『シドニアの騎士』弐瓶勉氏のデビュー作『BLAME!』。
20年の年月を経てついに映像化された劇場アニメ『BLAME!』が、5月20日(土)より2週間限定で全国公開となります。 この度、 劇場アニメ『BLAME!』の試写会が5月12日(金)に開催。『シドニアの騎士』に続いて弐瓶作品のアニメ化を手掛けるスタジオ、ポリゴン・ピクチュアズ取締役の守屋秀樹と、世界最大規模の映像配信サービスNetflixのコンテンツ・ディレクターを務めるジュリアン・ライハンによるトークセッションが行われました。5月20日より劇場、そしてNetflixで全世界に向けて同時公開されるアニメ『BLAME!』の作品の魅力や、世界同時公開への挑戦について語るトークイベントとなりました。 「劇場かー!? Netflixかー!?鑑賞スタイルを選べる映画『BLAME!』」 日程:5月12日(土) |
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―まずはNetflixの概要を教えてください。
ライハン:Netflixは1997年にシリコンバレーで設立された企業で、2004年より映画やTVシリーズを中心に、インターネットテレビと呼ばれる動画配信サービスを始めました。現在は、中国、北朝鮮、クリミア、シリアを除く全世界190以上の国々でサービスを展開し、会員数は1億人を達成しています。 ―そもそもこの企画はどのように生まれたのですか。 守屋:ポリゴン・ピクチュアズで以前制作したアニメ『シドニアの騎士』の企画当初は、Netflixはまだ50カ国規模での展開でしたが、アメリカでの勢いがすごいと評判を聞いていました。当社が『トロン:ライジング』や『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』など、アメリカ向けの作品を作っていたこともあり、先方の担当が評価くださって、日本でのTV放送前に『シドニアの騎士』や『亜人』といったタイトルの配信が決定しました。その繋がりがあり、今回、『BLAME!』が制作されました。Netflixのサポートがなければ実現できなかった企画です。 ―企画の段階から話が来ていたということですか。 ライハン:ポリゴン・ピクチュアズは、作品のクオリティが素晴らしく、海外を視野に入れたグローバルなビジョンを持ったスタジオで、Netflixのコンセプトとの親和性の高さを感じています。我々は、企画の段階から参加してトップクリエーターたちと一緒に作り上げるスタイルを大事に思っています。視聴者には、SFファン、アクションファンやアニメファンも多いので、『シドニアの騎士』に続いて、ポリゴン・ピクチュアズとともに、さらに進化した形の作品としてお届けできたらと思いました。日本初のNetflixオリジナル映画として挑戦したのが、この『BLAME!』です。原作も素晴らしく、この作品は全世界に通用すると思いました。 ―劇場公開と配信を同時でスタートします。なぜこの挑戦を選んだのでしょうか。 守屋:Netflixはもちろんですが、日本の劇場でも、多くの方々に観て頂きたいと思っており、今回、新しい形で作品を公開することにしました。プロモーション面でも、両社で協力し合い、作品の知名度を上げることができたと思います。 ―『BLAME!』の作品の魅力について教えてください。 ライハン:『BLAME!』は、コンセプト性の高いストーリーが、SFやアニメファンに響くと感じました。ご覧いただくと分かると思いますが、映像のクオリティも素晴らしいですし、高画質のHDRでの視聴にも向いていて、くっきりと色の違いを楽しむことができます。 守屋:『シドニアの騎士』の頃に比べて、技術的にも進化しています。キャラクターに色々な光を当てる技術を開発し、画面もシネスコサイズで制作しているので、より深く世界観に没入できるようになっています。 |
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―アヌシー国際アニメーション映画祭での特別上映についてはいかがでしょうか。
守屋:特別上映ではあるのですが、もちろん審査があり、英語字幕版を制作して審査に間に合わせました。特別上映が決まり、スタッフ一同とても喜んでいます。ヨーロッパを中心とした世界中に、『シドニアの騎士』や『BLAME!』の弐瓶先生の原作ファンが多いことも決め手の一つになったのではないかと思っています。 ライハン:冒頭のシーンからアクションが始まり、視聴者の心を掴み、最後まで引っ張っていくような作品なので、多くの人が物語に入りやすく、幅広く見られる作品だと思います。映画祭での特別上映が決定してから、各国から反応がありました。今後、公開してからの世界中の反応が楽しみです。 ―日本のアニメの魅力とは? ライハン:日本の文化にも紐づいており、日本が誇れるコンテンツの表現方法だと思います。無限に色々なストーリーを想像して、それを形にできることがアニメの魅力ですが、特に日本のセルルックのアニメは、表現が美しく芸術的な魅力があります。また、クリエイターの話を伺うと、とても画期的で、これまで想像したことが無いようなアイディアに出会うことがあり、それがとても面白いと感じています。 守屋:日本は、宗教や表現の規制に縛られることが少ないですし、コミックや漫画雑誌がこれだけ多い国も珍しいと思います。海外の方々には、発想が柔軟だと言われることが多いですね。 ―今後の展望についてお聞かせください。 守屋:Netflixさんにはアニメファンを一緒に盛り上げようとずっと言ってきて、今回、プロモーションを含めてそれが実現できました。今後も一緒に力を合わせて頑張っていきたいと思っています。また、ポリゴン・ピクチュアズとしては、“世界が驚くような作品”を常に意識しながら、映像的にも進化していきたいと思っています。 |
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LINE LIVE、ニコニコ生放送にて、映画「BLAME!」初日上映前舞台挨拶の生中継配信決定! 5月20日(土)の公開初日に豪華キャストとスタッフが登壇する初日舞台挨拶について、LINE LIVE、およびニコニコ生放送で生中継の配信が決定しました!キャスト&スタッフ陣が語るアニメ『BLAME!』の見どころや、公開初日を迎えての感想など、劇場と同時中継でお楽しみいただけます。 登壇者:櫻井孝宏(霧亥役)、早見沙織(サナカン役)、洲崎綾(タエ役)、瀬下寛之(監督)、吉平“Tady”直弘(副監督)(予定) LINE LIVE 実施概要 ニコニコ生放送 実施概要 |
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劇場アニメ『BLAME!』
連載から20年。今なお世界中のクリエイターを魅了し続ける 鬼才・弐瓶勉の原点―― ストーリー テクノロジーが暴走した未来。 |
キャスト
霧亥::櫻井孝宏/シボ:花澤香菜/づる:雨宮天
おやっさん:山路和弘/捨造:宮野真守
タエ:洲崎綾/フサタ:島﨑信長/アツジ:梶裕貴
統治局:豊崎愛生/サナカン:早見沙織
スタッフ
原作:弐瓶勉『BLAME!』(講談社「アフタヌーン」所載)
総監修:弐瓶勉
監督:瀬下寛之
副監督/CGスーパーバイザー:吉平”Tady”直弘
脚本:村井さだゆき
プロダクションデザイナー:田中直哉
キャラクターデザイナー:森山佑樹