「丸屋九兵衛」タグアーカイブ

SKY-HIラッパー目線で『ブラック・クランズマン』語った!


映画情報どっとこむ ralph スパイク・リー監督最新作『ブラック・クランズマン』がTOHOシネマズ シャンテほか大ヒット全国公開中です!
今回、SKY-HIさんが登壇のトークショーが行われ、本作をいち早く鑑賞し大絶賛。スパイク・リー監督が込めた本作のテーマに深く共鳴したSKY-HIさんがラップを通じブラックカルチャーにも触れてきた経験を踏まえ、『ブラック・クランズマン』を独自の目線で徹底解説しました!
<SKY-HIの『ブラック・クランズマン』独自解説!登壇イベント概要>
日時:4月2日(火)
場所:TOHOシネマズ シャンテ
登壇:SKY-HI / 丸屋九兵衛

映画情報どっとこむ ralph たくさんの観客が集まる中、本日のMCで本作の原作本の翻訳監修を担当した丸屋九兵衛さんの呼び込みで会場に登場したのはSKY-HIさん。以前から親交がスパイク・リー監督とあるという二人は熱い抱擁を交わし、SKY-HIさんから「宇多丸さんのおかげでラッパーは映画に詳しいと思っている人も多いと思うんですけど、僕はそんなことないんです。この映画を観て、これは面白いと思ったし、今日は先輩の丸屋さんもいらっしゃるので、丸屋さんのお話を聞いて学びたいポイントもあるので楽しみにしていました」と明かしスペシャルトークショーがスタート。

1. 映画の感想について
SKY-HI「素晴らしいなと思いました。映画の中で皮肉を込めて現代とリンクさせようとしてるのが、スパイク・リーらしいなと思いました。アメリカ・ファーストという言葉とか、どこかで見たな、聞いたな、と思うことが所々出てきて、70年代が舞台なのに自分の生きている現代につながると思いながら観ていたら、ラストシーンは強烈!スパイク・リーらしいですよね。」
丸屋「この映画、ラストシーンに賛否両論があるらしいけど、これごときで強引だとか言ってたら他のスパイク・リーの映画観られないよ。普段どれだけ強引なことやってるか!」
SKY-HI「そうですね。最後のシーンが終わって本当にゾワッとしますもんね。」
2. アカデミー賞におけるスパイク・リーについて
SKY-HI「スパイク・リーって、アカデミー賞のような、そういう権威に認められることにはあまり興味がないのかなと思ってたんですけど、受賞した瞬間すごく喜んでいましたよね。あれは意外でした。アカデミー賞受けする作風を無視して媚びずにやってきての受賞で、すごく熱いものを感じました。」

3. 実話との違いについて
SKY-HI「映画には原作にない部分がありますよね?クワメ・トゥーレの演説シーンを印象的に仕上げていて特に好きです。 丸屋さんは要らなかったんじゃないかって言ってましたよね?」丸屋「KKKへの潜入捜査という話に絞るのであればね。原作との大きな違いは時代設定です。映画では1972年になっていますが、実際にはロン・ストールワースが警察官になったのが72年、クワメ・トゥーレの集会に潜入したのが75年、そしてKKKに潜入したのが78年末頃からです。実際には電話じゃなくてKKKに手紙を送っています。そしたら本当に電話かかってきてびっくりしたという・・」
SKY-HI「クワメ・トゥーレの演説をめちゃくちゃかっこよく撮っているのに対して、白人警官をかっこ悪く描いているところもありますよね。」
丸屋「でもロンの仲間の白人警官は格好良かったよね。あともう一つ、原作ではチャックという偽名で登場する、ロンの代わりにKKKに潜入捜査する白人刑事について。映画ではフリップ・ジマーマンという名前で、彼はユダヤ人だという設定がありました。」
SKY-HI「フリップがKKKのメンバーであるフェリックスに尋問されているシーンも印象的でした。フリップは周りの白人と見た目は変わりないし、ユダヤ教徒らしい生活もしてなかった。自分でもその意識のなかった人が、尋問されて自分のアイデンティティを見直すシーンとか・・」
丸屋「そこは我が国にも当てはまるよね。」
SKY-HI「原作も黒人警官のロンの話だし、映画にしたのも黒人のスパイク・リー、それを見ている我々は黄色人種ですが他人事じゃないなと思いました。」
丸屋「他に映画らしい原作との違いは、爆発のシーンとかかな。実際は爆発してないですから。でも原作通りのところももちろんあって、KKK最高幹部のデビッド・デュークが黒人の話し方の特徴について黒人のロンに電話で話しているエピソードとか、本当にデビュッド・デューク間抜けだなと思うんだけど、映画で見るとさらに間抜けに見えるね。」

