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『いろとりどりの親子』レイチェル・ドレッツィン監督×坂本美雨トークイベント


映画情報どっとこむ ralph この度、全米批評家協会賞や、ニューヨークタイムズ紙のベストブックに選ばれ、世界24か国語に翻訳され大ベストセラーとなった、アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREE」を原作にしたドキュメンタリー映画『いろとりどりの親子』を11月17日(土)新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開いたします。

このたび、本作の公開にあわせて初来日したレイチェル・ドレッツィン監督と、ミュージシャンであり、「#こどものいのちはこどものもの」では児童虐待撲滅の声をあげ、本作に向けて応援コメントも寄せられている坂本美雨さんをお招きしたトークイベントを行いました。

日程:11月8日(木)トークイベント
場所:ユーロライブ
登壇:レイチェル・ドレッツィン監督、坂本美雨さん(ミュージシャン)

映画情報どっとこむ ralph 大勢のお客様に拍手で迎えられ登壇したレイチェル・ドレッツィン監督と坂本美雨さん。はじめに

監督:日本に来られたこと、そして、日本の皆さんに観ていただくのをとても楽しみにしています。よろしくお願い致します。

と挨拶した監督。

坂本さん:わたしが何故ここにいるかというと、この映画のファンだからです。2ヶ月ほど前に、お友達のインスタグラムにこの映画について書いてあり、観たいと思いました。その方にすぐ「観たい!」と連絡し、いち早く観せていただきました。

と続けて挨拶し、和やかなムードでトークイベントが始まりました。

映画についての感想を聞かれた

坂本さん:“これは、日本の一人でも多くの人に見てもらわなくてはいけない”と、使命感のようなものを感じて、勝手に広報活動をしています。(笑)

と、作品に魅了されたと話した。さらに、ライブでのチラシ配布、パーソナリティを務めるラジオ番組での紹介など、本作を意欲的に応援する理由を
坂本さん:私には3歳の娘がいて子育てに奮闘中なのですが、子育ては、もう一度自分を見つめ直して、向き合い続けることだと思うんです。自分とは全く別の人間である子どもと知り合っていくプロセスによって、写し鏡のように自分のことも教えられる。子どもを自分の分身のように思う人もいるけれど、私は完全に“違う”人間だと感じていて、まさしくそのことがこの映画では描かれていました。映画では否が応でも“違い”をつき突きつけられている親子達がモデルになっているけれど、身近な例はどんな人にも、どんな家庭にも、どんな親子にもあるんじゃないかと思いました。

とコメント。これをうけて

監督:大きなハートを持っているからこそ、この映画にここまで反応してくれているんだと思います。映画のサポートをしてくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。

と笑顔で返し、3児の母でもある監督は

監督:子育てというのは、ある種のアートだと思います。皆やり方も違って、それぞれが学びながら、子どもを育てていくものなのではないでしょうか。今回登場する親は、自分の想像とは違った形で産まれてきた子どもたちを前に、手探りでその方法を見つけていきます。この作品自体が私達全員に対して、“子育てとは何なのか?”ということのメタファーになっているようにも思います。私も子育てを始めてから、随分と変化がありました。最初の頃は“自分が子どもたちを形作っていくんだ”“影響を与えていくんだ”と意気込んでいましたが、歳を重ねるにつれて“彼らは自分たちの道を歩いているから、それを尊重しなくては”と思うようになりました。今、自分が親としてできることは逆に一歩下がって見守り、あるがままの姿の彼らを祝福し、受け入れることではないかなと思います。

と話しました。

映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・

監督:この作品はエモーショナルであると同時に政治的、時事的な側面も持っています。ご存知のようにアメリカでは色々な葛藤が起きていて、その核心にあるのは社会がこれからどのくらい包括的でありたいのか、どのくらい多様性を持つ社会にしたいのかということだと思います。日本での滞在は数日ですが色々な方からお話を聞いて、様々な問題に向き合っているんだなと感じました。何が「同じ」で何が「違う」のか、そのふたつの関係性はどうあったら良いのか、何が「普通」で何が「普通じゃない」のか、誰がそれを決めるのか、何かに属することはどういうことなのか、それらを問いかけている作品だと思います。

