スパイク・ジョーンズ監督×鈴木敏夫プロデューサー トークイベント


スパイク・ジョーンズ監督4年ぶりの長編最新作として、6月28日(土)より
新宿ピカデリーほかにて全国ロードショーとなります

『her/世界でひとつの彼女』

この度、本作の公開を前に4年半ぶりに来日いたしましたスパイク・ジョーンズ監督と、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが登壇し、対談トークイベントを実施しました。


『her/世界でひとつの彼女』
スパイク・ジョーンズ監督×鈴木敏夫プロデューサー トークイベント


実施日:5月29日(木) ※映画上映後実施
会場:スペースFS汐留(港区東新橋) 

ゲスト:スパイク・ジョーンズ監督、鈴木敏夫プロデューサー、ケイシー・ストーム(衣装デザイン)

映画上映後、超満員の観客が待つ中、スパイク・ジョーンズ、衣装デザインのケイシー・ストーム、そしてサプライズゲストの鈴木敏夫さんが登場すると会場からは驚きと喜びの声が上がりました。今日は初対面という二人。

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【トーク内容】

MC:映画『her /世界でひとつの彼女」いかがだったでしょうか?先ほど、スパイク・ジョーンズ監督も会場に到着しました!早速お呼びいたしましょう!本作でアカデミー脚本賞に輝き、4年振りの来日となりますスパイク・ジョーンズ監督、衣装デザイナーのケイシー・ストームさん、そしてサプライズ・ゲストに、皆様ご存知のスタジオ・ジブリ鈴木敏夫プロデューサーです!まずはご挨拶をお願いします。

her/世界でひとつの彼女スパイクスパイク:ハーイ!みんな元気ですか?鈴木さんとケイシーです。今日は来てくださってありがとうございます。日本でこの映画をお披露目できて嬉しいです。ジブリの映画は僕も大好きで、鈴木さんとお会いできる事をとても楽しみにしていました!

鈴木さん:僕は本当はここに来ていちゃいけないんですよ!今『思い出のマーニー』を作っているところですから。でも僕はスパイクさんの大ファンで『マルコヴィッチの穴』、『かいじゅうたちのいるところ』『アダプテーション』など全部好きなので、今日ここに来ました!

MC:スパイク・ジョーンズ監督と鈴木さんは今日初めてお話しになるそうですね。お互いの印象はいかがですか?まずはスパイク・ジョーンズ監督お願いします。
      
スパイク監督:数日前にゲストがどなたかを聞いて大興奮でした!数分前に初めてお会いしましたが、色々と聞きたい気持ちを我慢していました。

MC:鈴木さんは監督にどんな印象をもたれましたか?

her/世界でひとつの彼女ジブリ鈴木鈴木さん:今年の初めに『風立ちぬ』がアカデミー賞にノミネートされたから僕も授賞式に行ったんですよ。スパイクさんは脚本賞を受賞して舞台上でスピーチされていたので、うらやましいなぁと思っていました(笑)。

MC:さて、今回鈴木さんには事前に試写会で本作『her/世界でひとつの彼女』をご覧いただきました。映画はいかがでしたか?

鈴木さん:最初にこのストーリーを聞いたとき、人とコンピューターの恋が成立するのか疑問に思っていたんですが、これが素晴らしい作品でした。スパイクさんの映画はいつもテーマが一貫しているんです。主人公は決してヒーローではなくそして狂気を描いている。主人公にすごく共感できるんですよね。スパイクさんは10数年で長編がまだ4本なんですよね?もっとたくさん撮ってくださいよ!

スパイク監督:映画を作る作業は時間がかかりますからね。鈴木さんはご存知のはずですよ(笑)!共感してくださったことがとても嬉しいです。ジブリの作品にも同じことがいえると思いますが、マジカルな事であっても、それがキャラクターにとってのリアルでなければ共感できません。そして作り手がキャラクターと同じことを感じなければリアルにはならない。それを描くことが挑戦でした。

鈴木さん:あなたの描く主人公はどこか社会から外れていることが多いです。ああいう主人公にするのはなぜでしょう?

スパイク監督:そのキャラクターに自分自身が共感するからだと思います。人は悩んだり、チャレンジを繰り返しながら生きていきます。人生はミステリーなんです『千と千尋の神隠し』でもそうだと思うんですが、千尋は全然違う世界に迷い込むことで未知の力を発揮し、チャレンジしなくてはいけない環境に置かれますよね。

サマンサはセオドアの心が離れていくのを恐れてある方法をとります。はたから見るとそれは飛躍しているかもしれませんが、キャラクターにとってはリアルですから。

鈴木さん:サマンサ役のスカーレット・ヨハンソンも素晴らしかったですよね。キャスティングは自分でされたんですか?

