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ドキュメンタリー映画『沈没家族 劇場版』口コミで再々延長上映 at 東京・ポレポレ東中野


映画情報どっとこむ ralph 1990年代半ば東京は東中野。
小さな街の片隅で、様々な若者がひとつの“家”に寄り合い子育てに奮闘した実践的共同保育「沈没家族」。

そこで育った加納土監督自身が、20年の時を経て“家族のカタチ”を見つめなおして行くドキュメンタリー映画『沈没家族 劇場版』が4月6日(土)よりポレポレ東中野で公開されています。

著名人もプライベートで来場し、その後に急遽トークのゲストとして登壇するなど、実際に映画を観たひとの口コミで評判となり延長上映、さらにこのたび再延長となりました。
『沈没家族-劇場版』加納監督今泉力哉監督 加納監督、今泉力哉監督
『沈没家族-劇場版』加納監督佐野史郎 加納監督、佐野史郎
添付ファイルの詳細  『沈没家族-劇場版』加納監督母・穂子さん上野千鶴子さん 加納監督母・穂子、上野千鶴子


これからの家族・親子・育児を考えるきっかけとして『沈没家族 劇場版』がいま拡がりつつあります。
沈没家族ティザー ◆~5月24日(金)まで21:00
◆5月25日(土)~31日(金)20:00
◆6月2日(日)~7日(金)18:00
※6月1日(土)は別プログラムのため休映
◆6月8日(土)~14日(金)20:00
※ゲスト、舞台挨拶の最新情報は公式ホームページをご覧ください

また地方の劇場での公開も続々と決定しています。

映画情報どっとこむ ralph 沈没家族 劇場版

東京・ポレポレ東中野にてロングラン上映中!ほか全国順次公開

公式ホームページ 
http://chinbotsu.com


≪1990年代半ば。様々な若者がひとつの“家”に寄り合い子育てに奮闘した実践的共同保育「沈没家族」
母はどうしてたったひとりでこの“家族”を始めたんだろう?20年の時を経て、おぼろげだった僕の“家族のカタチ”が
見え始めた――≫


加納土監督が武蔵大学在学中の卒業制作として発表したドキュメンタリー映画『沈没家族』は、“家族のカタチ”を捉え直す軽やかな語り口で観客に新鮮な感動を呼び、PFFアワード2017で審査員特別賞、京都国際学生映画祭2017では、観客賞と実写部門グランプリを受賞しました。学生作品ながら、その後も各メディアに取り上げられ、ついに劇場公開。しかも、実際に監督が“沈没家族”として生活した東中野にある映画館「ポレポレ東中野」で公開が決定しました!これも運命的な巡り合わせと言えるのではないでしょうか!?一般公開にあたり、卒制版を再編集してバージョンアップ!さらに音楽を、その卓越した言語感覚とリズムで注目度MAXのバンド「MONO NO AWARE」が担当し、映画の為にあらたに書き下ろした曲「A・I・A・O・U」を提供!格段にスケールアップした『沈没家族【劇場版】』に是非ご注目ください。

≪知らないオトナに育てられ、結果、僕はスクスク育った≫

時はバブル経済崩壊後の1995年。地下鉄サリン事件や阪神淡路大震災が起き、世相がドンドンと暗くなる中、東京は東中野の街の片隅で、とある試みが始まりました。シングルマザーの加納穂子が始めた共同保育「沈没家族」です。ここに集まった保育人たちが一緒に子どもたちの面倒を見ながら共同生活をしていました。そこで育ったボク(監督:加納土)が「ウチってちょっとヘンじゃないかな?」とようやく気づいたのは9歳の頃。やがて大学生になってあらためて思ったのです。ボクが育った「沈没家族」とは何だったのか、“家族”とは何なのかと。当時の保育人たちや一緒に生活した人たちを辿りつつ、母の想い、そして不在だった父の姿を追いかけて、“家族のカタチ”を見つめなおしてゆきます。

