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染谷将太 映画『空海―KU-KAI―』ミステリアスな新ポスタービジュアルの意味とは


映画情報どっとこむ ralph 東宝×KADOKAWA初の共同配給作品にして、日中共同製作映画としては史上最大の本格ビッグプロジェクトとなる映画『空海―KU-KAI―』。 

監督は、カンヌ国際映画祭パルムドールも受賞した、世界的巨匠・チェン・カイコー。

原作は、「陰陽師」などで知られるベストセラー作家・夢枕獏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』。

この度、そ日本公開日が2月24日(土)に決定!
第2弾ポスタービジュアルが、ついに解禁となりました!
新ビジュアルには、アジアを代表する豪華俳優陣が国境を越えて勢ぞろい!!日本のレオナルド・ダヴィンチとも呼ばれる史上空前の超天才・空海(染谷将太)をはじめ、空海と巨大な謎の解明に挑む詩人・白楽天(ホアン・シュアン)、そして絶世の美女・楊貴妃(チャン・ロンロン)、遣唐使として唐に渡り玄宗皇帝に仕え、さらに詩人としても有名な阿倍仲麻呂(阿部寛)と、楊貴妃の謎を解く秘密を知る女性・白玲(松坂慶子)。壮大な唐の都を背景に、それぞれが浮かべる表情と目線の先には・・・。

そのタイトルから、日本ではこれまで歴史偉人伝な映画『空海―KU-KAI―』ですが、今回初解禁となったビジュアルでは一転、印象的な鋭い黄金の目を持つ“黒猫”の姿が・・・。

怪しげな妖気を放つ瞳の中には楊貴妃の姿も・・・!?
このビジュアルが意味する物語の秘密とは。

美しき王妃の巨大な謎に空海と白楽天がどう挑んでいくのか、必見です!!

2018年初春、極上のエンターテインメント超大作『空海-KU-KAI-』に期待です!

空海-KU-KAI-」 
 
公式サイト:
http://ku-kai-movie.jp/

日本から遣唐使として中国へ渡った若き僧侶・空海には、これまで数々の映画賞を受賞し、本作で海外映画作品に初参加・主演となる 染谷将太。唐代の詩人・白楽天(はくらくてん)には、話題の中国ドラマ『ミーユエ 王朝を照らす月』や、ハリウッド作品『グレートウォール』にも出演し、中国で演技派俳優として大ブレイク中の ホアン・シュアン。そして本作の最重要人物、傾国の美女とも呼ばれた中国唐代の皇妃・楊貴妃(ようきひ)には、類まれなる美貌と実力を持ち合わせた女優 チャン・ロンロン。

さらに、空海と白楽天が追う奇怪な事件のカギを握る人物・阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)には、日本はもちろん、中国でも絶大な人気を誇る 阿部寛。その他にも、松坂慶子、火野正平をはじめ、若手からベテランまで、日本と中国を代表する豪華実力派俳優陣が集結しました。

2018年2月24日(土)全国東宝系にて公開!!

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監督:陳 凱歌(チェン・カイコー)  
原作:夢枕獏「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」(角川文庫/徳間文庫)
出演:染谷将太 ホアン・シュアン(黄軒) チャン・ロンロン(張榕容) 松坂慶子 火野正平 阿部寛
©2017 New Classics Media,Kadokawa Corporation,Emperor Motion Pictures,Shengkai Film
配給:東宝・KADOKAWA 


古川雄輝x藤井武美『風の色』初日決定


映画情報どっとこむ ralph もし、別次元にこの世界とまったく同じ世界が存在し、そこに自分とまったく同じ人間が生きていたら?

流氷の北海道・知床と桜舞い散る東京を舞台に、古川雄輝とクァク・ジェヨン監督(『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』)の下、 日韓スタッフが総力を結集した”究極の愛の物語”が完成。

時空を超えた2組の男女が繰り広げる、幻想的かつミステリアスで壮大な ドラマ『風の色』が 2018 年 1 月 26 日(金) TOHO シネマズ 日本橋他にて全国ロードショーが決定しました。日本版ポスターは、遠くを見つめるような主演・古川雄輝とヒロイン・藤井武美の2人の顔のアップ。左下には、雪原の上を歩 いてどこかに向かうかのような美しい風景。
映画情報どっとこむ ralph 主演は古川雄輝と、公募オーディションで約1万人の中から選ばれた藤井武美。

ブレイク必至なフレッシュな二人 に加え、竹中直人、袴田吉彦、小市慢太郎、中田喜子といった実力派・ベテラン俳優が脇を固めています。


解禁となった最新予告では、東京で暮らす涼(古川雄輝)が、突然消えた彼女ゆり(藤井武美)を探しに北海道へ向かった ところ、自分とそっくりのマジシャン隆(古川雄輝・2 役)を見て、不思議な出来事に巻き込まれていくという、ファンタジックでミス テリアスなシーンが散りばめられている。後半の映像では、北海道・知床での大掛りな脱出マジックのシーンや語り尽くせない 2 人 の本当の愛の姿が。

挿入歌 Professor Green の「/Read All About It (Feat Emeli Sande)」に乗せて描かれていく。

映画情報どっとこむ ralph
物語・・・
突然目の前から消えた恋人・ゆり(藤井武美)の死から 100 日、彼女との想い出の品々を胸に、失意のどん底からマジシャンになることを決意した青 年・涼(古川雄輝)。その後、“自分と生き写しの人間”の存在に気付き始めた彼は、生前「私たちはまた会える」、「流氷が見たい」と言っていた彼女 の言葉に導かれるように、北海道へと向かう。そして、旅の途中で偶然出会った、亜矢と名乗る、ゆりと瓜二つの女性(藤井/二役)。彼女もまた、2 年前の事故により行方不明になっていた、涼と瓜二つの天才マジシャン・隆(古川/二役)との再会を待ち望んでいた——。

