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上海・深セン・昆明で熱烈歓迎「2017 中国・日本新作映画上映」上映会開催


映画情報どっとこむ ralph 国際交流基金、ユニジャパン(東京国際映画祭)、上海国際影視節有限公司(上海国際映画祭)が共同で、12月1 日(金)~3日(日)の3日間 中国の上海・深セン・昆明で開催した「2017 中国・日本新作映画上映」(中国語:2017 中国・日本新片展)が、中国の映画ファンを連日魅了し、大反響の中で閉幕しました。日本から駆け付けたゲストの現地映画ファンとの交流が行われました。


オープニングセレモニー
2017年12月1日18:00~/上海/上海大光明電影院
写真左より(敬称略)片山ゆかり(在上海日本国総領事夫人)柄博子(国際交流基金 理事)金輝(上海電影発行放映行業協会 秘書長)于志慶(上海市広播電影節目制作行業協会 秘書長)片山和之(在上海日本国総領事)呉孝明(上海市文化広播影視管理局 芸術総監)熊澤尚人(監督)白石晃士(監督)吉田大八(監督)傅文霞(上海国際影視節中心 総経理)王曄(上海国際影視節中心 副総経理)都島信成(ユニジャパン 事務局長)

映画情報どっとこむ ralph オープニング作品『美しい星』
ゲスト:吉田大八監督、橋本愛
【2017年12月1日/上海/上海大光明電影院】
今回の上映会でオープニングを飾ったのは吉田大八監督の『美しい星』。12月1日上海でのオープニング上映は、「東洋一豪華な劇場」と称され由緒ある大劇場「上海大光明電影院」で行われ、吉田大八監督と女優の橋本愛さんが歓声の中1300人の観客の前に登場しました。熱心な映画ファンとのQ&Aでは作品に深く切り込む質問も起こり、『美しい星』に対するゲストとファンの熱い想いが会場を一層盛り上げました。

【吉田大八監督コメント】
上映後に登壇した際、劇場を埋めた1300人のお客さんの熱気を肌で感じることができました。質問のテンションも高く、みんな両手で挙手するからまさに主人公・大杉重一郎の執念そのものが海を越えたような気がして感無量でした(火星人のポーズ、本編参照)。この勢いとノリに応えられるような映画をもっともっと作っていきたいです。ありがとうございました!

【橋本愛さんコメント】
1300人もの観客の方々が、心から映画と自分たちを歓迎してくれていて感動しました。ただただ高揚したり、この作品の芯を捉え深く考察したりと、きっとそれぞれの味わい方でこの映画を楽しんでいただけたのではないかと思います。中国の皆さんの熱気に包まれ、大変なパワーを貰いました。感謝です。


クロージング作品『海辺のリア』
ゲスト:小林政広監督、宮川朋之プロデューサー
【2017年12月3日/深セン/深センブロードウェイ電影センター】
小林政広監督『海辺のリア』クロージング上映は最終日である12月3日(日)深センで行われました。会場には小林政広監督、宮川朋之プロデューサーが深センに駆け付け、クロージングセレモニーと作品上映後のQ&Aに出席しました。会場である「深センブロードウェイ電影センター」は今年11月にオープンした最新設備を備え、世界の優秀な作品を上映する映画ファンのためのシネコンで、熱心な日本映画ファンが会場に集合し、小林監督に質問を投げかけました。

【小林政広監督コメント】
深センは初めてでした。想像していた町とは全く違っていて、高層ビルが林立する都市でした。たった一泊の滞在でしたので、上映会場のシネコンとホテルの往復のみの移動でした。しかし上映はとても素晴らしいものでした。巨大スクリーンに圧倒されました。上映後のQA にもお客さんが熱心に参加してくれて、様々な質問が飛び交いました。『海辺のリア』の中国での上映は初めてでしたので、お客さんの反応の良さには驚きました。ありがとうございました!

映画情報どっとこむ ralph ワールドプレミア『不能犯』
ゲスト:白石晃士監督
【2017年12月3日/昆明/昆明ブロードウェイ影城】
今回の上映会で上映される作品は全てチャイナ・プレミアですが、中でもこの『不能犯』は、全世界初のお披露目となるワールドプレミアとなりました。上海でのワールドプレミアを迎えた白石晃士監督は、さらに上映会最終日に雲南省・昆明の劇場で舞台挨拶とQ&Aに登壇しました。

【白石晃士監督コメント】
『不能犯』が中国でワールドプレミアになるとはまったく予想していなかったので非常に嬉しかったです。同じ中国でも、都市やお客さんの年齢でリアクションが違うのが面白かったです。びっくりするほどリアクションが大きく心から作品を楽しんでくれているのを感じました。Q&Aでは作品について核心をついた質問をしてくれる人もいて、映画を見る目が養われているのを感じました。今回の訪中を通して、中国でも自分の映画が通じるんだなという感触が得られたのが一番の収穫でした。今後話があればぜひ中国で映画を製作してみたいと思います。


『心が叫びたがってるんだ。』『ユリゴコロ』
ゲスト:熊澤尚人監督
【『ユリゴコロ』2017年12月2日/上海/上海大光明電影院】
【『心が叫びたがってるんだ。』2017年12月3日/深セン/深センブロードウェイ電影センター】
今回2本の作品が上映された熊澤尚人監督は北京・福州での上映を終えた足で上海に駆けつけ、上海では『ユリゴコロ』、深センでは『心が叫びたがってるんだ。』のQ&Aに登壇しました。