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監督・撮影・編集:加納 土
音楽:MONO NO AWARE
玉置周啓 宣伝:contrail
配給:ノンデライコ
製作:おじゃりやれフィルム
(2018/日本/90分/HD/カラー)
©2018おじゃりやれフィルム・ノンデライコ


ナレーションを務めた室井滋が登壇!『山懐に抱かれて』イベント at ポレポレ東中野


映画情報どっとこむ ralph ドキュメンタリー映画『山懐に抱かれて』が4月27 日(土)からポレポレ東中野にて公開となりました。それを記念しまして今回、29 日(月祝)にナレーションを担当した室井滋さんと遠藤隆監督によるトークショーが 開催されました。
本作は、岩手県田野畑村で、自らの手で山に牧場を切り拓き、四季を通じて牛を完全放牧し、草だけを餌に育てる“山地酪農(やまちらくのう)”を

日時:4月29日月・祝)
場所:ポレポレ東中野
登壇:室井滋(本作ナレーション) 、遠藤隆 監督

映画情報どっとこむ ralph 遠藤監督:TV 放送では<ガンコ親父と7人の子ども達>という タイトルで放送していたが、映画化に辺り、家族だけなく、大いなる自然に包まれて 暮らしている家族という意味を込めて<山懐に抱かれて>というタイトルに変更した。

と語りました。
続けて、牛をイメージしてご自身の衣装の中から白黒模様の洋服を来て、登壇の室井さん。
なんと 20 年前にその TV 放送を観ていたとのことを告白しました。

室井さん:最初は“山地酪農”の意味も分からずに観ていたが、子供たちが 学校に行く前に乳しぼりをして出かけていく姿や、幼子を世話する人もいないので猫 が遊び相手になっていたり、とても今の時代とは思えない、酪農に家族全員で取り組 む姿を、仕事から疲れて帰ってきた時に見て、胸がいっぱいに感激しました。

と語りました。

そして、それから吉塚一家の牛乳を取り寄せるようになり、そこから実に20年間 牛乳を飲み続けてきた室井さん。だから映画化にあたりナレーションのお話が来たときは、

室井さん:ほかのお仕事のようになかなか冷静にできませんでした。

と感慨深げにその胸のうちを語りました。
それからも、あんまり牛乳が美味しいので、TV 番組などで吉塚一家の牛乳を紹介したりしたこともあったそう。
ただ、吉塚さんとは牛乳をとっている関係だけで、特にコンタクトがあるわけではなかったそうですが、 東日本大震災が起こった時に、心配になって一度、吉塚さんの奥さまとお話しされ、その時の状況をお聞きしたことを語りました。 その時、宅配も一時中止になっていましたが、再開されたら、その後も変わらずに、また牛乳をお願いするようになったとのこと でした。

加えて、先日放送された日本テレビ【news every.】の「トク 4」コーナーで放送された特集《岩手の大家族 室井滋が酪農生活を 体験》で、田野畑村を訪れて吉塚一家と初めて実際にお会いした室井さんは、その時のことを「何せ 20 年飲み続けていますか ら、初めてご家族のみなさんに会っても、他人とは思えない、親戚と会ったような気分でした」と語りました。その他、吉塚一家に ついてのエピソードは尽きぬようにお話しが続き、会場があたたかい雰囲気に包まれていました。

映画情報どっとこむ ralph 『山懐に抱かれて』

はポレポレ東中野にて絶賛公開中。
以降、5/10(金)、11(土)、12(日)には、吉塚一家の住む田野畑村で 完成披露上映、5/24(金)よりフォーラム盛岡ほか全国順次公開となります。