風の色

英題:COLORS OF WIND

URL:http://kaze-iro.jp

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監督・脚本:クァク・ジェヨン
出演:古川雄輝、藤井武美、石井智也、袴田吉彦、小市慢太郎、中田喜子、竹中直人
主題歌:華原朋美「風の色」(UNIVERSAL J)
挿入歌:Professor Green /Read All About It (Feat Emeli Sande) (USM JAPAN) 原作小説:「風の色」著:鬼塚忠、原案:クァク・ジェヨン(講談社文庫刊) 2017/日韓合作/日本語/カラー/5.1ch/シネスコ/約 119 分 配給:エレファントハウス/アジアピクチャーズエンタテインメント/カルチャヴィル

ⓒ 「風の色」製作委員会


Jホラーの旗手 清水崇監督、朝倉加葉子監督『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を語る!


映画情報どっとこむ ralph スティーヴン・キング「IT/イット」――それは発刊以来30年にわたって、世界中の読者に強烈なトラウマを植え付けてきました。

9月8日にアメリカで公開されるや週末興行ランキングで二位以下に大差をつけて初登場第一位を獲得!

ついに11月3日(金・祝)より日本でも公開となります!
そして・・・・この度、名実共にホラー映画のキングに輝いた本作の試写会前にJホラー映画の旗手として活躍する『呪怨』『こどもつかい』の清水崇監督、そして若手ホラー監督として注目を集める『クソすばらしいこの世界』『ドクムシ』の朝倉加葉子監督をお迎えしてトークショーが行われました。

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』上映前トークイベント概要
日付:10月20日(金)
場所:ワーナー・ブラザース
登壇者:清水崇監督、朝倉加葉子監督
MC:新谷里映

映画情報どっとこむ ralph 映画好きな観客が集まる公開前の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』独占試写会の上映前舞台挨拶に、Jホラー界を牽引してきたの清水崇監督、『クソすばらしいこの世界』『ドクムシ』の朝倉加葉子監督が登場。


清水監督:大学生の時に友達とワイワイと映画を観たんですけれど、その頃は映画に対してちょっとうがった見方をしていたので、怖くは感じていなかったんです。ですが、今作はとても怖かったです。80年代ということで、懐かしさもあり、とても面白かったです。

朝倉監督:とても観やすいし、楽しい映画だと思いました。出てくるキャラクターも個性豊かで、エンターテイメント性の高さや、幅広い世代の方々が楽しめる作品だと思いました。

と、本作の感想を述べました。

ホラー作品を手掛けてきた2人ですが、

清水監督:中学生までホラー映画を観る人はおかしい人だと思っていた。作っている大人も変態だと思っていて中学2年生まで観れなかった。大人になってから、恐怖をわざわざ人間が作り出して楽しもうというのは、人間の特有の珍しいもので、堅く言うと挑戦と克服だと思っています。自分も、子供の頃にホラー映画を観れなかったのに観れるようになって楽しんでいることも挑戦と克服。大人になってから小学生の時から克服していないこと、人間そう変わることが出来ないなということに気づかされることがあるので、ホラー映画って特異なところ、恐怖を楽しむところがある。本作では、恐怖とはなんたるやというテーマが描かれているので、自分に問いかけたくなる。

と、実は幼い時にホラー映画を観ることが出来なかったこと、ホラー映画の魅力について語りました。


続けて、朝倉監督も18歳までホラー映画を観ることが出来なかったことを明かし、

朝倉監督:ホラー好きなんですけど、ずっと避けていたものを観たらこんなに面白いんだと止まらなくなってしまって、今のようになってしまいました(笑)。怖いものの中にいざ飛び込んでみると、怖さなり色々な感情が広がっていくのを18歳にして分かり始めました。色々な感情がある中で一番広がりがある感情だと思う。清水さんが言われていたように克服がセットになるように、どれだけ揺らされるか、揺れに飛び込んで一歩どこに進むのか、感情を広げられるかだと思います。

と、自身が感じるホラー映画の魅力について熱を込めて語りました。

映画情報どっとこむ ralph MCが本作をホラー映画を始めて観る人も大丈夫かと問うと、

清水監督:ホラー映画初心者の方には、本作は本当に怖いかもしれません。アメリカではR指定がついてるんですが、アメリカのプロデューサーはティーンに見てもらうようPG13を目指す。それでヒットしたので、本当に凄いと思います。

朝倉監督:あえてR指定をつけにいっている。オリジナルはTV用なので、寸止め的な表現で乗り切っているが、今回はその前見れなかった一歩先が観ることが出来る作りになっています。

と、ホラー好きにはたまらない怖い表現が本作で描かれていることを明かしました。



また、登場する子供たちのキャラクターも見どころ。

清水監督:色々なキャラクターが出ているが、12、13歳の子供たちの描き方が分かりやすくて、のび太、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんのようなキャラクターが出てくる。黒人の子供が描かれていて、最近はプロデューサーが描くのを避けますが、差別的な生活表現も逃げずに描いていたので好感が持てました。

朝倉監督:子供ながらに大人な社会の観方をしっかりとらえているドラマになっていてすがすがしい。

と、本作で登場するキャラクターや、ストーリーの中で描かれる社会描写も見どころであると語りました。


アンディ・ムスキエティ監督は本作で長編二作目ですが、

朝倉監督:ホラーに影響を受けている監督だなと思っていたのですが、今回はアクティブなJホラーの表現に挑戦しているなと思いました。鑑賞しながら、Jホラーでよく見る表現や演出に気づくことができると思います。絶対皆さんが観たことがある表現映像があると思う」と、日本映画に監督が影響を受けたことを分析し、清水監督も「『呪怨』?、『リング』?、『着信アリ』?みたいな。そういうの楽しいですよね。

とニッコリ。

また、本作では子供たちの恐怖である“それ”が具現化して子供たちに襲い掛かります。

清水監督:当時住んでいた家の階段の曲がり角の先がとても怖かったですね。その先に何があるのか、想像が掻き立てられていましたし、映画『呪怨』などでもその表現はそのまま活かされています。

と幼少期のトラウマが自身の作品に影響を与えていることを明かし、

朝倉監督:子供のころに本で見た一つ目小僧の挿絵がすごく怖くて、その夜自分の家のトイレにいったらいるという幻覚を見た。よく考えたらマヌケだった。

と自身のトラウマ体験を振り返りました。

映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・

清水監督:色々な男の子、女の子、そしていじめっ子のキャラクターが出てくるんですけど、自分の子供がどうだったか、自分の”IT/イット”とは何だったのかと持ち帰って考えたくなると思う。怖がって帰るだけでなく、お持ち帰りのITが絶対あると思うので注目してください」、朝倉監督は「ピエロも素敵です。それこそ、怪人というよりは、もうちょっと新しい存在になっていると思う。正体不明な存在となっていて非常に興味深い。その辺も注目していただければと思います。

と、これから本作を鑑賞する映画ファンたちに向けて本作の魅力をアピールし、イベントは盛り上がりの中幕を閉じました。

公式サイト:itthemovie.jp

物語・・・
“それ”は、ある日突然現れる。
 一見、平和で静かな田舎町を突如、恐怖が覆い尽くす。相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビルの弟も、
ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。悲しみに暮れ、自分を責める
ビルの前に、突如“それ”は現れる。“それ”を目撃して以来、恐怖にとり憑かれるビル。
しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。不良少年たちにイジメの
標的にされている子どもたちも“それ”に遭遇していた。
自分の部屋、地下室、バスルーム、図書館、そして町の中……何かに恐怖を感じる度に“それ”は、どこへでも姿を現す。ビルとその秘密を共有することになった仲間たちは“それ”に立ち向かうことを決意するのだが…。真相に迫るビルたちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた―。

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監督・脚本:アンディ・ムスキエティ
出演:ジェイデン・リーバハー、ビル・スカルスガルド、フィン・ウルフハード、ソフィア・リリスほか
配給:ワーナー・ブラザース映画 
2017年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/135分/原題:IT
(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
Photograph : Shane Leonard


福山雅治、是枝裕和監督 舞台挨拶&記者会見『三度目の殺人』釜山国際映画祭


映画情報どっとこむ ralph 9月9日(土)の封切り全国にて大ヒット公開中の福山雅治主演、是枝裕和監督作『三度目の殺人』が、10月12日(木)~21日(土)まで韓国にて開催されているアジアを代表する国際映画祭、第22回釜山国際映画祭のガラプレゼンテーション部門(Gala Presentation)に正式出品。

19日(木)の公式上映を受け、是枝裕和監督と主演の福山雅治さんが記者会見に参加しました。

『三度目の殺人』第22回釜山国際映画祭 記者会見
日付:10月19日(木)
場所:Busan Cinema Center,Dureraum Hall
上映前舞台挨拶
上映後Q&A
参加:是枝裕和監督、福山雅治

映画情報どっとこむ ralph
公式記者会見

Q1&2:釜山映画祭に参加されてのお気持ちをお願い致します。
福山さん:釜山映画祭は今回2回目ですが、前回はずっと一日中取材ばっかりだったので全然街の雰囲気が分からなかったのですが、昨日釜山に入りまして時間があったので1日街を周ってきまして色んなところにいけたので改めて街の魅力を感じながらの映画祭への参加になっています。お招き頂き大変光栄に思っています。

是枝監督:新作を福山さんと「そして父になる」以来になりますから4年ぶりに大好きな釜山の映画祭にやってくることができて本当に嬉しく思っております。呼んで頂いた映画祭関係者の皆様ありがとうございます
そして、今日ここに来ていただいた記者の皆さん、今日の公式上映に来ていただけるファンの方々にもお礼申し上げます。今回の滞在はいつもよりはちょっと少し長く、ご紹介頂いたように映画祭だけではない、いくつかのプロジェクトにも参加させて頂いています。とても充実した日々を送っております。AFAの校長先生は去年の11月、映画祭直後に亡くなられたキム・ジソクさんが東京の僕の事務所にいらっしゃって是非来年のAFAの校長先生をと、とても熱いオファーを頂いてお引き受けさせて頂いたものですから今回の映画祭にジソクさんがいらっしゃらないのがとても残念ですが、彼の熱意をなんとか形にしたいと思って一生懸命やっております。

Q3:まず、監督に質問です。今まで家族をテーマにして映画を多く演出されていましたが、今回は法廷サスペンスという今までとは違ったジャンルに挑戦されていますが、何かきっかけがあったのでしょうか?また影響を受けた事件などがありましたか?

監督:しばらくホームドラマを続けていたのは自分のパーソナルな生活の中で一番、母親を亡くしたり子供が出来たり、この10年は動きが沢山あって自分にとって切実なモチーフを映画に落とし込んでいくという作業をやっていたという感じなんですね。決してそこで問題が解決されたわけではないんですけれども。やや視野を広げてみて同じように自分がこの日本社会で生きていて、何に切実な関心を持ちうるだろうかということを少し視点を高くとってみて考えてみたときに、人が人を裁くということについてもう少し掘り下げて考えてみたいと思ったのがスタートでした。ジャンルに関して言うと、一人の殺人犯を主人公にしたときにどういう作品の世界観というのをホームドラマとは違う形で撮影の方法とか美術の在り方を考えていくのはこれは新しいチャレンジだったんですけど、自分にはサスペンスというよりはどちらかというと作品全体の世界観としてはのフィルムノアールかと。モノクロとカラーの違いはありますけども古典的な作品を見直しながらカメラマンと美術の種田さんと一緒に相談しながら作品の世界観を決めていったというようなプロセスがありました。

Q4:福山さんに質問です。『追捕 MANHUNT』ではジョン・ウー監督、『三度目の殺人』では是枝監督と、二人の巨匠監督の映画に出演された感想と、お二人の違う点を教えてください。

福山さん:今回、偶然にも釜山映画祭で是枝監督の作品と、ジョン・ウー監督の作品が上映されるということは、とても光栄で嬉しく思います。 昨夜、時間があったので食事の後に、お酒を飲みに行きました。道路沿いに映画祭に出品されている作品のビルボードが飾ってあって、そこでも偶然にも「三度目の殺人」と「追捕」のビルボードが二つ並んであって、記念撮影をしました。すごく嬉しかったです。二人の巨匠の共通点は、映画に対しての愛情。映画と共に生き、映画と共に人生を全うするんだろうなと感じさせる、愛情と覚悟とでもいいましょうか?何もかもが、生きている時間、感じていること、そのすべてが映画になって、作品になっていくというお二人なんだろうなと思いました。今回の2作品でいうと、両作品とも台本がずっと撮影中、撮影の最後まで変化し続けるという共通点がありました。それは僕にとってすごくワクワクする興奮する現場で、話が全く変わっていくわけではないので、監督が撮りながら、もっとこうしたい、もっとこうなったほうがいいのではないかという監督の思いがどんどん有機的に効果的に映画というその作品に最終的にはつながっていくので、そのLIVE感といいますか、コンサートでいう生演奏のようなそういったようなものを現場でずっと見させていただいていて、演者である僕自身もすごく興奮できる現場でした。偶然にも、ファンである是枝監督、ファンであるジョンウー監督が同じような作り方をされていたことがうれしい体験でした。

Q5:今回の作品でもシナリオの段階で、俳優を念頭に置いていたのでしょうか?

監督:そうです。完全にあてがきです。特に福山さんに関していうと『そして父になる』の完成の前から、つぎ何をやりましょうかという話はお互いにさせていただいていたので、ずっとキャッチボールをつづけてきているんです。プロット段階でのキャッチボールもありましたし、脚本にあったものを読んでもらってのやりとりもありました。この話に関していうと、最初に書いたのはA4の紙3、4枚のごくごく簡単なプロットだったと思いますが、その段階から福山さんを念頭において書いた企画書であり、作品です。

Q6: 監督に質問です。『三度目の殺人』は死刑についての意味を含めているのでしょうか?また、監督は死刑制度についてどうお考えでしょうか?

監督:映画の中では二度しか人が殺されないのに「三度目の殺人」というタイトルが付いていて何なんだというのが結構日本でも色んな方が色んな感想や意見を述べていて面白いなと思ってみているので、勿論それを死刑制度だとか司法による殺人だという捉え方をする方も数多くいらっしゃいましたし、色んな解釈が成り立つようなタイトルにしたつもりなのでその答えも全く否定はいたしません。この映画自体が死刑制度に対して反対をする目的でつくられたということは全くない。僕自身が死刑制度に対しては、態度としては存続を支持しない立場に立っていますが、それを訴えるために作った映画ではありません。この映画でやろうとしたことはもう少し普遍的なというか制度というよりは人が見て見ぬ振りをする、見たつもりになってしまう、分かったつもりになってしまう、分かっているのに分からない振りをしてしまうという何かから目を背けてしまうそういうこと自体は法廷では裁かれないので、裁かれない罪について描いてみたいと思った。そちらのほうが映画の中心にあるといいなと思いながら撮りました。

Q7:福山さんに質問です。本作品は、法廷ものですが、主人公二人の心理戦が印象的でした。被告人役である、役所さんとのシーンでの演技ポイントを教えてください。

福山さん:心理戦ということですが、接見室での三隅役の役所広司さんとのシーンだという風に解釈しているんですがお芝居、演技については僕自身何故この三隅という人間に、僕演じる重盛という弁護士が翻弄されていくのかというのは、最初に頂いた台本を読んだだけでは分からないところもあったんです。何故この犯人にここまで揺さぶられてしまうのか、惹き込まれてしまうのか、分からないところもあったんですが。実際に芝居をセットの中でやる前に読み合わせを行って、その時に三隅を演じた役所さんがもってらっしゃる雰囲気で既に何か魅力というんでしょうか、この男についてもっと知ってみたいと思うような雰囲気を醸し出しておられたような感じがしたんですね。実際に現場に入ってセットの中で衣装を着て芝居を始めたら、台本で読んでいたとき以上に肉体を通じてその言葉や表情や、現場に登場したときに素直に自分の中に沸き起こる感情に従っていった結果ああいうお芝居になっていったという感じでした。事前に計算してとか、役作りを緻密にしていってというわけではなく、実際に僕の目の前で起こったことにそのままダイレクトに反応していった結果そうなっていったという感じなので。役所さんの素晴らしいお芝居が演技上のセッションを作り上げてくれたんじゃないかなと感じています。

