『パトリオット・デイ』は、2013年4月15日に起こった、ボストンマラソン爆弾テロ事件の、犯人特定から逮捕までの驚くべき事件の裏側を描いた実録サスペンスドラマ。ボストン警察、FBIはもちろん、ボストンのごく普通の市民ら“知られざる英雄たち”が全員一丸となってテロリストに立ち向かい、わずか102時間という短期間での犯人逮捕にいたるまでを描いた感動作です。
この度、6月9日(金)日本公開を前に、ジャーナリストの池上彰さんと、ボストンに留学経験のある関根麻里さんが登壇してイベントが行われました。 『パトリオット・デイ』イベント |
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映画を観た感想を聞かれ 池上さん:事件そのものが印象的でしたから、観ているとそうだったなと思いました。なるほどこうやって犯人を割り出したのか!と・・・興味深かったです。 ボストンに留学経験のある関根さんは ここから、知っていると本作がよくわかるテロ講座に。 池上さん:今回マンチェスターでコンサートから出てくる人の中で自爆テロがおきました。これが警備の盲点。入るところは厳重でも、出た後は警備がなかった。テロ対策関係者は深刻に受け止めています。 との解説に、うなずく関根さん。 |
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本作は色々な制服が違う警察が出てくるので、その辺りを解説。 池上さん:アメリカは自治体警察。今回もボストン市警に、小さな町のウォータータウン警察、MIT警察、そしてFBIが出ています。 関根さん:映画によく出てくるやつですね。FBIと地元の警察がもめるのはアメリカ映画のあるあるですよね?FBIはえらいんですか? 池上:FBIは スーツに白シャツにネクタイ、 連邦セーフのエリートですから。各自治警察の地域から外れると捜査できなくなるので、FBIが全体を捜査するんですね。後はテロや連邦法に触れる場合にも捜査します。 実は、日本でも戦後すぐ自治体警察と国家警察にアメリカが分けたそう。しかしながら、日本じゃ狭すぎて、すぐ次の街になるので逃げられてしまうので、戦後しばらくして今の県警方式になったそう。 |
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そして突然、池上さんは題名のパトリオットデイ(愛国者の日)を関根さんに英語風にペイトリオッディ(米発音:péɪtriət déɪ)と発音してもらうと・・・。
由来を紹介。愛国者の日は、4月の第3月曜日。これはボストン周辺でイギリスからの独立戦争の行われ、小規模な勝利した日だから。とのことで地域だけの休日だと話されました。 ボストンストロングをスローガンに市民が団結することに関し聞かれると、 関根さん:テロの翌年も同じ日にやるぞと、私たちは強いんだ!ボストン・ストロングと、 毎年やってるんですね。市民の団結が力になっているんです。 と回答。ここでまたもや、池上さんが関根さんにレッドソックス(米発音:réd sɑ́ks)も発音をおねだり。 池上さん:これが伏線です。映画で確認してください! と、これから観る観客に期待感をあおります。 まだまだ話したりない池上さんは、フォトセッション時にマイクをもらい、この事件の時に警察がツイッターで市民に情報を呼び掛け、発信していた事を語り始め。CNNではボストン警察によると放送していたことや、ニュースの在り方、伝え方が変わった事件でもあったと締めました。 |
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映画『パトリオット・デイ』 原題:PATRIOTS DAY 6月9日(金)、TOHOシネマズ スカラ座他にて全国公開! 物語・・・ 到着したFBIのリック(ケヴィン・ベーコン)は現場を見ると「これはテロだ」と断言。 やがて監視カメラに映る不審な“黒い帽子の男”と“白い帽子の男”が容疑者として浮上する。彼らの犯行と思われる市民の拉致事件と市街での銃撃戦まで勃発、知事は異例の措置で街を完全に封鎖する。 |
出演:マーク・ウォールバーグ、ケヴィン・ベーコン、ジョン・グッドマン、J・K・シモンズ、ミシェル・モナハン
監督・脚本:ピーター・バーグ
2016年/アメリカ/カラー/シネスコ/5.1ch/2時間13分/日本語字幕:松崎広幸 PG12