映画情報どっとこむ ralph 15歳の元日に集団レイプに遭い、加害者の男たちへの復讐だけを胸に生きてきたという雪村葉子による衝撃的な手記(ブックマン社刊)を、精神科医の和田秀樹監督が映画化した映画『私は絶対許さない』。

映画『私は絶対許さない』の初日舞台挨拶が行われ、W主演の平塚千瑛さんと西川可奈子さん、友川カズキさん、本作で劇場映画復帰の隆大介さん、佐野史郎さんが登壇して行われ、出口陽(元SKE48)さんが主題歌歌唱しました!

日時:2018年4月7日(土) 
場所:テアトル新宿
主題歌ギター演奏:近藤薫
登壇:平塚千瑛、西川可奈子、友川カズキ、隆大介、佐野史郎、出口陽(主題歌/元SKE48)、和田秀樹監督

映画情報どっとこむ ralph 本作で映画初主演を務めた

平塚さん:雪村葉子さんが見たままの世界なので、最後まで皆様の目で観ていただければと思います。


西川さん:本作への出演で、性犯罪について改めて考えさせられる機会をいただきました。演者として、葉子さんのメッセージを作品を通してどんどん世に発信していけたらと思います。皆様からも一言でも世にお伝えいただければと思います。

との挨拶からイベントはスタート。続けて


隆さん:この場をお借りして、お詫びしたいと思います。3年前に不祥事を起こしました。その節はお騒がせしまして申し訳ございませんでした。映画は、社会的な意義深い作品だと思っています。この役で、和田組に参加できたことを俳優として誇りに思います。


佐野さん:何よりもこの2人の体当たりの演技は、頭が下がるばかりです。性犯罪を扱った映画ではありますけれど、もっと大きい暴力そのものについて描いた映画ではないかと受け止めています。


出口さん:映画の主題歌を歌わせていただくのは初めてで、光栄なことだと思っています。音楽を通して、この作品の良さをたくさんの方に届けていきたいなと思います。

と挨拶。

映画情報どっとこむ ralph 「本作は、15歳の元日に集団レイプに遭い、加害者の男たちへの復讐だけを胸に生きてきたという雪村葉子さんの手記の忠実な映画化ですが、原作を読んで、映画化したいと思った理由についてお教えください」と聞かれ


和田監督:日本では、トラウマとは、レイプの後PTSDになり、悪夢を見るとか、多重人格になるだとかそういう通り一辺倒な捉え方をする映画・ドラマが多いけれど、トラウマは時間の連続性を断ち切ってしまう怖さがあるし、自分が被害者なのに、自分が落ちた人間になってしまったかかのような感覚を持ってしまって、意外にレイプの被害者が風俗の世界に入るだとか、AVの世界に入ることが多いとか聞いていた。すると、『もともと(セックスが)好きだったんじゃないか』と言われ、さらに傷ついていくとある程度見聞きしていたものですから、この手記に出合って、納得できるものがありました。

と語った。

「主演のお二人は、レイプシーンなどで体当たりの演技を披露されていますが、本作は、主人公の見た目で撮影されていて、お二人は演技をしていても、あまりスクリーンに映りません。それでも本作に出演したいと思った本作の魅力はどこにありましたか?」と聞かれ

平塚さん:まずは実話であることです。あと、境遇に負けずに戦いながら生きてきた生き方そのものが、生きる強さを教えてくれていると思いました。雪村葉子さんに魅力を感じました。

西川さん:雪村葉子さんの内側、世界観を映し出す主観撮りならではの臨場感や目に映る生々しさは主観撮りならではと思いました。撮影中、監督の演出に妥協が全くなかったので、監督が思いをぶつけた作品というところも魅力だと思います。

と語った。

映画情報どっとこむ ralph 役作りに関しては、

平塚さん:私自身は性犯罪のトラウマを知らないので、本も読んだんですが、原作の雪村さんご自身に会わせていただき、聞いたことを役作りの参考にさせていただきました。昔の傷をえぐってしまうんですけれど、私たちのためになるのなら、と心情を話してくださったので、何が何でも私たちが再現しないと、という気持ちになりました。

と語り、

西川さん:事件に遭ってからもう1人の人格が現れるので、同じ自分でも違う人格の使い分けを意識しながら役作りに励みました。

と話した。主人公に厳しく当たるお父さん役の友川さんは、

友川さん:私の役は、インテリで東北の大学を出た大地主の役です。私は高卒で学歴もないので、ちょっと演技力はいりましたけれど!(笑)殴ることが威厳だと勘違いしている父親なので、そんなに難しかったです。ただ、私自身気が小さいものですから、スタッフや共演者の方に迷惑をかけられない。特に白川和子さんは怒ったら怖そうだから、一つ間違えたら大変とスタッフとセリフの練習をしました。

と話し、再度会場を笑わせた。

映画情報どっとこむ ralph 歌手の友川さんは、

友川さん:今日”主観撮影”だと初めて知った。怖くて一生懸命やっただけです。

と天然ぶりを発揮して、会場は笑いの渦に!

和田監督:(主観撮影なので友川さんは)カメラマンに向かって殴るので、カメラマンの方が強いと言っていた。

とエピソードを話した。

「友川さん、美保純さん、白川和子さんが演じる主人公の両親とおばあさんのシーンを絶賛していらっしゃいましたが、どう素晴らしかったのでしょうか?」と聞かれ

佐野さん:いーっすよ!僕も暴力的なシーンは随分やってきましたけれど、友川さんもすごすぎて。

と話した。

隆さん:20年後のシーンのことを思うと、彼女に援助交際を申し込んだ時、所詮やくざ者だから、下心を持ったまんまでいいのではないかと思いまして、一つ一つの場面を彼女と楽しむということに徹するようにしました。

と話した。

整形後の主人公と結婚する雪村役の佐野さんは、「主観撮りなので、あえて棒読みにしたとお聞きしましたが、どういうお考えからだったのですか?」と聞かれ、

佐野さん:見ている人に見えているものと実際に起こっていることの差がすごくあるんじゃないかなと思っていて、優しいつもりで言ったことが、どういうつもりで言ったかは別として、受け止め方によって事実が正反対にもなってしまう。自分の”つもり”は入れないで、葉子が見ている風に聞こえればなと思いました。

と話した。

映画情報どっとこむ ralph そして主題歌『迷宮』を、作曲者の近藤薫さんと特別セッションで歌う出口さんは「どのような想いを込めて、歌われますか?」と聞かれ、

出口さん:人が辛いことや悲しいことからどうしても目を背けたくなるものだと思います。私はこの作品を見て、主人公の女性がどんな暗闇の中でも生きていこうという想いを感じて、勇気をもらいました。その想いを込めて精一杯歌います。

最後に・・・

和田監督:編集の太田さんは、北野たけしさんの映画をずっと手がけられた方なんですけれど、つなげてみた時に自分からすると、とても好きな映画に仕上がりました。主観で撮っている映画だけれど、観客の方がこの人の世界に入ってどう感じるかは、一人ひとり違う作品だと思います。この世界に入り込める映画だと思うので、最後まで御覧ください。

と挨拶した。

本作はインドのノイダ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したほか、5月に開催されるフランスのニース国際映画祭では、最優秀外国語映画賞、監督賞、脚本賞、音楽賞にノミネートしており、ドイツのハンブルグ映画祭にも正式出品が決定しています。

映画『私は絶対許さない

公式サイト:
http://watashihazettaiyurusanai.com/

Twitter:
@watashihazettai

東北地方の田舎で育った中学3年生の葉子(西川可奈子)は、メガネに化粧っ気のない素朴な女の子。
厳格な父(友川カズキ)と、女々しく意地悪な母(美保純)と、優しいがどこか他人事の様に接する祖母(白川和子)と、小さな弟と妹に囲まれて平凡に暮らしていた。

あの日までは……。

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出演:平塚千瑛、西川可奈子、美保純、友川カズキ、白川和子、吉澤健、三上寛、奥野瑛太、原奈津子、立山咲里、川瀬陽太、南美希子、児島美ゆき、東てる美、隆大介、佐野史郎 ほか

製作総指揮・監督:和田秀樹
原作:雪村葉子(ブックマン社)
脚本:黒沢久子 

プロデューサー:小林良二
ラインプロデューサー:大原盛雄
撮影監督:高間賢治
照明:上保正道
録音:植田中 編集:太田義則 音楽:三枝成彰
制作・配給:緑鐵
配給協力:渋谷プロダクション
製作:「私は絶対許さない」製作委員会

主題歌:出口陽「迷宮」

©「私は絶対許さない」製作委員会  2018/DCP/5.1ch/119min/R18+

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