PANTA・佐藤寿保監督ぶっちゃけトーク!「華魂 幻影」イベント


映画情報どっとこむ TJ 日本のスプラッター映画の草分けでピンク四天王=佐藤寿保監督が、大西信満を主演に迎えた最新作「華魂 幻影」。
1左から佐藤寿保監督、PANTA
現在新宿ケイズシネマで絶賛ヤバヤバ公開中です。

ミュージシャンのPANTAさん(「頭脳警察」)と佐藤寿保監督のトークイベントが行われました。末井昭さんの『素敵なダイナマイトスキャンダル』や昨今の不倫の話、”ピンク映画”という名前の由来やAVとロマンポルノの話まで飛び出しました。


「華魂 幻影」トークイベント
日付:5月16日(月)
場所:新宿ケイズシネマ
登壇者:PANTA(「頭脳警察」)・佐藤寿保監督

映画情報どっとこむ TJ “華魂”とは、俗世の欲望の象徴であり、この花が咲くところでは、人間は欲望の箍が外れて理性が崩壊する。本作は、映画愛に満ちた支配人やスタッフ、そして、個性的な客たちによって支えられてきた映画館の閉鎖が決まり、映画館に欲望の象徴“華魂”が暴走する話・・・・アナーキーなSFホラーパンクエロ。色々詰まっている作品。
3左から佐藤寿保監督、PANTA
佐藤監督:今日PANTAさんをお呼びしたのは、今日冒頭で特報が流れた『眼球の夢』という僕の次回作で重要な役で出て頂いたということもあるのですが、『華魂 幻影』と『眼球の夢』はある部分根底は同じなんですけれど、肌合いが違うので、どういう感想か個人的に聞きたかったんです。

PANTA:まず大前提として、佐藤監督からオファーがあった時に、『華魂 幻影』の三上寛の役じゃなくてよかったなと。(笑)

佐藤監督:まさに音楽的には、『華魂 幻影』は三上寛的な映画なんだけれど、『眼球の夢』はPANTAさん的映画かなと自分では思っているというのがあるんです。

PANTA:皆さん素晴らしいです!ぶっとんだ演技をしていますね!三上寛も、ああいう人間なんじゃないかって、まあそうなんですけど。すごく上手くてですね、あれをやれと言われたらできないですけれど。それと、昔『世にも怪奇な物語』という映画がありまして、エスカレーターの少女が出てくるんですよ。エスカレーターの上にいるパッツンの少女は、世の中で一番怖いんです、俺。

華魂 幻影佐藤監督:『華魂 幻影』の謎の少女も?

PANTA:全くそうですね。そんな感じですね。にこっと上目遣いで見られた日には鳥肌ゾゾゾゾゾですよ。世の中で一番怖いもの。

佐藤監督:“見たくはないんだけれど、ちょっと覗き見的な感性”って俺もガキの頃からあったね。

映画情報どっとこむ TJ PANTA:ジャック・ニコルソンの『シャイニング』のイメージもある。最初ホラーかなと思って、あれ違うのかなと思って、最後まで見るとやっぱりホラーだったという印象で、とっても楽しみました!あと全編を通して『華魂』とは何なんだろうなとね。モラルが崩壊する一点の集中したところなのかなと思ったりもするんですけれど。モラルはまだまだ崩壊させられるところいっぱいあるよね、という。

佐藤監督:“THIS IS 日本映画”をやりたくて、上辺だけの今のご時世に対して、映画というのは非日常というところがあるんで、楽しんでもらいたいなという。

PANTA:こういう映画なんだけれど、佐藤監督は映像に関してものすごい細かいところにこだわるじゃないですか。めちゃくちゃキレイじゃないですか。最後の(劇中映画の川瀬陽太さんと愛奏さんの)爆発のシーンで、ふっと末井さんのことが浮かんだり。

佐藤監督:あっ初めてトークイベントのゲストの方で末井昭さんについて触れて下さいました。白夜書房で『写真書房』の編集をやっていた末井昭さんのことです。『素敵なダイナマイトスキャンダル』ですよね。

2左から佐藤寿保監督、PANTA
PANTA:岡山の方で、彼がある日小学校から帰ってくると、人だかりがあって、何があったのかと思ったら、自分の母親と隣の青年がダイナマイトで心中したというね。

佐藤監督:そうなんですよね。愛の事件というか。今の不倫どころじゃなくしてね、不倫なんて日常茶飯事でしたからね。関係性ではなくしての、年齢差を超えたところの隣近所の愛の結晶みたいな。ゴダールの『気狂いピエロ』のベルモンドが一人で、というよりも、末井昭さんの『素敵なダイナマイトスキャンダル』の影響があって、ダイナマイト心中という題材はピンク映画の時からやっているんですよ。でも死ぬに死ねない、みたいな。映画の中では死んでないじゃないですか。

映画情報どっとこむ TJ PANTA:レイプシーンのところもそうですけれど、レンズを構えていて、助けるべきなのか、それを映すべきなのか、それで興奮する奴もいるわけですよね。現実の方がもっと残虐な事件が今いっぱい起きていますから、これは想像の世界で、妄想の世界ですよね。

