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白石和彌監督、白石晃士監督が小林勇貴監督にエール『全員死刑』R15イベントで


映画情報どっとこむ ralph 被告である家族4人全員に死刑判決が下った異例の事件。自らの殺人を武勇伝として語り、現在も死刑囚として投獄中の次男が記した手記をモチーフに小林勇貴監督が映画化。

そして本日11月14日(火)、京橋テアトル試写室にてR15指定!禁断のトークイベントを行いました。
会場には、若干27歳にして日活実録犯罪映画シリーズというビックプロジェクトに名を連ね、『全員死刑』にて満を持して商業映画監督デビューする、脅威の新人・小林勇貴監督が登壇!

そして、その小林監督にエールを送るべく、『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』など、現在『彼女がその名を知らない鳥たち』も絶賛公開中、来年5月に『孤狼の血』が控える今大注目の映画監督、白石和彌監督。

さらに日本一ディープな映画誌『映画秘宝』の創刊に携わり、現在も編集に携わる田野辺尚人、

さらにさらに、今回、このイベントに一般客として応募し参加し緊急サプライズゲストとして招集された、映画『貞子 vs 伽椰子』の監督、白石晃士監督(来年2018年に間宮祥太朗さんも出演される映画『不能犯』の監督を務めてます。)がゲストに登場!果たして、小林勇貴監督は、映画人たちのお墨付きもらえたのか!?
日付11月14日(火) 
時間20:00~20:40
場所京橋テアトル試写室
登壇:小林勇貴監督、白石和彌監督、田野辺尚人(洋泉社)、サプライズゲスト・白石晃士監督
MC:大場しょう太(東京テアトル株式会社)

映画情報どっとこむ ralph 11月17日に発売される小林勇貴監督の自叙伝「実録・不良映画術」のお話からイベントはスタート。

出版元である、洋泉社の

田野辺さん:ぜひ買ってお読みなさい、と申したい。小林勇貴がどうやって映画を作ってきたのか、この本を読めば全部わかります。私の上司は一日で読んだと言っていました。320ページ。この厚さです。1600円。安い本ではありませんけど、内容は非常に濃い、面白い本です。繰り返しますが、今週の金曜日11月17日に発売いたします。まずはこの本をよろしくお願いします。

と猛烈にアピール。『全員死刑』が誕生するまでの小林監督のすべてがつまった自著に対して、

小林監督:めちゃくちゃ楽しかったです。すごくいいタイミングで書かせてもらえて、ラッキーでしたね。

と手ごたえをのぞかせました。

映画情報どっとこむ ralph
ここからはゲストの白石和彌監督と、飛び入り緊急ゲストの白石晃士監督のW白石監督を交えて、小林監督初商業作品『全員死刑』についての話に。

白石(和)監督は今回の映画をみて

白石(和)監督:今まで小林監督がやってきた自主映画とは明らかに違うステージで、それがどう作用していくのかと思っていて。自主映画からプロの世界に入るとうまくいくパターンもあれば失敗するパターンもあるので、どうなるのか若干危惧はしていたんですけど、やっぱり(プロデューサーの)西村さんを始め、皆さんが上手くやってくれたんでしょうね。小林監督が堂々とした振る舞いでやっていたんだなというのが映画を観ていても感じたので、うれしかったですね。僕も原作は読んでいて、こんなどうしようもない人たちをどう映画にするんだろうと思っていたんですけど、上手いことやりきって成立させていたなぁと思いましたね。本当に勢いがあるな、と思いました。面白かったです。

と、商業デビュー作で堂々とした振る舞いを見せた小林監督を絶賛。

そして、今回のイベントには自らハガキで応募し、見事当選した白石晃士監督がゲストとして緊急参戦!!! 鑑賞したての白石(晃)監督に、直後の新鮮な感想を尋ねると、

白石(晃)監督:27歳ですよね。スピルバーグが『ジョーズ』を録った年ですね。単純にうらやましいです。この作品を27歳で創れて。本当に小林監督は人徳というか、マンパワーというか、周りの人たちを巻き込んで映画を創るって言うのが、すごいですね。そして、それを映画に反映させている。私には無いものをもっていらっしゃるのでとにかくうらやましい。あと、冒頭がとにかくエロイな、と。とてもいい冒頭でしたね。ヒロインの女の子が、とにかく可愛いかったので、いきなりあんな可愛い女の子と仕事ができるなんて…とにかくうらやましいなと思いました。映画の熱がちゃんとお客様に伝わってそれが伝染して盛り上がっていて、とても良い形だなと思いました。本当に…おめでとうございます(笑)

