名匠ウェイン・ワンが、スペイン人の著名作家ハビエル・マリアスによる短編小説を日本映画にすることを自ら提案、ワン監督にとって初となる日本映画の監督に挑んだ作品。 『女が眠る時』 若く美しい女性と男との異常な関係、覗きへの罪悪感と止まらない好奇心、隠された衝撃の過去……。 リゾートホテルという閉塞的な場所で次第に自分自身を見失っていく男。 「狂っているのは、自分なのか。それとも<あの男>なのか」。 少しずつ狂気に冒されていく男の姿を描くサスペンス。 この度、完成記者会見と特別上映会が行われ ビートたけしさん、西島秀俊さん、忽那汐里さん、新井浩文さんが登壇しました。 『女が眠る時』完成披露記者会見&試写会 |
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記者会見 たけしさん:今回の映画、台本では西島君が主役だったんですけど。完成台本は私が主役になっていて、どうなってるんだと!そして完成したものを観てなんて時代のニーズに答えてないという。(笑)大作が喜ばれる昨今。文化とか芸術とか知的映画を製作したTOEIとワン監督の力だけでなく。全て私の力です(笑) どんどん映画祭増えてますが、カンヌ、ベネチア、ベルリンの三大国際映画祭だけでいいんじゃないかと。それに参加出来るのは、お客さんに観てもらう機会が増えるので良いことだと思います。 西島さん:監督が日本でたけしさんを主演に撮るということで、参加出来て非常に幸せに思っています。ベルリンは非常にアート映画に温かい映画祭だと聞いているので、ベルリンの目の肥えた観客に楽しんでいただけたらいいなと思います。 忽那さん:海の向こうで一足先に観てもらえて、どんなふうに受け入れてもらえるのか、興味深いです。 新井さん:劇中ワンシーンしか出てないんですけど。呼ばれたので来ちゃいました!三大映画祭は別格なので嬉しいのですが。ワンシーンしか出てないので・・・。 MC:現場で脚本がどんどん変わっていたようですが。 たけしさん:監督とミーティングして。良く取り上げてくれる監督だったので、シーン自体は変わってますね。出来上がった作品を観ると100人が100人違った感想があるなと。ちょっと知的ゲーム的な作品です。映画のよき時代の要素を含んでいるものですね。最後の一瞬で全部が作られています。 西島さん:台本の時より完成品はサスペンス感が増しています。ここが現実だとするとあれは・・・と。今起きていることなのか幻想なのか?本当に観るたびに印象が変わるパズルのような作品に仕上がっています。 忽那さん:観る直前までどうなっているのか?わからない作品で。撮影中もこっちのバージョンとこっちも撮っておきます。と言われ、こっちが使われたら、どうなっていくんだろうと思いながら撮影しました。そして、撮影時に考えていたものと違うところが多々ありました。 新井さん:ワンシーンしか出てないので、客観的に観ることが出来ました。お客さんが色んな感情・意見・感想を自分で決めていい作品になっていると思います。 |
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そして、完成披露上映会の舞台挨拶に。
たけしさん:撮影の間に西島君主役から私主演になってしまいました。この映画は何回と言うより知的ゲームなので、そう言うことにうるさいベルリンに参加出来るのは嬉しいですね。色んな解釈で当たりですと監督も行ってますので難解とは思わないでください。 西島さん:ワン監督のスモークが好きで。今回もそれに似た感じで、どこか観客にゆだねられていて。監督の仕掛けた迷宮にはまる快感を楽しんでください。ベルリンはアートだったりストーリーが複雑な作品を大切に思っている映画祭に参加出来て嬉しいです。 忽那さん:今回の作品。撮影中も予想不可能な毎日で。完成までドキドキしていました。観た後から数日間も消化が出来ない思いで。。いろいろ考えさせられる作品となりました。みなさんにどういう風に観ていただけるのか楽しみです。ベルリンも嬉しく思っています。 新井さん:観終わった後。あれしか出てないのにのこのこ舞台挨拶か!と言われると思いますので、先に誤っておきます。ベルリンに関しては・・主役だともっと嬉しいんですけど。いかんせんちょっとしか出てないんで。 たけしさん:わたしのM●Z●よりいいでしょう・・・ 西島さん:すみません。 MC:キーワードは。 たけしさん:アイドルのトラブルですね。 西島さん:観客参加型の心理サスペンスです。 忽那さん:自分の色んな可能性を見る感じ。 新井さん:一瞬たりとも見逃してはいけません。 押えられない好奇心がテーマですが。 たけしさん:パンツの中身です。。。最近色々やってるんですけど。巨匠の作品を観ていると、どういう風に発送したのか。彼らの好奇心、文化があって脈々と流れて行くものだと思います。 西島さん:新しい甘いものがあると興味をそそられます。 忽那さん:最近はチェス。朝からやっていたら日が暮れてます。 新井さん:うちは抑えられてる好奇心。俳優としては、人殺してみたい、死んでみたいと、生き返りたいと思ってます。やっちゃいけないことだと思いますのでやらないですけど。 ここでたけしさん新井さんから離れ・・・ たけしさん:やだなこの人。 MC:共演者や監督に関してどう思いますか? たけしさん:ワン監督は話し合いが好きで。台本はあったけれど全然違う風になったり。いい方に向かってですけどね。西島君は同じ画面に出れること自体が光栄です。 西島さん:毎回、北乃さんから掴んでやろうと思うんですけど。役より大きい方なので、レベルの違うところで演じられるので、参考にしようがないんですよね。遠くから凄いなと観ていました。 忽那さん:たけしさんとは色々なシーンを撮ったんですけど。今回使われてないんですけどプリクラを撮るシーンがあって、たけしさんの初プリクラを撮って。貴重だったなと思います。現場では安心をいただきました。
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1月18日が誕生日のたけしさんと新井さん。忽那さんから花束贈呈! たけしさん:大資本の動員数をあおった映画も良いですが、映画の原点に戻ったような、食事をしながら論議を交わすのも良いと思います。自分の意見が正しいので楽しんでください。 狂っているのは自分なのか。それとも、目の前の現実か。 『女が眠る時』 公式サイト:http://www.onna-nemuru.jp/ 公開日は2016年2月27日。 |
美しい海辺に佇むリゾートホテルに滞在していた小説家の健二は、処女作のヒット以来、良き題材に恵まれず自らの才能に苦悩していた。ある日彼はプールサイドで初老の男性・佐原と若く美しい女性・美樹という親子ほど年の離れたカップルを見かける。ほんの好奇心から始まった健二の「覗き」はやがて常軌を逸した行動へと変化していく。
キャスト:
ビートたけし 西島秀俊 忽那汐里
小山田サユリ 新井浩文 渡辺真起子
リリー・フランキー(特別出演)
監督:ウェイン・ワン
原作:ハビエル・マリアス「女が眠る時」
脚本:マイケル・K・レイ シンホ・リー 砂田麻美
(C)2016 映画「女が眠る時」製作委員会