2014年に園子温監督が自ら設立したシオンプロダクション製作作品 『ひそひそ星』が第16回東京フィルメックスオープニング作品として、日本初上映されました。

上映後には、園子温監督と本作の主演神楽坂恵さん登壇の舞台挨拶が行われました。

ひそひそ星1

『ひそひそ星』東京フィルメックス上映舞台挨拶・Q&A
日時:11月21日 (土)
会場:TOHOシネマズ 日劇1
ゲスト:園子温(監督)/神楽坂恵(女優)
司会:林加奈子(フィルメックスディレクター)

ネタバレな可能性有ります。ご注意ください。

MC:25年前に描かれた脚本と絵コンテの製作だそうですが。

監督:当時の自分では予算的に難しかったんです。で、ベルリンに出品した「部屋(THE ROOM)」につながったんです。
園子温1

MC:今回「ひそひそ星」を拝見して「部屋(THE ROOM)」の空間の取り方とか園さんだなと。ベルリン国際映画祭の創設者のグレゴリー夫妻がそちらにお見えです。

MC:プロデューサーとして、そして主演女優として。

神楽坂さん:プロデューサーとしては、お金のこととか少しだけ。女優としてはいつも通り厳しく。追い込んでいただいたなと。
神楽坂恵

MC:25年後に創ろうと思われた時のことを。

監督:奥さんでプロデューサーで、僕の映画の常連。25年前の脚本を尊重してくれて。忠実に。20代の僕。彼をリスペクトしながら映画にしました。

神楽坂さん:引っ越しごとに持っていっていた脚本と凄い量の絵コンテ。ずっと見てきたので、そこに出演出来て嬉しかったですね。

MC:絵コンテ通りですか?

監督:宇宙船の中はセットを組んだので、絵コンテ通りですね。外は当時は夢の島でしたが、福島を舞台にしました。希望の国を撮った時に取材をした人たちに出演してもらったりしています。

ひそひそ星Q&A

ここからQ&A

Q:THE ROOMでもそうですが、自主制作時代の要素は盛り込まれていますか?

監督:日常は宇宙的でもあり。永遠の繰り返しと言うところでね。当時はパツパツだったんで。高円寺の部屋も宇宙船で生きてるのも同じなんです。

Q:音にも凝っていますが。

監督:ベルリンで1990年のロシアのアレクサンドル・ソクーロフの音にやられて。映画の半分くらい音が重要だなと。1年間ダビングしてて、まだやりたいんですよね。

Q:強調させたいところはアフレコですか?

監督:全部アフレコです。最初からそうしたかったんです。

Q:一瞬だけカラーになるのは?

監督:最初は全編モノクロにしたかったんですが、福島で撮ったことで、街だったところが草むらになっていて・・・そこが空と海と大地の風景。感覚的にカラーにしたくなったんです。

ひそひそ星トーク

Q:出てくるミドリガメは「ラブ&ピース」の亀ですか?

監督:「ラブ&ピース」の主役の亀です。園組ですから。

Q:人間以外の存在として。なぜ亀なんですか?
監督:・・・感覚的な人間だから理詰めで言えないんですね。亀に対する愛着?覚えてないです。

神楽坂さん:絵コンテになかったのですが、出演が自然でしたね。
ひそひそ星2

Q:希望の国の後に福島を2-3作撮りたいと言われていましたが。

監督:勿論、DON’T FOLLOW THE WINDの展示会もやったし。来年もまた福島で映画を撮りたいと思っています。

『ひそひそ星』物語・・・

主人公はアンドロイドの女性。鈴木洋子“マシンナンバー722”は、昭和風のレトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗りこみ、静寂に包まれた広大な宇宙空間を果てしなく旅している。いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たち一人一人にかけがいのないものを届けるために……。

シネマカリテで2016年5月に公開です!

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監督・脚本・プロデュース:園子温
出演:神楽坂恵 遠藤賢司 池田優斗 森康子/福島県双葉郡浪江町の皆様/福島県双葉郡富岡町の皆様/福島県南相馬市の皆様

プロデューサー:鈴木剛 園いづみ、撮影:山本英夫、照明:小野晃、美術:清水剛、整音:小宮元、編集:伊藤潤一
衣装:澤田石和寛、
制作担当:山内遊、助監督:綾部真弥
ラインプロデューサー:船木光
企画・制作:シオンプロダクション
配給:日活
  

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