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紗倉まな~山田宏一まで著名人絶賛コメント!映画『早春 デジタル・リマスター版』


映画情報どっとこむ ralph 1972年の日本初上映以来長らく劇場上映の機会がなく、ソフト化もされていないことからカルト的が高まっていた、イエジー・スコリモフスキ監督映画『早春 デジタル・リマスター版』が、いよいよ今週1月13日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA他にて待望の劇場公開。本作はロンドンの公衆浴場に就職した15歳のマイク(ジョン・モルダー=ブラウン)が、婚約者がいながら奔放な 性生活を働く年上の女性スーザン(ジェーン・アッシャー)の恋心を抱き、徐々にエスカレートしていく彼女への執着を描いた伝説の青春映画。

イエジー・スコリモフスキ監督独特の映像美がデジタル・リマスター版として鮮やかによみがえります!
この度本作の公開に寄せて 、 著名人より絶賛のコメントが到着しました!

映画情報どっとこむ ralph 恋は何故こんなにも人を面倒臭くさせるのだろうか。’好き’が次々と爆発して、どうしても真っ直ぐに進めない、その不器用さ。いつまでも観たくなりました。
紗倉まな(AV女優/作家)

映像の時代的古めかしさはむしろ新鮮で、おしゃれにすら映って楽しめる。少年の恋を思春期の危うさとともに描いているが、片思いのいら立ちを知っている者ならきっと感情移入する。これは確かに、「死ぬほどの恋」だ。
蒼井ブルー(作家/写真家)

誰もが気恥ずかしくも夢中で一度は死ぬほどの恋をする。滑稽で悲痛な、甘美で苦しい、初恋。スコリモフスキの『早春』は永遠に危うく不安な青春映画の傑作だ。
山田宏一(映画評論家)

童貞をこんなにも美しく、残酷に描いた映画があるだろうか。プールに浮かぶ少年と美女の看板のラブシーンは永遠に不滅だ。
町山智浩(映画評論家)

黄色いコートに身を包んだナイフみたいなジェーン・アッシャー。彼女が切り裂いた少年の心から流れた血が、透明な水にたゆたう。無垢が潰える瞬間をこんなにも残酷に、硬質に、甘美にとらえた映画も他にない。
山崎まどか(コラムニスト)

子供と大人の狭間。美しさと汚さの狭間。現実と夢の狭間…。どちらにも転ばない全てが危ういバランスで成り立つ儚い世界! 段々と笑えてきさえする青臭さ全開な主人公の行動が最高に愛おしいと思いました…!
テンテンコ(アーティスト)

「青春映画の幻の古典」とされているが、ロンドンのポップと東欧の暗さが絶妙にミックスされている混血的珍品。とまれ、様々な元ネタの塊である、魅力的で斬新なショットの数々。デジタルリマスターの威力ハンパねえ。
菊地成孔(音楽家/文筆家)

映画情報どっとこむ ralph ★イエジー・スコリモフスキ監督直筆ロゴをデザインしたオリジナルTシャツ限定販売!

サイズS.M.L 各3,800円(税込)で1月13日より劇場にて販売開始!

★劇場公開記念!映画批評家・廣瀬純トークショー

「暴力は色彩表面においてそのdeep endに達する」
1/19(金) YEBISU GARDEN CINEMA19:30上映終了後に開催決定!

映画情報どっとこむ ralph 早春 デジタル・リマスター版

1月13日よりYEBISU GARDEN CINEMAにてロードショー

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監督・脚本:イエジー・スコリモフスキ
脚本:イエジー・スコリモフスキ、イエジー・グルザ、ボレスワフ・スリク
撮影:チャーリー・スタインバーガー
出演:ジェーン・アッシャー、ジョン・モルダー=ブラウン、ダイアナ・ドース、カール・マイケ ル・フォーグラー、クリストファー・サンフォード、エリカ・ベール音楽:キャット・スティーヴンス、CAN 1970年
イギリス・西ドイツ
原題:Deep End
カラー
92分
デジタル・リマスター
提供:マーメイドフィルム、ディスクロード
配給:コピアポア・フィルム
宣伝:VALERIA
協力:ディスクユニオン
© 1971 Maran Films & KeRledrum ProducUons Inc. All Rights Reserved.
     


