森達也監督と松江哲明監督が語る制約がある面白さ『人生タクシー』公開初日イベントで

投稿日2017/04/15

映画情報どっとこむ ralph 映画を愛する人、ものづくりに関わる人、そして壁に立ち向かうすべての人々に贈る、奇跡の人生讃歌!『人生タクシー』が公開に。

政府への反体制的な活動を理由に、2010年より“20年間の映画監督禁止令”を受けながらも、監督自身がタクシー運転手に扮して、厳しい情報統制下にあるテヘランの街に暮らす乗客達の人生模様を描き出し、2015年ベルリン国際映画祭で審査員長のダーレン・アロノフスキー監督から、「この作品は映画へのラブレターだ」と称賛され、金熊賞及び国際映画批評家連盟賞をダブルで受賞した他、海外の映画祭でも映画祭でも大絶賛!決して諦めない勇気と軽やかに笑い飛ばすユーモアに満ち溢れた、映画史に残る、心揺さぶる新たな傑作がここに誕生。

そして、公開初日を記念し、日本を代表するドキュメンタリー作家の森達也監督と松江哲明監督がインスパイアされて制作した短編映画上映!そして本作の魅力を語るトークショーを行ないました!


日時:4/15(土)
場所:新宿武蔵野館
登壇:森達也(映画監督)松江哲明(ドキュメンタリー監督)

映画情報どっとこむ ralph 人生タクシーを見終えた直後に、森監督、松江監督が製作した短編を上映。映画を撮ってはいけない世界の監督は・・。というお題のもと。

森達也監督「映画を撮ることを禁じられた映画監督の映画のような映像」

松江哲明監督「ちいさな宝物 Ein Kleiner Schatz」

森監督は映画が撮れないことに抗う監督はどうするのかという作品。松江監督は、自分の子供を撮影する・・愛が見える作品。

切り口は全く違うものに。(今回の短編は来週から人生タクシーと同時上映となるそうなので、気になる方は足を運んでみてください。)

映画情報どっとこむ ralph 人生タクシーについて、


森監督:誰が良い人なのか?スーツを着ている人?髭を?そういう問答が繰り返されていきます。映画でもこれはOKこちらはダメと言われている、パナヒの思いが入ってますよね。

と、話す森監督に

松江監督:ミニマムな作りが批判になってる。そういう手法でも見せるのは僕も意識してやっています。

と、語る松江監督。

森監督:イランですからね。。僕らはフェイクドキュメンタリー的なものを試したりしているけども、彼らはずっと前からやってる。筋金入り。映画撮るな!って言われたら逆手にとって撮る。

松江監督:この映画は見る人によってはドキュメンタリーに見えます。枷があるからこそドキュメンタリーよりドキュメンタリーになっていますよね。枷を作ることで自由が見えてくる。そういう映画好きなんですよ。

と、自分も同じような思いで撮っていると話す松江監督。それを受け

森監督:友人のTVでドキュメンタリー撮ってるプロデューサーに、なぜ映画を撮らないのか聞いたら、TV的な「制約がある」そこを乗り越えるのが楽しいと。多少は制約あった方がドキュメンタリーとかは面白くなる。中国とか、ミヤンマーとか・・・。さすがに北朝鮮はね、撮れないけれど。・・・これから日本ドキュメンタリー面白くなると思いますよ。
と言うブラックな話に会場には笑いが・・・流石はこの映画の初日に来るお客さんたち。最近TV仕事が増えてる松江監督は、

松江監督:TVは不自由が明確。ルールが明確なので、ぎりぎりを責められる。逆に自由なはずの映画が、いま不自由だなと感じてます。多くの人に届けなければと・・キャストや音楽とか・・・ね。

森監督:ルールはないはずなのに・・流行り言葉だと、「忖度」してしまうんですよね。

と要約する森監督に、

松江監督:国自体がギャグっぽくなっていて、北朝鮮に気を付けろ!と言っていた首相が、お花見しているニュースが流れる。・・面白いですよね。カメラの力ってあると思います。この映画からパナヒ監督はなぜ映画を撮るのだろうということにも気づかせてくれて「日本でも・・・あることですよね。」と、忘れてはいけないなと。


映画情報どっとこむ ralph 最後に・・・

松江監督:社会が滑稽だったり窮屈なことに意識の向いていない人たちに届けたいなと思っています。ふざけた形で創作を色々考えて続けていきたいなと思っています。

森監督:頭の中を検閲するような社会に・・表現がこれから大事になると思います。

とイベントを締めました!

『人生タクシー』

4月15日(土)新宿武蔵野館他、感動のロードショー中!!



タクシー運転手に扮したパナヒ監督が、厳しい情報統制下にあるテヘランの街に暮らす様々な乗客達の模様をリアルにそしてユーモアたっぷりに描いています。タクシーのダッシュボードに置かれたカメラを通して、個性豊かな乗客達が繰り広げる悲喜こもごもの人生、そして知られざるイラン社会の核心が見えてくる。

<テヘランの街で監督が出会った人々>

・死刑制度について議論する路上強盗と教師
・一儲けを企む海賊版レンタルビデオ業者
・交通事故に遭った夫と泣き叫ぶ妻
・映画の題材に悩む監督志望の大学生
・金魚鉢を手に急ぐ二人の老婆
・国内で上映可能な映画を撮影する小学生の姪
・強盗に襲われた裕福な幼なじみ
・政府から停職処分を受けた弁護士 など


http://jinsei-taxi.jp
twitter:@jinseitaxi
instagram:jinseitaxi

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監督・出演:ジャファル・パナヒ

『白い風船』(1995年カンヌ国際映画祭カメラ・ドール受賞)
『チャドルと生きる』(2000年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞)
『オフサイド・ガールズ』(2006年ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員特別賞)受賞)
『これは映画ではない』(2011年カンヌ国際映画祭キャロッス・ドール受賞)

2015年/イラン/82分/ビスタ(16:9)/5.1ch/原題:TAXI
配給:シンカ
提供:東宝東和
協力:バップ
(C)2015 Jafar Panahi Productions
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