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吉田大八監督『羊の木』ワールドプレミアで錦戸亮を絶賛!釜山国際映画祭


映画情報どっとこむ ralph 『桐島、部活やめるってよ』、『紙の月』の吉田大八監督の最新映画『羊の木』。
2018 年 2 月 3 日(土)より全国公開となります。
この度、韓国・ 釜山で12日から開幕した第22回釜山国際映画祭で「アジア映画の窓」部門に正式招待され、10月15日(日)にワー ルドプレミアを実施。釜山国際映画祭に初参加となった吉田大八監督が登壇し、観客からの Q&A に応えました。

映画情報どっとこむ ralph 400 人もの観客で満席となった会場で、上映後拍手が巻き起こるなか、登壇した吉田監督
吉田監督:『羊の木』は日本でもま だ一般のお客さまにはご覧頂いていないので、一番最初にここ韓国の皆さんにご覧頂けることを光栄に思います。

と挨拶。熱狂的な支持を集め続ける山上たつひこ×いがらしみきおの巨匠タッグが産み出した同名原作を、センセーショナルな問題作のテーマをそのままに、吉田監督により誰も想像し得ない全く新しい衝撃と希望の結末を作り上げた本作。


主演を務める錦戸亮さんに対して・・・

吉田監督:錦戸さんとはこの映画ではじめて会いました。彼はミュージシャンでもありますが、すごく良い意味で普通の人というか、普通の雰囲気を持っていると思いました。映画の中では個性溢れる人物に囲まれて、その真ん中でほぼ普通の人としてひたすらいろんな状況に対応し続ける。彼の表情の一つ一つに観客が気持ちをのせてい くような映画になっているし、撮影しながら現場では飄々とリラックスしてカメラの前で演技をしていて、普通の人を演じ る天才的な能力がある人であり、フラットなままで状況に対応する月末という人物をすごく上手に演じてくれました。音 楽をやっていることもあり、すごく感覚的にその場に一番フィットする演技を理解してくれ、スムーズな現場でした。

と、錦戸の魅力を語りました。


公式上映中、前半は会場から笑いもおきており、「6 名が町にやってきた時に、出迎える月末が毎回同じセリフをいうのが面白かった」という声に対して、

吉田監督:最初、迎えに行った時に、月末は、市役所の職員として決まった手続きに乗っ取って、皆を同じように迎え入れたい、彼の仕事である新しい居住者を迎え入れるセクションでのルーティンの仕事と同じよ うに受け入れたいと思ったんですが、今までの彼のルーティンの仕事とちょっと何かが違うなという事を月末自身と観客に知らしめたいという狙いがありました。

とコメント。しかし、後半にかけてサスペンス要素が深まる展開では、小さな音もしないくらい、観客は映画にくぎ付けになった様子。

多様なキャラクターが出てくる本作で、「監督にとって特に愛着があるキャラクターは?」という質問には、

吉田監督:もちろん全員 に思い入れがあって、分け隔てなく撮影から仕上げまでそれぞれのキャラクターを愛してきましたが、自分でも見直す 度に興味がわくキャラクターが変わることがありまして、今日の上映では大野さんを受けいれたクリーニング屋さんのお ばさんと、福元さんを受けいれた理髪店の店主のことを考えることが多かったです。

と、観る度にそれぞれのキャラクターに愛着をもつこと作品であることを明かしました。

映画情報どっとこむ ralph 6 名の元殺人犯のそれぞれの犯した罪の設定については、

吉田監督:この物語には原作があって、原作ではもっと新住民の数も 多いし、殺人だけじゃなく窃盗や性犯罪、詐欺などもあります。今回、殺人だけに絞ったのは、2 時間の映画の中で一つ 自分がこだわって考えたのは、人を殺したことがある人と無い人の間の境目がどう見えてくるかに興味があって、それを念頭において話を作りました。人を殺すことについても、弾みで殺したのか、計画的に殺したのか、あるいは残酷な殺し方なのか、運悪く相手は死んでしまったのか・・その経緯によって、目の前に人を殺したことがある人がいたとしても、相 手にどういう感情も持てるのか、どう付き合っていけるのか、いけないのかを細かくやりたかったので、全員殺人犯とし て一人一人変化をつけました。自分も撮影しながら、何が見えてくるか考えながら撮っていました。