公開直前!佐々木敦、山崎まどか が語る『ありがとう、トニ・エルドマン』


映画情報どっとこむ ralph マーレン・アデ監督最新作『ありがとう、トニ・エルドマン』 が6月24日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開となります。

本作の公開直前、6月18日(日)に佐々木敦さん(批評家)と山崎まどかさん(コラム ニスト・翻訳家)によるトークイベントを行いました。

各国の有力誌がこぞって 2016 年の映画ベスト1に選んだのは、『ムーンライト』や『ラ・ラ・ラン ド』、『メッセージ』でもなく、『ありがとう、トニ・エルドマン』だった。ワールドプレミアとなったカンヌ国 際映画祭で大きな話題となると、アカデミー賞ノミネートをはじめ各国で40を超える賞を受賞。 既に公開されたドイツ、フランスでは異例の大ヒットを記録。また、アメリカ公開の際に本作を観て惚れ込んだジャック・ニコルソンの猛プッシュにより、自身を主演に据えたハリウッド・リメイク が決定するなど、公開を前に話題が沸騰している!

池袋で行われたトークイベントでは、たっぷり 1 時間半『ありがとう、トニ・エルドマン』の楽しみ方についてのガイドを、佐々木敦さん と山崎まどかさんに語って頂きました。

日時:6月18日(日)
会場:池袋コミュニティカレッジ
登壇:佐々木敦さん(批評家)、山崎まどかさん(コラムニスト・翻訳家)

映画情報どっとこむ ralph 本作について、どこに興味を持ったのかという話から始まったトークイベント。
山崎さん:まず、 カンヌがそんなに好きではない。そしてやっぱり 162 分という時間はやっぱり長いなぁと考えてしまいました。あと、もしこれが日本映画だとし て西田敏行、江角マキコ主演とかだったら走って逃げるとこだった(笑)。あと個人的にはコメディ映画は 85 分まで、と思っていてその長 さを超えるとやっぱり間延びした感じや面白さが半減する気がして…。その時間の倍あるコメディとは何なのか、と。だから観る前にたくさん の障壁があったんです。でも、世界的に評価が高い理由についてどうしてなのか気になって見たら、もう時間なんて全く感じさせない、 3 時間でも 4 時間でも観ていられると思いましたね。

と話す山崎さん。それに対して

佐々木さん:この映画は不思議な時間の感じさせかたをする映画。一言で説明をすると、悪ふざけが好きな父が、出来る娘の邪魔をするっていう…それだけなんだよね。でもそれだけだ とやっぱりわかり辛い。どうやってこの長さで、そのお話を進めるのかは体感しないと分からない部分が多いと思う。

と、162 分という長さの必要性について語った。では、長さも含め、この映画は何がポイントになってくるのだろうか?

佐々木さん:監督は元々プロデューサー業をやっていてポルトガルの監督ミゲル・ゴメズの『熱波』やドイツに限らずヨーロッパ圏の映画に携 わっている。それもあってかヨーロッパの現状の描き方がとてもさり げなくて上手い。この作品はドイツ映画ですけど、ほとんど舞台 はルーマニアのブカレストなんですよね。

と本作の監督マーレン・ アデについて説明する佐々木さん。ご自身もドイツには度々仕事で訪れることがあると話し

佐々木さん:ドイツという国は独特なテンポが ある。他国の笑いとは少しトーンが違うんですよね」と自身の 体験を語る。それについて山崎さんは「そうですよね、独特で、 オフビート感っていうのともまた違うんですよね。

とこの映画の 持つ独特な雰囲気について意見を交わしていた。

映画情報どっとこむ ralph 映画の冒頭について

山崎さん:この映画はファーストシーンから人を不安にさせるんですよ(笑)宅配のお兄さんがやって来て、中から中年の男性が出てきたと思ったら、その人が兄弟を呼びにいく振りをして、バレバレの変装をして再度現れる。その時に自分を<トニ>と言うんだけ れど、その<トニ>について、それが誰なのかがだいぶあとにならないと分からないんですよね。どうしてあの変装をするのか、それは後になって意味が分かってくる。観客を置いてけぼりにすることはなくて、「これは一体何なんだろう?」という疑問を抱いているう ちに映画の中にのめり込ませてしまうんですよね。