佐藤監督:まさしく映画って妄想なんです。そういった美的感覚というか。映画館というのは老若男女が集まる場所で、ダイレクトに映像と棘のあるキャッチボールをしてもらいたいなと思って。

PANTA:妙にリアルで、妙に妄想で、閉館される映画館の中で官能的なモラルの崩壊かもしれませんけれど、それを映像にすればこうなるかなというね。

佐藤監督:昔ながらに持っている疑問符というかね、映画館というのはずっと自分にとってのキャッチボールの場所だったので、それをやりたかった。これをピンク映画でやったら叱られちゃいますからね。『また佐藤が腹切って』みたいな。

映画情報どっとこむ TJ PANTA:僕はAVがだめで。即物的じゃないですか。過程がなくて。それを一回加藤鷹に文句言ったんですよ。顔射とかありますよね。あんなことやったら青少年皆ああやらないといけないと思っちゃうじゃないですか。彼には、『あれは、両方、表情も見れるし、映像的にはいいんですよ』と言われて。そりゃそうですけれど。でもロマンポルノの『ロマン』というのはよく付けたなと思って。

佐藤監督:『ピンク』っていうのも、桜紙(ちり紙)から取ってますからね。桜紙で後処理するというのを、昔の評論家が、60年代初頭にピンクという横文字でつけたんですよ。

PANTA:大友(良英)の音楽いいですよね。

佐藤監督:第1弾『華魂 誕生』の時は、「あまちゃん」と並行していたんで、『監督、好き勝手当てな』っていうノリで、舞台は変われど、テーマとしては変わらないから。

PANTA:安足(正生)さんの映画で、『幽閉者 テロリスト』(2006)という作品で、フランス人の役をやったんです。その時の音楽が大友で、最後に大友のノイズをバックに詩の朗読をするっていうのがよかったんですよ!

PANTA:『華魂』の1作目、俺まだ観てないんですよね。

佐藤監督:1作目はいじめの話で、復讐劇みたいに捉えられてしまった部分もあって。

PANTA:そういわれると見たくなりますね。

佐藤監督:『華魂』シリーズは1話完結で、全部舞台が違うんです。とりあえず4本分構想があるんだけれど、『華魂』の場合は、時代に沿ったテーマを選ぶというか、新たなものを提示していきたいなという。『華魂 幻影』の舞台にした飯田橋くららという発展場でもある映画館が今月末で閉館になるということが公開直前に発表されたりして、まさしく映画そのものな感じなんです。もしよければPANTAさん、次回もお付き合い願えませんか?

PANTA:(『華魂 幻影』の三上寛さんのように)パンティーを被させるのだけはやめて下さい(笑)

佐藤監督:業界の、表現者の絶滅危惧種にはなりたくないなと思いながらも、この映画も皆さんに楽しんで頂けたらなという部分と、劇場で体感して頂いた皆さんに、より広げて頂きたいという思いです。


映画情報どっとこむ TJ 今後のトークイベントの予定は

5/18(水)21:00~の回上映後
大西信満さん(本作主演)×川瀬陽太さん(本作出演)×佐藤寿保監督

5/20(金)21:00~の回上映後
外薗昌也さん(漫画家)×佐藤寿保監督
華魂 幻影2
華魂 幻影

新宿K’s Cinemaにて公開中
公式HP:
http://www.hanadama-movie.com/

5/21~東京・ニュー八王子シネマ
5/28~神奈川・シネマ・ジャック&ベティ
6/4~ 福岡・中洲大洋劇場
6/11~宮城・桜井薬局セントラルホール
時期調整中 愛知・名古屋シネマテーク、大阪・第七藝術劇場、京都・立誠シネマ、広島・横川シネマ

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華魂 幻影ポスターあらすじ
閉館間近の映画館の映写技師で沢村貞一(大西信満)は、毎日狭い映写室からスクリーンを見つめ続ける日々を送っていた。ある日、画面に見えるはずのないものが見えだしていた。黒ずくめの少女(イオリ)である。少女は何かを訴えるように沢村を見つめている。上映後、フィルムをチェックするが、少女などどこにも映っていない。
ある日、上映後の客席に幻影で見たあの黒ずくめの少女が目の前にいた。沢村は、少女を劇場の映写室の控え室でかくまう。上映中、ふと気がつくと、少女がいなくなっている。少女を捜すがどこにもいない。街をさまよう沢村。少女の幻影が沢村を誘う。少女に導かれるように、川原に来る沢村。沢村の失われた記憶が蘇る・・・。少女の頭に毒々しい色の花“華魂”が不気味に咲いている。少女は一体誰なのか。沢村との関係は。
出演:大西信満 イオリ 川瀬陽太 愛奏 吉澤健 真理アンヌ 三上寛 他
監督・原案:佐藤寿保 
プロデューサー:小林良二 
脚本:いまおかしんじ 
音楽:大友良英

共同研究:東京工芸大学 
制作・配給・宣伝:渋谷プロダクション  
製作:華魂プロジェクト
2016年/日本/カラー/ステレオ/83分
   
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