作品概要 美しい岩手の自然を背景に綴る、酪農大家族の 24 年。 岩手県下閉伊郡田野畑村。5 男 2 女の子どもと夫婦、9 人家族の吉塚一家。 山を切り拓き、牛を完全放牧し、限りなく自然に近い環境で育む 安心安全の酪農“山地酪農”。 実現に困難を極めるその酪農に挑む、ひたむきな日々を、子どもたちの育ちと豊かな自然の四季とともに丹念に追いました。山懐に抱かれて、 365 日 24 時間“いのち”と向き合いながら、愛情いっぱいに育まれるその「いとなみ」を、地元ローカル局“テレビ岩手”が 24 年にわたり独自に追 いかけた、人気 TV ドキュメンタリーシリーズ待望の映画化。
テレビ岩手開局 50 周年記念作品
http://www.tvi.jp/yamafutokoro/

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監督・プロデューサー:遠藤 隆
ナレーション:室井 滋
2019 年/103 分/16:9/カラー/HD/日本/ドキュメンタリー
協力:日本テレビ系列 NNNドキュメント
製作著作:テレビ岩手
配給宣伝協力:ウッキー・プロダクション
©テレビ岩手


”知られざる歌”を巡る音楽ドキュメンタリー『あまねき旋律』予告解禁&公開日決定


映画情報どっとこむ ralph 人生の歌、友愛の歌、仕事の歌、苦い記憶の歌―

すべてを歌にのせて人々は生きていく。

”知られざる歌”を巡る音楽ドキュメンタリー『あまねき旋律(しらべ)』の公開日が10月6日(土)に決定。加えて、本映画の予告編が解禁となりました。


映画情報どっとこむ ralph
インド東北部、ミャンマー国境付近に位置するナガランド州。そこに広がる棚田には、いつも歌が響いている。村人たちは信じられないほど急な斜面に作られた棚田の準備、田植え、穀物の収穫と運搬といった作業を、“組(ムレ)”というグループごとに手作業で行っている。そして、その作業の間はいつも歌を歌う。

この度、解禁された予告編では、その一部を垣間見ることができる。「私たちに怠けている時間はない」と復唱しながら急な棚田をの草を刈っている女性たちのグループ。猛々しい歌にあわせて、泥水を耕す男性のグループ。「リ」と呼ばれるこの歌は、一人が時に即興的に歌詞を紡ぎながら、それに集団が呼応して進行していく。体の動きにあわせるように歌われるその姿を見ると、彼らの労働と歌が切り離せない形で繋がっていることに気付くはず。



そして、歌は労働のことだけが歌われるのではない。
それは例えば幸せな時、「私たちは恋人に向けて恋の歌を歌う」とある女性は話す。続く場面では、「あなたがいないと私には何もない。一緒にいられれば、これ以上のことはない」と歌いながら女性たちが田植えをしている姿をみることができる。反面、「歌うどころか話すことさえ不可能だった」と話す男性。この地域は、1950年代からナガの独立運動を巡って激化したインド軍との長きに渡る銃撃戦が行われていた。古来から受け継がれ歌い継がれる歌は、半世紀に及ぶ独立闘争を越えて存在する。
共同監督の、アヌシュカ・ミーナークシとイーシュワル・シュリクマールは、インドの南部出身。ナガランドに古くから伝わるこの音楽に魅了された彼らは、2011年より断続的にその地を訪れ、そこに生きる人々の生活と山々に広がる棚田の雄大な風景や季節の移り変わりをカメラに収めた。


予告編の最後に女性が語る台詞が印象的だ。「もし、あなたがいなければ、真実の愛はみつけられない」という彼らの歌の一節を紹介し、それは「愛する人だけじゃなく、音楽についても言えるわ」と語る。人と共に生きることの大切と共に、彼らが音楽や歌うことをとても大事に思っていることがよく分かるエピソードだ。

映画情報どっとこむ ralph 本作は、山形国際ドキュメンタリー映画祭・アジア千波万波部門で日本映画監督協会賞と奨励賞のW受賞したのを始め、世界各国の映画祭で人々を静かに深く魅了した音楽ドキュメンタリーが遂に日本公開となります。