4. ハリウッドにおけるブラックムービーの潮流について
丸屋「映画界ではフットボールと同じで、黒人は選手としては一流だが監督コーチはできないと言われてたんです。役者もコメディー役が多かった。それがシリアスな役も認められるようになったんだけど、黒人監督の作品も認められるようになってきました。」
SKY-HI「作品のクオリティもそうですけど、権威が無視できない存在になってきましたよね。スパイク・リーなんてその象徴なんじゃないですか。スパイク・リーの主張は僕も物を作る人間としてすごくかっこいいなと思います。スパイク・リー監督作品では『ドゥ・ザ・ライト・シング』が好きです。この映画でスパイク・リーの作品初めて観ましたし。」
丸屋「『ドゥ・ザ・ライト・シング』と『ブラック・クランズマン』だったらどっちが好き?」
SKY-HI「う〜ん悩みます。今人に勧めるなら『ブラック・クランズマン』。」
丸屋「僕は『ブラック・クランズマン』が一番の作品だと思っている。コメディーとかも撮ってたけど、この映画が監督らしくてこれがベストだと思う。」
SKY-HI「確かに面白いですもんね。」

SKY-HIは、最後に観客へ向けて、「『ブラック・クランズマン』は映画としてが面白いんです。この映画は敷居が低くて奥が深い作品の究極系かな。スパイク・リーの最高傑作だと思います。そしてアメリカ現代の社会を描いているのももちろんだけど、72年のアメリカ社会を描きながら、現代のアメリカ社会を描き、それはこの時代を生きる我々にも自分ごとのように刺さるところがある、そんな映画です。」と語られ、トークショーは大盛況のまま幕を閉じた。

映画情報どっとこむ ralph 『ブラック・クランズマン』
原題:BlacKkKlansman


【STORY】
1970年代半ば、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワースは初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に電話をかけてしまう。自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。問題は黒人のロンはKKKと対面することができないことだ。そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに白羽の矢が立つ。電話はロン、KKKとの直接対面はフリップが担当し、二人で1人の人物を演じることに。任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのかー!?

***********************************


監督・脚本:スパイク・リー
製作:スパイク・リー、ジェイソン・ブラム、ジョーダン・ピール
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー、ローラ・ハリアー、トファー・グレイス、アレック・ボールドウィンほか
ユニバーサル映画 
配給:パルコ
宣伝:スキップ&NPC 2018年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/映倫:G指定



『クレイジー・リッチ!』丸屋九兵衛登壇!試写会トークショーイベント報告


映画情報どっとこむ ralph シンガポールを舞台に恋人とそのセレブ一族との間で揺れる独身女性の葛藤と成長を描いた映画『クレイジー・リッチ!』が9月28日(金)より新宿ピカデリー他ロードショーとなります。日本公開に先駆けトークショー付き試写会が行われ、音楽情報サイト『bmr』の編集長を務める音楽評論家/編集者/ラジオDJであり、アジア系ポップカルチャー評論家の丸屋九兵衛さんがご登壇し、本作の魅力を語りました!


日時:9月18日(火)
場所:ワーナー・ブラザース
登壇:丸屋九兵衛(アジア系ポップカルチャー評論家)

映画情報どっとこむ ralph
映画を観終えたばかりの観客の盛大な拍手に迎えらえ、本作には主人公の親友ペク・リン役で出演し、ラッパーとしても活躍中のオークワフィナの代表曲「Yellow Ranger」をBGMに登場した丸屋九兵衛さん。まず、世界興収1憶8800万ドルを記録し大ヒット中の本作について

丸屋さん:ハリウッド映画では25年ぶりのオールアジアンキャストという大快挙なんです!

と述べる。

丸屋さん:実は多民族国家である米国で1番映画を観ることにお金を費やしているのは誰か?―アジア系なんです。

さらに続けて

丸屋さん:最も平均年収が高いのもアジア系、25年前(90年代)はアメリカの3%未満しかいなかったアジア系だが、いまやアメリカ人の15人に1人がアジアの血を引いています。そんな中で、アジア系主演作は150本に1作あるかどうかでしょ?そんな25年間を経てようやくアジア系によって作られた映画が『クレイジー・リッチ!』なんですよ!