と、悔しさを少し覗かせつつ、小林監督と映画を大絶賛。

原作を読んでいたということで“もし自身が映画化するとしたらどうするか?”という質問に対し、

白石(和)監督:みんなバカじゃないですか(笑)彼らなりの美学なども感じられなかったので、(どのように映画化したらいいか)わからなかったですね。ここまで突き抜けてやるのが、この作品の方法なので、なるほどな、と思いました。僕は正直食指が動かなかったです。(笑)先日ばったり西村監督に会ったんですが、西村監督がとにかくベタぼれしてるんですよ、小林勇貴に(笑) なので、これからどうなってくのか楽しみですね。堂々と思いっきりやらかしている感じがちゃんとありましたね。

と自身の感想を述べるとともに、小林監督に太鼓判を押しました。
映画情報どっとこむ ralph 小林監督は、白石(晃)監督に対し、

小林監督:『貞子 vs 伽椰子』とかいろいろ観て、キャラクターの造形が大好きで、ものすごく嫉妬というか、勉強していて、思ったのは、イラスト化しやすいほどのキャラにはすごく魅力があるなと気づいたんです。なので、タカノリとかドロちゃんとか、今回の映画も、ある種マンガみたいになるように今回やりました。

と、白石(晃)監督に影響を受けている部分を告白。すると、

白石(晃)監督:映画映えするキャラクターまで押し上げたいという気持ちが表れているなと思いました。今回のキャラクターもみんな最低なんですが、すごく愛せるキャラになっている。それが小林監督の才能なのかなという風に感じました。

と、白石(晃)監督からもその才能に太鼓判が。

ここで

田野辺さん:みなさん最後のお願いです。11月18日19日に絶対見てください。映画は公開二日間が勝負です。お願いです。購入した前売り券を無駄にしないよう絶対にこの二日間のどちらかで観てください。

と観客の皆さまにお願い。そして、ここでW白石監督より、新作映画『孤狼の血』と『不能犯』のお知らせもありつつ、トークは終了。

映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・

小林監督:本当に皆さんありがとうございます。何度でも観に来てください。何度でもぶっ殺(さら)います!!!!今日は本当にありがとうございました!!!!!

と小林監督らしい勢いのあるコメントで締め、大盛り上がりの中イベントは終了しました。


全員死刑

2017年11月18日(土)全国ロードショー

物語・・・
家族想いの主人公タカノリ(間宮祥太朗)は、借金を抱えた組長の父・テツジ(六平直政)とヒステリックな母・ナオミ(入絵加奈子)、愛する彼女・カオリ(清水葉月)を守る為、姑息な兄サトシ(毎熊克哉)と共に、近所の資産家一家の現金強奪を計画する。

しかしあまりにもお粗末な強盗の末、資産家の息子を殺害して事態はエスカレート。ひとり殺すなら全員殺すも同じこと!家族総出の資産家一家狩りがはじまった。

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監督・脚本:小林勇貴 
間宮祥太朗 毎熊克哉 六平直政 入絵加奈子
清水葉月 落合モトキ 藤原季節 鳥居みゆき 

原作:鈴木智彦「我が一家全員死刑」(コアマガジン刊) 
脚本:継田淳
音楽:中
配給:日活/東京テアトル
©2017「全員死刑」製作委員会
    


マンスキー監督・ヤン監督登壇『太陽の下で-真実の北朝鮮-』


映画情報どっとこむ ralph 12月10日~16日は北朝鮮人権侵害問題啓発週間

北朝鮮政府が演出した“庶民の日常生活”。その裏側をロシアの撮影スタッフが危険を冒して暴き、政府の強力な圧力と非難を押しのけ世界各国で高く評価された話題作『太陽の下で-真実の北朝鮮-』が2017年1月21日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開となります。

