映画情報どっとこむ ralph この度、映画『THE GUILTY/ギルティ』が2月22日に新宿武蔵野館/ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開となります。「電話からの声と音だけで、誘拐事件を解決する」というシンプルな設定ながらも、予測不可能な展開で観る者を圧倒させ、第34回サンダンス映画祭では、『search/サーチ』(NEXT部門)と並び、観客賞(ワールド・シネマ・ドラマ部門)を受賞。その後も第47回ロッテルダム国際映画祭観客賞/ユース審査員賞、第44回シアトル国際映画祭 監督賞の受賞などに加え、あのジェイク・ギレンホール主演でハリウッドリメイクも決定しております!

そしてこの度、東京を拠点に活動するアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJの真鍋大度さんご登壇のトークイベント実施いたしました。多様なアーティストとのコラボレーションを行い、Sónar FestivalやMUTEK他、国内外で開催される多数のフェスティバルに出演している真鍋さんは、本作のカギでもある“音”を使ったプロジェクトなども手掛けられており、その独自の目線から“新感覚サスペンス”と言われる本作の魅力を語りました。

日時:2月1日(金)
場所:ユーロライブ
登壇:ライゾマティクスリサーチディレクター 真鍋大度
司会:映画評論家 森直人

映画情報どっとこむ ralph 上映終了後の興奮冷めやらない会場へ登壇したライゾマティクスリサート・真鍋大度氏と、映画評論家・森直人氏。映画の情報を知って、これは見なければいけないと思い試写会で鑑賞したという真鍋氏は人によって音によって感じることイメージすることが違う、ということが自分のやっていることを近かったので、これ見に行かないとなと思いました。」と話した。自身のプロジェクトと重ねて考えた真鍋氏は続けて、「こういった映画は過去にもありました。本作は最初から最後までほとんど映像が変わらずでしたが、音響的にはシーンがたくさんあります。」と、本作が映像ではなく、音によって転換の演出をしていることに言及。加えて森氏は「作劇というとこで伏線をはるのが映画としては普通だけれども、この作品は音響で伏線を張っているんですよね。」と音響的演出がいかに珍しいものであるかを話した。さらに真鍋氏は「本来は、主人公が電話で話すシーンであっても、アンビエント(環境)音+耳から聞こえてくる音というふうにすると思うんですけど、そこは足し算するのではなく、完全に電話の音だけにシフトする形になっていました。“カクテルパーティー効果”というのがありますが、自分が神経を集中したところに音をフォーカスするという人間がもっている機能を、音の設計でかなり上手く作っているなと思いました。」と、映画のサウンドデザインが人間の感覚的機能を最大限に再現した緻密な映画であることを語った。

人間の知覚を拡張するようなアートプロジェクトを多く手がける真鍋氏は「この映画では情報がちょっとずつ出されていく、電話からの声による細かい情報で、小さな部分が見えてきて、全体像がその積み重ねで明らかになる。聴覚から視覚を構成するということは自分がまさに今やっているプロジェクトと同じような領域で、この映画はストーリーの意外性だけでなく、音で情報を構築していくところが凄いんです。」と自身の活動と重ねて話した。森氏は「聴覚で聞いて視覚情報をイメージするということは、あらかじめ自分の中でもあらかじめその“概念”がないを持っている必要があると思います。ということは観客個々のデータベース(=経験、知識)でイメージが大きく変わる、つまり映画が変わるという面白さがありますよね。」と本作の魅力を語った。

同じくサンダンス映画祭観客賞を受賞した『search/サーチ』も鑑賞したという真鍋氏は「あれも面白かったです。ただこちらと違ってあちらはワンコンセプトではありますが、演出を足し算していくようなものだった。ただ演出を足すということは無駄が出てくることにも繋がりかねない。対照的にこの映画は引き算の映画で、作品へのツッコミどころはなかった。アートはともかく無駄な味付けはしないのですが、映画で最初から最後まで足し算をせずにコンセプトで見せきるっていうのは本当にすごい。思い切った映画だった」と類似作との演出的違いについて話した。

最後に、「この映画は最初にも言いましたが耳を澄まして観る映画。すごく細かく作り込まれている音響彫刻とも言える作品です。そういった楽しみかたもできます。」これから映画を観る人へのメッセージを述べ、イベントは大盛況の中終了した。

映画情報どっとこむ ralph THE GUILTY/ギルティ
原題:The Guilty

2/22(金) 新宿武蔵野館/ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開


物語・・・ 
真夜中の緊急指令室。誘拐された女性からの通報。
解決の手掛かりは電話の声だけ。
緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)は、ある事件をきっかけに警察官としての一線を退き、交通事故による緊急搬送を遠隔手配するなど、些細な事件に応対する日々が続いていた。そんなある日、一本の通報を受ける。それは今まさに誘拐されているという女性自身からの通報だった。彼に与えられた事件解決の手段は”電話”だけ。車の発車音、女性の怯える声、犯人の息遣い・・・。微かに聞こえる音だけを手がかりに、“見えない”事件を解決することはできるのか―。

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出演:ヤコブ・セーダーグレン、イェシカ・ディナウエ、ヨハン・オルセン、オマール・シャガウィー

脚本・監督:グスタフ・モーラー  
製作:リナ・フリント
脚本:エミール・ナイガード・アルベルトセン 
撮影監督:ジャスパー・スパニング
編集:カーラ・ルフェ  
音楽:オスカー・スクライバーン 
提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ 
配給:ファントム・フィルム 
|2018年|デンマーク映画|スコープサイズ|上映時間:88分|

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