と本作の意義を熱く語った。

また、本作の個性豊かなキャラクターを演じるキャストたちについて、

丸屋さん:なんといっても(主演の)コンスタンス・ウー!「フアン家のアメリカ開拓記」というドラマで一気にネームバリューがあがりました。それからお笑いとラップを駆使してアジア系のステレオタイプと闘ってきたラッパー兼コメディアン兼女優のオークワフィナが演じるペク・リンのキャラクターが最高!

と語り、アメリカで人気のコメディアン兼女優のエレン・デジェネレスを例えた劇中の台詞にも触れ、日本語字幕のアレンジを納得と評価する。さらに、ペク・リンの父親を演じたケン・チョンの俳優になるまでの珍しい背景や、アメリカのコメディ界で活躍する丸屋氏お気に入りのジミー・O・ヤン(バーナード役)のおもしろ漫談エピソードなどディープなトークが炸裂。アジア系だけどアメリカを舞台に活躍する俳優・コメディアンたちを称え、本作のキャストにいかに注目すべきかを語った。

他にも、原作者の出自について、25年前のアジア系メインキャストの映画『ジョイ・ラック・クラブ』へのオマージュについてのトリビア、シンガポールの団地に住み込み経験のある丸屋氏の体験談や旅行でのアドバイスなど、最後のフォトセッション中までも話題は尽きず、あっという間に終了の時間に。

イベントは大盛況のうちに終了した。

映画情報どっとこむ ralph 映画『クレイジー・リッチ!
原題:Crazy Rich Asians

本作は、世界17カ国で出版され女性の心を掴みベストセラーとなった大人気小説の映画化。


ハイセンスなファッションに身を包み、目も眩むようなゴージャスな世界で繰り広げられる、<アジアNo.1バチェラー>を巡る女たちのバトルを描いている。ニューヨークで働く主人公レイチェルは、恋人ニックと一緒に彼の故郷シンガポールへ訪れる。そこで知らされた衝撃の事実-なんと彼はアジア屈指の不動産王の御曹司だったのだ!突然セレブの世界へと足を踏み入れたレイチェルは、ニックの母には金目当ての交際と思われ、元カノや社交界のセレブ女子からの嫉妬は深く、二人の仲を引き裂こうとする。そんな苦難を強いられるレイチェルにさらなる試練が立ちはだかる。

強烈な女たちのバトルが繰り広げられる中、困難に立ち向かう・・

***********************************

監督:ジョン・M・チュウ『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』
原作:ケビン・クワン著「クレイジー・リッチ・アジアンズ」(竹書房)

出演:コンスタンス・ウー、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ヨー、オークワフィナ、ソノヤ・ミズノほか

配給:ワーナー・ブラザース映画 
2018年/アメリカ/カラー/シネマスコープ/英語/121分


中田亮&丸屋九兵衛トークショー 『ジェームス・ブラウン』公開記念


“ファンクの帝王”ジェームス・ブラウン(JB)の波乱万丈の生涯、その栄光と挫折を描いた

『ジェームス・ブラウン~最高の魂(ソウル)を持つ男~』

の公開も直前!

期間限定で映画とのタイアップで「JB Tribute Bar」として営業中の東京・吉祥寺の「QUATTRO LABO」にて、5月28日(木)にトークイベントが開催されました! 

ファンクバンド「オーサカ=モノレール」の中田亮と音楽情報サイト「bmr」編集長で、音楽評論からSF評論、DJまで多彩な活動を行っている丸屋九兵衛がJB愛にあふれる熱
いトークを繰り広げました。

ジェームス・ブラウン0528トークショー
『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』公開記念
中田亮(オーサカ=モノレール)&丸屋九兵衛(bmr編集長)トークショーレポート

日付:5月28日(木)
場所:東京・吉祥寺の「QUATTRO LABO」

トークは時折、かなりマニアックに脱線を繰り返しつつ、進行。
特に、映画にも登場するJBのバンドメンバーであり、丸屋さんが多大な影響を受けたブーツィー・コリンズとJBの関わりから、基本中の基本、JBの作り上げた音楽の何が特別であるのか? という点に2人は言及。

中田さんは、JBがブーツィーに語った

中田さん:Where’s ONE?(=一拍目はどこだ?)。。JBとは何者か? ファンクを作った人。ファンクって何? “The ONE”…すなわち一拍目のリズム!