日本公開に先駆け、本作のメガホンを取ったヴィタリー・マンスキー監督と映画『かぞくのくに』のヤン・ヨンヒ監督を迎えて、トークイベントが行われます。
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日時:12月12日(月)
場所:京橋テアトル試写室
登壇:ヴィタリー・マンスキー監督、ヤン・ヨンヒ監督

映画情報どっとこむ ralph 個人の自由が認められない北朝鮮において、“庶民の日常生活”とは一体どのようなものなのだろうか?
モスクワ・ドキュメンタリー映画祭の会長も務めるヴィタリー・マンスキー監督は、誰もが知りたい疑問を、誰もが見えるかたちで描きたいと考えていた。北朝鮮政府から撮影許可を得るまで二年間、平壌の一般家庭の密着撮影に一年間。その間、台本は当局によって逐一修正され、撮影したフィルムはすぐさま検閲を受けることを強いられたが、検閲を受ける前にフィルムを外部に持ち出すという危険を冒して完成させた本作。

ヤン・ヨンヒ監督:山形国際ドキュメンタリー映画祭などで監督の名前は存じ上げていました。こういう作品を出す監督が遂に出たか、やっとか!という思いですね。

と本作のような作品を待ち望んでいたそうで、

ヤン・ヨンヒ監督:北朝鮮がこういう状況にあるというのは、大なり小なりみんな知っているわけで北朝鮮に取材に行ったことがある色んなメディア媒体の記者たちはそういう場面を目撃してきていると思います。ですから極端にいうと、撮ろうと思えば撮れたかもしれないけれど、みなさん次(北朝鮮に)入れなくなる。北朝鮮取材と言うのはお上にお伺いを立てるというのが付きまとうので、テープチェックだとかその後の取材が出来なくなる新聞社や放送局との関係が良くなくなる、入国の許可が下りなくなるなど、いろんなことで自粛している方も多いと思います。その中でとても面白く、いい意味で残酷に北朝鮮の断片をお撮りになったと思います。

と監督の映画化までの苦労をねぎらった。さらに

ヤン・ヨンヒ監督:ほんとに変な言い方ですけど、楽しみながら観ましたし、考えさせられ、また自分自身の家族のことや自分が北朝鮮の体制の中にいるような教育を日本で受けてきたので、自分の生い立ちに関しても改めてたくさん思い出しました。

と自信の境遇に想いを馳せた様子。

映画情報どっとこむ ralph もともとはどのような映画を作ろうと思って北朝鮮側に許可をもらったのか質問には、

マンスキー監督:私が当初作ろうとした作品は実現しませんでした。北朝鮮に入った最初の数日で、(作れないと)すぐにわかって、そういう条件の中で、巨大なリアリズム、そのスローガンがその通りに行かない、結局逆説になっていく、そのような作品になっていく、しかしそうするしかないなと思いました。撮りたかったシーンはすべて禁止された。

と、コメント。北朝鮮の空港に着いてすぐ撮影クルーは全員パスポートを取り上げられ動くことができなくなってしまい、滞在した平壌通りのホテル(部屋の明かりを全部消して)窓からの撮影を余儀なくされたそう。

マンスキー監督:しかしその撮影すらも最も快適で、その他の撮影は戦時体制中とか敵の中で撮るとか、とても快適ではない状態の中で撮影が進められた。

と、過酷な撮影状況だったことが窺えた。

ヤン・ヨンヒ監督:撮れた映像の中で、撮れているけれども編集の段階で、この家族の安全を気遣ってカットした部分や諦めたシーンなどはありますか?

マンスキー監督:この映画をご覧になればわかるのですが、この家族はすべて言われたとおりに、一切違反せずに演じているんです。それでその3人の一人一人が自分の心から自分が願うことやりたいことやっているのが一つもありません。ですからこの家族は北朝鮮の役人たちが示した決まりみたいなものを一切違反してないんです。だから編集の段階で安全を守るためにするべきことは何もなかった。しかしながら言い添えますと、だからと言ってこの家族の安全は保障されているというわけではないのです。この国では誰もが自分の身を守る保証を得ているとは限らない。でもこの家族に今の段階で一体何が起こったのか私は知っています。