【熊澤尚人監督のコメント】
青春映画とミステリー愛憎劇、真逆の2つの私の作品が上映されました。両作とも、上海でも深センでも観客が大変な熱意を持って集まり、驚きました。また日本で観客の反応が薄いシーンでも、泣いたり笑ったりと、その反応の違いにも驚かされました。上映後のQ&Aでは質問が止まらず、列を作ってサインや記念撮影を求められ、私の以前の監督作品も既に見ているという、その日本映画への熱量の強さを体感し、日中合作映画への意欲がますます増しました。

映画情報どっとこむ ralph 「2017 中国・日本新片展」

(日本語:「2017 中国・日本新作上映会」)
会期:2017年12月1日(金)~3日(日)
会場:(上海)上海大光明電影院、新天地UME国際影城 /(昆明)昆明百老滙影城(深セン)深圳百老滙電影中心、深圳百老滙影城cocopark店

作品:『美しい星』(吉田大八監督 ※オープニング作品)『海辺のリア』(小林政広監督 ※クロージング作品)『南瓜とマヨネーズ』(冨永昌敬監督)『心が叫びたがってるんだ。』『ユリゴコロ』(熊澤尚人監督)『光』(河瀨直美監督)、『覆面系ノイズ』(三木康一郎監督)『不能犯』(白石晃士監督)『武曲』(熊切和嘉監督)『彼らが本気で編むときは、』(萩上直子監督)
合計10作品、1都市での上映作品は各9作品

主催:上海国際影視節中心、独立行政法人国際交流基金、公益財団法人

ユニジャパン動員数:(上海/2会場)13,816名(深セン/2会場)2,612名(昆明/1会場) 758名 総合計:17,186名
左より、白石監督、熊澤監督、吉田監督 監督の雰囲気がグラデーション!が面白い写真

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TIFFマスタークラス 河瀨直美監督x藤竜也SP対談 at 東京国際映画祭


映画情報どっとこむ ralph 本日10月28日(土)東京国際映画祭にて『萌えの朱雀』(97)でカンヌ国際映画祭カメラドールを最年少で受賞して 以来、同映画祭で数々の賞を受賞し、2017 年には『光』がエキュメニュカル審査員賞を受賞した河瀨直美監督がTIFF マスタークラスに登場。

同イベントでは河瀨監督がエグゼクティブ・プロデューサーを務めた『東の狼』(2018 年 2 月 3 日(土)公開)も上映。主演の藤竜也がゲスト登壇し、スペシャル対談を行いました。

TIFF マスタークラス 河瀨直美スペシャルトークイベント 『東の狼』特別上映&主演藤竜也 対談
日付:10 月 28 日(土)
場所:六本木アカデミーヒルズ
登壇者:河瀨直美監督、藤竜也

映画情報どっとこむ ralph 二人が登壇すると会場から大きな拍手が起こった。
早速トークセッションへ移ると

河瀨監督:東吉野という場所で撮 影したのですが、(『東の狼』監督の)カルロスが書いた完璧ではないプロットと私の手紙を藤竜也さんにお渡ししまし た。新横浜でお会いした時に、ご出演お願いできますでしょうか?と聞きましら、出演しないのであれば会いません と藤さんがお答えになったのを覚えております。

と出演オファーのエピソードを語ると会場から笑いが起きた。

河瀨監督:いつもこういうスタンスで映画の出演は決められるのですか?

と尋ねると

藤さん:そうですね。ですから、出ないのであれば監督とお会いしません。

ときっぱりと応え再び笑いを誘った。

河瀨さん:カルロス監督は、日本人にはわからないような感覚で藤さんにディレクションし、 (藤さんは)それに応え、 猟師会長という立場として迎えるわけですが、すごい経験の一か月だったと思います。主人公アキラは船に乗っていたが、山に登る人に代わっていったとコメントを出していますけど、藤さんは映画に描かれていない背景もキャッチ して、アキラを作り上げてから東吉野に入られたのですよね?

と尋ねると

藤さん:言葉の違うカルロス監督の感情や想いがわからないから、きちんと猟師としての役に徹しようと撮影に臨みました。

と演じる心構えを語った。

映画情報どっとこむ ralph 河瀨さん:日本で最後にオオカミが確認されたのが東吉野村。それが実際にいるのか、幻か現実かわからないけどアキラはそれを信じている。それを殺すのか、殺さないのかがこの映画の大きなテーマになります。オオカミの存在はなんですかね?

との河瀨さんの疑問に対し、

藤さん:監督に『オオカミは監督にとってなんなのか?』と訊ねると『オオカミ は“愛”』だと。ますます分からなくなりました。(笑)

と監督とのエピソードを披露し会場の笑いを誘った。

続けて

藤さん:(撮影中)カメラマンの後ろにいるカルロス監督の顔、目が泣きたくなるような、何とも言えない切ない表情をしていて、胸がいっぱいになってしまって。説明は難しいですが苦しみながら映画を撮ったのではないかと思います。

と監督の心をくみ取った。


河瀨監督:東吉野の印象は?