そして・・・

佐々木さん:舞台であるブカ レストはEU諸国のどこよりも労働力が安いのだろうと思う。イネスの住む家から一歩外に出れば、さりげなくルーマニアの現状が映し出 されるんですよ、押しつけがましくない感じで。だから父と娘の話ではあるけれども、決してそれだけの話じゃなくて、その 2 人に関係す る場所は人の描写も精密に練られているんです。

山崎さん:最近の映画は特に、語りたいメッセージ性を強く出し過ぎている作品が多いような気がします。社会派な映画だと特に。去年『ありがとう、 トニ・エルドマン』が大絶賛されたカンヌでは、ケン・ローチ監督の『私はダニエル・ブレイク』がパルムドールを獲りましたね。あの作品もすごく 良かった。ただ、下馬評や現地での絶大な人気に対して『ありがとう、トニ・エルドマン』が何も取らなかったことについての不満もあがったそ うで「カンヌは金を鉛に変えた」とも言われたそうです。そこまで人気だったどうして、と考えると最近の映画界の傾向はメッセージ性がわかり やすくないと受け入れてもらえないのかな、と思ってしまいますよね。

と映画界を巡る現状について山崎さんが解説した。

佐々木さん:『あ りがとう、トニ・エルドマン』にもメッセージはもちろんある。けれどもそれを分かりやすく表立って出すのではなく、映画を観終わってから ジワジワと感じさせるということが、この映画のすごいところ」と、業界に生まれた新星の社会的評価とは異なる、本当の意味で評価さ れたポイントについて語った。

映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・
佐々木さん:色々喋りましたが…とどのつまりは面白んで、純粋に見て欲しい。観終わったら“愛は不毛じゃない” ってキャッチコピーにぐっくるはず。

と語った。

山崎さん:観れば、この映画の邦題に“ありがとう”が名付けられた意味が分かると思います。

と今日の参加者に話かけた。




物語・・・
悪ふざけが大好きな父・ヴィンフリートは、コンサルタント会社で働く娘・イネスとあまり上手くいっていない。たまに会っても、
仕事の電話ばかりして、ろくに話すこともできない。そんな娘を心配したヴィンフリートは、愛犬の死をきっかけに、彼女が働くブカレストを訪れることにする。

父の突然の訪問に驚くイネス。

ぎくしゃくしながらも何とか数日間を一緒に過ごし、父はドイツに帰って行った。ホッとしたのも束の間、彼女のもとに、<トニ・エルドマン>という別人になった父が現れて…。


『ありがとう、トニ・エルドマン』


6月24日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!

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監督・脚本:マーレン・アデ
出演:ペーター・ジモニシェック、ザンドラ・ヒュラー
2016 年 ドイツ=オーストリア 162分
(c) Komplizen Film
    
    


『20センチュリー・ウーマン』ホンマタカシ トークイベント


映画情報どっとこむ ralph 『サムサッカー』、『人生はビギナーズ』のマイク・ミルズ監督の最新作で、第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた『20センチュリー・ウーマン』の公開を記念して5月26日(金)、ミルズ監督と個人的に親交の深い写真家のホンマタカシによるトークイベントが開催。聞き手にコラムニストの山崎まどかを迎え、ミルズ監督との出会いや映画の中に描かれている人生観などについて語りました。


日付:5月26日(金)
ゲスト:ホンマタカシ
聞き手:山崎まどか

映画情報どっとこむ ralph ホンマさんがミルズ監督と知り合ったのは約20年ほどまで、彼がまだアートディレクターをしていた頃で

『20センチュリー・ウーマン』ホンマタカシさんトークイベント

『サムサッカー』、『人生はビギナーズ』のマイク・ミルズ監督の最新作で、第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた『20センチュリー・ウーマン』の公開を記念して5月26日(金)、ミルズ監督と個人的に親交の深い写真家のホンマタカシさんによるトークイベントが開催。聞き手にコラムニストの山崎まどかさんを迎え、ミルズ監督との出会いや映画の中に描かれている人生観などについて語った。

