずですが、海外ニュースの一つとして、流して見ていたのだなと実感しました。兎に角、バンダ・アチェで撮りたい。東北の津波を経験した日本がバンダ・アチェと出会うような物語を創りたいと思ったのが、本作を起草するきっかけです。インドネシアに行った後に、ほとりの朔子と言う映画を作りまして、インドネシアの研究者通じてインドネシアをここではない遠い国として描いています。その後に日活の方との次回作の話し合いの中で、アチェで撮りたいとお願いしました。実は本作で阿部さんが演じてくれているサチコは朔子をもじっているのです。孝史もタカシですし名前にはパラレルな意味合いも持たせています。最初に4人、若者の物語を脚本で書こうと思った時に、突然「海からの謎の男」のファーストシーンが思い浮かんだので。今思うと、ごく自然に人々の会話の節々に精神的なものが紛れてくるインドネシアが舞台ならではのことかもしれません。

と語る監督。

この流れで、

阿部さん:この作品はアチェの力を借りて作られた作品だと思います。津波やトーチカがあったり・・・いろいろな歴史が刻まれた土地。インドネシアの最西で、ジャカルタの友達に聞いても「アチェに行くの!?」と言われるぐらいの場所なんです。独自の文化を築いてきたところだそうなので、不思議な力がみなぎってるのかな?と思いました。
と、率直な印象を話してくれます。これを受けて

深田監督:レイン・ストッパーと言う雨止めの祈祷師がいて、撮影でも毎日祈祷してくれまして。(阿部さん:撮影の前日まで大雨でしたよね。)見事に3週間、天気予報に反して晴れが続きました。たった1日だけ午前中にパラっと来たら、祈祷師が寝坊して遅れてきたそうで、スピリチュアルなものは信じていませんが、ここは信じた方が得だと思いました(笑)。

とレインストッパ―に助けられたと、スピリチュアルなものが日常にあるエピソードを明かしてくれました。

映画情報どっとこむ ralph Q.本作は殆どインドネシア語・英語で進む映画にしたのかを尋ねると、

深田監督:海外で撮る日本映画は多いですが、ただその多くは背景が海外で日本映画撮っているだけ。今回は、もっと混じりあったものにしたかったですね。ラウが国籍を超えて、日本映画でも、インドネシア映画でもない、ゴチャッとしたものにしました。ですので、役者の苦労も考えずに、インドネシア語と英語で。太賀くん凄いですよね。(笑)

大賀さんはインドネシアの日系人役なので半分ほどインドネシア語で熱演しています。本作ではインドネシア語がほぼ標準語なのは、インドネシアのマーケットをにらんでですか?と尋ねるとそれはないと監督はおっしゃります。


Q.完成披露時に鶴田さんが「インドネシアですが、どこか涼しげでちょっとお洒落で、どこの映画だろうと思う映画になっています!」と言っていた通り、東南アジアな暑さは感じない。その辺りも狙いかなのか尋ねると、

深田監督:そうですね。観光客目線にならないこと、サチコの目線は初めて来た日本人ですが、当たり前は当たり前に描きたくて。日本人がアジアで撮ると、うだるような暑さを強調した画にしがちですが、現地の方達は暑いのを、あえて強調しないですからね。

阿部さん:四季の無い常夏ですものね。でも海沿いで撮ったので爽やかでした。監督は真っ黒に日焼けしてましたけど。

と、エピソードを付け加えてくれる阿部さんと監督は、とってもナイスコンビ。

監督が真っ黒になったという撮影は、日本人クルーだけではなく、2/3は現地スタッフで行ったそうで、

Q.撮影の苦労を聞くと

深田監督:申し訳ない。苦労なかったんですよ(笑)現地のスタッフが若いのに優秀なんです。本当に穏やかな撮影現場でした。失敗しても誰も怒らないで、笑ってフォローしあう感じ。でも、緊張感がないわけではないんですね。

とすると
阿部さん:それは深田監督だからですよ。現地のプロデューサーさんも監督の人柄が良いって、ずっと言ってました。そんな雰囲気ですから、サバン島での撮影の船の中では歌を歌いながらココナツウォーターを飲んで、スタッフさんも監督も私たちも和気藹々で、楽しかったです!

深田監督:日本人が皆で歌える唄がなかったら、現地の方たちが気を使ってAKBの曲とか歌ってくれたりしました。(笑)

と、現地スタッフとも打ち解け、撮影もスムースだったそう。

映画情報どっとこむ ralph 本サイトで去年の9月以降のイベントをチェックすると、阿部さんはソローキンの見た桜、孤狼の血、ポンチョに夜明けの風はらませて、リミット・オブ・スリーピングビューティと立て続けてご出演。毎回イメージが違う阿部さんは、本作では日本人の象徴のようなサチコを演じています

Q.今回のこの映画への参加への経緯は?

