白羽弥仁監督『みとりし』活弁シネマ倶楽部-(3)

白羽弥仁監督「死はむしろ日常」『みとりし』を撮った必然性を語った活弁シネマ倶楽部


映画情報どっとこむ ralph “映画を語る”WEB番組「活弁シネマ倶楽部」にて、本日公開される映画『みとりし』の監督・白羽弥仁がゲスト登場し、公開初日を迎えた本作の製作秘話を明かした。

『みとりし』は、「人生の最期、どこで旅立ちたいですか?大切な人の最期、どのように送りたいですか?」という言葉のとおり、この世から旅立つ者と送る者の最期の時間に寄り添い、心を寄せ手助けをする「看取り士」が紡ぐ、命のバトンをつなぐ物語。これまで多くの方と温かい時間を共有し、看取ってきた経験のある、「日本看取り士会」の会長・柴田久美子氏著書の『私は、看取り士。わがままな最期を支えます。』を原案にして、数々の秀作を手掛けてきた白羽弥仁監督がメガホンをとる。
番組内で、看取り士の知識はなかったと話す白羽監督だが、父親が病院を経営していて、死亡診断書を書く姿を目の当たりにしていたため、「死がむしろ日常だった」という。加えて、本作の脚本・監督を依頼され、引き受けたことについては「死というものに対して自然に受け入れられた。(死というのは)そんなに恐ろしいことではないし、自然に人が亡くなっていくということについて、感覚として自然と捉えられた、特に動揺することがなく捉えられたということが、監督として選ばれたことが必然だったのかな?という気はします。」と、本作との出会いを自然に受け入れたようだった。
白羽弥仁監督『みとりし』活弁シネマ倶楽部 さらに、本作のテーマの一つである人生の最期については、「もちろん、悲しい別れではあるんだけど、一方で、極当たり前な人間な姿である」と語り、幼い頃から人の死を間近に受け入れてきたバックボーンを持つ、白羽監督ならではの考えを吐き出した。

撮影に際して、実際に柴田氏に看取り士の体験をさせてもらったという白羽監督は「(人は)どうしたって、死にたくはない。なんらかの生きる未練はある。それを優しく包んで、次の世界に連れて行ってあげる。それも非常にデリケートなやり方で、死を安らかに迎えさせてあげるっていうのは、なかなか簡単なことではないと思う。これはお医者さんができることでもないですし、意義のあることだが、なかなかあの境地に達するのは大変だなと思いました。」と看取り士の存在意義と、その仕事の難しさと繊細さについてコメントした。
白羽弥仁監督『みとりし』活弁シネマ倶楽部 撮影現場でのエピソードについてもトークが展開され、現場では「死をテーマにした映画を暗く撮っても仕方がないと言っていて、和気あいあいとしてました。」と、全員、監督より年下という若いスタッフ構成で撮影した当時の雰囲気を振り返った。

番組では、人の死について描かれることの多い日本映画と社会の情勢についてや、白羽監督からみた現代の映画業界についてなど多様な話題について触れられている。
旅立つ者と送るものの最期の時間を暖かく支える人々を描く『みとりし』は、『おくりびと』(08)や『エンディングノート』(11)などとはまた違った角度から、死に問いかける作品だ。高齢化社会の今だからこそ、監督の言葉とともにその奥深くまで見てみては如何だろうか。

映画情報どっとこむ ralph ■活弁シネマ倶楽部■



活弁シネマ倶楽部 公式ツイッター:
@katsuben_cinema

監督・脚本:白羽弥仁
1964年3月11日、兵庫県出身。1993年に公開された『She’sRain』で劇場映画の監督デビュー。97年にアメリカへ短期留学。08年に15年ぶりの劇場映画作品となる『能登の花ヨメ』を、14年にはTVドラマと劇映画のコラボ作品『神戸在住』を、16年には日台合作映画『ママ、ごはんまだ?』を監督。プロモーションビデオ、CM、短編映画を多数手掛ける。

映画情報どっとこむ ralph 『みとりし』
http://is-field.com/mitori-movie/index.html

みとりしポスター 交通事故で娘を亡くした定年間際のビジネスマン・柴 久生(榎木孝明)。自殺を図ろうとした彼の耳に聞こえた「生きろ」の声。それは友人・川島の最期の時の声だと彼の“看取り士”だったいう女性から聞かされる。”看取り士”とは、最期に残された時間を旅立つ人、見送る人に寄り添い、支える人のことだった。5年後、柴は岡山・備中高梁でセカンドライフを”看取り士”として、9才の時に母を亡くした23才の新人・高村みのり(村上穂乃佳)たちと最期の時を迎える人々を温かく支えているのだった。

死ぬ前の余命宣告や死んだ後のお葬式やお墓については考えるのに、85%が病院で亡くなっている現代、死に際について選択肢があるとあまり考えられてきていませんでした。在宅医療が整いやすい環境ができつつある今、200人以上を看取ってきた日本看取り士会の柴田久美子会長の経験を基にしてフィクションを加えて制作した

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榎木孝明  村上穂乃佳
高崎翔太 斉藤 暁 大方斐紗子 堀田眞三 片桐夕子 石濱 朗
仁科 貴 みかん 西沢仁太 藤重政孝 杉本有美 松永 渚 大地泰仁 白石 糸
川下大洋 河合美智子 つみきみほ 金山一彦 宇梶剛士 櫻井淳子

原案:『私は、看取り士。』柴田久美子著(佼成出版社刊) 企画:柴田久美子 榎木孝明 嶋田豪
統括プロデューサー:嶋田豪 プロデューサー:高瀬博行 音楽:妹尾武 撮影:藍河兼一 照明:鈴村真琴
録音:西岡正巳 美術:阿久津桂 編集:目見田健 音響効果:丹雄二
主題歌:「サクラの約束」歌:宮下舞花 作詩・作曲:犬飼伸二 音楽プロデューサー:犬飼伸二
特別協力:(一社)日本看取り士会 (一社)在宅ホスピスなごみの里 後援:(公社)日本医師会
協力:池本助夫 正好文化事業股份有限公司 泰邦株式会社 特許業務法人オンダ国際特許事務所 上村邦子 
株式会社北陽 株式会社佼成出版社 高梁市観光協会
キャスティング:クリエイターズ・フィールド 製作プロダクション:アイエス・フィールド

監督・脚本:白羽弥仁
2019 / 日本 / カラー / 110分 / ビスタサイズ / 5.1ch
©2019「みとりし」製作委員会 

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