ホンマさんがミルズ監督と知り合ったのは約20年ほどまで、彼がまだアートディレクターをしていた頃で

ホンマさん:マイクは当時、ソニック・ユースのジャケットやX-girlのロゴのデザインをしてて、ちょうどソフィア・コッポラとか、面白い女性をテーマにした小冊子を作ることになり、キム・ゴードン(※ソニック・ユースのメンバー。X-girlのデザイナーを務めたこともある)から鍵をもらって、彼女のアパートに一緒に行って写真を撮りまくった。なんとなく趣味が合うと思った。

と述懐。その後、公私にわたる親交が始まったという。

山崎さん:一見、穏やかそうに見えますが…?

とミルズ監督の性格について尋ねると、

ホンマさん:すごく穏やかだし、彼が声を荒らげるところを見たことない。でも、マンハッタンのオフィスに行った時、彼はパソコンでデザインしたものをプリントアウトしようとしてたんだけど(プリンタの)調子が悪くて、2回ほど試してダメだった時、それを持ち上げて、ガシャンと落として壊したことがあります(笑)。何も言わず、黙ってやるところが彼の映画っぽい(笑)

と意外な一面を明かしました。

映画情報どっとこむ ralph また、本作の15歳の少年ジェイミーが女性たちに囲まれて成長していく点に触れつつ、ミルズ監督とそのパートナーで作家、映画監督、アーティストとして活躍するミランダ・ジュライとの関係についても言及。

ホンマさん:マイクはフェミニストで、いつも女性が周りにいたし、会うたびにガールフレンドも違っていたのです(笑)。でもミランダと結婚したのは衝撃だった。ロスのサブカルニュースでトップで扱われてた。

と語り、普段の2人の関係性について

ホンマさん:緊張感はある。冗談でそのうち『kill eachother!』って言ってましたよ(笑)

と明かす。

本作について

ホンマさん:ミランダのスパイスも入っていると思う。本人に聞いたら『ミランダ、ソフィア・コッポラ、スパイク・ジョーンズあたりは『みんな、同じスープに入ってるから』と言ってました。

とも。1979年を舞台に、当時のニュースやカルチャーがふんだんに登場し、

ホンマさん:音楽に関するエピソードは見てて大笑いしました」と明かすが「マイクの個人の問題を大きな歴史に入れ込むというのは、彼がPVを撮ってた頃からあった手法だと思います。

と指摘した。

映画情報どっとこむ ralph 山崎さんは、ミルズ監督の女性の描き方について

山崎さん:美化ではなく、憧れを含んだ視点を感じる」と語るが、ホンマさんもこの言葉に同意。

ホンマさん:マイクの映画は嫌味がないんですよ。つかみ合いのケンカをしたり、泣きながら胸を叩くといった(劇的な)ことがない。彼にも『よくこの脚本で文句が出なかったね』って言いました(笑)

とミルズ監督ならではの物語の描写をたたえていた。

20センチュリー・ウーマン』は6月3日(土)より丸の内ピカデリー/新宿ピカデリーほか全国公開。



物語・・・
1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイ ミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー(グ レタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人未満の関係、ジュリー(エル・ファニング)に「複雑な時代を生き るのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏がはじまった。

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監督・脚本:マイク・ミルズ『人生はビギナーズ』
出演:アネット・ベニング『キッズ・オールライト』、エル・ファニング『ネオン・デーモン』、グレタ・ガーウィグ『フランシス・ハ』、 ルーカス・ジェイド・ズマン、ビリー・クラダップ『スポットライト 世紀のスクープ』
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド
©︎ 2016 MODERN PEOPLE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


作家と編集者のロマンスとは?『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』イベント


映画情報どっとこむ mari コリン・ファースとジュード・ロウが初共演し、カリスマ編集者と天才作家の文学に全てをかけた日々を描いた感動作『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』。