とメッセージを送った。

坂本さん:「FAR FROM THE TREE」という原題もすごく重要だと思っています。「りんごの木の実はそんなに遠くには落ちない」ということわざを逆説的にとったもので、「遠くにも落ちる場合もあるよ」という意味合いのタイトルだけれど、「“遠くに落ちた理由”の責任は親にあるわけじゃない」というのも大きなメッセージのひとつだと思いますね。日本の文化では“子どもが何かしたら親のせい”というのがあると思います。映画では先天的に障がいがある場合も、また後天的に子どもが何かしてしまったという親子もでてきます。その全ての原因が親にあるわけじゃないということを、多くの人に知ってほしいですね。

と作品への想いを語り、イベントを終了しました。


『いろとりどりの親子』

物語・・・
10年の歳月をかけて、300におよぶ親子を取材した、作家アンドリュー・ソロモン。親や周りとは“違う”性質を持った子どもを持つ親子たちのインタビューをまとめた「FAR FROM THE TREE: Parents, Children and the Search for Identity」は、世界24カ国で翻訳され、数々の文学賞を受賞した。この書籍をもとに、エミー賞受賞の、レイチェル・ドレッツィン監督が映画化。さまざまな“違い”を抱えた6組の親子の、戸惑いや、親から子への愛情、ありのままをアイデンティティとして受け入れていく姿を見つめるドキュメンタリー。

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監督:レイチェル・ドレッツィン 
原作:アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREE Parents, Children and the Search for Identity」
音楽:ヨ・ラ・テンゴ、ニコ・ミューリー
2018年/アメリカ/英語/93分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/原題:Far from the Tree/日本語字幕:髙内朝子
東京都推奨映画 文部科学省特別選定(青年、成人、家庭向き) 文部科学省選定(少年向き)
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド
©︎2017 FAR FROM THE TREE, LLC


東ちづるxレイチェル監督と語る!この映画は光であり希望! 『いろとりどりの親子』


映画情報どっとこむ ralph この度、世界24か国語に翻訳され大ベストセラーとなった、アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREE」を原作にしたドキュメンタリー映画『いろとりどりの親子』を11月17日(土)新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開。

10年をかけて、身体障がいや発達障がい、LGBTなど、親とは“違う”性質を持った子を抱えた300以上の親子に取材し、家族の本質を探った本書を、これまで数々の社会派ドキュメンタリー作品を手掛けてきたエミー賞受賞監督レイチェル・ドレッツィンが、深い感銘を受け映画化。自閉症や、ダウン症、低身長症、LGBTなど、さまざまな“違い”をどう愛するかを学んでいく6組の親子の姿を映しながら、マイノリティとされる人々の尊厳と権利に光を当てた本作は、しあわせの形は無限に存在していることを、私たちに気づかせてくれます。このたび11月6日(火)に本作の公開にあわせて来日したレイチェル・ドレッツィン監督と、女優であり、一般社団法人Get in touch代表として、誰も排除しない「まぜこぜの社会」を目指し、長年障がい者アート等のボランティア活動をされていらっしゃる東ちづるさんとのトークイベントを開催しました。

映画『いろとりどりの親子』公開記念映画を通して考える誰も排除しない「多様性社会」とは?
【特別試写会トークイベント】
概要日程:11月6日(火)
場所:アキバシアター
登壇:東ちづるさん、レイチェル・ドレッツィン監督

映画情報どっとこむ ralph 「東京都自閉症協会」「日本ダウン症協会」「アクセプションズ(ダウン症のある子を持つ親の有志団体)」の3団体を対象に招いた『いろとりどりの親子』特別試写会場のアキバシアターは親子連れの観客の熱気に包まれ、多くの拍手で迎えられたのは、東ちづるさんとレイチェル・ドレッツィン監督。

本作を二度鑑賞した東さんが映画について感想を尋ねられると
東さん:初めて観た時に号泣しました。今日も泣いちゃうなと思っていたけど、実は今日はとてもハッピーに観ることが出来ました。今、経済的なことだとか、障がいとか特性とか、色んなことでカテゴライズして無自覚に分断している社会があると思っている。そんな中でこの映画は光だな、希望だなと感じました。