と語りました。

と語りました。 上映後、

吉田監督:映画祭のお客さんが皆、とても集中してご覧になっており、そのことを感じながら一緒に上映を見 ることが出来ました。最初にお披露目する機会として、とても良い経験をさせてもらいました。

と、ワールドプレミアとなった映画祭への参加、そして、釜山国際映画祭の初参加への喜びを言葉にしました。
http://hitsujinoki-movie.com/

物語・・・
ある寂れた港町“魚深(うおぶか)”にやってきた見知らぬ6人の男女。平凡な市役所職員・月末(つきすえ)は彼らの受け入れを 命じられた。 受刑者を仮出所させ、過疎化が進む町で受け入れる国家の極秘プロジェクト。月末、町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は知らされなかった。しかし、月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯」犯した罪に囚われながら、それぞれ居場所に馴染もうとする6人。素性の知れない彼らの過去を知ってしまった月末。 そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文を巻き込み、町の人々と6人の心が交錯し始める―。

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監督:吉田大八 『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』
出演:錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯/松田龍平
脚本:香川まさひと 『クヒオ大佐』

原作:「羊の木」(講談社イブニングKC 刊) 山上たつひこ「がきデカ」、いがらしみきお「ぼのぼの」
© 2018「羊の木」製作委員会
©山上たつひこ いがらしみきお/講談社
配給:アスミック・エース


黒沢清監督『散歩する侵略者』で第50回シッチェス・カタロニア国際映画祭に登場!


映画情報どっとこむ ralph 現在、全国劇場にて大ヒット上映中「散歩する侵略者」。

国内外で常に注目を集める黒沢清監督が劇作家・前川知大率いる劇団「イキウメ」の人気舞台を映画化。

数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくる、という大胆なアイデアのもと、長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己、高杉真宙、恒松祐里ほか日本映画界を代表する豪華キャストを迎え、誰も見たことがない新たなエンターテインメントです。

そして・・・この度、『散歩する侵略者』が10月5日よりスペイン・シッチェスで開催中の【第50回シッチェス・カタロニア国際映画祭】に正式出品され、黒沢清監督が上映前舞台挨拶を行いました。

なお、本作は第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、その後もニューヨーク映画祭、釜山国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭での上映や世界25カ国での劇場公開がすでに決定しています。

公式上映&舞台挨拶
日付:10月12日(木)
スペイン・シッチェス現地時間
会場:Auditori Meliá Sitges (1384席)

映画情報どっとこむ ralph シッチェス・カタロニア国際映画祭は世界3大ファンタスティック映画祭の一つに数えられ、本作は公式コンペティションである「ファンタスティック・コンペティション」部門に正式出品。現地時間10月12日、公式上映が行われました。

公式上映には、本映画祭の常連でもある黒沢清監督の新作を観ようと1384席の劇場を満席に埋め尽くす多くのファンが集まり、黒沢清監督が登場すると大きな拍手と歓声で迎えられました。


黒沢清監督 公式上映・舞台挨拶コメント

黒沢監督:こんなにたくさんの人が入っていて正直ものすごく驚いています。今年はシッチェス映画祭が50回目の開催ということで、そんな記念すべき年に呼んでいただけたことを本当に嬉しく思っています。僕は約10年前にもシッチェス映画祭を訪れていて、その頃はもう少し小さな映画祭だったような気がします。でも今回、シッチェスの街をずっと歩いて行ったら、カフェの前にゾンビが座っていたり、骸骨が吊り下がったりとどこまで行っても映画祭の雰囲気が続いていて、映画祭自体がずいぶんと大きくなったなあと感じました。また50年経ったら、どこまで広がるんですかね。シッチェス映画祭がスペインを通り越して、世界中に広がっていっているんじゃないかと想像するととてもわくわくします。
 今からご覧になっていただく映画は日本のある都市を舞台にした映画なんですけれども、物語は人間ではない未知のものが、いつのまにかだんだんと広がっていって、どんどん普通の人間の生活を「侵略」していく映画です。いったいどこまで広がっていくのか、シッチェス映画祭よりもまだ大きく広がっていくのか、そのあたりを楽しみにして観ていただきたいんですが、この映画はホラー映画ではありません。ファンタスティック映画祭にふさわしい、本当に“ファンタスティック”な楽しい映画になっていますので、あまり緊張せず、最後まで観てもらえたら嬉しいです。本当にありがとうございました。

と挨拶すると大きな歓声が上がりました。

上映中も拍手や歓声が巻き起こるなど熱気に満ちた公式上映となりました。上映後も興奮したファンたちが黒沢清監督のもとに殺到。写真やサインを求める姿が見受けられました。

映画情報どっとこむ ralph 散歩する侵略者

公式HP:
sanpo-movie.jp
公式Twitter:
@sanpo_movie
公式FB:
@sanpomovie

物語・・・
世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。
数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ 方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。

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出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里 前田敦子 満島真之介 児嶋一哉 光石研 東出昌大 小泉今日子 笹野高史 長谷川博己

監督:黒沢清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
脚本:田中幸子 黒沢清 
音楽:林祐介 
製作:『散歩する侵略者』製作委員会
配給:松竹/日活
(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会
    


侵略開始から1か月。松田龍平、黒沢清監督『散歩する侵略者』トークイベントレポ


映画情報どっとこむ ralph 世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。

黒沢清監督が数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくるという劇作家・前川知大氏率いる劇団「イキウメ」の人気舞台「散歩する侵略者」を映画化。

大胆なアイディアのもと、長澤まさみさん、松田龍平さん、長谷川博己さん、そして、黒沢監督が絶賛する新鋭女優の恒松祐里さんら豪華オールスターキャストを迎え、誰も見たことがない新たなエンターテインメントが誕生、現在、全国で大ヒット上映中です。

この度10月8日(日)に松田龍平さんと黒沢清監督が語り合うスペシャルトークイベントを行いました! 撮影の裏側から、カンヌ国際映画祭のお話、今だから話せる、とっておきのエピソード満載で大盛り上がりのイベントになりました。
『散歩する侵略者』スペシャルトークイベント
日時;10月8日(日)
場所:新宿ピカデリー
登壇:松田龍平、黒沢清監督

映画情報どっとこむ ralph 公開から1カ月が経っても尚リピーターが続出している本作。
上映後の会場に松田龍平さんと黒沢清監督が登場すると、観客からは大きな拍手が沸き起こりました。

松田さん:今日はありがとうございます。映画を観た友達からはおもしろいって言われます。公開して1カ月経っても皆さんが観にきてくれて嬉しいです。

黒沢監督:公開してしばらく経ちますが、こうやって皆さんにお越しいただき嬉しいです。中には2回、3回と観た方もいるということで、僕は出来上がった作品を何回も観ていないので、僕が気づかなかった事に気づいている方もいるかもしれませんね。何かの機会に聞かせていただけると嬉しいです。これからも上映されたり、のちにはDVD等になったりと今後、作品が色んな形で残っていってくれるんだろうなと思うと感慨深いですね。

と挨拶しイベントはスタート。
映画情報どっとこむ ralph 公開後、何度も鑑賞しているリピーターの方からの質問に黒沢監督が驚いたそうで・・・・

黒沢監督:映画の後半、混乱する病院のロビーを長澤まさみさんと松田さんが動き回る長回しのワンカットのシーンがあるのですが、長澤さん演じる鳴海にそっくりの銅像が置いてあった意図は何でしょうか?と聞かれたのですが、全く覚えていなくて…

その銅像はロケ場所の病院に元から置いてあったもので黒沢監督も全く気がついておらず、想定外の指摘に思わず動揺したと語りました。


松田さんと黒沢監督は、今年5月に開催されたカンヌ国際映画祭での公式上映に参加。

改めてカンヌの感想を聞かれ

黒沢監督:現地の方はあたたかく受け入れてくれましたね。こちらは冗談のつもりでやっているところも、すごく真剣に観てくれて。一般の方というよりはジャーナリストが多いので日本の現状を象徴しているのかとか、物語の意味を一つ一つ聞かれました。複雑で色んな要素のつまった作品なので、色んな解釈をして観てくれて嬉しかったですし、とても楽しかったです。