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いよいよ今週10月7日(金)の先行公開を前にコラムニストの山崎まどかさんとお菓子研究家の福田里香さんのトークショーが10月1日(土)に下北沢の書店B&Bで行われました。

日付:10月7日(金)
場所:下北沢書店B&B
登壇:山崎まどか、福田里香

映画情報どっとこむ mari 本作の主人公であるトマス・ウルフの他ヘミングウェイやフィッツジェラルドなど多くの有名作家を見出した編集者パーキンズについて

山崎さん:編集者の仕事は作家から原稿をただ貰って赤を入れる人という印象があるがパーキンズはもう一歩踏み込んでいる。どうしたらこの作家の良さを引き出せるか、的確なアドバイスをしながら一緒に作品を作っていた。

と語り、パーキンズが作家に行ったアドバイスやアメリカの文壇のエージェント制度の仕組みまで広く解説。

更に本作の大きな魅力を

山崎さん:“書くこと”にフォーカスした映画で、作家ものの映画は作業が地味で非常に難しいですが。でも本作は“書いて、編集でどのように文章が変わっていくか”という過程を丁寧に見せているところがすごいです。

と書籍への愛情と共に熱く語り、

福田さん:仕事で組んでケミストリーが起きる瞬間が見られますね。

と同意。

映画情報どっとこむ mari ウルフとパーキンズの濃密な関係について

福田さん:ウルフの原稿をパーキンズが車中でずーっと読んでいるところで彼が“恋”に落ちている。それがコリン・ファースの微妙な表情でわかる。

とコリンの演技を絶賛。

山崎さん:ふたりの抜き差しならなくなる関係は男女間の恋愛と同じで、仕事上のロマンス。異性でも同性でも物に対してでもあらゆるところにロマンスはある。

と本作で描かれた“友情”を解説。また福田さんは煙草や帽子、スーツといった本作の小道具の使い方の魅力を語り、山崎さんもニコール・キッドマンのシックなファッションと当時のインテリアの再現を称賛した。

そして

山崎さん:映画を観た時にウルフからパーキンズにあてた最後の手紙は脚色だと思っていたが、原作(「名編集者パーキンズ」)を読むと本当だったので驚いた。作家が編集者にできることは書くことしかない。最高のラブレターをウルフは残したんだと思います。映画をきっかけに原作も読んで欲しいし、アメリカ文学を読んで欲しいです。

とトマス・ウルフ作品の日本での復刊を望みつつ締めくくった。

映画情報どっとこむ mari 物語・・・
ベストセラー‗ポスター1920年代ニューヨーク、「老人と海」「グレート・ギャツビー」などの名作を手がけた編集者パーキンズ。ある日、パーキンズの元に無名の作家トマス・ウルフの原稿が持ち込まれる。彼の才能を見抜いたパーキンズは、感情のままに、際限なく文章を生み出すウルフを支え、処女作「天使よ故郷を見よ」をベストセラーに導く。そして更なる大作に取りかかるふたりは昼夜を問わず執筆に没頭。パーキンズは家庭を犠牲にし、ウルフの愛人アリーンはふたりの関係に嫉妬し胸を焦がす。やがて第二作は完成し、またも大ヒット。その一方で、ウルフはパーキンズ無しでは作品を書けないという悪評に怒り、二人の関係に暗雲が立ち込める。果たして、立場を超えて生まれた二人の友情の行く末はー。

『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』

は10月7日(金)よりTOHOシネマズシャンテ先行公開です。
http://best-seller.jp/

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監督:マイケル・グランデージ
脚本: ジョン・ローガン
出演:コリン・ファース、ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、ガイ・ピアース、ローラ・リニー、ドミニク・ウェストほか

提供:KADOKAWA、ロングライド
配給:ロングライド
© Genius Film Productions Limited 2015 ALL RIGHTS RESERVED.
    


山崎まどかx前田敬子トークイベント@『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』


5月16日よりはじまった新宿シネマカリテによる映画祭
カリテ・コレクションにてオープニング上映作品

映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』。
ゴッドヘルプザガールtalk1 そのチケットは発売と同時にあっという間にSOLD OUTとなった山崎まどかさん(ライター・コラムニスト)と前田敬子さん(ADIEU TRISTESSEチーフデザイナー)による上映後トークイベントが行われました。

日付:5月16日
場所:新宿シネマカリテ

山崎さん:映画はどうでしたか、皆さん。拍手したくなりませんか?