と話し

マンスキー監督:この『太陽の下で-真実の北朝鮮-』が様々な国で評判になり、色々な反響があったことで北朝鮮の上層部も観てそれで上層部は何をしたかと言うと、ジンミちゃんを子供たちの英雄に祭り上げたんです。北朝鮮の幸せな社会・家族の象徴として。そして今ではジンミちゃんは最も北朝鮮で有名な子供になり、家族は成功の証しとされている。

と主演のジンミちゃんと家族の様変わりした現状を聞かせてくれた。

マンスキー監督:海外に情報を出している北朝鮮の機関では、これ(本作に)に反対する様々な情報を出して、私に関しても言葉に表せないような最高の罵詈雑言を発してます。

と表情を曇らせた。更にロシアの外務省に北朝鮮から公式の通達として

マンスキー監督:公開上映の禁止、フィルムの破棄、監督を罰しろと。米国・韓国・日本の反北朝鮮の手先だ。

との懸念も記されていたと。監督は今ロシアに住んでおらず、ロシア政府から監督に何かできるわけでないと知った北朝鮮から

マンスキー監督:ジンミちゃんがとても私を懐かしがっている、だから家族が私を平壌に呼んでとても重要な話がしたいと言っている

と監督を北朝鮮に来させるための明らかな嘘が記された手紙を貰ったそう。


映画情報どっとこむ ralph 本作はロシアではドキュメンタリー映画としてはロシアで最高の収益を記録。が・・・

マンスキー監督:公的な映画館が公開日の3日前に上映を取りやめるなど、紆余曲折を経て結局民間の映画館でのみの公開になってしまった。

と悔やんでいた。

ヤン・ヨンヒ監督:(監督は)旧ソ連出身だから、北朝鮮の様な体制には免疫があると思うのですが、それでもビックリしたりあきれたことはあったのか?

と問われると、

マンスキー監督:私は北朝鮮で起こっていることがよくわかります。ですから私にとって個人的に北朝鮮に住む人々一人一人に一種の共感というか同情というか、一緒に苦悩を共にしたいという気持ちを持っている。体制が変わったりしたらまた北朝鮮で映画を撮りたいか?

との質問には、会場のお客さんを見渡して

マンスキー監督:ここにいる皆さんが生きている間には北朝鮮のシステムが変わることはない。

ときっぱり。それには

ヤン・ヨンヒ監督:断言しましたね。私はいつも濁すのですが、、しかし私も期待は全くしていない。そして私も北朝鮮に入国できない身なので、勝手に同志のような気がしています。私も(北朝鮮にいる)姪っ子をホームビデオのようにして撮影したドキュメンタリーを撮ったので、ぜひ監督にも観てほしい

と伝えると、逆にマンスキー監督からも

マンスキー監督:もし体制が変わったら、本作の出演者たちが撮影当時どう思っていたのか、そういったことを映画にしてほしい。

とオファー返し。

映画情報どっとこむ ralph 最後に

ヤン・ヨンヒ監督:カメラが無いときの映ってないときの彼らのことを考えながら映画をみてほしい。

マンスキー監督:心を開いて観てください。

とアドバイスを送り、トークイベントを締めくくった。

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映画『太陽の下で-真実の北朝鮮-

原題:V paprscích slunce

は2017年1月21日、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー。

8才のジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている。“理想の家族”の姿がそこにはあった。“庶民の日常”を映し出すドキュメンタリーの撮影のはずが、“北朝鮮側の監督”のOKが出るまで一家は繰り返し演技させられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が理想の家族のイメージを作り上げるために仕組んだシナリオだった。そこでスタッフは、撮影の目的を“真実を暴く”ことに切りかえ、録画スイッチを入れたままの撮影カメラを放置し、隠し撮りを敢行するが…。

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監督・脚本:ヴィタリー・マンスキー
撮影:アレクサンドラ・イヴァノヴァ
編集:アオドレイ・ペパルヌィ
音楽:カルリス・アウザンス、
プロデューサー:ナタリア・マンスカヤ  
出演:リ・ジンミ 
2015年/チェコ、ロシア、ドイツ、ラトビア、北朝鮮合作/110分/カラー/  
字幕翻訳:崔樹連  
配給:ハーク