とコメントした。一方、『御法度』以来の17年ぶりのカンヌ国際映画祭への参加となった松田さん

松田さん:17年ぶりということで色んな期待を胸に映画祭に行ったのですが、お酒を飲んでまったりしてしまって、天気もすごく良かったし、黒沢さんとゆっくり一緒にいることも撮影の現場でもなかったので、ああ、もう楽しんじゃおう!と思って。ビーチにも行きましたね。

一方で、

黒沢監督:撮影の現場ではなかなか松田さんと話す時間もなかったので、カンヌでゆっくりお話しできて楽しみました。

と、映画祭を存分に楽しんだことを明かしました。

映画情報どっとこむ ralph ここから話題は『散歩する侵略者』の制作秘話に。侵略者に乗っ取られた男・加瀬真治役を松田さんにオファーした理由について話が及ぶと、

黒沢監督:『御法度』以来、松田さんの出演している色んな作品を観させていていただいていますが、すごくピュアというか、世俗的なものに毒されていない方だなと思いました。経験は豊かな方ですが、ピュアな部分が残っていて。侵略者の役は「作りたての人間」というゼロの状態からキャラクターを作り上げていく役なので、最初から変な癖のある人やしがらみを背負ってしまっている人だと難しくて。30歳くらいの年齢でピュアな要素を持っている、というと、松田さんしかいませんでした!

と、その理由を明かしました。

黒沢監督の絶賛コメントに対し、

松田さん:うれしいですね。僕も演じている時に、まっさらであるという、概念を一つも持っていない、縛られていない役のイメージを持っていたので、本当にそういう気持ちでいたいと思っていました。ただ、実際の撮影現場で“ただそこにいる”というのは難しくて不安もあったので、現場では黒沢さんの顔をいつも窺っていました。難しい役でしたね。概念を奪うことによる真治の変化は、最初は少し考えてみたんですけど、あまりわかりづらい芝居をするのも違うかなと思って。結局は自分なりにその「概念」を想像してみるということに留まりました。普段、一つ一つの概念について考える機会はないので、そういったことを想像してみるというのは面白かったです。

と難しい役どころにも、楽しんで取り組んでいたと話しました。

映画情報どっとこむ ralph また、侵略者が人間から概念を奪う印象的なポーズの誕生に関して

黒沢監督:概念を奪う時にわかりやすいアクションをやるべきかどうか僕も悩んでいたんですが、一番最初に撮影したのが、真治が前田敦子さん演じる鳴海の妹・明日美から概念を奪うシーンで、その時、試しに、松田さんに人差し指を突き出すポーズをやってもらったところ、すごくお手軽なことなんですが、決定的に何かが失われたように見えるなと確信して、他もあのポーズでやることに決めました。

と明かし、

松田さん:面白いなって思いました。スタッフも聞かされてなくて、黒沢さんが撮影当日にこういう風にやってみてと仰ることが何度かあって。想像が広がるというか、そういう瞬発力というのが大事なんだなと思いました。

と、初となる黒沢組の撮影現場を振り返りました。真治がテレビの気象予報士の動きを真似るシーンについて聞かれると、

黒沢監督:気象予報士役の方には、あの方はすごくうまくやってくれたんですが、かなりしつこく演出しました(笑)。でも、松田さんにはほとんど演出しませんでした。画面を見せてこんな感じで!と。

それを聞いて

松田さん:気象予報士役の方づてに演出されたんですね(笑)あの時、肩が痛かったんですけど、あの動きをしたら見違えるように治ったので、家でもやろうと思って。

と意外なエピソードを明かし、会場の笑いを誘いました。

映画情報どっとこむ ralph 今後、松田さんと一緒に作品を作ることになったとしたら、どのような作品で松田さんにどんな役をお願いしたいかという問いかけに関し、

黒沢監督:何でもやってみたいですが、今回は人類とかけ離れたところからのスタートする役だったので、逆に国会議員とか、スパイとか。松田さんは犬派か猫派かといったら犬派だと思うので、まずは忠実に動いてみる、大きな組織にまずは属していることからスタートするような人がものすごく合う気がしますね。