観客 (大拍手)

前田さん:ハッピーエンドなのにせつない気持ちになりますよね。

山崎さん:ベルセバのファンで今日来た、という人はどのくらいいらっしゃいますか?

観客 (約半数が手を挙げる)

山崎さん:結構いるー! ベルセバってずっと若いイメージがあるけどすでに20年選手だし、若い世代にはあんまり知られてないんじゃないか、と思っていましたが、そうでもなかったですね。スチュアートが「タイガーミルク」という1000枚限定で作られたアルバムがあるんですけど、そういうレアものを血眼になって探し出すような世代というわけではないですし。

ゴッドヘルプザガール
山崎さん:前田さんは映画どうでした?

前田さん:3人が踊るのが、そんなに上手いダンスではないのですが、そこがいいですよね。

山崎さん:史上最強に運動神経が悪い人たちのミュージカル。

前田さん:ハル・ハートリーの『シンプルメン』でも音楽に合っていないダンスをするシーンがありましたよね。

山崎さん:あの映画の女の子も、前髪パッツンでしたね、このイブ(エミリー・ブラウニング)同様。きっと映画を見たあと、女の子は「私も前髪切る!」って、美容院に行くんじゃないかな。

前田さん:ファッションでいえば、ワンピースにボーラーハットをかぶったり、靴下にプレーントゥを合わせたり、かんかん帽だったり、本当にファッションがガーリーでかわいい。監督が女の子の趣味がはっきりしていて、ジェームズ(オリー・アレクサンドル)はやっぱり自分がやっている音楽から影響されていて、どのシーンでも絶対にボタンダウンのシャツを着ている。

山崎さん:映画の中で、彼らがやっている音楽のスタイルというものを、ジェームズがやっているんですね。彼が羽織っているアノラックなんかもそう。

前田さん:アノラックって、90年代に流行ったウインドブレーカー、みたいなものなんですけど。

山崎さん:アノラックという名前じたいが音楽ジャンルのひとつとして言われていたくらい、ミュージシャンが着ていたから。まあ、映画ではグラスゴーが寒いから着ていたんじゃないかって気もしますけど。あと、キャシー(ハンナ・マリー)もイブも、まず洋服がすごくかわいいけど、あれはスチュアートがスタイリングを手がけているんですね。だから彼の好みの女の子ってこと。

前田さん:ボーイフレンドの服を女の子に着せてしまうとかね。ケーブルニットを着せるシーンがありましたが、本当に監督の好みが出ていると思います。

山崎さん:サッカーウェアを着せちゃうところとか。アクセサリー使い、必ず3本腕輪をつけているのが、まさにインディーロック好きの女の子って感じで。ゴダールは自分の映画でアンナ・カリーナが着るものにこだわっていて、街でかわいい服を着ている女の子に「それどこで売ってるの?」と聞いて見つけてきて、彼女に着せていたんですよね。あと、イブがお風呂に入っているところに男子が列をなしているシーンがありますが、1965年のイギリス映画で『ナック』という作品のオープニングシーンを思わせる。あちらは男女逆ですが、それを直接真似しているというよりも、90年代におしゃれな映画のブームがあって、その時にこの映画を見た人たちのとらえかたがこうだった、と思わせるところがいいなと。

前田さん:そういうシーンがいっぱい出てくるからもう一回見て確かめるのも楽しいですよね。

山崎さん:元ネタを知らなくても、これで知る人たちがすごく多いと思う。私がグッとくるシーンは、イブがひとりでピクニック、7インチシングルを聞いているところ。ああいうのって本当にかわいい!