とが尋ねると

藤さん:夜になると鹿は走っているし、僕が借りた村営住宅は鹿の一家がうろうろ歩いています。

と鹿との遭遇エピソードを披露。劇中に登場する鹿の解体シーンについては

藤さん:スクラッチからずっとカメラを回されて、全部やってくれって言われて。もう終わるだろうと思っても、なかなか終わらないんですね。四肢を切って、と細部まで撮る彼の中で鹿は希望なのでしょうね。

と撮影の苦労を語りながら

藤さん:魚はさばいたことある けど、鹿はなかったですね(笑)

と会場をにぎわせた。

河瀨さん:最初と最後で女性が出てきますが、映画の設定としてはアキラとかつて愛した女性。興味のある方は『キュー バの恋人』を見てみてください。日本で公開されたけどキューバでは未公開のこの映画をカルロス監督が知り作品の一部を使って映画を作りたいと言ったのが最初です。映画の中では 40 年くらい前に愛した女性の亡霊を追っかけるの がアキラです。

と映画ファンの集まる国際映画祭ならではの作品の楽しみ方を語った。さらに

河瀨監督:オオカミは“狼” と書きますが、”大神”と書いて、山を守る存在だったという説も聞いたことがあります。オオカミは実は人間に対して 凶暴でなく共存していたのかもしれません。アキラは漠然とそれを感じ自然との関係性のバランスを取ろうとしていたのかもしれません。

と止まらない本作への深い愛情を滲ませた。

映画情報どっとこむ ralph 最後に

藤竜也さん素晴らしい時間を頂き、東京国際映画祭でも上映させて頂き感謝しています。最後に一つだけ、 藤さんが言ってくださって心に残っている言葉が“今年の桜は吉野で見ることにします”と出演を決めてくれた言葉でした。

と締めくくり大きな拍手につつまれた。

『東の狼』
2018 年 2 月 3 日(土)全国順次公開

物語・・・
100 年以上の間、東吉野村の森では狼が目撃されていない。それでも年老いた地元の 猟師アキラは狼がいると信じている。猟師会の会長を務めるアキラは皆の反対を無視し、猟師会の予 算を狼探しに費やす。狼狩りに取り憑かれたように深い森へと入って行くアキラ。そこで狼を目の前にす るアキラは、かつての恋人の亡霊とその狼の姿を重ねる。そして一年が過ぎ、アキラの苦悩が過ぎ去ろう かという頃、猟師会の男達がその狼を見つける。アキラはこれまでとは反対の立場に立ち、狼狩りに駆り 出すことに決めた猟師達に狼を生かすよう説得を試みるが


第30回東京国際映画祭

~11月3日(金・祝)まで開催中!
会場:六本木ヒルズ(港区)、EXシアター六本木 他
公式サイト:
www.tiff-jp.net/

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「光」河瀨直美監督登壇!東京国際映画祭「Japan Now」部門記者会見


映画情報どっとこむ ralph 今年の第30回東京国際映画祭は10月25日(水)~11月3日(金・祝)の10日間で行われます!

そして、今、一番海外に発信したい監督 にスポットを当てる「Japan Now」部門の一作品として、今年、カンヌ国際映画祭でエキュメニカル賞を受賞した河瀨直美監督作品『光』を上映が決定。日本外国特派員協会(FCCJ)にて行われた「Japan Now部門」の記者会見に、河瀨監督が登壇してJapan Now部門に寄せる期待や、『光』の上映にあたっての意気込みを語りました。

今年も第30回東京国際映画祭では開催期間中、200以上もの映画が上映され、世界中から訪れた著名なゲスト が多数登場し、 Q&Aやシンポジウムが開催されるな ど、東京国際映画祭ならではのイベントが目白押しです。

日時:10 月3日(火)
会場:公益社団法人 日本外国特派員協会(FCCJ)
登壇:
河瀨直美監督(Japan Now 部門出品『光』監督)
久松猛朗(東京国際映画祭 フェスティバル・ディレクター)
安藤紘平(「Japan Now」部門プログラミング・アドバイザー)

映画情報どっとこむ ralph Japan Now 部門 <河瀨直美監督> 記者会見レポート

久松猛朗フェスティバル・ディレクターより、30回を迎える本映画祭の注目企画の紹介、また、本部門プログラミング・アドバイザー 安藤紘平からは今年の特集企画「Japan Now 銀幕のミューズたち」の4人の女優それぞれの魅力に関して、さらに部門全15作品のラインナップにおける 監督や作品に対する想いを語りました。また、上映後のQ&Aに参加する多くのゲストを発表いたしました。
第30回東京国際映画祭「Japan Now 部門」上映ラインナップ
※ゲストは予告なく変更することがございます。

『 美しい星 』 ゲスト: 吉田大八 (監督)
©2017「美しい星」製作委員会

『 映画 夜空はいつでも最高密 度の青色だ 』 ゲスト: 石井裕也 (監督)
©2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会

『 幼な子われらに生まれ 』 ゲスト: 調整中
©「幼な子われらに生まれ」製作委員会

『 三度目の殺人 』 ゲスト: 是枝裕和 (監督)
©2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

『 花筐/ HANAGATAMI 』 ゲスト: 大林宣彦 (監督)
©唐津映画製作委員会/PSC 2017

『光』 ゲスト: 河瀨直美 (監督)
©2017“RADIANCE”FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