と期待を寄せ、対して

松田さん:でも、どっちかというと猫派ですが…(笑)

黒沢監督:最初は犬派なんだけど、だんだん猫派だって気づいていくみたいな。

松田さん:それはワクワクしますね!ぜひお願いします

と次回作に意欲を見せました。


映画情報どっとこむ ralph また、現在WOWOWで放送中のスピンオフドラマ「予兆散歩する侵略者」が『予兆 散歩する侵略者 劇場版』として11月11日(土)から劇場公開することが決定。

黒沢監督:映画版の『散歩する侵略者』で松田さんと東出さんの教会でのやり取りは僕自身いつも笑ってしまうのですが、あの東出さんが何者なのかが明かされます。映画版の事件が起こっているときとほぼ同じ時間軸の中で、別の街では何が起こっていたのかという発想で作ってみました。ぜひご覧ください。

と見どころを語りました。


最後に・・・・。

松田さん:今日は本当にありがとうございました。まだまだ上映しているので、何回でも観てください。
黒沢監督:今日は久しぶりに松田さんと会えて楽しい時間を過ごせました。何度も映画を観てくださった方もいて感激しています。色んな要素がつまった映画ですが、最終的にはわかりやすいメッセージを込めたつもりです。公開が終わっても、皆さんの心の中にこの映画の記憶と、そのメッセージが少しでも長く残り続けてくれたら、作ったかいがあったというものです。本日はありがとうございました。

映画『散歩する侵略者』大ヒット上映中

物語・・・
数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。

公式HP:
sanpo-movie.jp
公式Twitter:
@sanpo_movie
公式FB:
@sanpomovie

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監督:黒沢清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
脚本:田中幸子 黒沢清
音楽:林祐介

出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里 前田敦子 満島真之介 児嶋一哉 光石研 東出昌大 小泉今日子 笹野高史 長谷川博己

製作:『散歩する侵略者』製作委員会
配給:松竹/日活
(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会


黒沢清監督ネタバレ解禁『散歩する侵略者』本音トーク


映画情報どっとこむ ralph 第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、国内外の注目を集めた『散歩する侵略者』。

9月27日(水)に黒沢清監督によるトークイベントが行われ、制作秘話や演出意図など、公開後の今だからなものとなりました!


『散歩する侵略者』黒沢監督トークイベント
日程:9月27日(水)
場所:シネ・リーブル池袋
登壇:黒沢清監督

映画情報どっとこむ ralph 登壇した黒沢清監督はまず

黒沢監督:公開からしばらく経っていますが、お集まりいただきありがとうございます。今日は僕だけのイベントなので、のんびり、ほんわかしたトークになればいいなと思っています。

との挨拶からスタート。


宇宙人が地球を侵略するという本作の設定に関して、未知なる宇宙人のイメージを具体化するのには苦労したと語る黒沢監督。

黒沢監督:実は「宇宙人」というワードは宣伝では言わないようにとのことで、「侵略者」と言っていたんですが、侵略者と言われても余計になんだかわからないですよね。それでも予告編をよく見ると「宇宙人」って言っていますよね。あれはいいんですか!?(笑)松田龍平さんをはじめ、侵略者役のキャストの方にも、宇宙人ってどういう設定ですか? と聞かれたりしましたが、はじめは「わかりません」と答えました。実際にわからなかったので(笑)脚本を書いている時に、「宇宙人」というと、なんだか乱暴な言い方なので、“金星人”にしようかとか、もう少し遠い“アンドロメダ銀河”から来たということにしようかとも思いましたが(会場笑)でも、言い方を変えたところで意味合いは変わらないしよくわからない。結局、「宇宙人」を演じてください、とキャストの方にお伝えしたところ、納得してそれぞれの俳優の宇宙人っぽさを出して演じてくれましたね。

と明かしました。

映画情報どっとこむ ralph また、長澤まさみ演じる主人公・加瀬鳴海の「あーあ、やんなっちゃうなあ」というセリフに反響が集まっていることについて、

黒沢監督:主には夫の真治に対する言葉なんですが、それだけでなく、環境や仕事のこと、世の中全体に対してのもどかしさ、このままでいけないと思っても何もできない、という全体的な一つのつぶやきとして鳴海の台詞として言わせてみました。長澤さんにニュアンスを伝えるために、僕は滅多にそういうことはしないのですが、今回は脚本に(杉村春子風に)とはっきり書いたら、長澤さんはそれを見て、「はい、わかります」と、実に見事に演じてくれました。

と往年の名女優へのオマージュを語りました。


侵略者をはじめ様々な個性的なキャラクターが登場する本作。

長谷川博己が演じたジャーナリストの桜井らを追い詰める笹野高史演じる謎の男のキャラクターの設定は一番苦労したと明かし、

黒沢監督:笹野さんが率いる男たちの集団がいるのですが、「ジャンパー姿の男たち」と呼んでいました。彼らについては「なんだこの人たちは!?」というのを狙いました。この映画は、所々かなりの部分でふざけていて(笑)。もしこの物語の中で、本気で警察組織や軍事組織などの権力が登場したとしたら、侵略者たちも肉体は人間と変わらないので実はひとたまりもない、まったく歯が立たないんです。彼らは、侵略者に気づいたある組織であって侵略者との緊張関係が進んでいくドラマを進めていくために、組織は強すぎてはいけない、あまりにふざけすぎてもいけないし、どの程度の武装なのか、服装なのかというところでとてもこだわりました。結果、制服などではなく、思い思いのジャンパーを着ていただきました(笑)持っている武器も、警官よりはちょっとごつくて、戦闘用よりは小さな機関銃、フランスの警察官が持っているベレッタM12という機関銃を持っていたり。ものすごい微妙なところを狙いました。

とこだわりを語りました。

映画情報どっとこむ ralph さらには笹野高史さんのキャスティングにも言及。

黒沢監督:最終的には笹野さんが登場すると一気にもっていかれる。大好きなんです、笹野さん。「うわ、出た」と思う“出た”感が半端ないです(笑)怖いといえば怖いし、ふざけていると言えばふざけているんですが、実際に存在しないようで存在するキャラクターに見えるのは、
笹野さんの演技の力です。笹野さんに本当に助けられました!

と笹野さんの演技を絶賛。続けて

黒沢監督:脚本が出来上がってきたときに、脚本のど真ん中にどんなシーンがきているかというのは非常に重要。そこからガラッと映画のタッチが変わるとても重要なシーンが来ているというのが、脚本の基本形だと考えているのですが、今回も何も考えずに書き終えてパッと開いてみたら、笹野さんの登場シーンだったんですよ! それまでは「宇宙人なんだ」と言っている人がいても、本当かよと?と少しふざけたように物語が進んでいくんですけど、そこからは客観的にも本当におかしな現象が起こっているんだ!と組織が動いているのがわかる瞬間がちゃんと真ん中に来ていましたね。

と物語だけなく、現実の脚本にさえ運命的に登場してしまう笹野さんについて熱く語りました。


アンジャッシュの児島さんが演じる車田については

黒沢監督:児島さんのシーンもどう考えても可笑しいですよね。そのほかにもところどころ明らかに可笑しなシーンを入れていて、ここは可笑しいんですよとわかるように、カメラの後ろでスタッフが笑っているみたいな声を入れたいくらいだったんですけど(笑)。それはさすがに控えましたが、宇宙人が侵略しにくるという話なので、これは冗談なのか?というのがわかりづらいと思いますが、どのようにご覧になるかは、観ていただいた方のご自由に、ということで。ただ、僕としては珍しく、かなりの部分はコミカルに作りました。

映画情報どっとこむ ralph
ここで、会場に集まったお客様から黒沢監督への質問を募り、黒沢監督に答えていただきました。なんと、韓国から来たという黒沢監督のファンは「映画を観てとても感動しました。黒沢監督がロケ地を選ぶ時に重要だと感じることは何ですか」という質問が。