スパイク監督:はい。30人くらいオーディションをしました。鈴木さんもキャスティングの難しさはご存知かと思いますが、声だけで演技してエモーショナルなものを感じさせなければいけない、それが出来るのはスカーレットだけでした。彼女と4~5か月のレコーディングをしましたが、他の女優には出来ないサマンサが出来上がりました。

鈴木さん:僕は元々スカーレット・ヨハンソンが好きなんですけど、最初はなんで声だけなんだろう、顔も見せてって思ってて(笑)。でもあの鼻にかかった声がセクシーで虜になりました。

スパイク監督:彼女は素晴らしい女優であり、この映画で彼女の本質を感じていただけたと思います。彼女は自分を持っていて、自分自身をよく知っている、そしてセクシーです。


鈴木さん:この21世紀に映画を撮るためには、やはり孤独を描くことが必要ですか?昔、映画は公共の多くの人が見るもの、テレビは家族で見るものでしたが、ネットは個人で見るものでしょう?この技術革新で心の内面の在り方が変わってきてると思います。

スパイク監督:それは面白い考察ですね。会場の中で自分の親世代より孤独を感じているという方はいますか?

<観客数人が挙手>

スパイク監督:何人かいらっしゃいますね。僕がテーマを考えるときは、その時自分が何に興味を持っているかを大切にしています。この映画ではつながりです。さっき手を挙げてもらったように、コミュニケーションすることが大事なんです。

her/世界でひとつの彼女スパイク&ジブリ鈴木
MC:ありがとうございます。それでは今度は映画をご覧頂いたばかりのお客様より質問を募集したいと思います。どなたかスパイク・ジョーンズ監督に映画の質問はありますか?

Q:新しい関係というものを見いだせる素晴らしい作品でした。サマンサとセオドアが恋に落ちて夜の営みをするシーンがありますが、画面が真っ暗だったことが新鮮でした。どういう意図であのシーンを撮ったのでしょうか?

スパイク監督:恋愛は誰かとするものですが、自分の中で起きていることでもあります。画面を暗くすることで観る側に暗闇の向こう側を想像してもらったら、よりパワフルなシーンになると思いました。セオドアの気持ちを想像することで初めて共感できるからです。

Q:素敵な映画をありがとうございます。MVなども撮っている監督ですが、作品の音楽を作るとき、音楽を作ってから作品を作るのか、作品を作ってから音楽を作るのか、どちらでしょうか?

スパイク監督:今回「ザ・ムーン・ソング」をカレンOに作曲してもらい、Arcade Fireとオーウェン・バレットも参加してたくさんスコアを書いてくれました。まず僕が彼らに言葉を伝えます。例えば、「土曜の夜、夏の終わりをとても楽しんだけど、それが終わってしまった時のほろ苦い気持ち」といった感じです。その言葉を元に彼らが曲を作り、撮影がはじまったらそのシーンを観てもらってまた書いてもらいます。脚本で雰囲気は掴めるけど、どんな映画になるかわからない、そんな状況で作ってもらっていました。

Q:サマンサの声は現場で演じたんですか?後からでしょうか?

スパイク監督:サマンサは現場で別の方に演じてもらい、後からスカーレットが録音しました。

Q:脚本と監督を自分でやる事のメリットとデメリットはありますか?

スパイク監督:自分の中で生まれた感情を綴れることはとてもエキサイティングな事です。でも一人で邂逅し、全部自分で書き直す作業をすることになるので、宿題は誰かとやるのがいいなとも思います(笑)。

MC:ありがとうございます。それでは最後にお二人からメッセージをお願いします。

スパイク監督:今日は来てくださってありがとうございます、鈴木さん。こんなところにいていいんですか!?(笑)

鈴木さん:まぁまぁ(笑)。ジブリの映画も面白いですが、『her』はもっと面白いです!

スパイク監督:そんな事ないです!今日は大好きなジブリの方とご一緒できてとてもうれしかったです。その作務衣スタイルも大好きです!お忙しい中、この作品を観に来てくださって本当にありがとうございました。


『her/世界でひとつの彼女』

6月28日(土)より
新宿ピカデリーほかにて全国ロードショーです。

公式サイト:http://her.asmik-ace.co.jp/
公式Facebook:https://www.facebook.com/her.spikejonze
公式Twitter:https://twitter.com/her_spikejonze



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『her/世界でひとつの彼女』

<STORY>
そう遠くない未来のロサンゼルス。ある日セオドアが最新型のAI(人工知能)型OSを起動させると、画面の奥から明るい女性の声が聞こえる。彼女の名前はサマンサ。AIだけどユーモラスで、純真で、セクシーで、誰より人間らしい。セオドアとサマンサはすぐに仲良くなり、夜寝る前に会話をしたり、デートをしたり、旅行をしたり・・・一緒に過ごす時間はお互いにとっていままでにないくらい新鮮で刺激的。ありえないはずの恋だったが、親友エイミーの後押しもあり、セオドアは恋人としてサマンサと真剣に向き合うことを決意。しかし感情的で繊細な彼女は彼を次第に翻弄するようになり、そして彼女のある計画により恋は予想外な展開へ―!

”一人(セオドア)とひとつ(サマンサ)”の恋のゆくえは果たして―?

今の時代だからこそ誕生した、ラブストーリーの新たな金字塔。

her/世界でひとつの彼女Photo-courtesy-of-Warner-Bros-Pictures-
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監督&脚本:スパイク・ジョーンズ
出演:ホアキン・フェニックス エイミー・アダムス ルーニー・マーラ オリヴィア・ワイルド スカーレット・ヨハンソン
Photo courtesy of Warner Bros. Pictures
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