あまねき旋律(しらべ)
原題:kho ki pa lü
英題:Up Down & Sideways

10月6日(土)よりポレポレ東中野にてロードショー!以降全国順次公開

公式;:
amaneki-hirabe.com

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監督:アヌシュカ・ミーナークシ、イーシュワル・シュリクマール
製作:ウ・ラ・ミ・リプロジェクト
配給:ノンデライコ
2017/インド/83分/チョークリ語/16:9/カラー
©the u-ra-mi-li project


戦場ジャーナリスト桜木武史『ラジオ・コバニ』公開初日で「奮闘する人々の姿に胸を打たれた」


映画情報どっとこむ ralph 映画『ラジオ・コバニ』は、「イスラム国」(IS)との戦闘により瓦礫と化したシリア北部の街コバニでラジオ局を開設し、番組「おはようコバニ」でDJを務めた20歳の大学生ディロバンを追ったドキュメンタリー。 2018年5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野にて公開となりました!

そしてその公開を記念し、戦場ジャーナリスト桜木武史さんが登壇しての初日イベントが行われました!

日時:2018年5月12日(土)
会場: ポレポレ東中野
ゲスト: 桜木武史(ジャーナリスト)

桜木武史(ジャーナリスト)プロファイル
1978年、岐阜県高山市生まれ。東海大学文学部広報メディア学科を卒業後、フリーランスのジャーナリストとして、主に南アジアの国々に取材に出掛ける。取材先はインド、パキスタン、アフガニスタンがある。2010年末から中東で起きた「アラブの春」に関心を持ち、2012年3月から2015年4月まで計5度に渡り、シリアに足を運ぶ。2005年11月、インドのカシミールで戦闘に巻き込まれ、重傷を負う。その体験をまとめた著書、『戦場ジャーナリストへの道―カシミールで見た「戦闘」と「報道」の真実』(彩流社)がある。最新刊は『増補版 シリア戦場からの声』(アルファベータブックス)。

映画情報どっとこむ ralph 「クレイジージャーニー」でお馴染みの戦場ジャーナリストの桜木武史さんがイベントに登場!

実際にコバニで撮影した写真や動画をスクリーンに映しながら当時の街の状況など解説した。

映画が撮影されていた時期と同時期でもある、2015年の4月に コバニに訪れた桜木さん。

桜木さん:イスラム国(IS)が街を撤退したその2か月後。ちょうど復興がはじまりだした時期に僕は訪れたので、今日また改めて映画を観て、復興への道のりの険しさ、それを乗り越えようと奮闘する人々の姿に胸を打たれ、励みになりました。

と感想。続けて当時の状況について

桜木さん:アメリカの空爆、「イスラム国」(IS)の自爆テロ、激しい市街戦でコバニは街の70%が全半壊していていました。人が戻ってきてもいいように、食べ物などの工場が再開していましたが、資材や食料、ガソリンやガスなどの燃料は全て密輸に頼っていました。

と解説。

映画に登場するクルド女性防衛部隊(YPJ)の活躍について

桜木さん:コバニでは当たり前のように女性が活躍しています。それは ” 男女平等”という考えかたからで、女性も銃を持ちます。家事をする男性いれば、武器を握る女性もいます。

と説明。

最後に、・・・
何故シリアについて興味を持ったのかの問いに

桜木さん:2012年の春にダマスカスに訪れてからです。命をかけても守りたい自由や、尊厳。そして、人が無差別に殺されすぎているのを見て、伝えたいと思ったのがきっかけです。

と熱く語りイベントを終えました!