黒沢監督:原作が地方都市という設定ですが、東京から離れてしまうと方言が出てきますよね。方言は使いたくないと思ったので標準語の範囲の場所に設定しました。

とコメントし、実際の撮影には栃木や埼玉、静岡のあまり特定できないどこにでもある場所をあえて選んだそう。

また、ファンからの「映画だけでなくスピンオフドラマ「予兆 散歩する侵略者」の方にも出演されている東出昌大さんについて聞きたい!」という質問に

黒沢監督:東出さん演じる牧師、ドラマの方ではどうなっていくのか。果たして同じ人物なのかどうか、見所ですので自分の目で確かめてみてください。東出さん、相当なことになってます。(東出さん出演の人気の某テレビドラマの名前を挙げて)あれどころじゃないっていう(笑)

と唯一、映画とドラマの両方に出演されている東出さんについて語りました。


最後に、黒沢監督から会場の皆様へメッセージをいただきました。

黒沢監督:ご覧になったとおりの色んな要素が詰まっている映画ですので、一言で言い表すのは難しいかもしれません。でも、だからこそ、色んな言葉にしていただき、皆さんの心の中にできるだけ長く残ってくれたらいいなと思います。映画というものは簡単に言葉で表せるものだけではありません。皆さんの心の中に残っている何かがどなたかにこの映画のことを語る時に何かの大きな原動力になってくれたら嬉しいなと思っています。じっくり余韻を味わってください。本日はどうもありがとうございました。


物語・・・

「なるほど。それ、もらうよ」彼らは、私たちの大切な《概念》を奪っていく。

数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。
急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。
夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?
その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。
ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。
やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。

「地球を侵略しに来た」

真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。

公式サイト:
http://sanpo-movie.jp/
公式Twitter:
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@sanpomovie/

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監督:黒沢 清
原作:前川知大「散歩する侵略者」 脚本:田中幸子 黒沢 清 音楽:林 祐介
出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里 前田敦子 満島真之介 児嶋一哉 光石研
東出昌大 小泉今日子 笹野高史 長谷川博己
製作:『散歩する侵略者』製作委員会
配給:松竹 日活
(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会
     


錦戸亮 x 木村文乃 x 北村一輝 吉田大八監督『羊の木』ヒューマン・ミステリー公開日決定!


映画情報どっとこむ ralph 『桐島、部活やめるってよ』、『紙の月』で人間の光と闇を描き続ける俊英・吉田大八監督の最新映画『羊の木』の公開日が2018年2月3日(土)に決定しました。

熱狂的な支持を集め続ける山上たつひこ×いがらしみきおの巨匠タッグが産み出した同名漫画は、2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。

吉田監督はセンセーショナルな問題作のテーマをそのままに、誰も想像し得ない全く新しい衝撃と希望の結末を作り上げました。
本作の主演を務めるのは錦戸亮。共演に木村文乃。
元殺人犯に北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、そして松田龍平と日本映画界屈指の強烈な個性を持つ実力派キャストが集結し、極限の設定にリアリティを添えます。



映画情報どっとこむ ralph そして、この衝撃作は海外で圧倒的な反響を呼び、第53回シカゴ国際映画祭、第22回釜山国際映画祭への正式出品が決定したそうです。

公式HP:
http://hitsujinoki-movie.com/

物語・・・
ある寂れた港町“魚深(うおぶか)”にやってきた見知らぬ6人の男女。平凡な市役所職員・月末(つきすえ)は彼らの受け入れを命じられた。 受刑者を仮出所させ、過疎化が進む町で受け入れる国家の極秘プロジェクト。月末、町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は知らされなかった。しかし、月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯」

犯した罪に囚われながら、それぞれ居場所に馴染もうとする6人。
素性の知れない彼らの過去を知ってしまった月末。

そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文を巻き込み、町の人々と6人の心が交錯し始める―。

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監督:吉田大八 『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』
出演:錦戸亮  木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯/松田龍平
脚本:香川まさひと 『クヒオ大佐』
原作:「羊の木」(講談社イブニングKC刊) 山上たつひこ「がきデカ」、いがらしみきお「ぼのぼの」
配給:アスミック・エース 
© 2018「羊の木」製作委員会 ©山上たつひこ いがらしみきお/講談社