と今の日本を取り巻く社会の環境から、本作が希望であり観るべき映画であると語る。

映画情報どっとこむ ralph それに対し

レイチェル監督:実は本作をアメリカ以外の試写で皆さまに触れ合える機会は初めてです。アメリカと日本では違う文化ですし、社会も違う。ある意味、真逆の部分もあると思うんです。この作品が希望の光のように感じて頂ければ、まさにそれはこの作品を作りたかった理由ですので、とても嬉しいです。

と笑顔でレイチェル監督も語った。

続けてアンドリュー・ソロモン氏の原作本「FAR FROM THE TREE」に影響を受け、この作品を映画化したいということについて、書籍のどの部分に惹かれたのか尋ねられると

レイチェル監督:一番の理由は、原作を読んだときに、自分自身が思いやりや親切心でやっていた行動や言葉が、人によっては上から目線や哀れみに感じられてしまっていることもあるのだと気付かされた。何らかの複雑な状況にある方が生きる人生というのは、苦労や葛藤が多大にあると同時に、祝福されるべきものであるということをこの作品を読んで知ったとき、自分がいかに部分的なものの見方をしていたかということに気づきました。その体験を映画を観る方にも知っていただきたいと思った。

と原作を読んで自身の価値観についての新たな発見をした経験を、映画を鑑賞する観客にも同様に感じて欲しいと述べた。


東さん:こういうテーマのドキュメンタリーやドラマは日本でもたくさんあるんですよね。障がいを持った友人がドキュメンタリーの対象になって、放送された時、それがとてもお涙ちょうだい的な、素晴らしい親子間を映しているんだけど、まるで当の本人が社会と繋がっていない様な描き方をされてすごい違和感というかショックだったんですね。そういう人は弱い人であって欲しいという描き方だったんです。今は生産性ですとか、そういう言葉で生きる意味とか価値をジャッジしようとする、その流れがめちゃめちゃ怖いなぁと思っているんですね。

とその話を受けてマスメディアでの描かれ方や、今の日本を取り巻く社会の環境について危機感をつのらせている思いを語った。

映画で一番印象に残ったシーンについて

レイチェル監督:ダウン症のジェイソンと、彼の二人の親友が裏庭で友情について語り、自分たちが家族のような存在になっていると話すシーンが大好き。

続けて

レイチェル監督:低身長症のジョセフとリアたちカップルが公園で食事をしているシーンも好き。ジョセフはジョークばかり言うタイプでしたが、映画のなかでも笑いを取る発言をしているところが好き。

と語ると、

東さん:『不幸は似通っているけど、幸せは多様だ』といった、映画では素晴らしい台詞が本当にたくさんある。印象に残ったシーンはいっぱいあるんですけど、ジョセフとリアのカップルが街を電動車椅子で颯爽と移動し、ベランダかどこか、下からライトがあたっている場所でキスをするところが、凄い素敵で好き。

と映画の見所について、2人で盛り上がっている様子であった。

オフィシャルスチールの時間には、東ちづるさんが本作を多くの人に観ていただきたいからと、会場にいた観客全員にスマートフォンで撮影を促し、SNSなどで本イベントを拡散して頂くよう呼びかけイベントは幕を閉じました。

映画情報どっとこむ ralph 『いろとりどりの親子』
原題:Far from the Tree

【ストーリー】
10年の歳月をかけて、300におよぶ親子を取材した、作家アンドリュー・ソロモン。親や周りとは“違う”性質を持った子どもを持つ親子たちのインタビューをまとめた「Far From the Tree: Parents, Children and theSearch for Identity」は、世界24カ国で翻訳され、数々の文学賞を受賞した。この書籍をもとに、エミー賞受賞の、レイチェル・ドレッツィン監督が映画化。困難を抱えた6組の親子の、戸惑いや、親から子への愛情、ありのままをアイデンティティとして受け入れていく姿を見つめるドキュメンタリー。
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監督:レイチェル・ドレッツィン
原作:アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREEParents, Children and the Search for Identity」
音楽:ヨ・ラ・テンゴ、ニコ・ミューリー2018年/アメリカ/英語/93分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch

日本語字幕:髙内朝子
©︎2017 FAR FROM THE TREE, LLC
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド