高橋ヨシキ&松江哲明監督『ノー・エスケープ 自由への国境』トークイベント

投稿日2017/04/25

映画情報どっとこむ ralph 5月5日(金)より全国公開となります『ノー・エスケープ 自由への国境』。

その公開に先駆け4月24日(月)に映画ライター:高橋ヨシキと、ドキュメンタリー映画監督:松江哲明をゲストにトークイベントが行われました!

『ノー・エスケープ 自由への国境』トークイベント

日時:4月24日(月)
登壇:高橋ヨシキ(映画ライター) & 松江哲明(ドキュメンタリー映画監督)

映画情報どっとこむ ralph 高橋さん:この作品は、ゾンビや宇宙人という存在を使わずに、現代のアメリカに象徴される問題をホラー映画化しようとした。

と本作を評すると

松江監督:『ゼロ・グラビティ』を手がけた親子だからこそ生み出せるサバイバル映画。不条理な恐怖を自然の視点で俯瞰している作品。

とイベント開始。

高橋さん:実は最近僕、病気にかかってまして。どんな映画を観ていても、どんどん自分好みのラストを期待してしまうっていう大変な病気に。

と告白。本作に対して2人が口を揃えて言うのは、「まさにタイムリーなネタ」という事。日本人にとっては想像もできな い国境の話でありながら、“アメリカ=メキシコ国境に壁を作る”というトランプ大統領令により、一転全世界注目の場所に。

松江監督は:最近のメキシコ映画界の監督たちは、アルフォンソ・キュアロンもアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥもそうですけど、(過剰な表現をせず)抑制している。その抑制している映像がアメリカや世界で受けていて、賞も取りやすい。

と最近の映画傾向を分析。 続けて

高橋さん:過剰にしないというのが流行っているよね。『ゼロ・グラビティ』のコンセプトを若いホナス・キュアロンが考えたというのも納得ができます。

とコメント。また松江監督は本作について

松江監督:品の良さを感じました。88分という尺に収めておきながらも、今の時代とリンクした要素を入
れ込んでいるじゃないですか。さらにその問題について考える余地を与えてくれている。

と語りました。

映画情報どっとこむ ralph 高橋さん:前半のサム(ジェフリー・ディーン・モーガン)がバンバン撃つシーンはすごく良かった。ああいうことをやって いる人は実際に今アメリカにいるからね。勝手に国境を警備している自警団の人たちは“誰かがやらなきゃダメだろう“と謎の正義感を持っているから恐ろしい。

とコメント。実際に今、起きているかもしれないリアルさが描かれていると強調した。

また高橋さんは本作を“人間狩り映画”と評し、

高橋さん:追う者と追われる者がいたらその映画は人間狩り映画!つまり世の中の9割9分 の映画は人間狩りの映画なんですよ! まあ僕が観る映画がそういう映画ばっかりなだけですけど

と会場を沸かしました。すると

松江監督:『美女と野獣』もそうですもんね!あ、あれは野獣狩りか(笑)まぁ元は 人間ですからね。広く言えば人間狩り映画か。あれは“たいまつ狩り”!『フランケンシュタイン』のように、愚かな村人たちがたいまつを持ってバケモノを狩る、というジャンル

とこれまた独自な解釈を展開。

松江監督:なぜこんなに 人間狩りが面白くて響くかというとシンプルだから。例えば鬼ごっこは、鬼も逃げる方もどっちも楽しいじゃないですか。そ れって人間の本質的な部分で面白いと感じるんですよ。この映画は追う・追われるというシンプルな構造がすごくよかった。」

と語りました。

高橋さん:この作品は、メタファーを持ち込んでいない点が良い。”人生とは不法入国のようなものだ”とかそんな説教く さくないのが良いね。(笑)例えばアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とかはすぐにメタファーを持ってくる!一つ 一つのシーンに意味があるんですよ、みたいな。スゴイ難しい映画になっちゃうんだよね、そうすると。それに比べてキュアロ ン親子はさっぱりしているから良い!

とキュアロン親子映画の特色を述べた。

松江監督:メタファーだらけの映画を観ると不安にさせられますよね。観ながら俺ってバカなのかなって思っちゃう。(笑)

とコメントし会場は笑いに包まれた。

映画情報どっとこむ ralph タイトルの出し方に関しては・・・

松江監督:今は最後にバーン!とタイトル出る映画が多い。タイトルを最後に出す映画はずるいと思ってるんですよ。でも自分の作品でもやっちゃうんですよ!最初と最後にタイトルを出しちゃう。あれカッコイイんですよ(笑)

と照れ臭そうに語った。この発言について

高橋さん:最初にタイトル出してくれないと、スクリーン間違えてても気づかないじゃんね。最後にバーン!とタイトルが出ていいのは『ロボコップ』だけだよ

とコメントし、最後まで会場を笑いに誘い、和やかな雰囲気のままイベントは終了した。


映画『ノー・エスケープ 自由への国境』
原題:DESIERTO

desierto.asmik-ace.co.jp

物語・・・

正体不明の襲撃者 。 水なし 、 武器なし 、 逃げ場なし 。 希望はあるか— 。

メキシコ=アメリカ間の砂漠の国境。不法入国を試みるモイセスと15人の移民たち。
突如襲いかかる銃弾。襲撃者は正体不明。
摂氏50℃。水なし。武器なし。通信手段なし。“自由の国”を目指す命懸けの逃走劇が今、始まる。

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監督:ホナス・キュアロン(『ゼロ・グラビティ』共同脚本)
プロデューサー:アルフォンソ・キュアロン(『ゼロ・グラビティ』監督)
脚本:ホナス・キュアロン、マテオ・ガルシア
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル(『バベル』)ジェフリー・ディーン・モーガン(「ウォーキング・デッド」シリーズ)

2015年/メキシコ=フランス/88分/ヴィスタサイズ/5.1chサラウンド
字幕翻訳:松浦美奈 
サウンドトラック盤:ランブリング・レコーズ 
配給:アスミック・エース  
©2016 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
<PG12>  
   
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