映画情報どっとこむ ralph 日本、唯一の地上戦が行われた沖縄戦。それを描いた映画やドラマは少ない。学校の授業でも駆け足で終わる。そのため多くの日本人は沖縄戦をほとんど知らない。その当時を知る体験者、専門家の証言を中心に、米軍が撮影した記録フィルムを交え紹介。上陸作戦から、戦闘終了までを描く『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』。

監督は原発事故の悲劇を描いた劇映画「朝日のあたる家」(山本太郎出演)で話題となった太田隆文監督。原発事故に続き、沖縄戦をドキュメンタリーで描く。ナレーションは、1945年にソ連軍が侵攻してきた満州で弾を受け、麻酔なしに弾を取り出したという体験を持つベテラン俳優の宝田明と、「青春ド真中!」などで女優として人気を博し、東洋大学大学院で書いた論文を元に『きのこ雲の下から、明日へ』を上梓した斉藤とも子。

7月25日から8月21日(金)まで新宿K’s cinemaにて連日朝10時から上映される本作。
登壇した太田隆文監督が、満席の観客を前に初日舞台挨拶を行いました。

日時:2020年7月25日(土) 
会場:新宿K’s cinema
登壇:太田隆文監督

映画情報どっとこむ ralph 「3年かけて取材しました。沖縄のことは何も知らずに、0からスタートしました。だからこそ、一般の人の視点沖縄戦を見られたので、沖縄のことを知らない人にわかりやすく作りました。こういうのは専門家が作ることが多いですが、難しくなりすぎるんです。中学生が見てもわかるように作りました。

私たちが沖縄戦をなぜ知らないのかと考えたら、学校教育の日本史で太平洋戦争というのは、3学期ですよね。卒業間近でバタバタと終わってしまう。太平洋戦争まで行かない学校もある。若い人に聞いても皆知らない。江戸時代、室町幕府などはやるけれど、沖縄戦なんて「太平洋戦争唯一の地上戦が行われた」の1行ですよ! だから皆知らない。真珠湾やミッドウェー海戦は、『トラ・トラ・トラ!』など映画になっているから皆知っている。原爆は、映画は黒澤明監督も作っていて、漫画でも『はだしのゲン』があります。終戦記念日が近づくとスペシャルドラマがありますが、沖縄戦はほとんど取り上げられないんです。あるのは、リメイクが4本ある『ひめゆりの塔』、岡本喜八監督の『激動の昭和史 沖縄決戦』。でもこれは、映画ファンでもなかなか知らない。という風に、沖縄戦全体についての作品は、映画、ドラマ、漫画でもない。

1時間45分じゃまとまりきれないほど一杯話があったんですけれど、取材によって色々なことが見えてきました。本作を通して、沖縄戦の歴史がわかるだけでなく、今の時代が見えてきます。特に、コロナ禍で、国や都がやっていることと、沖縄戦時代の政府がやっていたことはとっても似ています。
アメリカという国も見えてきます。自分たちの食料は当然持ってきます。日本軍は現地到着が基本だったりしますが、アメリカ軍は捕虜の食事まで持ってきているんです。映画の中で捕虜になった4〜5歳の幼児たちが出てきますが、皆同じ服を着ています。アメリカ軍が用意していたからです。アメリカは、戦場をカラーフィルムでも撮影をしています。スチール写真も撮っています。記録フィルムのメイキング班とスチール班がいて、食事や重機を持ってきていて、そんな国と戦争したんだということも見えてきました。

このように、いろんな角度から見て頂ければと思います。

この映画を見ておしまいではなく、例えばあの人に講演会をお願いしようだとか、泳ぎに沖縄に行くんだけど、帰りにあの資料館に行ってみようだとかいう方のために、全部住所まで書き、知っていくきっかけになるようなパンフレットを作りました。

戦争をしたいという政治家がたくさんいる今の時代、大きな企業がスポンサーだったら絶対にできなかった映画です。宣伝費も限られている作品なので、見て思うことがあったら、色んな人に伝えて頂ければと思います。

映画情報どっとこむ ralph

『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』

新宿K’s cinemaにて公開中ほか全国順次公開

公式サイト:
http://okinawasen.com/
公式Twitter:
@Okinawasen2020

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ナレーション:宝田 明  斉藤とも子
声の出演:挧野幸知 嵯峨崇司 水津亜子

監督: 太田隆文 撮影:三本木久城 吉田良介 音楽:サウンドキッズ 題字:大石千世
制作:青空映画舎 配給・宣伝:渋谷プロダクション 製作:浄土真宗本願寺派(西本願寺)
© 浄土真宗本願寺派(西本願寺) 青空映画舎
2019/STEREO/JAPAN/DCP/105min

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