Q8:家族に対する見解について、監督はホームドラマという言い方をされたのですが、今までに比べて、今回の作品は、悲観的、悲劇的に見えます。それは、監督が見る世界、または監督が映画で表現したい世界に変化があったのでしょうか。それとも、ストーリーがもともと悲劇的なテーマだったからでしょうか。

監督:確かにメインになっている3人は、どの人も父と娘の関係の中にいてそれが全て上手く言っていない、壊れてしまっているというそういう共通点を持たせています。それは、どうしても自分がそこに引っ張られていくというのはもう無意識の部分なので、ああそうなったなという感じで、そうしたかったというのとはちょっと違うんですよね。主人公があの殺人犯に惹かれていくときに、何か半歩、一歩近づくための階段を用意しようと思ったときに同じように会えない娘がいるということと、故郷が同じで原風景、あの雪景色を共有しているという二点が二人の距離を前半に縮めていくというきっかけになるという構想で描いた共通点ではありました。この映画と前の映画の間に何か辛い出来事があったのかとストレートに聞かれたこともあったんですけど、そんなことはないです。家族を描いているときでもそんなに楽観的に描いている訳ではなかったけど、中心に殺人事件を置いたので、よりその辺りシリアスに見えたのかもしれないですね。いつもこれだけは思っているのは、観終わった後に生きているのが嫌になるような、人間であることが嫌であるような映画だけはつくりたくないなという風に思っているので、そういう考え方自体は今回の作品も変わっていないつもりです。

Q9:監督に質問です。ジャンルがサスペンスでしたが、テンポがゆっくりと流れるのが良かったです。ゆっくりとしたテンポの中に、緊張感を与えるために、音楽や雨など様々な工夫をどのように活用されようとしたのかが気になります。

監督:それは僕の努力というより役者じゃない?役者が良かったからもっているんじゃないですかね?間違いなくそれは役者がいいコラボレーションでお芝居を繰り広げてくれてるから緊張感が持続している。あの接見室の二人のシーンは動きが無いから、座っただけなので最初は緊張感が持たないと思っていた。最初の脚本の段階ではもっと短かったですし、接見室のシーンは五回だった。本読みをしてみたらこの二人が密室にいるだけで、むしろ色んな感情が動くなと思ったんです。登場人物もそうだし、観ている人の感情も。それでどんどん増やしていって、むしろそこを柱にして映画を構成しなおすというのをクランクイン前に出来たというのが大きいかなと思っています。今回は本当に役者さんたちに感謝していますし、撮影、技術、衣装、音楽全てのパートが作品の世界観を十分把握した上で、それぞれがベストの仕事をされたんじゃないかなと思っています。

Q10:是枝監督は、韓国の観客が最も好きな日本の監督といえます。今回の映画は、今までとちょっと違ったテイストの映画ですが、韓国の観客に本作品をどう見て感じて欲しいですか。

監督:いい意味で裏切れていればいいなと思っているので、僕の今までの作品を愛してくれた方たちも観て驚いて面白いと思ってくれたら嬉しいですし、ある種のサスペンスとかスリラーとか謎解きを期待している方に対しても、いい意味で裏切れていると思っているのでより深くこの映画にタッチしてくれればいいなと思っています。あとはやっぱり、自分で映画を撮ろうと思って色んな作品を見直したときに一番参考にしていたのは、実はサスペンスやスリラーではなく『夕陽のガンマン』とか西部劇だったんですよね。男と男が対峙して相手の気持ちを探りながらどちらが先に拳銃を抜くか、そういう作品が観ていて参考になったんですよね。だから男二人の話として観てもらうのが一番いいかなと思っています。実はジョン・ウーさんの『追捕 MANHUNT』の撮影現場に大阪にお邪魔したとき、結構な時間いたんですが、ワンカットもOKが出なかったのでこれは時間をかけて撮っているなと思ったんですが。待っている間に「あなたの映画に出てくる男達はなんであんなにいつも色っぽいんだ?今度男たちの映画を撮るんだけどアドバイスをいただけないか?」という話をモニター脇でしたら、セクシーとは違う色っぽさなんだと思うんですが、男を色っぽく撮るには男を隣に置くんだって言われたんですよ。それは凄く印象に残ったんですよね。確かにジョン・ウーの映画って魅力的な男が隣に男がいるんだよね。それは役所さんと福山さん二人を撮りながら何度か自分の頭に浮かんだ言葉ではありました。

Q11:福山さんに質問です。『そして父になる』に続き是枝監督の作品に出演されていますが、現代の日本社会の家族のあり方を暖かく描いた前作とは違い、今回は、緊張感あふれる法廷サスペンスですが、準備する段階で前作の時との違いを教えてください。

福山さん:はい、是枝監督の作品は、2作しかないですが、凄く役の準備をすることも大切ですが、準備しすぎることも監督は好まれないのではないかと思っていましていかに現場で、準備してきたものと、実際の撮影現場で起こる出来事、その時の感情含めてですが、アジャストしていけるかだと思います。一緒にお芝居する俳優さんとの関係もそうですし、監督が現場で実際に見て感じたこと、思ってたよりこうだったかなということが沢山あると思うのでいかにアジャストしていくか、余白を持ってあまり固めすぎないで現場に入ることをお芝居においては心がけました。監督が思い描く家族というものについては、作品ににじみでてくるものというか、作品の中に最終的にしみこんでいくものがいつもあります。台本に書かれていなかったとしても何かが出てくるものだと感じていますから、監督と重盛の家族について細かく打ち合わせしたことはなかったです。そして結果として仕上がったものを観ると台本には描かれていなかったんですが、重盛の背景だったり父娘の関係だったりを感じることができるような描かれ方になっていたので今回もにじみ出てきたんだろう、しみこんだんだろうなと感じています。

Q12:福山さんに質問です。映画の最初の方は、冷徹な弁護士だったのが、中盤に娘に会ってからは人間的な父親の姿も見せていました。
また役所広司さんとのシーンでは、感情をむき出しにするシーンもありました。冷徹だったり、感情的だったりと様々な感情を表現するのに大変だった部分は何でしょうか?
福山さん:そうですね、前半の、勝ちにこだわるという裁判において、勝つことこそを、自分が自分に課している、プロフェッショナリズムというかプロに徹するというか?そういう人間だという風に前半の台本を読んだ時に思いました。ただ人間はだれしも二面性、もしくは多面的な部分があり、その部分をどう表現するのか?最初の勝ちにこだわるというのは入り口として、台本にも描かれている部分だったのですが、もう片方の、例えば父親としてであるとか、役所さん演じる犯人であろう三隅に感情にゆさぶられていく部分というのは、もちろん台本にはえがかれているのですが、その部分は、余白の部分というか、実際の芝居をやってみて、現場で撮ってみて、監督のディレクションを頂いて、そこで肉付けしていくような作業だったと思います。

Q13: 法廷とは、多くの人が考えているより真実を明らかにする場所でないという感想を持ちました。裁判で勝つためには、真実は何かということより、法廷のルールや言語をいかに理解し、活用するかが勝利に繋がるんだと思いました。

監督:映画を作る時に、弁護士さんたち、今回は現役7人の方に脚本作りに入って頂きまして、実際に模擬接見、模擬裁判を弁護士チーム、検察官チーム、犯人役もやってもらい繰り返し撮影して、それを文字起こしして脚本にしていく作業をやっていました。協力してくださった弁護士が、ごはんを食べながら「法廷って別に真実を明らかにする場所じゃないんですよね」とつぶやいたのがこの映画を書いていく大きなきっかけになりました。「でしたら何をする場所なんですか?」ときいたら、「僕らの立場からすれば利害調整ですね。僕らの立場からすると真実はわからないですからね」、とすごく明快におっしゃられたんですよ。タイムマシーンがあるわけでもないですし、法廷にいる人は誰ひとり殺害の現場にはいないわけです。弁護士も検察官も裁判官も。そんな中で、人間同士で何ができるのか考えていくのはとても怖いなと思ったのと同時に、弁護士の態度としてはすごく誠実だとも思いました。
それで、真実なんてどうせわからないんだと思っていた弁護士が、今回ばかりはそれに手を触れてみたくなるという話にしよういう逆説的なストーリーラインを考えたのが今回の映画です。
真実というのがあるかないかというよりも、あったとしても私たちにはわからないのではないか?むしろわかったと思ってしまう方が怖いのではないか?この映画の着地点は三隅は金のために人を殺してたぶん死刑になっていくのでしょう。明快な答えが出ています。僕らが触れるのは多分そういう答えだけであって、
僕らが触れているそういう鍵括弧つきの真実が、どの程度真実なのかを問うてみたい、そんな趣旨で作っています。

Q14:この世には「真実」というものは存在すると思っていますか。もし存在すると思っていらっしゃるなら、この世で断片的な部分だけ捉えて生きている人たちはその真実を知ることができると思いますか?

福山さん:沢山の人がそうだ、そのとおりだと思ったことが真実という風になるのか、もしくは多くの人がそれは違うと思っていてもその人自身がこれが本当の事なんだ、真実なんだと思ったことが真実なのか?僕は両方ともあると思っています。多くの人が思ったことが真実として脈々とそれが事実として続いていくこともあれば、たった一人の異を唱えたもの、いやこれが本当の真実なんだと。そしてある時にオセロのように、黒が白にひっくり返ることはあると思います。とても個人的な感情であり、その人がどういう立ち位置に立っているかによっても真実は変わってくると思っています。これは映画の話とはちょっとずれてしまうのかもしれませんが、僕が尊敬するあるシンガーソングライターに僕がデビューして間もない頃に質問をしたことがありまして「リアリティ」ってなんですか?リアリティというのが真実というようなニュアンスで僕は訊きました。そのシンガーソングライターは真実を謳うように感じていましたし、いまも感じているんですが、歌において本当のことって何なんですか?と聞きましたら、そうしたらその方はその歌を聴いたとき、聴いた人が本当だと思ったらそれが本当なんだと答えてくれました。歌の中で描かれていることが作りごとだったり、多少演出がはいっていても、それを受け取った側が本当だと思ったら、それはその歌にとって本当のことなんだと答えてくれました。ああ、そういう考え方があるんだなと思いました。ですから最初に言いましたが、真実だと思ったことが真実になっていくというのは、ある一つの真実なのではないかと思っています。

Q15:ジョン・ウー監督や、是枝監督の映画に出演されましたが、今後一緒にやりたい韓国の監督はいますか?