と熱弁をふるい、4拍子の中の2拍目と4拍目を強調してきた、これまでの音楽と、1拍目と3拍目に重きを置くJBの音楽(ファンク)の決定的な違いについて語りました。

さらに話題は映画にも出てくるJBの周囲の人々に関するものに。まずはバンドメンバーの中でもJBの親友であり、映画でも重要な役割を果たすボビー・バード。

中田さん:JBが『ゲロッパ!』と言ったら、『ゲロゲロ』って歌う人です。

刑務所にいたJBの保証人となり、彼を外の世界へ連れ出す“恩人”だが、丸屋さんは2人の出会いについて

丸山さん:映画の中ではボビーが刑務所の慰問に訪れて出会ったことになってたけど、実は違ってて、刑務所チームとシャバチームによる野球大会があって、ボビーはシャバチームのリーダーでJBは刑務所チームにいたらしいです。

ジェームスブラウン
JBによる各メンバーやバンドを統率するためのルールや人心掌握術もかなり独特だったそう! メンバーの演奏ミスや衣装の乱れなどに対して、常に“罰金制度”が敷かれていたが、

中田さん:JBが手を(ミスしたメンバーに向けて)広げるんですよ。1回なら5ドル。2回広げたら10ドル。スーツの背中にしわが入ってて50ドルとか(笑)。普通の人にはわかんないような演奏のミスなんですよ。

と語り、こうした厳しい罰金制度がバンドの緊張感を生み、質の高い演奏につながったとします。

丸屋さん:JBのバンドに入ると何が大変か? JBをずっと見てないといけないんです。一挙手一投足を見てないと、そこでいろんな(演奏に関する)指示が出るから。

中田さん:これまでのように決まった小節をやるのではなく、よりプリミティブに崩したから、サビの部分もどうなるのかが決まってないから。

と。

バンドの人数もギター、ベースだけでなく、ドラムまで複数人(多いときは同時に3人!)置くという、一見、意味不明なスタイルを採用している。中田さん、丸屋さんはここにも
JBの深い考えがあると推測。中田さんは、待遇や条件などでメンバーがごねて、急に欠けてしまう時のリスクヘッジとして複数のメンバーを置いたのでは? と分析しました。

丸屋さんはこうしたJBのバンド統治を

丸屋さん:メンバー同士を反目させて団結させない。メンバーはJBとの神経戦に加え、メンバー同士でも戦わされる。大英帝国の統治と同じ方法。

とうなずく。

JBのこのマネージメント能力は、ビジネスの面でも大いに発揮され、当時のコンサート業界にも変革をもたらしたといいます。

中田さんは「アーティスト」、「マネージャー(代理人)」、「ブッキングエージェント」、「プロモーター」、「劇場」に分かれて、それぞれに手数料が発生するシステムとなっていた当時のアメリカのコンサート業界の構造を図説で説明。JBは、「マネージャー」と「ブッキングエージェント」の仕事を一つにまとめ、自分の“パートナー”として取り込み、さらに宣伝を担当する「プロモーター」を排し、代わりに自身の影響力を駆使して直接、各地のラジオ局のJBファンであるDJに売り込んで宣伝することで、余計な費用をかけずに興行を成功させたとJBによる“革命”の構図を明かす。自らの魅力を最大限に発揮し、人心を掌握する「人たらし術」として、中田さんも丸屋さんもその手腕に称賛を送っていました。

最後に改めて映画、そしてJBという男について

中田さん:歌手、ビジネスマン、ブラックパワーの推進力、ベトナムにも行った男、大統領にも会った男……2時間19分の映画の中にいろんな要素が詰め込まれています!
ジェームス・ブラウンポスター とアピール!

トークは予定をオーバーし1時間半にも及んだが、バーを訪れた客からも質問が飛び出すなど終始、盛り上がりを見せました。

『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』

は5月30日(土)より公開です!
公式HP:jamesbrown-movie.jp
配給:シンカ/パルコ
(C)Universal Pictures
(C)D Stevens

過去記事:ピーター・バラカン×吉岡正晴トークイベント『ジェームス・ブラウン』公開記念 
JB蔦屋イベント
********************************************************************