第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、国内外の注目を集めた『散歩する侵略者』。
本作は黒沢清監督が劇作家・前川知大率いる劇団「イキウメ」の同名人気舞台を映画化。 数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくるという大胆なアイディアをもとに誰も見たことがない新たなエンターテインメントが誕生しました。 この度、9月9日(土)の全国公開を記念し、特別試写会イベントが行われ、黒沢清監督と劇中では侵略者としてアクションを披露した恒松祐里が登壇しました 映画『散歩する侵略者』特別試写会イベント |
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250名の募集に1万2千組みの応募が殺到したプレミアムなチケットを手にしたお客様の前に黒沢監督と恒松祐里さんが登場!
黒沢監督:恒松祐里さんと一緒に壇上に立てるのは夢のようです。現場で一番歳と一番の若手の二人のトークをお楽しみください。 互いの印象を聞かれると 恒松さん:独特な雰囲気の不気味な作品を撮られる方なのでドキドキしていたのですが、お会いしたら紳士で素敵で安心して撮影が出来ました。でも不思議な方なんです。 黒沢監督:この若さでここまで芝居ができる女優がいるんだと驚きました。彼女はとんでもない存在であるのに当たり前に演じてるんですね。40代ぐらいでできる芝居が10代で演じられる天才です。 と、熱めにべた褒めの黒沢監督。監督作品の常連になる予感がします。 恒松さん:このような役は初めてで・・・アクション練習の時に監督に笑いながらアクションして!楽しんで人間を倒してくださいと。ポジティブでなんにでも興味をもっているように演じて欲しいと言われて演じました。 と、監督の出した演出に見事にこたえています。あの無邪気で無垢なものの怖さは監督の言う天才ならではか。ただ、あの無邪気さは演技なんだ!とMCが感心すると恒松さんは少し不服そうに 恒松さん:本当に無邪気なんです! 黒沢監督:全部お芝居ですね。 と、ニコニコの黒沢監督。撮影の苦労ポイントは 黒沢監督:全てが初めての内容で、ジャンルも、俳優も初めての方ばかりでしたし、侵略者という人たちがルールにのっとって 変なことをしているんだけど、ザックリ感に神経を使いました。 恒松さん:ざっくり演じました。 おそらく、映画を見終わるとあーとわかるこのザックリの意味。 |
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アクションシーンに関しては 恒松さん:格好良いシーンが沢山あると思います。私も格好良く撮ってもらってます。今回アクションは初だったので、苦労したんですけど・・それよりも練習時にできた痣を本番までに治すのが一番大変でした。 と、驚きの痣の治し方(割愛)とともに話されていました。 キャストの皆さんとの思い出を聞かれ 恒松さん:長谷川さんはかっこいい色気のある大人で・・・・高杉さんとかっこいいねって。 松田さんとはあまり一緒の時間がなかったそうですが、侵略者の話をしていたそうで、謝られたと。 監督は演出に関して 監督:正直全然、侵略者わからないのでお任せしました。でも凄いですよね。俳優って、別の人間を演じられる。ほとんど侵略者みたいですよね。 恒松さん:人間だれしも演じてることあると思うんですよ。概念が重要な映画で、概念の中に縛られているんだなと思いましたし、それが人間なんだと、“演じ”ました。 最後に 黒沢監督:散歩する侵略者と言うタイトルから・・ある部分は想像通りで、ある部分は全く違うものに。戸惑われるかもしれません。最後まで付き合っていただければ鮮明な答えが見つかると思います。 |
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「なるほど。それ、もらうよ」彼らは、私たちの大切な《概念》を奪っていく。
数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。 『散歩する侵略者』 公式サイト: |
監督:黒沢 清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
脚本:田中幸子 黒沢 清
音楽:林 祐介
出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里 前田敦子 満島真之介 児嶋一哉 光石研
東出昌大 小泉今日子 笹野高史 長谷川博己
製作:『散歩する侵略者』製作委員会
配給:松竹 日活
(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会