映画情報どっとこむ ralph 映画『ラジオ・コバニ

は、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか絶賛公開中。

公式サイト:
http://www.uplink.co.jp/kobani/

Twitter:
@RadioKobaniJP



ISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部の街・コバニで手作りのラジオ局をはじめる大学生のディロバン。
ラジオから聞こえる彼女の「おはよう」が、今日も街に復興の息吹を届ける―。

トルコとの国境に近いシリア北部のクルド人街コバニは、2014年9月から過激派組織「イスラム国」(IS)の占領下となるも、クルド人民防衛隊(YPG)による激しい迎撃と連合軍の空爆支援により、2015年1月に解放された。人々はコバニに戻って来たが、数カ月にわたる戦闘で街の大半が瓦礫と化してしまった。

そんな中、20歳の大学生ディロバンは、友人とラジオ局を立ち上げ、ラジオ番組「おはよう コバニ」の放送をはじめる。
生き残った人々や、戦士、詩人などの声を届ける彼女の番組は、街を再建して未来を築こうとする人々に希望と連帯感をもたらす。
監督は、自身もクルド人のラベー・ドスキー。
地雷や戦車を越えコバニに赴き戦地での撮影を敢行、クルド人兵士によるIS兵士の尋問にも立ち会った。
本作を、戦死したクルド人兵士の姉に捧げている。

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監督・脚本:ラベー・ドスキー
(2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP)
配給:アップリンク
字幕翻訳:額賀深雪
字幕監修:ワッカス・チョーラク


3/8は国際女性デー:シリア国境の町でラジオ局をはじめたディロバン・キコインタビュー


映画情報どっとこむ ralph 瓦礫と化した街で女子大学生がはじめたラジオ局『ラジオ・コバニ』。
ラジオから聞こえる彼女の「おはよう」が、今日も街に復興の息吹を届ける。

映画『ラジオ・コバニ

は、5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開

3月8日は国際女性デーに併せ、シリア国境の町でラジオ局をはじめたディロバン・キコインタビュー が届きました。
(2017年12月27日、ラベー・ドスキー監督を通じてメールにてオフィシャル取材)

映画情報どっとこむ ralph
―「イスラム国」(IS)との戦闘で瓦礫と化したシリアの街コバニでラジオ局を立ち上げ、「おはよう コバニ」の放送を始めた経緯を教えてください。

ラジオは2014年に始めました。私自身が自分にとって役に立つ正確な情報を求めていたからです。コバニからトルコに逃げている時、私はコバニで何が起きているのか知るために、ずっとFacebookを見ていました。父と兄がコバニの街を守るために戦っていたので、とても心配だったのです。そういった経験から、コバニに戻って「おはよう コバニ」を始めることにしました。自分や
他の女性たちに必要だったのです。


―映画の女性たちの強さに惹かれました。武器を持ち闘う女性の戦闘員がいるのもそうですが、あなたや住民の意思の強さを感じました。その強さについてあなたはどう考えていますか?

中東に生きる女性の人生は過酷です。「イスラム国」(IS)であれ、男性が作った他のシステムであれ、その中で生きるのは厳しいことです。女性は男性たちの性の対象と見なされ、家の中に閉じ込められます。しかし、シンジャールでISが3000人以上の女性と子供を拉致し、性奴隷として売ったことを知り、私たちは立ち上がりました。コバニにISが攻めてきた時、私たちは逃げるか、戦うしか選択肢を持ちませんでした。

コバニの女性たちの多くがシンジャールのヤジディ教徒のようになりたくなかったのです。あるものは逃げ、あるものは自らの名誉を守るために武器を手にして戦いました。この戦争によって、女性の地位は以前より向上したとおもいます。


―映画は「まだ生まれていない子供への手紙」によって語られていく構成ですが、ラベー・ドスキー監督から手紙を書くよう依頼を受けてどう思いましたか?