第 30 回特別企画 「Japan Now 銀幕のミューズたち

『 夜は短し歩けよ乙女 』 ゲスト: 湯浅政明 (監督)
©森見登美彦·KADOKAWA/ナカメの会

『 家族はつらいよ 2 』 ゲスト: 蒼井優
©2017「家族はつらいよ2」製作委員会

『 花とアリス 』 ゲスト: 蒼井優
©2004 Rockwell Eyes・H&A Project

『 0.5 ミリ 』 ゲスト: 安藤桃子 (監督) 安藤サクラ
©2013 ZERO PICTURES / REALPRODUCTS

『 かぞくのくに 』 ゲスト: ヤン・ヨンヒ (監督) 安藤サクラ
©2011『かぞくのくに』製作委員会

『 海辺の生と死 』 ゲスト: 越川道夫 (監督) 満島ひかり
©2017 島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ

『 愚行録 』 ゲスト: 石川慶 (監督) 満島ひかり
©2017『愚行録』製作委員会

『 怒り 』 ゲスト: 李相日 (監督) 宮﨑あおい
©2016 映画「怒り」製作委員会

『 E ©2001 J‐WORKS FILM INITIATIVE (電通+IMAGICA+WOWOW+ 東京テアトル)

映画情報どっとこむ ralph フェスティバル・ディレクター 久松猛朗コメント
今年は 30 回の記念の開催を迎え、より多様で多彩な充実したプログラムができたのではないかと思います。そんな記 念すべき映画祭の中で、日本の映画を海外へ発信していくという非常に重要なミッションを担う「Japan Now」部門は 3 年目を迎えました。 河瀨直美監督の『光』をはじめとして、今年の賞レースを占う作品が揃ったと思っております。 また、これまでの 2 回は監督特集を実施してまいりましたが、今年は、 「Japan Now 銀幕のミューズたち」とし、蒼井 優さん、安藤サクラさん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさんの 4 名の女優にフィーチャーしました。
安藤紘平 プログラミング・アドバイザー コメント
先ほど久松よりご説明させていただきましたが、今年は、日本映画を牽引する 4 人の女優の最新作やターニングポイ ントとなった 2 本の作品を上映します。 4 人の女優さんそれぞれが非常に素晴らしい個性をお持ちで、安藤サクラさんは、圧倒的な個性と変幻自在な演技力 を楽しめると思います。 蒼井優さんは、周りにいそうな親近感と高嶺の花のようなストイックさのギャップに魅力のある女優さんです。 満島ひかりさんは、ちょっとした仕草や微妙な表情がセリフを超えた素晴らしい感情や心情を一瞬で伝える演技力に 注目してください。 宮﨑あおいさんは、キラキラした無垢で愛らしい笑顔から、うちに秘めた悲しみをこれほど鮮烈に表現できるのは彼 女しかいないのではないかと思います。4 人の女優特集の他、7 本の作品を上映をいたします。 その中でも、河瀨直美監督の『光』は、 “失うことの美しさ”や“消えていくことの美学”ということを表現しつつも、 映画という表現するものの本質までも語っています。日本の誇るべき素晴らしい監督であると感じます。

(司会コメント) 日本の女優 4 人をフィーチャーするだけでなく、日本の女性監督の作品も 4 作品ピックアップされていることも素晴らしいことだと思います。

映画情報どっとこむ ralph
Q.『光』の上映とマスタークラスにもご登壇いただきますが、どのようなお話やどういったことを実施するのか? また、次世代を育てていくことに対する考えをお聞かせください。

河瀨監督 コメント:この度は東京国際映画祭、第30回開催おめでとうございます。 映画祭を 30 回も続けていくことはとても大変なことだと、私もなら国際映画祭をやっているのですごいなと素直に思 います。 映画祭は、たくさんの人が集まるのでとても混乱はしますが、混乱は人生に似ていて映画作りにも似ているな、と感 じます。壁があるからこそ乗り越えるというそういう場でもあると思います。様々な国の人が自分たちの映画をもち持 って、ひとつの場所に集まり、ある期間に出会うことができる。そして自分の国に戻り、また戻ってくるということが、 地球が循環していく中のひとつに映画祭はあるのかな、と思います。 また映画祭は、自分が映画を作るモチベーションにもなります。カンヌ国際映画祭を始め、沢山の映画が文化の違い を超えてコミュニケーションをしていくという場なのかなと思います。 (本映画祭で自身が登壇をする)マスタークラスでは、私自身、生きていることと映画を作ることを切り離して考え られていないので、プライベートな部分と映画を作る部分をどのようにして融合していっているのかの具体例を出して 話していけたらと思います。 なら国際映画祭では、新しい人と一緒にプロデューサーとして映画を作っており、今、まさにイラン人の女性監督が 映画を撮っている最中なのですが、そういったように一緒に(映画を)作るワークショップのようなものをやっていけ たら考えています。

Q.これまでの東京国際映画祭を見てきて、どんな印象をお持ちだったからを率直に伺いたいです。

A.あらゆる映画祭がある中でも日本を代表する東京国際映画祭には少し距離があると感じていたし、手の届かない存 在だと思っていました。私が奈良に住んでいるので、遠い存在と感じてしまっていたのかもしれません。 しかし、今回、参加させていただき、プログラムを聞かせてもらうと少し距離感が近づいているのかなと思っていま す。 私自身、映画祭というのは過去、山形国際ドキュメンタリー映画祭に参加して、映画祭の凄さを実感しました。 映画館を出てからも映画談義を立ち話でしている光景を見て、“生きること”と“映画を見ること”は地続きなのかな と感じました。