阿部さん:監督から台本を渡されて、直ぐに決めました。

深田監督:決め打ち。大正解でした。(照れる阿部さん)彼女の演技は不安と好奇心の表情が観る人によって違って見える。良かったです。

阿部さん:なかなか目の前で褒めていただけるのはないので嬉しいです。今回は役作りと言うよりは、常に新鮮な気持ちでいたいなと。観客の皆さんが、サチコの目線で読み解けるようにしたくて。英語のセリフは、初めてでしたので、頑張りました。撮影前にジャカルタで、太賀くんとアディパティさん、セカールさんとワークショップをしまして、みんなで読み合わせたりしました。それから、監督が打ち合わせをしている時は映画館に行ったり、演劇観たり、クリエイティブなアジアの展示会に行ったり、撮影が終わると部屋に集まって・・・人生を語ったり(笑)。後、詩を作ったり。濃密な時間が役を作ってくれました。

と、役作りではなく自然の流れの中で4人の関係性が築かれていったそう。


Q.監督の演出は?

阿部さん:ステレオタイプでわかりやすい演技はしないで欲しいと言われました。台詞も感情を乗せるのでなくシンプルに。観客がどう紐解いていくか委ねたいので、説明しないで演じて欲しいと。

深田監督:言いましたね。それからワークショップで映画史からたどって、映画の演技がどのように変わってきているのか考えたりもしましたね。そのうえで演じてもらいました。


阿部さん:それは、なるべくお芝居をするなと言うことだと思うんですね。監督の本は自然な会話が脚本になってるので。私は再現すればよいと思いました。相手が発した言葉を受けてそのまま発する。監督の演出はやりやすかったです。

と演出面でも深田組は有意義で楽しかったとのこと。
Q.ラウが不思議な能力を使いますが、もしご自分に能力が1つ持てるとしたらどんなものが欲しいですか?

監督:瞬間移動

阿部:言語を操る能力!

これには監督も激しく同意!多言語遣いのディーンさんのようになりたいともおっしゃっていました。

映画情報どっとこむ ralph 海を駆ける

5月26日(土) 全国絶賛ロードショー中!

公式HP:umikake.jp


深田監督は、2011年の東日本大震災の後に大学の研究チームで、震災復興のリサーチに参加。

そこで、2004年にスマトラ島沖大震災で津波で壊滅的な被害を受けつつも、今では完全に復興を遂げた町バンダ・アチェを訪れた際に本作のアイデアを想起したという。自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるという様を、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれる若者たちの友情を通して描く、ファンタジー。

映画情報どっとこむ ralph 記者からのお願い

劇場に行かれる方は、インタビューの中でも出ていましたが、インドネシア語と英語での会話が多く、字幕を読むことが多いので、メガネは忘れないでください!

勿論、英語もインドネシア語も日本語も堪能なら問題ないですけど(笑)。

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出演:ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、鶴田真由

監督・脚本・編集:深田晃司

製作:新井重人 エグゼクティブ・プロデューサー:太田和宏 荒木宏幸 江口航治 宮崎伸夫 梅村昭夫 澤田正道 Willawati
プロデューサー:小室直子 紀 嘉久
コ・プロデューサー:澤田正道 Giovanni Rahmadeva
撮影:芦澤明子 照明:永田英則
美術:Dita Gambiro音楽:小野川浩幸
VFX制作:太陽企画/+Ring
音響制作:K&AG
企画制作:日活
配給:日活 東京テアトル
製作:日活 東京テアトル アミューズ 太陽企画 朝日新聞社 TBSサービス/Comme
des Cinémas Kaninga Pictures


特別協賛:ガルーダ・インドネシア航空会社 ガルーダ・オリエントホリデーズ・ジャパン株式会社
協力:インドネシア共和国観光省
助成:文化庁芸術文化振興費補助金
2018/日本・フランス・インドネシア/107分/5.1ch/ヨーロピアンビスタ/カラー/デジタル
©2018 “The Man from the Sea” FILM PARTNERS


『淵に立つ』深田監督が創るHARUHI「美しい、死体が蘇る衝撃映像」


映画情報どっとこむ mari 第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞受賞!

10月8日公開の映画『淵に立つ』
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その主題歌となる「Lullaby」は、現在17歳の歌手・HARUHIが映画の世界観をとらえて書き下ろした楽曲。

主題歌を絶賛していた深田監督にミュージックビデオのオファーが舞い込んだ。

HARUHIは5月に佐藤健と宮﨑あおいの初共演で実写映画化された『世界から猫が消えたなら』主題歌「ひずみ」でデビュー。iTunes J-POPアルバム初登場1位、レコチョク上半期新人ランキング2位を記録するなど、その歌唱表現力が大きな話題となっているアメリカ・ロサンゼルス出身の17歳。
haruhi 今回の主題歌は全編英語詞によるHARUHIの新曲「Lullaby」。映画の世界観をとらえてオリジナル楽曲として書き下ろして完成した。作詞・作曲はHARUHI。編曲は小林武史、HARUHIの共作。

映画情報どっとこむ mari 深田晃司の監督人生初となるミュージックビデオは、HARUHIのリアルすぎる死体が、「Lullaby」=「子守唄」を聞きながら少しずつ“美しい、死体が蘇る衝撃映像”が完成。



