映画情報どっとこむ ralph 映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』が2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開いたします。主演は、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞受賞、『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたレイチェル・ワイズと、『きみに読む物語』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』など話題作に出演、『スポットライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートのレイチェル・マクアダムス。近年アカデミー賞ノミネートが続く実力派女優のWレイチェルが、繊細かつ大胆な体当たりの演技で“美しき純愛”に挑んでいます。

この度、米人気作家パトリシア・ハイスミスのベストセラー作品で映画化にもなった2人の女性の愛の物語「キャロル」を翻訳された翻訳家の柿沼瑛子さんと、映画ジャーナリストの金原由佳さんをゲストに迎えトークイベントを実施いたしました。
柿沼瑛子と金原由佳トークイベント 『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』試写会

『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』試写会トークイベント
日時:1月22日(水)
場所:ユーロライブ
登壇:
柿沼瑛子(翻訳家/パトリシア・ハイスミス「キャロル」)
金原由佳(映画ジャーナリスト)

映画情報どっとこむ ralph 映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』

米人気作家パトリシア・ハイスミスのベストセラー作品で二人の女性の愛を描いた「キャロル」の翻訳家である柿沼瑛子さんと、映画ジャーナリストの金原由佳さんをゲストに迎えトークイベントを行なった。「キャロル」は映画化もされ、その人気は色褪せることなく愛され続ける作品となっているが、同じように女性二人の愛を描いた作品として本作と並べられることが多い。柿沼さんは、『キャロル』と本作の違いについて「『キャロル』が書かれた時代設定では男性はもちろんのこと女性の同性愛も罪であるとされ、それがバレたら追放されたり、追い込まれて自殺をしてしまう人が出てくるような世界でありました。『キャロル』はそのような時代に書かれた唯一のハッピーエンドの物語なわけです。それに対して本作は、原作が「Disobedience」で《不服従》という意味ですが、『キャロル』の時代とは全く違い、国によっても異なりますが、同性愛は罪ではないし、州によっては結婚も認められる現代の世の中を描いています。そのような現代において、本作のように同性愛が抑圧されることがあるとすれば、それは本作で描かれるような宗教やコミュニティの中で起こりうるということです。」と解説した。

ユダヤ教の中でも特に戒律が厳しいとされる「超正統派」のユダヤコミュニティを描いた本作では同性の恋愛が認められていないことに加え、「既婚者は異性に触れてはいけないとされているので再会した男女がハグをすることが禁止されています。女性はかつらを被って皆同じような髪型をしていて、ファッションも黒っぽくて皆同じような服を着ています。神様からもらった肌にタトゥーを彫ることはご法度とされています。」と、本作で描かれるコミュニティのタブーの多さについて言及した。

原作「Disobedience」ではロニートの職業がファイナンシャルアナリストであったが、映画ではカメラマンになっていることについて柿沼さんは、「ユダヤ教には 目撃してそれを書き留める“書記”という役割の人が存在します。だとするとロニートはカメラによって記録をしていると言えます。自分の捨てた過去、それからこれからの未来、とにかく良いものも悪いものも全てをカメラで記録することによって彼女は“書記”の役割を果たしているのではないかと考えます」と、映画で職業を変えたことに重要な意味が隠されていると分析した。
また「この作品が面白いのは、ある種のはっきりした結末を描かず、観客の立ち位置やこれまでの生き方に委ねているところがあり、ラストについて様々な捉え方ができます」と金原さん。柿沼さんは「希望に満ちたラストでした。エスティはこのまま子供を産んでコミュニティの中で生き続けていくのかと感じた人もいるかもしれないけれど、エスティは自分にとって一番辛い生き方を選んだのだと思います。生まれてくる子が女の子のような気がしてならないのですが、娘だけを自由に育てたいと。それに希望を託して。尚且つ彼女にはそれを守ってくれるドヴィッドもいる。ドヴィッドは妻のすべてを受け入れてくれる。ドヴィッドが『君は自由だ』と叫ぶシーンは感動しました。」と語った。

昨今、“Civil Disobedience”(=市民的不服従)という自分たちの身の丈に合わないルールには服従する必要性はないという市民的な運動という意味の言葉が出てきていることを挙げ、「日本でも女性のハイヒール強制へ反対する♯kuToo運動や、医学部での下駄履かせ問題、無駄な校則は要らないのではという問題など、本作の原題にもなっている《不服従》という問題は日本でも広がっていると思います。」と金原さん。柿沼さんは「単によその国の違う宗教の人たちを描いた作品というよりも、今の日本の社会が抱えている閉塞感を破るには、少しづつ自分が変わっていく必要があって、変わるためのきっかけが見つかる作品なのではと思います」とし、「これは皆に知られてほしい映画です。観ることによって明るくなるものもあります。たくさんの人に観てもらいたいです」とメッセージを送った。

映画情報どっとこむ ralph 『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
原題:Disobedience

2月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
 ロニート『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
エステイ 『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
ストーリー
厳格な超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ったロニートとエスティ。
惹かれあっていた二人を、コミュニティの掟は赦さなかった。ロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、残されたエスティは幼なじみのドヴィッドと結婚してユダヤ社会で生きることとした。月日が流れ、父の死をきっかけにロニートが帰郷し、再会した二人。封印していた熱い想いが溢れ、信仰と愛の間で葛藤する二人が選んだ道とは・・・

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監督:セバスティアン・レリオ(『グロリアの青春』、『ナチュラル・ウーマン』)
キャスト:レイチェル・ワイズ、レイチェル・マクアダムス、アレッサンドロ・ニヴォラ
プロデューサー:フリーダ・トレスブランコ(『パンズ・ラビリンス』)、エド・ギニー(『女王陛下のお気に入り』、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・セイクリッド・ディア』、『ルーム』、『ロブスター』)、レイチェル・ワイズ
2017年/イギリス/英語/DCP/カラー/114分/PG12
© 2018 Channel Four Television Corporation and Candlelight Productions, LLC. All Rights Reserved.

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