福山さん:前回釜山に呼んで頂いた時、、是枝監督にご紹介頂いたイ・チャンドン監督とお会いしました。恥ずかしいことに監督の作品を見たことがなかったんです、その時は。是枝監督に好きな映画、お奨めの映画はなんですか?という漠然とした質問をしたのですが、イ・チャンドン監督の「オアシス」と「ペパーミント・キャンディー」を教えて頂いた。大変感動しました、その映画をみて。イ・チャンドン監督はもし機会があれば、撮って頂きたいなと思います。他にもたくさん作家さんいらっしゃいますけれども、監督の紹介であるということと、一緒に蟹をたべさせていただいたということで、勝手に親近感を感じておりますので、もし本当に機会があればと思っております。

映画情報どっとこむ ralph 上映前舞台挨拶
 
福山雅治さん、是枝裕和監督が「ましゃ」コールもかかる中、客席から登壇すると、840席のキャパシティが埋まった満席の会場からは割れんばかりの拍手と大歓声が巻き起こりました。圧倒的な盛り上がりを見せる会場に、
福山さん:アニョハセヨ、ありがとうございます、カムサハムニダ、福山雅治です。今日はですね、久しぶりにこの釜山に帰ってきまして、こんなに沢山の方、一階、二階、三階、三階の皆さんありがとうございます。二階の皆さんもありがとうございます。一階の皆さんもありがとうございます。映画楽しみにして下さっていると聞いています。どうぞ楽しんでいってください。

とご挨拶。続いて、
是枝監督:こんばんは、是枝です。新作ごとにこの映画祭に呼んで頂いて、毎年のように韓国のファンの皆様とこういう時間を設けて頂くこと本当に感謝しております。ありがとうございます。そして今日、なかなかチケットが取れなかったとか、昨日の夜から並んだ方がいるとか、いろいろ耳に入ってきているのですけど、来て頂いて本当にありがとうございます。

と韓国のファンへ感謝の気持ちを述べると、会場からは熱い拍手が送られました。

是枝監督は作品について、

是枝監督:4年前に『そして父になる』で福山さんと初めて釜山を訪れまして、次にどんなものを作ろうかと企画のキャッチボールを続けていきながら今夏の作品に辿り着きました。今回は一つの殺人事件をめぐる、弁護士と殺人犯と被害者の家族の話です。これまで私が作ってきたホームドラマとはやや趣が違いますし、ミステリーやサスペンスのジャンルとも、見て頂けばわかると思いますが、違うストーリーの流れを持った作品です。いい意味でみなさんの予想を裏切るようなそんな作品に出来上がっているといいなと思います。上映後また二人で戻ってきますので、ゆっくりお話ししましょう、楽しんでください。

と語り、これから本作を鑑賞する場内からも本作に向けた期待が一層高まる様子も見受けられました。
公式サイト:

http://gaga.ne.jp/sandome/

物語・・・
それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供し、死刑はほぼ確実だった。その弁護を担当することになった、重盛(福山雅治)。裁判をビジネスと割り切る彼は、どうにか無期懲役に持ちこむために調査を始める。 何かが、おかしい。 調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述は会うたびに変わる。動機さえも。なぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?得体のしれない三隅に呑みこまれているのか?弁護に真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から真実を知りたいと願う。やがて、三隅と被害者の娘・咲江(広瀬すず)の接点が明らかになり、新たな事実が浮かび上がる。

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原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
キャスト:福山雅治、役所広司、広瀬すず、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介、市川実日子、橋爪功
配給:東宝・ギャガ
©2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ  
      


ベルギー王国大使館で記者会見!映画『KOKORO』ダルカンタラ監督&國村隼登壇


映画情報どっとこむ ralph 11月4日(土)より劇場公開される映画『KOKORO』の監督、ヴァンニャ・ダルカンタラの来日。

ベルギー大使館にて國村隼とともに記者会見を行いました。本作はベルギー出身のダルカンタラ監督がベルギー・フランス・カナダ・日本の4カ国、3大陸の混成スタッフと共に作り上げたもの。ポスタービジュアル、物語のキーとなる場所には、島根県・隠岐諸島、最南端に位置する知夫村の赤壁が撮影として使用されています。
場所:ベルギー王国大使館
登壇:國村隼、ヴァンニャ・ダルカンタラ監督/ギュンテル・スレーワーゲン駐日ベルギー王国大使

映画情報どっとこむ ralph
國村さん:通常の映画とは違い、大使館でお話しをさせて頂けるのはとても光栄なことです。

ダルカンタラ監督:こうしてプロモーションで日本に戻り、記者会見に臨めることはとても嬉しいです。

そして、今回のホストでもあるギュンテル・スレーワーゲン駐日ベルギー王国大使は

大使:本日ここにゲストを迎えられたことをとても嬉しく思います。京都、ゆうばり国際映画祭でも高く評価をして頂いたと伺っております。ご存知の通り、ヨーロッパは映画産業が盛んです。ベルギーもその一国でございます。同じく映画の歴史があり、映画産業が盛んな日本とこうして一緒に作品を作り上げたことをとても嬉しく思います。

との挨拶からスタート。

映画情報どっとこむ ralph Q:この映画を作ったきっかけは?

監督:10代の頃から日本の文学や映画に影響を受けていました。『荒野の彼方へ(2010年)』で長編監督デビューをして、それを観た方から「この作品は日本の漢字、書道を感じる」と仰っていただきました。日本にはいつか来たいと思っていましたが、それは観光ではなく自分のプロジェクトを持って来たいと思っていました。そんな時、この作品の原作のモデルとなった人物・茂幸雄氏についての本を読みました。実際に自殺防止のパトロールをしていて、命を救っているという方です。とても感動してこの方の話を作品にしたいと思いました。しかし、西洋人の自分に日本人のキャラクターを主人公に話が書けるのか…歪が起きてしまうのではないかと感じてしまいました。そんな時フランス人の作家が実際に茂氏のお話を小説にしている本に出会いました。フランス人の女性の視点で日本を描いているということから、私も「この映画を作ろう!」と思いました。そこから色々な問題が始まりましたが。。

Q: 國村さんの魅力とは?