MVの撮影は映画「淵に立つ」のロケで使用された埼玉県のとある工場で行われ、最初に目を覚ましてほほ笑むHARUHIのシーンの本番撮影が行われ、続いてHARUHIの死体が徐々に腐敗していくシーン撮影となった。

HARUHIのリアルすぎる造形は、特殊メイク・造形工房 自由廊にて実際にHARUHIの型をとって制作されたリアルマネキン。中身がチョコレートで、高熱で溶かしていくことで、リアルに腐敗していくように見えるという仕組み。

MVではこの映像を逆再生させることで、HARUHIが死体から徐々に蘇っていくように見せています。

映画情報どっとこむ mari HARUHIさんからのコメント
深田監督との今回のコラボレーションは、MVのコンセプト、生きること・死ぬことへの考え方が素晴らしいと思いました。
人が生まれてから死ぬまでのタイムラインをこの2分間で描かれていると思います。
生き方、人間関係、誰かのためにどんなことをしてあげられるのか。自分に対して問いかけるような想いをこの楽曲で表現しました。
映画と音楽、そしてMVの3つが連動したアート作品になったことを嬉しく思います。


深田監督さんからのコメント
MVのコンセプトは、「Lullaby」の中で歌われる眠りにつくこと、夢を見ることを、誰にも訪れる死の訪れになぞらえて、正しく流れる記憶の時間と死から生えと遡る不思議な肉体をひとつの画面に併置するアイディアを思いつきました。ミュージックビデオでありながら、これだけ好き勝手な企画を面白がってくれたHARUHIさんに感謝します。

撮影時のエピソードは、小さい芝居というのは、実は大きい芝居よりも難しかったりするのですが、HARUHIさんは素晴らしい集中力でとても豊かな小さな笑顔を見せてくれました。技術的には、『さようなら』という昨年作った映画のある重要なシーンでの、肉体が物質的に朽ちるまでをCGなしでワンカットで捉える手法を換用しました。『さようなら』のときと比べ写実的なリアルな死体というよりも、リアルと抽象の間ぐらいの、ちょっと不気味で美しい、絵画的な絵を作り出すことができたのではないかと思います。

ちなみに、撮影場所は『淵に立つ』のメインロケ地を拝借しました。

出来上がった感想は、HARUHIさんの持つ若さと美しさをそのまま切り取ることのできたラストの瞬間がとても気に入っています。

映画情報どっとこむ mari 映画『淵に立つ』
英語題:HARMONIUM

10月8日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショー 

公式HP:http://fuchi-movie.com/

主題歌:HARUHI「Lullaby」(Sony Music Labels Inc.) 本日10/5(水)より配信リリース

『歓待』『ほとりの朔子』『さようなら』など話題作を世に出し続け、本作で小説家デビューも果たした深田晃司監督。 圧倒的な人間描写で“家族”を問う衝撃作。

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30代の若さで世界の映画シーンにその名を刻み続ける深田晃司監督の最新作が、カンヌ国際映画祭に初参加でいきなり公式部門にノミネートされ受賞を果たした!カンヌでは「日本で最も創造的な映画監督の1人」「ロベール・ブレッソンや大島渚を彷彿とさせる」など世界が熱狂・絶賛した、未だかつて誰も見たことのない衝撃の家族ドラマ。主演は、マーティン・スコセッシ監督『沈黙-サイレンス-』など国際的活躍もめざましい浅野忠信が、怪しくも魅力的な佇まいで家族を翻弄する男を熱演!夫婦役には、深田組常連俳優の古舘寛治が寡黙な夫役で新境地を見せ、変幻自在な演技が評判の筒井真理子が妻の心身の変化を凄まじいまでの説得力で体現。そのほか、日テレ「ゆとりですがなにか」の強烈なキャラクターで話題、TBSドラマ「仰げば尊し」、12月公開『アズミ・ハルコは行方不明』出演など若手俳優要注目の太賀が重要な役どころで出演している。

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浅野忠信、筒井真理子、太賀、三浦貴大、篠川桃音、真広佳奈、古舘寛治

主題歌:
HARUHI「Lullaby」(Sony Music Labels Inc.)10月5日配信リリース決定!

小説:
「淵に立つ」深田晃司著(ポプラ社/2016年9月15日発行)

撮影:根岸憲一(J.S.C)
録音・効果:吉方淳二
美術:鈴木健介
音楽:小野川浩幸
サウンドデザイナー:オリヴィエ・ゴワナール
スタイリスト:村島恵子

プロデューサー:新村裕、澤田正道
エグゼクティブプロデューサー:福嶋更一郎、大山義人
制作プロデューサー:戸山剛
ラインプロデューサー:南陽
制作プロダクション:マウンテンゲートプロダクション
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
配給:エレファントハウス、カルチャヴィル
宣伝:マジックアワー

2016年/日本・フランス/日本語/ヨーロピアン・ヴィスタ/DCP/119分