「まだ生まれていない子供への手紙」のアイディアが固まったのは、撮影が進み、戦争の状況も進展してからです。子供と言われて最初は戸惑いましたが、ラベーから新しい世代のメタファーだと聞き納得しました。自分の身に起きたことをすべて書き、彼が手紙としての形を整えるために多少手を加えました。それは、日常的に書くような手紙ではないので、もちろん大変でした。自分の感情について語るのは難しいし、私には子供がいないので、子供に宛てて書くという点も難しかったです。また、私は悲惨なことを知りすぎていたために、最初はうまく文章にできませんでした。自分自身の記憶、友達の死、街から逃げたこと、私にとって戦争とは何か。どれも書くのは大変でした。


―映画は2014年~2016年のコバニを捉えています。現在の様子ついて教えてください。

コバニの街は敵に囲まれています。片方はトルコに、他方はシリアやイラクなどにです。コバニが解放されてから、トルコ当局により国境が封鎖されました。ISを支持するトルコ大統領のレジェップ・タイイップ・エルドアンは、ISの敗北を何が何でも受け入れようとしないのです。980kmも続くロジャバ(シリア北部)との国境に壁を作り、通行を禁じています。また、エルドアンはイラクの北部との国境も封鎖し、私たちの街の再建を阻もうとしています。再建に必要なセメントや鉄が手に入らないのです。コバニの街の再建こそが多くの雇用をうむのに、人々は働く機会も得られず、現時点で街の60%が放置されたままです。戦争の間は世界がコバニに注目していたのに、戦争が終わった今、皆はコバニを忘れてしまっています。国際的な支援組織は特にそうです。


―最後に、最近いちばん楽しかったことを教えてください。

パートナーがサプライズで私を喜ばせてくれました。結婚1周年の記念日に、レストランに連れていってくれたのですが、そこに大勢の友達も招いていたのです。友達と一緒に結婚記念日を祝いたいと考えてくれたのはうれしい驚きだったし、私にはない発想でした。その後、もう1つ素晴らしい変化がありました。戦争が始まる前、私はアレッポ大学で社会学を学び、教師を目指していたのですが、戦争のせいで仕方なく学業を中断し、コバニに戻ったのです。

でもこの1年で短期間の教習コースを修了し、ラジオを辞め新しい職を得ました。私は今は小学生を教えています。教師になるという夢がついに叶いました。ラジオは友人たちが続けています。今は教師として伸び盛りの子供たちをサポートできてとても幸せです。多くの子供たちが心に傷を負っており、私もまた同じ悲惨さを経験してきました。大人は悲惨さを自分の中で処理できますが、子供たちはそうではありません。そうした子供たちを少しでも助けられることがうれしいのです。この場所からコバニに希望を取り戻し、教育を通じて、憎しみを持たない新しい世代を育てたいと願っています。

映画情報どっとこむ ralph
映画『ラジオ・コバニ

2018年5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開

公式サイト:
http://www.uplink.co.jp/kobani/

Twitter:
@RadioKobaniJP

トルコとの国境に近いシリア北部のクルド人街コバニは、2014年9月から過激派組織「イスラム国」(IS)の占領下となるも、クルド人民防衛隊(YPG)による激しい迎撃と連合軍の空爆支援により、2015年1月に解放された。人々はコバニに戻って来たが、数カ月にわたる戦闘で街の大半が瓦礫と化してしまった。

そんな中、20歳の大学生ディロバンは、友人とラジオ局を立ち上げ、ラジオ番組「おはよう コバニ」の放送をはじめる。
生き残った人々や、戦士、詩人などの声を届ける彼女の番組は、街を再建して未来を築こうとする人々に希望と連帯感をもたらす。監督は、自身もクルド人のラベー・ドスキー。地雷や戦車を越えコバニに赴き戦地での撮影を敢行、クルド人兵士によるIS兵士の尋問にも立ち会った。

本作を、戦死したクルド人兵士の姉に捧げている。

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監督・脚本:ラベー・ドスキー
(2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP)
配給:アップリンク
字幕翻訳:額賀深雪
字幕監修:ワッカス・チョーラク