3月3日(金)より公開のパク・チャヌク最新作映画『お嬢さん』ですが、パク・チャヌク監督の大ファンだという、『ディストラクション・ベイビーズ』で鮮烈な商業監督デビューを飾った真利子哲也監督が登壇して、パク監督のスゴさと、韓国で400万人以上もの動員を記録した映画『お嬢さん』の魅力について語りました!
日時:2月16日(木) |
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何の前情報もなく本作を観たという真利子監督は・・・
真利子監督:パク・チャヌク監督の映画の中で、とにかくエンターテイメント性の高い映画だと思う。自分も映画を作っている身として、映画ってここまで自由に作っていいのだと、すごく開放感を得られました! と率直な感想。 真利子監督:韓国の俳優が日本語でお芝居をしていることが、日本語を話せて聞き取れる立場として、違和感は感じるものの、それすら監督は演出として組み込んでいたのではないかというくらい、すごくユーモラスに観れた。パク・チャヌク監督の映画は、過去作品含め難しく見える部分があるが、『お嬢さん』に関しては、ユーモラスな部分が全面に出ていて楽しめた。ハ・ジョンウが何かのインタビューで答えていたが、『オールド・ボーイ』で舌を切られていたのと比べたら、本作の描写は柔らかいという話しをしていた。 と話すと、会場からは笑いが起き、 真利子監督:パク・チャヌク監督といえば過激なシーンが多く、身構えてしまう部分があるが、常にユーモアを忘れていないことが良さの一つだと思います。 と、いかにパク・チャヌク監督作品の中でもエンターテイメントに富んでいるか、シリアスなシーンでも笑わせてくれる場面があることを語り監督ならではの見方を披露。 |
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また、パク・チャヌク作品について、
真利子監督:今までの作品を振返ると、監督の好きなものが入っていて、それに対してのオマージュを捧げているが、間違いなく『お嬢さん』も、自分の好きなもの注ぎこんでいると思います。映画に対しての愛を感じますね と分析と敬意を述べました。 真利子監督:映画であっても無意識のうちにコンプライアンスを気にしてしまう部分がありましたが、『お嬢さん』を観たときに、ここまで自由に表現すべきだ、貫き通さなければならないと感じました。常に面白いことをしていて、それを貫き通しているので、ずっと見ていてしまうし、どの作品も楽しめますよね。 と、映画監督として、そして一ファンとしてパク・チャヌク監督へのラブコールを送りました。 最後に・・・・ 真利子監督:細かな部分まで計算され、最後まで作り込まれた美学を感じられる映画。注目すべきは、女優2人と、進むにつれて引き込まれていく3部構成の手法。 であると分析しました。 |
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『お嬢さん』
3月3日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー 公式HP:ojosan.jp 60分後の衝撃。120分後の驚愕。 騙されないと確信した後、あなたが信じていた世界が反転する― 世界中の映画賞を席巻、「オールド・ボーイ」パク・チャヌク監督が仕掛けた、映画史に刻まれる罠。 1939年、日本統治下の朝鮮半島。孤児の少女・スッキ(キム・テリ)は、 “伯爵”を装った詐欺師(ハ・ジョンウ)にスカウトされ、莫大な財産の相続権を持つ美しい令嬢・秀子(キム・ミニ)のメイドとして働くことに。秀子は世間とは隔絶した大きな屋敷で、日本文化を崇拝する支配的な叔父(チョ・ジヌン)とひっそりと暮らしていた。実は詐欺師はスッキとともに秀子を誘惑し、結婚した後、彼女を精神病院に入れて財産を奪うという計画を企てていたのだ。計画は順調に進むが、献身的なスッキに秀子が次第に心を開いていく…。 |
監督:パク・チャヌク (カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞『オールド・ボーイ』)
キャスト:キム・テリ、キム・ミニ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
配給:ファントム・フィルム
2016年/韓国/145分/シネマスコープ/5.1ch/R-18
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