映画情報どっとこむ ralph 第 30 回東京国際映画祭
開催期間:10 月 25 日(水)~11 月 3 日(金・祝)
会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木(港区) ほか 都内の各劇場および施設・ホールを使用
オフィシャル HP:
http://2017.tiff-jp.net/ja/
チケット発売 :10月14日(土)より ticket boardにて発売開始!
photo ©TIFF

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河瀬監督&永瀬正敏SPゲストに涙。映画『光』大ヒット御礼舞台挨拶


映画情報どっとこむ ralph 6/10(土)に、第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品、河瀨直美監督作『光』の大ヒット御礼舞台挨拶が新宿バルト9にて行われ、カンヌ国際映画祭参加のため、同劇場での初日舞台挨拶に登壇できなかった河瀨直美監督と永瀬正敏が、カンヌ以来初の二人での都内舞台登壇となり、満員の来場者との上映後の質疑応答で大いに盛り上がりました。

映画『光』大ヒット御礼舞台挨拶

日程:6月10日(土)
会場:新宿バルト9
登壇:永瀬正敏、河瀨直美監督
(文字化け予防のため、タイトルのみ河瀨直美監督の瀨を瀬にしています)

映画情報どっとこむ ralph それでは、お二人からご挨拶を伺いたいと思います。お二人とも、お帰りなさいませ。(会場から拍手)

河瀨監督:ただいま。カンヌ帰ってきたのはもう5月30日なのでもう10日ほど経っているんですが、やっと時差ボケも抜けてきた中で、今日は東京に戻ってきました。自分の映画がこの映画館で、こういった形で映画と一緒に戻ってこれたこと、感動を噛み締めております。カンヌでの上映とは違い、映画館で上映すること、このスクリーンという平面から滲み出てくる、みなさんと同じ人生と同じように存在している雅哉と美佐子が、かけがえのないものをもたらしてくれます。そして、たくさんのこの映画に登場したものたちと、今日はみなさんと一日過ごしてもらえたら嬉しいな、と思っております。どうもありがとうございます


永瀬さん:永瀬です。今日はありがとうございます。そうですね、5月30日に帰ってきてだいぶ経っていますが、僕はまだ時差ボケです。(笑)こんな声ですいません。いかがだったでしょうか?(会場から拍手)嬉しいです。明日も観にきてください(笑)

MC:何度でも観にきて頂きたいですが、この作品は、先日行われました第70回カンヌ国際映画祭で、見事エキュメニカル審査員賞を受賞しました。おめでとうございます。(会場から拍手)この賞の説明を簡単にお伝えすると、人間の神秘に満ちた深遠さを表した映画を表彰する、というものです。実は、カンヌでの結果を樹木希林さんにお伝えした際に希林さんからこんなメッセージをいただいております。『河瀬監督の表現力は成熟していますね。今回の作品もそうですが、これからもいい映画を撮ってくれると思っています。私は離れたところで見守っています。樹木希林』ということでした。河瀬監督は、このコメントに対してどう思われますか?

河瀨監督:ありがたいです。あと、長い説明があったということですが、私は、この受賞理由の前半が好きで『人間の精神的苦痛および弱点、そして可能性に焦点を当てた作品』という点が、まさに自分が永瀬くんに演じていただいた雅哉を通して、表現したかったことでもありますし、視覚障がい者の方々が見つける光、それが”可能性”の部分だと思いますが、具体的な光ということではないかもしれませんが、私たちの心の中に宿る光。これは、人生生きているといろいろあって、視覚障がい者だけでなく、人生の中で味わう苦悩や弱点ということ、誰もそんなに強くないから、そういう中で弱点を乗り越えるという、可能性を見出すような”光”を表現したかった。この混沌とした時代の中で、人が人を否定したり、人が人を殺めるような社会であって、どんな状況であってもそのようなことが起こらないような社会にするには、どうしたらいいんだろうと、またそういうことを映像で表現できるには、どうしたらいいんだろう、と思います。でも、そこを鉄砲とかミサイルとかを使わなければいけない人類って、一体なんだろう、ということを日々考えながら、でもそんなことを考えながら、単純に私は足元に広がる、手のひらに乗るだけの幸せを守りたいと思うだけでもあり、そういう思いが根本として、源として、この映画に昇華して表現されています。

でも、この映画って『よかったー。どら焼き食べたい!』とはいかない映画、口コミが広がりにくい映画でもあります。もちろん、興行成績や来場者数が多い方がいいですが、それ以上により多くの方に深く届けば、それが一番嬉しいことなので、こういった賞も嬉しいですし、希林さんが「河瀨の映画が成熟している」と言ってくれたことも、最近全然聞くことがなくて。今は「河瀨、カンヌ。うん、そうやね」ということを言われる、でもそれを続けることの表現者としての苦しみもあるので、希林さんの言葉は非常にありがたいと思います。


MC:永瀬さんは、公式上映で感極まって泣いていらっしゃって、印象に残ったなということはありますか?