前田 さん:あと、レコード会社に売り込むために、自分の歌をテープに録音するところもいいですよね。いまそういうことをして聞く人はいないから、ロマンチック。

山崎さん:あえてカセットテープに吹き込んで聞くんですよね。カセットはノスタルジックでありながら世代にならった新鮮なもので、7インチレコードなんて、1枚の裏表たった2曲しか入っていない。だから、本当にその曲がすき、というのが伝わる。オタク的なことを言わせて貰えば、本当は7インチのほうが音がいいんですよ! イブがその時聴いているレコードがレフトバンクス の「プリティバレリーナ」という曲で。レフトバンクスは一発屋というイメージがあり、「プリディバレリーナ」じたいはヒットした曲ではなかったんですけど、サイケデリックでバロックっぽいかわいい音楽なんですよ。どうしたらこういう可愛さを伝えたらいいのかと考えていたので、今日ここにいらしてくださった方は、覚えていていただけると、広がるかなと思います。

前田さん:音楽からも世界が広がるし、ファッションからも広がるしね。

山崎さん:映画の中でDJがしゃべっていることは「お前らは80年代のロッキングオンか」みたいな内容だったりするんですけどね。

前田さん:今みたいに情報がなかったときは映画のなかに出てきたものやキーワードを覚えて、あとで調べたりして自分のものにしていましたよね。

山崎さん:この映画じたいは、女の子の普遍的な話なんですけど、スチュアート・マードックの話でもあるんです。音楽をやることによって世界に出て行くことができた、という内容で。純粋にインディPOP少年の夢、つまりかわいいふたりとバンドを組んで、でも最後には去られてしまうというせつなさを描いてもいるんですが、女の子というのは自分でもあり、内にこもっていた人生が、音楽に救われて旅立っていく。

前田さん:画面のなかに大人が出てこないこともキーポイントですよね。誰の親も出てこないし、キャシーの家に遊びいっても家族は出てこない。イブの病院のスタッフくらい。あの年頃は大人が目に入っていなかったという、自分が過ごしたあの時代にいる気持ちになる。でも、最後のほうのセリフで「大人が必要なの」って言われて、ハッとする。

山崎さん:舞台がグラスゴーで、バンド周辺の人たちとだけ交流していて社会から切り離された女の子が、ちゃんと大人になっていくんですよね。ところで、イブが心惹かれるバンドのボーカルの男の子がいますが、ボーカルばっかりがモテるみたいの、ああいうの本当にあるんですかね。

山崎さん:ボーカルの子のファッションも古着ミックスで音楽性とつながる部分もありますよね。可愛さがなにもかもが独立しているのではなく、世界が全部繋がっているから、スチュアートの趣味で消化されているところもある。前田さんはファッションはいかがでしたか。

前田さん:エミリー・ブラウニング、本当にかわいいですよね!すごい好きなタイプ。劇中の曲も、本人が歌っているんですよね。スチュアートがオーディションしたと聞きましたが、あのちょっとたどたどしい感じがすごいこの映画の魅力になっていて。

山崎さん:スチュアートは10年くらいこの映画の企画を温めていて、2007年にベルセバとは別名義で出した「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」というCDが先にあるんですが、私は映画のサントラのほうがグッとくる、上手くないからグッとくる。映画をみたら、すごくサントラが買いたくなるような映画じゃないかなと。下手くそでもできる一生懸命頑張る感じが可愛くて、そこがインディ精神だなと思うんですよ。
ゴッドヘルプザガールtalk2DIY精神につながる、手作りでいろんなことをやっているところが可愛らしくて、へなちょこだけどパワーもあるというところが伝わるといいなと。

前田さん:ファッションもチラシには70年代風とあるんですけど、イメージ的にはボールルームシーンなんかは50年代、でもお洋服は60年代の古着を今の子たちが見つけて着ている感じに近いですね。

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール

は8月1日より、新宿シネマカリテほか全国順次公開。

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GodHelptheGirlポスター【STORY】
スコットランドのグラスゴーのとある街。

拒食症のため入院中の少女イヴは、病院で一人ピアノに向かい曲を書いていた。
ある日、彼女は病院を抜け出しライブハウスに向かう。

そこでイヴはアコースティック・ギターを抱えたジェームズに出会い、さらに音楽仲間のキャシーを紹介された。

2人の少女と1人の少年は一緒に音楽を作り始める。いきおいよく走り出す音楽と友情、そして、恋!