クロード・ルルーシュとフランシス・レイ。 大人の男と女の恋愛模様“最終章”。 まさにフランス映画のエスプリが詰まった会話と、あふれる旅情が奏でる“愛の前奏曲” 『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』 が、9/3(土)より公開となります。 その公開に先駆けて8月24日(水)に試写会が行われ、上映後に漫画家でコラムニストの辛酸なめこさんトークイベントを行いました。 アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲 試写会舞台挨拶 |
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上映後、拍手で迎えられた辛酸なめ子さん。本作の感想を 辛酸さん:フランス人の恋愛ポテンシャルの高さ、ありあまる積極性に驚かされました。 と一言。5回の結婚、現在も恋人と同棲中で「生涯恋愛現役」を公言するクロード・ルルーシュ監督については、 辛酸さん:主人公の音楽家のアントワーヌは、すごいフェロモンを振りまきながら、女性にちょっとだらしなく、ただ才能があるから許されるという、プレイボーイ的な姿で、監督自身の姿を投影したような人物だと思う。 と指摘、見終わった観客からは笑いが起こる場面も。そして話題は、劇中の見どころでもあるファッションにおよび、 辛酸さん:インドのファッションも魅力的だが、一番印象的なのは主人公のアンナとアントワーヌが、二人ともトレンチコートを着ている場面で、すれ違うシーンがトレンディドラマのような画になっていたシーン!日本と同じようにフランスでも、トレンチコートは『トレンディ』な衣裳なのかと感じました。 と語り、 辛酸さん:すれちがったり、ばったり再会したりと、全体的にトレンディ要素が多く、日本のトレンディドラマ好きも楽しめる、インドを舞台にしたトレンディ映画だと思います。 と評し、本作とトレンディドラマの共通点を語った。また、旅先での出会いを描いた本作、舞台になったインドに辛酸さんが渡った際の経験として、 辛酸さん:旅の疲れで、アントワーヌのように頭が痛くなったことがあり、その時に現地で聖者が集まるイベントに参加して、色々な病をマッサージで癒している修行層に出会いました。で、実際にマッサージ受けて頭痛を治してもらった事があって、その時に、この人を日本に連れて帰りたいと思いました。 と語り、旅先での出会いに思いを馳せる一幕もあった。 |
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そんな辛酸さんの元に、男と女の恋愛模様“最終章”である本作にちなみ、恋愛相談が届き、その質問に答えることに。
『結婚している人を好きになり、幸せになってほしい気持ちと奪ってやりたいという気持ちに、毎日引き裂かれそうになっています。この気持ちを落ち着かせる方法はありますか?』 という質問に対して、 辛酸さん:花や動物などいろいろエキス抽出したものエッセンスの一種に、電気クラゲのエッセンスというものがあり、それを飲むと、人間関係が整理され、自分の中からいらない人から消えていく効果がある。電気クラゲのエッセンスを飲んで、自分の中の人間関係を整理してみるのもいいと思います。 と、驚きの人間関係断捨離法を解答として提示し、場内を沸かせた。 終わりには、本作について 辛酸さん:恋愛や男女の相性について考えさせられる映画で、会話が合わなかったり、波長が違う、アンナとアントワーヌという2人が、この恋愛の後にどうなっていくのか?とても気になり、まだ物語は終わっていないと感じた。人生においてもハッピーエンドがないように、この2人の物語もまだまだ続いていくのだろう。 という余韻に浸りながら会場を後にした。 映画『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』 9月3日よりBunkamuraル・シネマほか全国ロードショーです。 |
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物語・・・・ ニューデリー~ムンバイ~ケーララへの2日間の旅。 映画音楽家のアントワーヌ(ジャン・デュジャルダン)は、自分が作曲してきた映画の主人公のように、飄々とユーモアにあふれた人生を謳歌していた。そんな折、ボリウッド版『ロミオとジュリエット』作品の製作のためにインドを訪れた彼は、フランス大使の妻アンナ(エルザ・ジルベルスタイン)と出会う。愛する夫との間に子供を授かりたいと願う彼女は伝説の聖母アンマに会うためにインド南部の村まで旅に出ると言う。多忙なアントワーヌもしばしの休養を求めて、アンナを追って2日間の旅に出かけることを決めた。 |
監督・原案・脚本:クロード・ルルーシュ
脚本協力:ヴァレリー・ペラン
音楽:フランシス・レイ (『男と女』『愛と哀しみのボレロ』)
出演:ジャン・デュジャルダン、エルザ・ジルベルスタイン、クリストファー・ランバート、アリス・ポル
2015年/フランス/シネスコ/5.1ch デジタル/114分
字幕翻訳:松浦美奈
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
配給:ファントム・フィルム
© 2015 Les Films 13 – Davis Films – JD Prod – France 2 Cinéma