永瀬さん:いろいろありますね。僕は、一昨年の『あん』の出品を含めてカンヌは3回行っているのですが、こんなに忙しいカンヌはなかったですね。僕は写真を撮るので、いつもブラブラするのですが、今回は街を歩くと人に呼び止められて、とても丁寧に作品の感想を伝えてくれる人たちがいたり、どんどん声を掛けられて、僕でさえこんな状況だったので、監督なんて本当に、街を歩けないですよ。河瀨監督は、本当に現地でいろんな人に声を掛けられてました。でも、その中でもスペイン人の記者に「この映画は、すべての人に対してのラブレターですね」と言われて、記者からのインタビューだったのですが、ちょっと感動しました。あとは、『雅哉はどんどん目が見えなくなって闇に入っていくのに、同時に光が近づいていくような、クロスオーバーが素晴らしい。今のこの世界にはこの映画が必要だと思います』と言われて、『そういうことを考えてお芝居されたのですか』と言われてハッとしました。すいません、そんなこと考えもしませんでした。僕はただ雅哉を演じただけなんです」司会「ラブレターですか」永瀬「そうなんです、そんなことを言うような風貌ではないんですよ。普通のおじさんなんですが、ニコニコしながら感想をズバリ言ってくれました。

映画情報どっとこむ ralph ここから観客とのQ&Aに

Q:映画はどのくらいの長さで撮影をされたか、またこの映画2作がシンクロしているように見えたのですが、雅哉の目が見えなくなってきて「そこに行くから!」と言われた意味を教えてください

河瀨さん:あの映画は、モニター会のシーンを撮る前、本編を撮る1ヶ月ほど前に撮影して、20分ほどの映像でまとめましたが、モニター会ではあの映画を使って、ドキュメンタリーのようにモニター参加者の意見交換の様子を撮っていたので、モニター参加者にもわかりやすいように、きちんと物語も作って撮りました。

永瀬さん:この映画で雅哉には自分の心が軋む音が、ずっと聞こえていたんです。美佐子は追っかけるばかりだったので、雅哉から行こうと、追いかける立場になろうと思って、最後にあの言葉が出たんです。ちなみに、映画は『その砂の行方』という名前の映画です。

河瀨さん:上映、するんです!(会場から「えー!」の声が挙がる)


Q:映像全体が透明感のある映像だなと思ったのですが、どうやって撮影されたのか、また監督はどうやって映像制作を勉強されたのか、お聞かせください。

河瀨さん:実は今回、撮影監督には、初めて映画を手がける監督(=百々新さん)を起用しました。撮影監督は、過去に木村伊兵衛賞などを受賞する素晴らしい方で、私が学生の頃から知っているんですが、前作『あん』の時に、スチールカメラマンとして参加していただいており、その時に、彼の眼差しが私と同じ目線で、すぐにキャッチしてくれていて、そのスピード感が私と合っていたので、今回起用しました。なので、一部の方からは画の切り取り方がスチール的と言われたこともあります。また、制作(映画ではポスプロというのですが)は全部フランスでやっています。フランスのスタッフがすべて、カラコレしています。彼らが客観的に、日本的な色味を作り出してくれました。また、映画制作については、18歳から20歳まで、ビジュアルアーツという専門学校で学びました。主に、8ミリでの制作をしていたんですが、そこから『萌の朱雀』という作品を当時中学生だった尾野真千子を起用して制作、今に至ります。私たちの時代は、撮影現場について修行するような時代ではなかったので、自分で勉強しながら”普段から、何をみてどういう話をするのか”というようなことが、私にとってはとても大切だと思います、


Q:素敵な映画をありがとうございました。私はNHKの番組でこの映画を取り上げていたのを見て、観ようと思いました。そこで、永瀬さんが弱視のキットを使って演技に挑まれたと伺いましたが、私は全盲なので、弱視の気持ちを教えてください。

永瀬さん:雅哉はかすかに見えていて、特に右上が見える状況だったので、微妙に見える辛さなどを感じていたんだと思います。

河瀨さん:そうなんです。雅哉の完全に見えなくなるところにいけないという苦しみを感じてもらいました。その中で、“執着”ということに対して表現できればと思いました」観客「映画『あん』はとても感動し、本作では前作を上回る感動を感じました。永瀬さんを2回起用した理由を教えてください。

河瀨さん:惚れたからです。(会場から拍手)

映画情報どっとこむ ralph ここでサプライズゲストとして、実際の映画にも出演されている田中正子と、永瀬さんが雅哉を演じるにあたって色々とお話を伺ったという、大谷重司が花束を抱えて登壇。


田中さんは、この映画を観るのは3回目。
田中さん:撮影している部屋の空気、映画への愛が蘇ってきて、(3回目の鑑賞でしたが)涙がボロボロ出てきて大変でした。素晴らしい映画をありがとうございます。

河瀨さん:実は、正子さんのシーンに関しては、セリフがなかったので、正子さんが映画で発したセリフはまさに正子さんの言葉です。映画というものの中に横たわるものを捉え、そして『想像力というのは、大きな大きな世界なんだ。言葉でそれを小さくしないでほしい』ということをいってくれたことで、この映画が成立しました(涙)