監督:國村さんは私だけでなく、国内外の監督を魅了する方です。スクリーンで演技を見ていると、ヤクザ役の演技をしているときは恐怖にも似たような感情を覚えます。一方で笑っている時は子供のような笑顔も見ることができます。本作品の中のダイスケはヒーローではないです。“光”と“影”の部分を持ち合わせています。両方の部分を演じられる國村さんは俳優として素晴らしいですし、是非ダイスケを演じて頂きたかったです。私は一緒に仕事をする方には“流れ”、“雰囲気”をとても大切にしています。本作品の主演女優、イザベル・カレさんとお会いした時にも、國村さんにも同じ“流れ”を感じ、とても合っているなと思いましたので、嬉しかったです。

Q: 監督とお会いしてみて

國村さん:初めてお会いしたときから、この人とだったら“モノ”を作れる、この人だから優しい物語を創るんだと思いました。

Q: 全編英語のセリフについては

國村さん:普段英語は聞きますが、話すことはないですかね。今回は全編英語となると、何を言っているのか分からないといけませんので、英語のストレスやアクセントには気をつけました。

Q: 監督は冒頭で、「色々な問題が始まりました」と述べましたが、具体的に問題はなんだったのでしょうか?

監督:ジョークだったのですが(笑)。でも実際は問題=チャレンジだと感じています。まずは資金集めです。こういった映画はハリウッドの大作でもなければ、アクション映画のようにアクションもありません。1年単位で撮影していき、セリフが多い訳でもないので、雰囲気や感情で伝えていく作品です。こういった映画は資金集めで苦労します。そして、4カ国・3大陸を股にかけ(スタッフを集結させ)て撮影したことは今思うと無謀だったのかもしれません。初めて赤壁に行き、「ここで撮影したい!」と思った時は、1年後にキャスト・スタッフ・カメラの機材等を引き連れて戻ってくることを考えていませんでした。しかし撮影に入ると全てはスムーズにいったのです。地元の方々のご協力もあり無事にプロジェクトがマジックの様に仕上がりました。とても素敵なことでした。

映画情報どっとこむ ralph Q: 本作品に出演して日本映画と海外映画の違いを感じることはありましたか?

國村さん:日本の映画も海外の映画も違いはないと思います。人種や言葉の違いは壁にはならないですね。監督の個性が違いになるのだと思います。そういった点では、監督の方法、セリフで伝えるのではなく、画として見せる・伝えるという映画の手法はぴったりと合っていました。

Q: 10代のこと日本の映画や文化に影響を受けたと仰っていましたが、具体的にどういった作品でしょうか?また画で見せる手法も日本から影響を受けたのですか?

監督:日本の文化が全てではなく、自身の経験も大きく影響しています。サイレンスは美しい価値です。居心地が良いです。西洋の文化とは違いますね。日本独特の、焦りを感じさせない心地良さです。本作品でも主人公のアリスとジロウが無言で過ごす場面も心地の良い感じがしました。そこに言葉はいらないと。

Q: どういった方に観て頂きたいですか?

監督:監督は皆、ナイーブな心を持ち、皆に観て貰いたいと思うでしょう。色んな人に観てもらうために世界共通語で作品を撮ったり。しかし、私が心がけたことは西洋の方、日本の観客の方、こういう言い方は可笑しいと思いますが“大人の方”が解って頂けると思います。これはあり得ないなと思うシーンもあるかと思いますが、映画の中のファンタジーとして捉えて頂きたいです。

映画情報どっとこむ ralph Q: 最後にこの映画を御覧になる方へのメッセージをお願いします

國村さん:この作品は、日本という文化にリスペクトを持っています。そこに僕は参加させて頂けてとても光栄です。タイトルも『KOKORO』。心は日本語では抽象的な言葉ではありますが、それをアルファベット表記でタイトルにしている。一目でこの作品を物語っているタイトルだと思います。何気なく思っている私たちの文化が、特別な視点で(海外の方に)作られ、こんな見方もあるんだなと感じて頂ければと思います。そして、ベルギー等に興味を持って頂ける作品ともなっています。

監督:この原作となった本のタイトルは日本語に訳すと『常に鼓動を続ける心臓』です。私はこのタイトルを映画にする時は変えたいと思っていました。翻訳を色々使って調べたら『心』が出てきて、とても合っているなと思いました。オープンなタイトルでとても日本に合っているなと。國村さんが仰ったように「KOKORO」というタイトルはこの作品のシンボルだと思いました。


『KOKORO』

は11月3日(土)よりユーロスペース他全国順次公開です。

公式サイト:
www.kokoro-movie.jp

物語・・・
夫と思春期の子供二人とフランスで暮らすアリスの元に、長い間旅に出ていた弟ナタンが戻ってきた。ナタンは日本で生きる意欲を見つけたと幸せそうに語る。しかしその数日後、彼は突然この世を去ってしまう。弟の死にショックを受けたアリスは、弟を変えた人々、そこにある何かに出会うため、ひとり日本を訪れる。ナタンの残した言葉を頼りに、弟の足跡をたどっていくアリス。そこで彼女は、海辺の村に住む元警察官ダイスケと出逢う。彼は飛び降り自殺をしに村の断崖を訪れる人々を、そっと思いとどまらせているのだった。求めすぎず、静かに傷をいやすことのできるその場所に、アリスはどこか安らぎを感じる。そしてダイスケをはじめとするジロウ、ミドリ、ヒロミ、ハルキら、その村で出会った人々との交流が、静かにアリスの心に変化をもたらしてゆく。


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出演:イザベル・カレ 國村隼 安藤政信 門脇麦 長尾奈奈 葉山奨之 他
監督・脚本:ヴァンニャ・ダルカンタラ
原作:オリヴィエ・アダム「Le cœur régulier」
配給・宣伝:ブースタープロジェクト
2016年/ベルギー・フランス・カナダ/95分/カラー/シネマスコープ/5.1ch   
Ⓒ Need Productions/Blue Monday Productions