永瀬さん:大谷さんです。僕は、大谷さんからいろんなことを教わり・・・。(涙)ありがとうございました。

大谷さんは最近、新しい才能に気づき、今年の7月に開催された世界ベンチプレス大会でチャンピオンになりました。
大谷さん:メダルは4個目なので、そんなに感動してはいません(笑)。この映画は、自分の分身のように、随所で痛みを共感する場面がたくさんあって、すごくいい映画であるとともに、永瀬正敏さんはかっこいいいな、と思いました。

と、イベントは終了しました。

映画情報どっとこむ ralph



5月27日(土)、新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国公開中です。

物語・・・
視力を失いゆくカメラマンと出逢い、美佐子の中の何かが変わりはじめる― 人生に迷いながら、単調な⽇日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と 出逢う。美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつしか彼の内面に興味を持ち始める。 命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼と過ごすうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめる。

公式サイト:
hikari-movie.com


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監督・脚本:河瀨直美
出演:永瀬正敏 水崎綾女 神野三鈴 小市慢太郎 早織 大塚千弘/大西信満 堀内正美 白川和子/藤竜也
配給:キノフィルムズ/木下グループ
宣伝協力:フリーストーン
2017年/ 日本・フランス・ドイツ合作/102分/ カラー
©2017 “RADIANCE”FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE
©Kazuko Wakayama


河瀨直美監督・永瀬正敏カンヌ中継 樹木希林 仕切る『光』初日舞台挨拶


映画情報どっとこむ ralph 現地時間28日(日)の第70カンヌ国際映画祭の結果発表直前に公開初日を迎えた河瀨直美監督作『光』の初日舞台挨拶が新宿バルト9にて行われ、この日のためにカンヌから戻ったヒロインの水崎綾女さん、神野三鈴さん、藤竜也さんが登壇。そして音声ガイドのナレーションとして登場する樹木希林さんがサプライズで登場!

カンヌで結果発表を待つ河瀨直美監督と永瀬正敏さんの2人と、リアルタイムでやり取りを行い、日本とカンヌで映画公開をお祝いしました。

映画『光』初日舞台挨拶
日付:5月27日(土)
会場:新宿バルト9スクリーン
登壇:水崎綾女、神野三鈴、樹木希林、藤竜也
SKYPEでの参加:河瀨直美監督、永瀬正敏

映画情報どっとこむ ralph 本作は視力を失いゆくカメラマン・雅哉(まさや)と、単調な日々を送っていた美佐子(みさこ)が、ある仕事をきっかけに出会い、最初は反発するものの次第に惹かれ合うという、河瀨(かわせ)監督が挑む珠玉のラブストーリー。雅哉がやがて見えなくなる事を知りながらも、互いの心を見つめようとする、切なくも希望を感じさせてくれる物語・・・

本作は視力を失いゆくカメラマン・雅哉(まさや)と、単調な日々を送っていた美佐子(みさこ)が、ある仕事をきっかけに出会い、最初は反発するものの次第に惹かれ合うという、河瀨(かわせ)監督が挑む珠玉のラブストーリー。雅哉がやがて見えなくなる事を知りながらも、互いの心を見つめようとする、切なくも希望を感じさせてくれる物語・・・

水崎さん:すごく素敵な皆さんと一緒にこの作品を撮ることができてとても嬉しく思っています。楽しんでいってください。

神野さん:『光』をやっとみなさんにお届けることができて心より嬉しく思っています。

劇中映画の主人公であり、その映画の監督でもある北林役の藤竜也さんは

藤さん:映画中の映画の『その砂の行方』ですが、もう少しすると本編と同時上映されるようなので、そちらも楽しみにしてほしいです。

と、劇中劇が映画化されることが明かされました。

映画情報どっとこむ ralph カンヌ国際映画祭への参加のため、残念ながら初日舞台挨拶に参加できなかった河瀨直美監督、永瀬正敏さんの代わりに、音声ガイドのナレーションを務めた樹木希林が駆けつける樹木希林さん。
登場するなり、本日の登壇に至る経緯を、河瀨監督の関西弁のモノマネを交えながら再現。

樹木さん:(監督風に)あのね〜河瀨直美なんやけど。カンヌのコンペに選ばれたんやて。でな、最後まで永瀬くんとカンヌにおりたいから、東京の舞台挨拶に行かれへんねん。それで代わりに行ってくれへん?

と言われたそう。さらに樹木さんは

樹木さん:なんで私が行くんですか?よっぽどもの好きなおばあさんだと思われるでしょ。

と答えるも

樹木さん:(監督風に)でもな、『光』で(音声ガイドの)声やってるやろ?<樹木>あれはタダじゃないですか。これで最後だからと。もう困った時の樹木希林というのはナシよ。とお伝えしお断りしましたが、強引な宣伝部に言われて来ました!

と、会場は爆笑完全に樹木さんペースに。
樹木さん:(観客に)ご覧になっていかがでした、河瀬さんが成長したと思います。(水崎さんに)でも中は大変だったでしょ?消えてなくなりたいと思わなかった?

水崎さん:大丈夫です。喰らいついていきました!

と回答する水崎さんに

樹木さん:それだけの値打ちはあったね。

と、頑張りをねぎらう樹木さん。

映画情報どっとこむ ralph タイトルの光にかけ、キャストが思う光とは?
水崎さん:底にあるもの 心の底にある光。根底にある光。
神野さん:すべての命 そこに光があると思います。
樹木さん:闇 光は闇との裏表。
藤さん:世界で一番美しい言葉。世界が不安定なので光が欲しいのでないかと。

映画情報どっとこむ ralph カンヌにいる河瀨監督と永瀬さんもSKYPEで登場に大拍手が沸き起こり

藤さん:永瀬さん、元気?飲んでる?直美さん、明日(受賞式)ですね。永瀬さんもそうですけど、もういっぺん上映後に見せたときより、さらに大きな涙と笑顔をもう1回みられることを期待しています。

樹木さん:確かにね、コンペに登場するわけだから、カンヌの賞はいただければ、そんな幸せなことはないんでしょうけど。何か作っている時はすごく綺麗な心を持って作るんですけど、脚光を浴びた瞬間に人の心は一変するんですよ。変わることによって潰れる人もいるし、花開く人もいる。その人の器量なのよね。永瀬さんはまあ大丈夫ね。河瀬さんはもともとちょっとね、勘違いしているところがありますから(笑)。どの女優よりも、素敵な洋服着てね(笑)そのへこたれなさがあれば、大丈夫ね。これからもいい映画を作ってもらえれば。私は賞はどっちでもいいと思っています。

と、希林さん節で会場を沸かせると、監督はカンヌでの体験を披露

河瀬監督:街を歩いていても、「すごくよかったです」「すごくあたたかい気持ちになりました」「私のパルムよ」と言って頂けることがあって。映画を観終わった人たちと一体感になれる瞬間、それがすごく嬉しくて。映画っていうのは一体感なんですよ。人と人が繋がっていく瞬間の出会いを作ってくれるものであって、エンタテインメントの要素もあるけど、生きる上での力になる要素もあって。カンヌであの瞬間を迎えた時にそう感じました。樹木さんに「賞が問題じゃないんだよ」と言って頂けることによって、すごくぐっとくるものがあります。私たち映画人はその思いを繋ぎながら、日本人としても自分としても真摯に映画を作り続けていく先に、『光』があるんだなって実感できました。


樹木さん:河瀨さんはなんでこんなにカンヌに可愛わいがられるのかしら?

と質問すると

監督:映画を好きな人がいます、カンヌの中には。その人たちが、私がまっすぐに映画を作っていることを大事にしてくれる。自分たちがみたことのない日本の風景とか心模様を抱きしめようとしてくれる。デコボコしている作品でも、その先を見つけようとしてくれている。

樹木さん:永瀬さん、今回の手応えはどうですか?

永瀬さん:樹木さん、今日もノーギャラでありがとうございます(笑)。できれば毎回共演させて頂きたいと思っています。上映の後、インターナショナルの取材がいきなりものすごい増えて。「すべての人々に対してのラブレターだ」とスペインの記者に言って頂いたり。人種は違うんだけど、皆さん理解されていて。希林さんにも、皆さんにも直接言葉を聞いて頂きたかったくらいあたたかい言葉を沢山頂いています。

樹木さん:希林さんはいいのよ。音声ガイドの声しかやっていないので。

永瀬さん:希林さんの声で「雅哉」は救われて、『光』に連れて行ってもらったので、感謝です。

樹木:うまいこと言うわね〜。この手でぜひ、再婚をよろしく!

映画情報どっとこむ ralph
最後にカンヌから

監督:インターナショナルの取材も60媒体以上受けたんですけど。皆さん映画を愛していると思うんですね。映画ってなんだろうって、光ってなんだろうって思います。カンヌの一番メインの会場が、ルミエールっていう「光」という名前がついているですけど、長い歴史のあるこの映画祭が人類を救うのかなって、大きなことを言っているようなんですけど、実は身近なところで、映画を愛して、それを見た人たちも心を豊かにしていることがとても素晴らしいことなんだなって思います。カンヌは人を他の世界に連れて行ってしまうようなところだけど、常に色んな変化がある。カンヌは留まっているわけではなく、いつも進化している。その映画祭のコンペティションの19本に選ばれて、今この瞬間にここにいることがすごく嬉しいですし、映画をまた好きになったな、と思いました。『光』を届けようとしてくれるすべての人たちに感謝しています。

永瀬さん:監督は本当に今回ご苦労なさいました。撮影に入る前、撮影の寸前も。でも、そういうところを人にあまり見せないで映画を作って、しかも僕をカンヌに連れてきてくれました。本当に感謝です。僕も、「役者ってなんだ。人ってなんだ」を学ばせて頂いた現場でした。みなさんに『光』が届きますように!

カンヌ現地での冷めやらぬ熱気が伝わって来た初日舞台挨拶となりました。

現地時間28日(日)第70カンヌ国際映画祭の結果発表に・・・果たして、

『光』

5月27日(土)、新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国公開です。

物語・・・
視力を失いゆくカメラマンと出逢い、美佐子の中の何かが変わりはじめる― 人生に迷いながら、単調な⽇日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と 出逢う。美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつしか彼の内面に興味を持ち始める。 命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼と過ごすうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめる。

公式サイト:
hikari-movie.com

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監督・脚本:河瀨直美
出演:永瀬正敏 水崎綾女 神野三鈴 小市慢太郎 早織 大塚千弘/大西信満 堀内正美 白川和子/藤竜也
配給:キノフィルムズ/木下グループ
宣伝協力:フリーストーン
2017年/ 日本・フランス・ドイツ合作/102分/ カラー
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